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【ひらブラ vol.6】雪を溶かすメカニズム知ってる?(プロデューサー説得トラの巻)

2014-02-21 12:00 投稿

雪、大変でしたね。

クリスマスの頃には「ちょっとくらい雪が降ったらロマンチックかも」なんて思っていたりもしましたが、2週連続でこれほどの大雪を経験すると、さすがに「もう雪はコリゴリ」って感じにになります。

1度目の大雪のときは、ボクはちょうど北海道にいました。生まれてはじめての「さっぽろ雪まつり」を観るために。現地の大雪の様子を写真に撮って自慢(?)しようと思ったら、FacebookやTwitterのタイムライン上にはなぜか大量の”雪自慢”が…。せっかく冬の北海道を訪れたのに、ちょっと損した気分になりました(笑)。

▲今年の「さっぽろ雪まつり」の様子。すごい迫力の大雪像、テーマはソチオリンピックです。

CRIのオフィスのある渋谷も、道玄坂でスキーやスノボをする強者が現れたりハチ公像の雪像クローンが作られたりといったように、未曾有の大雪をエンジョイされた方も少なくなかったようです。

でも、雪に起因する死傷事故もあちこちで起きていますし、高速道路上で何時間もスタックしたり、空港や電車のなかで数日間も身動きがとれなくなってしまったりといった、大変な事態も。地震や台風と同様に、大雪に対する心構えを改めて見直すべきだと感じました。

ひょっとしたら雪国の方にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、ボクも含めて雪の珍しい地域の方にとっては実はあまり知られていない「雪」にまつわる謎。そのなかでも、ちょっと身近なものを取り上げてみたいと思います。

あ、そんなのはいいから、はやくミドルウェアの話を!という方は、次の見出しまでズリズリっとスクロールしちゃってください(笑)。

融雪剤で雪が溶けるワケ

「雪道を走ったあとは洗車をしないとクルマが錆びるよ」というウワサを耳にしたことがあります。その理由は、道路の雪を溶かすための融雪剤が金属にとってサビの原因になるからだというのです。確かに、雪が降ったり凍結の恐れのある道路や高速道路には、融雪剤や凍結防止剤が使われているようです。

こうした薬剤の成分を調べてみると、わりと一般的なのが「塩化カルシウム」で、確かに金属の腐食やサビの原因になるようです。ただ、最近の自動車のボディ塗装技術はとても進んでいるので常識の範囲で洗車をしていれば、まず心配はないそうです。(塗装のない下回り部分などは気をつけたほうが良いみたいですけど。)

融雪剤の成分は、塩化カルシウムだけでなく、塩化ナトリウムや塩化マグネシウムが使われることもあるそうです。

雪といえば氷の一種。日照やお湯などをかけて温めることで溶けるのは理解しやすいのですが、薬剤で雪が溶けるのはなぜでしょう。

ぜひ次回、雪が降ったときに、雪に「塩」をふりかけてみてください。雪が見事に溶けてしまいます。融雪剤や凍結防止剤はこの原理を応用しているものが一般的です。

小学生の理科の授業で習ったとおり、水が凍り始める温度(=凝固点)は「0℃」。でも、これは普通の水であることが前提で、塩という不純物が加わることにより凝固点が低くなります。凝固点が低くなるということは0℃でも凍らなくなるので(気温との関係はありますが)雪や氷が溶けるというわけです。

しかも、融雪剤がよく出来ているのは、積もった雪を溶かすばかりでなく、その後も路面が再凍結することを防止する作用があるという点です。凝固点降下が起きているので、一定の濃度を保っているあいだは、0℃でも凍らない状況が継続するというわけです。

薬剤の”濃度”と”凝固点”の関係がポイントになってくるのですが、土壌などの環境に与える影響やコストなどを考慮しながら成分が選ばれているようです。先に挙げた、塩化ほにゃらら系だけでなく、酢酸系や尿素、炭酸カルシウムなども使われています。

ちょっと面白いのはカーボンブラックをつかった融雪剤で、これは凝固点降下という仕組みではなく、黒い微粒子を撒くことで太陽光を集めて雪を溶かすメカニズムになっています。農地やゴルフ場などで使われることが多いとのこと。

ちなみに、小さい頃に「手作りアイスキャンディー」を作ったことがある方は、実はこの融雪剤のメカニズムを知っているはずなんです。試験管に砂糖水を満たして割り箸を入れ、氷の詰まった容器に差し込むと、数分後にアイスが出来上がるというやつです。

このとき、砂糖水を急速に凍らせるために、氷に食塩を混ぜたことを覚えていますか?そうです、まさにこれが、凝固点降下。ボクのように食い意地が張っている人間は、凍りつつある砂糖水にばかり注目してしまい、食塩を混ぜた氷が急速に溶けていることに気付かなかったかも知れませんが(笑)。

このように、仕組みやメカニズムを知らずに使っていたりその恩恵を受けていることって、実はけっこう多いですよね。「雪をなんとかする」という目的だけでも、実にいろいろな手段が存在するのが興味深いところです。

▲氷のグラスで飲むカクテル(ICEBAR)、じつはお酒の凝固点もかなり低いんです。

ところで、いくら融雪剤が優秀でも使用できる量には限りがありますし、そもそも雪国でない地域に住む方にとっては融雪剤を個人で入手すること自体が困難だったりするでしょうから、融雪剤ばかりに頼っていられません。

そこで登場するのが「雪かき」です。今回の大雪で、慣れない雪かきに奮闘された方も多いのではないかと思います。この雪かきにもいろいろと面白いヒミツが潜んでいそう。

他人の家や公道まで雪かきをして多くの人に感謝される人もいれば、自分の家の前の雪かきすら行わずにひたすら”自然溶解”を待つ人もいたりと、人間性があらわになったりするケースも(汗)。

ボクのようにマンション住まいの方の場合は、またちょっと性質の異なる雪かきをめぐる諸問題が・・・。たとえば「マンションの雪かきは管理会社の仕事かどうか?」とか。これについては「ひらブラFacebookページ」のはみだしコラムで触れたいと思います。

※参考:「雪が降ったら塩をまく?凍結防止剤のはなし」(塩なび.com

ミドルウェア導入による「9つのメリット」

前回のエントリに引き続き、ミドルウェアの導入検討にあたり、ゲームプロデューサーのための、もしくは、ゲームプロデューサーを “社内で説得する” ための耳より(?)情報をお届けします。

プログラマーの方には気に入って頂いても上司やプロデューサーのOKが出ずにミドルウェアが使えない→結果的にクオリティを犠牲にしたりTCO(トータルコスト)が割高になったりという悲劇は残念ながら多かったりします。

もちろん会社やプロジェクトによってフィットする場合とそうでない場合がありますが、多くの場合は誤解や理解不足に起因していたりするんです。

ミドルウェアという技術そのものはプログラマやエンジニアの方にご評価頂くものですが、今回はちょっと視点を変えて、もう少し俯瞰した視点で、その導入効果やメリットに迫ってみたいと思います。

つまり、「ゲーム会社にとってどのようなメリットがあるのか?」、さらに、ミドルウェアはBtoBtoC製品ですので、「ゲームのエンドユーザにとってどのようなメリットがあるのか?」について考えてみます。

今回の記事が融雪剤となって、「ミドルウェアはちょっとねぇ・・・」というココロを ”雪どけ” させることができたら、嬉しいんですけど(笑)。

では、スタートです。

CRIWARE導入による「9つのメリット」は以下のとおりです。

これから、このそれぞれの項目について、詳しく説明していきます。

あ、ちょっとした遊び心ですが、それぞれの項目について、プロデューサー説得のための「セリフ例」もご用意してみました。”良い子”、”悪い子”、”ふつうの子”(古っ!w)と、3つのパターンがありますので、笑ってやってください。

「えっ、9つもあるの?そんなに時間ないんだけど?」という方は、以下の3つだけ、覚えていただければOKです!

【ミドルウェア導入のメリット】
1.離脱率の最小化
2.課金機会の最大化
3.ダウンロード機会の最大化

では、お時間のある方はぜひ、もう少しお付き合いください!
最後のほうでは、無料出張セミナーのご案内もあります。

(1)機種やOSの差異によるトラブルの防止

おそらく「スマホゲー開発”あるある”」投票をしたら圧倒的一位を誇るのがこの悩み。

家庭用ゲーム機って、携帯ゲーム機も含め機種やハードウェアスペックが均一なんです。開発許諾契約が大変だったり開発機材がチョー高かったりと参入障壁があるのも事実ですが、機種やファームウェアが均一であることのメリットは大きいんです。

CS開発経験のあるエンジニアの方がジョブチェンジしてスマホ向け開発を体験されたうえで、口を揃えておっしゃるのが「プラットフォームが限定される時代は良かったなぁ〜(遠い目)」なんですよね(汗)。

でも、途方に暮れてばかりいても仕方ありませんから、この問題に立ち向かわなければなりません。

よくあるのが、iOS版とAndroid版の同時リリースを予定していたのに、どちらかが遅れてしまうというケース。大半はAndroid版が遅れることが多いようです(汗)。

また、両OSで同じUX(操作性やゲームプレイ感覚)を実現したかったのに、もろもろの事情で差異が生まれてしまい、それが原因で炎上したりするケースも・・・。

いちばん残念なのは、どちらかのOSでは実現できていた機能や演出が、別のOSではオミットされてしまうケース。原因はだいたい2つで、1つは技術的な問題によるもの、もう1つはプラットフォーマーの規約やいわゆる”オトナの事情”によるものです。後者はなかなか解決が難しいのですが、前者の場合は、実はけっこうミドルウェアを使うことで解決できちゃったりします。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!ミドルウェアを使うとマルチOS対応コストが激減しますよ!」
悪い子「先輩!もう心身共に限界なので、最新verのOSのみ対応の英断をどうか…」
ふつうの子「先輩!頑張ればなんとかなります…が、いつまで頑張りますか?」

(2)端末細分化問題の解決

「端末細分化問題」・・・、漢字が7個もならぶと分かりにくいですね(汗)。よーするに、スマホの機種マジ大杉ど〜しよ〜問題です。

Apple社のiPhoneやiPadについては、垂直統合型であるがゆえに(以前よりはマイナーバリエーションは増えてはいるものの)ハードウェア端末の種類は限られています。OSバージョンと機種との組み合わせでQAのマトリクスを描いてみても、まだ何とか自社内でも検証端末を用意できる範囲だと思います。

問題は、Androidくんです。ハードの種類が多いという意味では、ユーザに選択の自由を提供しているので、Appleの端末とはまた異なる魅力があります。実際、ボクもiOSとAndroidをとりまぜて、現在8台を使い分けています(笑)。ただ、アプリケーション開発という意味では、動作検証の必要な端末が多いことが頭の痛い問題になります。

ここに、興味深いデータが。この記事を読むと、Androidの端末細分化の実際が分かって頂けると思います。

Android端末の種類が多すぎて開発者がパニックになりかけているのがよく分かるデータ」(Daily News Agency)

正直に言うと、当社のミドルウェア開発も、実はiOSよりもAndroidのほうが難航しました。まさに、アプリ開発をされているみなさんと同じ悩みをボクらも経験してきています。

どこまでの機種やOSバージョンをサポートするか?は各企業によってまちまちですが、せっかくパッケージレス&流通コストレスの市場ですから、ビジネスチャンスの最大化のためには稼働端末を増やしたいというのは当然の要求ですよね。ああ、悩ましい。

しかも、今後ますます大きな市場になるであろう新興国各国では、所得との関係で「ちょっと時代遅れ(OSバージョンが古い)だけれど安いスマホ」がバカ売れしたりしますし…。

ちなみにCRIWAREは、Androidの場合、少なく見積もっても100機種以上での動作実績があります。過去のお客様のサポート経験上、この100機種というのは、わりと丁度良いバランスのようです。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!対応端末数の極大化と投下コストとを両立するためにミドルウェアを使いましょう!」
悪い子「先輩!もういっそiPhoneだけにターゲットを絞っちゃいましょうよ!」
ふつうの子「先輩!全世界でAndroid端末は1万種類を超えているそうです…」

(3)デバッグコストの削減

前項(1)や(2)とも密接に関係しますが、対応端末やOSバージョンの組み合わせが増えれば増えるほど、アプリの動作検証やデバッグのために必要な工数や人員、コストが増えていきます。

ガラケー時代にも同様の問題はあったのですが、端末もアプリもより高性能化しリッチ化したことで、動作検証の複雑さはより深刻化しています。

デバッグやQAを完全になくすことは出来ませんが、少しでも省力化しコストを削減する方法はあります。そのひとつが、ミドルウェアを導入することです。

もちろん、ミドルウェアもソフトウェアのひとつですから、バグのないソフトウェアなどこの世に存在しないので、ミドルウェアとて万能ではありません。

でも、ボクがお客様とお話をするときによく登場する決まり文句に「毎日がマスターアップ」「枯れた技術」というのがあります。

年間のミドルウェア採用数から逆算すると、ボクらは、ほぼ毎日どこかのゲーム会社さんのマスターアップ(ゲームの最終リリース版を仕上げること)にお付き合いしている計算になります。世界広しといえども、毎日マスターアップをするようなゲーム会社さんは存在しないと思います。

つまり、ボクらのミドルウェアは、そうした毎日のマスターアップにお付き合いしながら日々のサポートの積み重ねで「鍛え上げて」頂いているというわけです。

さらに、ボクらは自分たちの技術のことを「枯れた技術」と表現します。枯れた、なんて言うとネガティブな響きのほうが本来強いと思います。

これは要素技術に特有の文化なのですが、要素技術ってポンポンと思いつきやアイディアで量産できるものじゃないんです。ベースとなる要素技術に、さまざまな追加機能やAPI、サポートプラットフォームの強化、使っているお客様の個別要望などにお応えしながらミドルウェアビジネスは広がっていきます。

ボクらのミドルウェアの場合、実は、コアとなる要素技術の「タネ」の部分は、CRIの会社年齢よりも古かったりするんです(笑)。CRIの前身となる会社の頃から脈々と受け継いだ、まさにうなぎ屋さんの「秘伝のタレ」のように。

要素技術が「枯れた技術」であるということは、それだけ多くの採用事例に支えられ実績のある技術であり、ステイブル(安定した)でリライアブル(信頼できる)なものである証明だったりするんです。

毎日続くマスターアップで鍛えられたミドルウェア。デバッグや動作検証の大変さを、少しでもラクにするのに役立つと思います。

大切なオカネとニンゲンは、もっとゲームの面白さとかマーケティングとか、クリエイティブな方面に重点投下したいですよね!

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!デバッグコストでカジュアルゲームが1本開発可能です!」
悪い子「先輩!デバッグ作業の進捗はいかがですか?」
ふつうの子「先輩!デバッグコストを削減して、安心料や保険料としてミドルウェアを導入しましょう!」

(4)ダウンロード時間の短縮

この世の中で、ボクが撲滅したいものが2つあります。1つはNow Loading…で、もう1つが「ダウンロード待ち時間」です。どちらにも共通しているのが「意味のない待ち時間」です。

人間、寿命は限られているのに、ローディングやダウンロードでひたすら待ち続けるなんて、ほんと人生の無駄ですよね。エンドユーザ視点で、素直にそう思いませんか?これを削減できたら・・・。

▲待つのって、イヤですよねぇ・・・。

できるんです!!

CRIのミドルウェアを使うと、ダウンロード時間を大幅に削減できます

今回はプロデューサー向けのご紹介なので、技術的にディープな説明は割愛しますが(ご要望があれば今後のエントリで改めて詳しく触れたいと思います)、ダウンロード時間を減らせる理由は大きく2つあります。

 i) 音声やアニメーションを超圧縮してデータサイズそのものを削減

 ii) 独自の圧縮&解凍エンジンとパッキングシステム

これにより、ダウンロード時間を大幅に減らすことができます。

AppStoreやGoogle Playからアプリ自体をダウンロードする時間の削減ももちろんですが、最近はアプリの起動直後にゲームデータのダウンロードが行われるものが増えました。

前者はダウンロード中に別のことができますが、後者はダウンロードが終わるまでアプリを起動しておかなければならないうえにゲームも遊べないので影響が大きいですよね。

ミドルウェアをうまく実装すれば、このゲームデータのダウンロード時間を短縮したり、あるいはゲームプレイ中にバックグラウンドで(こっそり?)ダウンロードさせるなんてことも・・・。

また、アプリのアップデートはなるべくしたくないけれど、最新のゲームコンテンツを届けたり、あるいは、特定のデータを差し替えたいというニーズも最近よく聞きます。・・・実は、これもできちゃうんです。アプリのアップデートなしに、ゲームデータの追加や差替えができる仕組みも提供しています。

さらに、ゲーム会社さんによっては、自社のIPを保護したり他社から権利を預かっている版権モノなどのコンテンツを守りたいという事情もあり、アプリ内に搭載されている画像や音声や動画を「ぶっこ抜かれる」ことを予防したいという要望もあります。

CRIWAREは「独自パッキング」「オリジナルコーデック」を採用しています。そのため、アプリ内のコンテンツ保護の視点からもご評価を頂くことが多いです。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!今回のプロトタイプ版、ダウンロードが無いのに気付きましたか…?」
悪い子「先輩!ダウンロードの待ち時間を広告媒体にしませんか!?」
ふつうの子「先輩!ユーザをダウンロードで待たせるのはもうやめませんか?」

(5)リッチネイティブ化への対応

過去のエントリでも「ウェブアプリからネイティブアプリへの変遷」について触れてきましたが、いよいよ時代は、単なるネイティブアプリから「リッチネイティブ」へと移行しつつあります。

リッチネイティブ。

分かりやすく言えば、ユーザがよりビックリするような豪華な演出や表現を備えたゲームアプリのことです。

消費者の目は、どんどんと肥えていきます。ノスタルジックな趣きはあったとしても、今さらファミコン時代のゲームをプレイしても長時間楽しむのはなかなか難しいのと一緒。

従来型のケータイやスマホゲームにユーザは飽き始めている背景もありますので、ゲーム性や”遊び”そのものでの差別化はもちろんですが、演出や表現の面でもより「リッチ」なものを求めていく傾向が強くなってきています。

実際、家庭用ゲーム機向けソフト開発会社からソーシャルゲームやモバイルゲームを専門に開発する会社へ転職したり、あるいは引き抜いたりといった事例も急増しています。

それは、このリッチ化の流れを過去に経験してきたのが、まさに家庭用ゲーム機だったからです。ドット絵が中心の時代から3Dが主流になり求められる人材やスキルが変化したのと同様に、ウェブアプリからリッチネイティブへの移行に伴い、必要とされるノウハウや技術要件もまた変わったというわけです。

その点CRIは、ずっと創業以来、セガやソニー、任天堂やマイクロソフトといった家庭用ゲーム機を中心にミドルウェアを開発提供してきた歴史があるので、いわば「ネイティブアプリ向けのエッセンスの詰まった技術」と言えます(逆にいうと、現状、ウェブアプリでは当社ミドルウェアは出番が無いんですけどね・・・)。

「ハイエンドゲーム機のようなクオリティのゲームをスマホでも実現したい!」それなら、ハイエンドゲーム機で育まれた技術の集大成であるミドルウェアはいかがですか?ということになります^^

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!我々の業界では聞いたことが無いものですがCSゲーム業界で有名なミドルウェアがあるらしいです!」
悪い子「先輩!もっとリッチになりたくないですか?」
ふつうの子「先輩!ガラケー時代とはミドルウェアの選別も様変わりしていますよ!」

(6)100MBアプリサイズ制限への対応

ご存知のとおり、3G/LTE、いわゆる携帯通信会社の通信網経由でダウンロードできるアプリには、サイズの制限があります。

2014年2月現在、AppStoreの場合は「100MBまで」となっており、それ以上のデータサイズのアプリはWiFi経由かPCやMac経由でのインストールが必要になります。

ネイティブ化やリッチ化が進めば進むほど、音声やアニメーションといったメディア系データのサイズが増えていきます。その結果、100MBを超えてしまうケースも多いようです。

なるべく多くのユーザにいつでもどこでもアプリを落としてもらい、チャンスロスを減らすために、この「100MB」に収めようとこだわっている会社は多く、リッチ化とサイズのトレードオフにとても悩んでいるようです。

そこでオススメしたいのが、メディア系データ、つまり、音声やアニメーションの圧縮ミドルウェアです。例えば、CRIWAREを使うと、音質を維持したまま、なんと20分の1まで音声を圧縮できます。数MBというデータサイズでしのぎをけずる状況では、とても有効な方法だと思いませんか?

せっかくのゲームのボリュームやクオリティを妥協せず、データそのものを圧縮することで解決をはかるというわけです。

もちろん、先述したように、アプリを起動してから差分のゲームデータをダウンロードするという仕組みでアプリサイズを抑えることもできますが、せめてチュートリアルくらいは遊んでもらってからダウンロードに移りたいですよね?そんな時にも役立つ方法だと思います。

…まぁ、アプリサイズ制限そのものが撤廃されれば解決するハナシなのですが、当面はなかなか難しいと思われます・・・。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!もう”どこを削るか?”って議論するのヤメにしませんか?」
悪い子「先輩!もうWiFi経由でいいんじゃないすかね?」
ふつうの子「先輩!現状120MBまで抑えられたのですが、妥協せずに100MBに収める良い方法があります!」」

(7)レビュー炎上リスクの回避

レビューって、怖いですよね…。

ボクも、昔、ドリキャスのゲームに関わっていたときに某「週刊◯ァミ通」のレビューが怖くて夜も眠れなかった日々のことを思い出します・・・。結果、ドンペリが飲めたのは、今となっては良い思い出ですが(笑)。

iOSのアプリをプロデュースしていたときも、レビュー欄にどんな書き込みがなされるかは本当に心配でした。

レビューって、アプリの成否を大きく分かつ大事なファクターとなることは紛れもない事実ですから、効果だけじゃなくて、リスク側も覚悟し、なるべく出来るかぎりの対策しておかなければなりません。

ゲーム性そのものや運営方針に関する「炎上」は、もうある程度はどうしようもないのですが、よく目にするのが、、、

 「オレの機種で動かん、糞アプリ!」

 「すぐ落ちる、詐欺」

 「音が途切れるしノイズがひどい、カネ返せ」

といった書き込み。

うーん、ギスギスしていますねぇ(滝汗)。ゲーム開発者としても、こんな書き込みを見たら、どんなに鉄のハートを持っていても傷つきますよね。身中、お察しします。。。

でも、ユーザ視点に立つと、無料か有料アプリかにかかわらず、せっかく遊ぼうと思って期待していたアプリが正常に動作しなかったときのガッカリ感は大きく、それがこうした感情的な表現に結びついているのではないかと思います。

一般的に、製品やサービスを気に入ってくれたユーザよりも、不満度の高いユーザのほうがレビューは盛り上がりやすい法則があるので、こうした「不動作」や「不具合」による炎上を完全に回避することは不可能です。

それでも、少しでもこうした炎上を防ぐためには、やはり端末検証やQAを徹底的に行うことが有効なのですが、そのためのコストもなかなかの負担になりますよね。

そこで、(3)と同様になりますが、多くの機種での動作実績のあるミドルウェアを積極的に使うことで、不具合によるレビュー炎上のリスクを下げることができます。

実際、安心料や保険料という感覚で、ミドルウェアをご採用頂いているお客様も少なくありません。

潜在的なリスクをどう評価するか、このへんがポイントになってくると思います。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!レビュー炎上リスク回避のためのコスト比較シミュレーションをご覧ください!」
悪い子「先輩!やっぱり炎上しちゃいました・・・テへ」
ふつうの子「先輩!レビュー炎上リスクの回避のためにミドルウェアを導入しましょう!」

(8)サイズダウンとボリュームUPの両立

アプリやデータのサイズはできるかぎり最小にしたい、

でも、ゲームとしてのボリュームやクオリティは最大にしたい!

・・・一見すると矛盾するこの2つの要求を両立させることこそ、ゲーム開発の腕の見せどころと言えます。でも実際には、エンジニアとディレクタ(プロデューサー)との熾烈な攻防が繰り広げられ、大喧嘩に発展するケースも少なくありません(汗)。

(6)でも触れましたが、ミドルウェアの導入によって、この矛盾をある程度、解消することができます

CRIWAREを使うことで、たとえば、たった5分しかアプリに収録できなかったセリフ音声が「3時間」も入れられるようになったりするんです。

36倍ですよ、36倍!(驚←自作自演)

これなら、エンジニアとディレクタのあいだの軋轢も減るし、同じ方向を向いて建設的な議論ができるようになると思うのですが、いかがでしょう?コンテンツの「どこを削るか?」ではなくて「どうやってユーザに満足してもらうか?」を検討してもらいたいですね。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!100MB内でフルボイス対応出来ちゃいますけど…どうしますか?」
悪い子「先輩!ステージの数を半分に削っておきました!」
ふつうの子「先輩!なんとか100MBに収める方法をついに見つけました!」

(9)ゲームエンジンの機能拡張

このブログでも、過去数回にわたりゲームエンジンのメリットについてご紹介してきました。スマホアプリを開発している人なら、UnityやCocos2d-xといったゲームエンジンの名前を知らない方はいないでしょう。

ゲームエンジンは統合開発環境なので、アプリ開発に役立つさまざまな機能やしくみがオールラウンドに用意されています。

ただ、オールラウンドな分、開発しているゲームの内容やジャンルによっては、ゲームエンジンが用意している機能や性能に過不足が生じる場合があります。

たとえば、Unityの場合、サウンドを再生する標準機能は用意されていますが、圧縮音声でループ再生を実現することが困難です。

Unityと一緒にCRIWAREを導入している企業の多くは、Unity上で圧縮音声を扱いつつイントロ付きループ再生を実現するために活用して頂いているようです。

イントロ付きループ再生とは、ゲームに多用されるBGM再生手法のひとつです。印象的なBGMフレーズに続いて特定の旋律が一定周期で無限に繰り返される再生方法です。

CRIWAREの場合、任意のループポイント(繰り返し再生をする際に起点となるポイントのこと)を音声の波形データに設定できるので、自由度の高いゲームBGMの演出が実現できます。

▲緑色線がループポイント。線をはさんで左側がイントロ部分で、右側がループ再生部分。

Cocos2d-xとCRIWAREを併用した場合のメリットについては、ひらブラvol.4で、gumi社のCTO田村さんが詳しく解説してくれているので、そちらをぜひご参照下さい。

なお、ゲームエンジンやミドルウェアの併用には、ときどき「コンフリクト」の問題が発生することがあります。それぞれのミドルウェアが他のミドルウェア技術との併用を想定していないことによって発生する諸問題のことです。いわば、ミドルウェア同士の相性問題と言ってもいいでしょう。

CRIのミドルウェアは、家庭用ゲーム機向けも含め、このミドルウェアの併用ケースの対応にはやくから取り組んできました。

スマホの場合、UnityやCocos2d-xといった主力ゲームエンジン向けには、専用のライブラリやプラグインという形でサポートしていますので、安心して使っていただくことができます。

それぞれのエンジンのベンダー企業やコミュニティーとも密接な情報共有を行っていますので、トラブルの際は迅速な解決が可能です。

ちなみに、Unity向けには「ADX2 LE」という音声再生ミドルウェアのライトエディションを無償提供中ですので、ぜひご興味のある方はダウンロードしてみてくださいね。

◎プロデューサー説得のセリフ例:
良い子「先輩!ゲームエンジンは万能とは限らないって知ってましたか?」
悪い子「先輩!ボクのことゲームエンジン・スレイヴって呼ぶのはもうやめてください!」
ふつうの子「先輩!ADX2のライトエディション版でUnityアプリのプロトタイプを作ってみました!」」

先着順!御社内でネイティブアプリ開発セミナーやりまっせ!?

ゲームプロデューサーのための「ミドルウェア導入の9つのメリット」、いかがでしたか?

今回ご紹介した内容は、プロデューサー向けの当社製品チラシにも記載されていますので、併せてご参考下さい。

チラシ「スマホゲーム開発のその悩み、解決します!」

http://crimw.me/4producers

※PDF, 6.2MB

また、ゲーム会社様の社内である程度まとまった人数のエンジニアやプログラマーを集めて頂く機会を頂ければ、出張してネイティブアプリの開発セミナーにもご協力します!

今回ご紹介したようなミドルウェアの導入効果が具体的にどのような技術によって実現されるかを、テクニカルな視点から技術者向けに詳しくご説明します。もちろん、別途ビジネス面のご相談も可能です。

基本的に、このセミナーは「無償」でご協力します。自社内セミナーにご興味のある方はぜひお問い合わせ下さい。もちろん、セミナーのような規模でなくても「とりあえず詳しく話を聞きたい」とか「デモが見たい」という場合も、ぜひその旨お知らせ下さい。

あ、お問い合わせの際は「ひらブラ見たよ!」とヒトコト添えて頂けるとスムーズかと思います(笑)。

▲イメージです。実際は男性が担当します(笑)。

セミナーを行ったからといって、ミドルウェアを強引に押し売りしたりしませんから、どうぞお気軽に(^^)。

ただ、万が一、いちどにたくさんご要望を頂いちゃったときは先着順にさせて頂きますので宜しくお願いします。

 

次回は、ちょっとヒミツなネタをお届けする予定です。

ブログでネタにすることについて実はまだ社内での合意がとれていないんですが(汗)、、、うちの開発部に「スマホで音ゲー対策委員会(仮称)」なる非公式プロジェクトが立ち上がったというお話です。

というのも、スマホアプリ業界では「音ゲーやリズムアクションはAndroidでは鬼門」という都市伝説(?)があるんです。さて、その真相は・・・。ちょっとドキドキしながら、たまにはデリケートな話題にも触れてみようと思っています(汗)。

どうぞ、お楽しみに。

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※vol.0:創刊準備号ということでジコショーカイ【CRI幅朝徳のひらけ!ブラックボックス】
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※【ひらブラ vol.4】gumi田村さんに訊く「ズバリ!Cocos2d-xのココが魅力」
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幅朝徳(はば とものり) 株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。GREE社やnhn社といった企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュースも行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。現在、さらなる新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当する傍ら、ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。

 

趣味は、映画鑑賞とドライブ、クロースアップマジック、デジスコによる野鳥撮影、コンパニオンバードの飼育、そしてもちろん、ゲーム。

CRI・ミドルウェア ウェブサイト
http://www.cri-mw.co.jp/

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