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【ひらブラ vol.49】アイドル見せびらかしゲーム『アイドルクロニクル』開発秘話(その2)

2014-12-26 12:00 投稿

「アイドル見せびらかしゲーム」という新たなジャンルで、スマホ向けアイドルゲームに新風を巻き起こすことが確実な『アイドルクロニクル』。ついにAndroid版が12/25のクリスマスの日にリリースされました(iOS版は2015年の冬リリース予定)。

今週は、先週に引き続き『アイドルクロニクル』のプロデューサーである 郷田努 氏(株式会社タイトー)との対談の内容をインタビュー形式でご紹介しながら、同作の魅力に迫ります。

前号をまだご覧になっていない方は、以下のリンクからどうぞ。
【ひらブラ vol.48】アイドル見せびらかしゲーム『アイドルクロニクル』開発秘話(その1)

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CRIWAREも積極的に活用して開発された本作、今週の記事では、同氏のミドルウェアに対する考え方についても詳しくご紹介します。

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株式会社タイトー
デジタルコンテンツ事業本部 ON!AIR事業部 プロダクション1部 部長/プロデューサー
郷田努 氏

97年にアスキーに入社、eコマースの立ち上げやブラウザゲームの開発を担当。その後、フリーランス(シナリオライター)を経て、2002年に当時のナムコに入社、フィーチャーフォン時代のモバイルゲームのディレクターを務める。このとき、“初の500円サイト”となる『テイルズ オブ モバイル』を立ち上げ。2007年からはプロデューサーに転向し『テイルズ オブ』シリーズを担当。現在、タイトーで、スマホ向けゲームアプリのプロデュース業を行う。本作『アイドルクロニクル』のプロデューサーであり、産みの親。

ミドルウェアなんて絶対に自分で作っちゃいけない!

ーミドルウェアの採用については議論がありましたか?

郷田 私も私の上司もCS畑の出身なので話は早かったですね。もちろん、ミドルウェアについて詳しくなかったり、その役割についてあまり理解していない部門などに説明や説得をする必要はありましたが。

ーミドルウェアの採否判断のポイントは何ですか?

郷田 プロデューサー的な観点からは、やはり品質と工数ですね。ミドルウェアにお任せしているような部分をゼロから自作なんてしたら大変なことになっちゃいますから(笑。当たり前ですが、導入実績も大事なポイントです。そういう全ての点を考慮しても「使わない理由が無い」というのが、私にとってのミドルウェアですね。

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ーありがとうございます!

郷田 ついついミドルウェアの部分って「作れるかも?」って思っちゃうところだったりもするのかもしれませんが、絶対に作れないですからね。たとえ作れたとしても、ミドルウェアのライセンス料のような金額ではとても作れないし、そんな開発投資も簡単にはできないですから。

ーCRIのミドルウェア以外で、『アイクロ』で使っている技術はありますか?

郷田 ゲームエンジンとしてUnityを使っています。それから、先ほどもお伝えしたとおり、動画アップロードのためのSDKを使っています。

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ーUnityを使われた理由は?

郷田 プロトタイプ開発の段階から、開発会社のハ・ン・ドさんとはUnityありきで話を進めていました。Unityを使ったからこそ、この開発期間で作れたという側面もあります。ハ・ン・ドさんもかなりUnityに慣れていらっしゃいましたしね。企画段階から最初のプロトタイプが上がってくるまで、たったの3ヶ月くらいでした。

ー3ヶ月!それは凄い…

郷田 ハ・ン・ド側の鈴木ゼネラルマネージャとは昔、同じプロジェクトを手掛けていたことがあったので、お互いに相手が何を求めているかが「以心伝心」だった、というのも大きいと思います。さらに開発スタッフのなかにもアイドル好きのメンバーが多かったというのも助かりました。

ー本当に、奇跡の座組み、ですね!

郷田 音楽といい、開発会社といい、『アイドルクロニクル』に関わる全ての方の熱量がとっても高くて、皆さんが『アイドルクロニクル』の未来を信じて、そこに賭けてくれたからこそ、たった11ヶ月でここまでのクオリティのゲームが作れたのだと思っています。

『アイクロ』の今後の展望について

ー11/12にタイトル発表でしたが、反響はいかがでしたか?

郷田 想像以上でしたね。ファミ通本誌でも巻頭でたくさんのページを割いてご紹介頂きましたし、ほぼ全てのゲームメディアで取り上げて頂きました。事前登録も2.3万人を超えて伸びていますし、日本以外のアジアからの注目も高いです。ノンIPの新規タイトルとしては、とても良いスタートが切れそうです。

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ー『アイクロ』のメインターゲットは?

郷田 メインは男性ですが、女性や小さいお子さんにも遊んでもらいたいと思っています。だからこそ、いわゆるエロ路線は一切封印して、清廉潔白なアイドルゲームに仕上げています。実際、私の5歳になる娘もとても気に入ってくれています。親が安心して遊ばせることができるアイドルゲームになっていると思います。

ーターゲットレンジはとても広そうですね!

郷田 『データカードダス アイカツ!』のように、小さいお子さんから大きなオトナまで遊べるゲームを目指しました。実際、女性にもインタビューをしてニーズを調査しているので、きっと楽しんでもらえるものになっていると思います。課金必須じゃないゲームバランスにもこだわっています。

ーほう?

郷田 幅広い層に楽しんでもらいたいので、課金しないと絶対に進めない、というようにはしていません。あと、楽曲には課金しないという方針をとっています。課金対象はいわゆるコンティニュー課金(たくさんライブ動画をUPしたい人のための体力回復的な部分)と衣装などのアイテム課金がメインです。

ーなるほど。

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郷田 「アイドル見せびらかしゲーム」というコンセプトなのに、その中心である楽曲にお金を払わないと遊べない!というのは本末転倒なので、楽曲には課金しません。アレンジバージョンなどは衣装とセットでの販売を検討してはいますが、原曲はかならず無償で遊べるようにしています。

ーアプリのリリースは?

郷田 まずは先行して、Android版を12/25にリリースします。(※筆者注:取材時点ではリリース前でしたので、取材時のまま記事にしています。)

ークリスマスですね!(笑

郷田 そうです!そして、iOS版を2015年の冬にリリース予定です。

ーリリース後の展開は?

郷田 アプリそのものはもちろん継続的にアップデートしていきますが、その他にもメディア展開やグッズ展開などもしたいなと思っていますし、そういうお話もチラホラ舞い込んできてはいますが、そういったことが実現できるかどうかもアプリの人気次第ですので、そうなるようにプレイヤーのみなさんと育てていきたいと考えています。

ーまだ、ゲームがリリースされていないのに、ですか!?

郷田 ええ。とても嬉しいことです。私のプロジェクトでは、関わった人全員がハッピーになれるように、という点を大事にしてチームを組んでいます。そういう意味では、皆さん『アイドルクロニクル』の将来や可能性にそれだけ期待してくれているということです。成功してから寄ってくる方にはあんまり興味がないので(笑、可能性に賭けてくれる方々と一緒に盛り上げて行きたいですね。

ーいよいよリリースまでカウントダウンですが、ユーザに向けてメッセージをお願いします。

郷田 『アイドルクロニクル』は関わった関係者全員が「本気」の想いをぶつけて開発したゲームですので、ぜひ期待して待っていてほしいと思います。「このコンテンツに賭けても大丈夫ですよ!」と自信をもってアピールしたいですね(笑。あと、ユーザの皆さんと一緒に作っていくという部分を大事にしたいので、今後、直接プレイヤーの方とお話しする機会を作っていきたいと思います。AKBでいうところの支配人室みたいな感じで(笑。

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ーCRIに対しては、何かメッセージはありますか?

郷田 とにかく「スマホに対応していてくれて、ありがとう!」ということですね(笑。CSのタイトルのときは何度か使ったことがありましたが、スマホでは今回が初めてでした。使って良かったと思っています。スマホゲームもどんどんリッチ化が進むなかで、もはや必須な技術であると思います。今後もぜひ、新たなプラットフォームには積極的に対応していって欲しいですね。例えば、ウェアラブル端末とかクラウドゲーミングとか(笑。

ー最後に、ゲーム業界ではたらく皆さんに向けてメッセージをお願いします。

郷田 私のように、CS出身でスマホゲームに携わる方も増えていると思います。スマホの世界でも、CS出身者がちゃんと成功するタイトルが作れることを証明したい!という一心で日々頑張っていますので、みんながんばろう!っていう感じですかね(笑。新しいビジネスモデルやプラットフォームにも積極的に挑戦していって欲しいですね。…実際、まだスマホを嫌っている人って業界には多いんですよ。「スマホのゲームなんて…」的な。でもお客様のニーズがそこにあるわけですから、そこには順応していく必要があると思います。気持ちは解るんですけどね。ちょうど一昔前のアーケードと家庭用ゲーム機(CS)との関係にも似ていますね(笑。アーケードが最先端で、CSは劣化コピー、的な。悪い意味での、ゲームとはこういうものだ!という思い込みを捨てて、時代に対応していくことも大切だと思います。

ー郷田さんご自身は、もうCS系タイトルに関わることは無いのですか?

郷田 そんなことは無いですよ。今回の『アイドルクロニクル』だって、お客様が望んでくれるなら、家庭用ゲーム機に向けてリリースしても良いと個人的には思っています。パッケージではなくてDLCかもしれませんけど。UnityやCRIWAREで作っていますから、移植もしやすいですしね。アーケード機での展開とか(笑。

ー郷田さん、ありがとうございました!

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…というわけで、今週のひらブラはここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

※画面は開発中のものです。
(C)TAITO CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED.

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幅朝徳(はば とものり) 株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。GREE社やnhn社といった企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュースも行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。現在、さらなる新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当する傍ら、ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。

趣味は、映画鑑賞とドライブ、クロースアップマジック、デジスコによる野鳥撮影、コンパニオンバードの飼育、そしてもちろん、ゲーム。

CRI・ミドルウェア ウェブサイト

http://www.cri-mw.co.jp/

アイドルクロニクル

メーカー
TAITO
配信日
配信中 iOS版は2015年冬予定
価格
基本無料(アプリ内課金あり)
対応機種
Android 要件 2.3 以上

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