『メギド72』דJOYSOUND直営店”コラボキャンペーン第5弾が2月22日より開催決定。東京・愛知・大阪の3店舗にカラオケコラボルームがオープン
2024-02-16 20:06
DeNAから配信中の『メギド72』。
そのデザインチームを直撃する今回のインタビュー。前編ではメギド全般のデザインについて伺ったが、後編である本記事では、衣装や幻獣、新登場したメギドなどに絞った質問をぶつけていく。
インタビューの合間に、衣装や新メギドの貴重なデザイン資料も掲載しているぞ。
▼インタビュー前編はこちら
――ここからはポイントごとに絞ったお話を伺いたいのですが、まず衣装について、デザインに仕込んでいるネタなどはありますか?
米倉 これはたくさんの方が気付かれているかと思いますけど、ハーゲンティのお正月衣装で、カバンの中に“あけおメギド72”という文字が書かれたお札を入れていて、勝利モーションで倒れたときに見えるようにしています。
米倉 あとは、ヴィネのクリスマス衣装では、ソロモンの雪だるまをヴィネのまわりにぴょんぴょんさせられないかな、というのを遊び心で提案してみたりしました。
中山 衣装は小ネタが多いですよね。
米倉 そうですね。ハロウィンのときにはトランプモチーフを統一して取り入れたりしています。衣装によって動きも変わったりして、気づいてもらえるとすごくうれしいです。アジトでの立ち姿にも微妙な違いがあったりするんですよ。
中山 衣装を見る際は、ぜひこういったネタを探してみてほしいですね。
――衣装というと、最初に出たのは水着衣装でしたね。
中山 じつは僕が入って初めてデザインさせてもらったのが水着衣装で、米倉さんとタッグを組んで最初のデザインでもあったので、お互いに思い入れがあるんですよ。
米倉 個人的には、ブネがビキニで行くかがいちばん悩みました(笑)。初めて出す衣装だったので、探り探りではあったんですけど、プレイヤーの皆様に喜んでもらえたかなと思っていて、うれしかったですね。
――本日は衣装制作の資料もお持ちいただいていますが、デザイン画では影などもしっかり描き込まれているんですね。
米倉 3Dを作る方にも質感などが伝わるように、色味もしっかりと付けています。水着衣装は最初の衣装というのもあって、武器にも遊び心がありますよね。ガープなんかはとくに、バーベキューの網を構えながら「守っていくぞ!」と言っているのがおもしろくて。
中山 ガープの水着デザイン担当をさせてもらったときに、盾をどうしようかなと思っていたのですが、みんなの空腹も守るという意味を込めてバーベキューモチーフで盾をデザインしたら面白いかなと思いまして(笑)。
――真面目なのかふざけているのか、みたいな(笑)。
米倉 しかもほかのみんなは海にいるのに、ガープだけ川にいますからね(笑)。ガープはお肉をおいしそうに見せるのも頑張りました。
――水着衣装について、細かいけどもこだわった部分などはありますか?
米倉 じつは、衣装イラストの背景にいるカモメであったりハイビスカスも、それっぽく見えるけど現実のものそのままではなくて、ちゃんと『メギド72』の世界観に合わせた生物になっているんです。
――資料にも“エビっぽいモンスター”とか“ピーマンっぽい植物”という風に書かれていますね。
中山 なので、見た目はそっくりでもじつはすごく甘い、とか(笑)。
――そんなところまで設定が!(笑) 衣装のデザインはどのように決められたのでしょうか?
中山 このときは僕がざっくりとした構図を描いて、それをほかのデザイナーに作っていただくという形で進めていました。
米倉 ウェパルの衣装は配布になると聞いていたので、これは人魚姫モチーフにしなくちゃ、と思いました。おかげですんなりいきました。
米倉 ブネは最初、ちょっとだけポーズが違ったんですけど、お尻を強調しすぎた構図になっていたので、いまの形になりました。
――衣装についても、今後のものはすでにデザインが進んでいるのでしょうか?
米倉 じつはかなり先行して作っていて、いまちょうど○○衣装を作っているんですよ。
――いまの段階で〇〇ですか! それはかなり早いですね。
中山 3Dモデルを作る関係で、やっぱり先に作っておく必要があるんですよね。ストーリーも含めて、いろいろと作っているものを出せないのが悔しいというか、待ち遠しいですね。
――ここからは幻獣のデザインについて伺いたいのですが、幻獣をデザインするうえで意識されていることは何でしょうか?
中山 『メギド72』の世界独自の文化での進化、ということを考えています。現代にもいそうな骨格を使いつつ、じつは骨がひとつ多いとか、あちらの世界ではこうなっているんだろう、みたいなことですね。ネズミのような幻獣も、本物のネズミはあんな風に立たないけど、そのぶん骨が多いんだろうとか、そういう構造を考えたりはします。
米倉 メギドラルとヴァイガルドという世界の違いでも、幻獣のデザインには差をつけています。メギドラルでは強そうな骨格を意識したデザインにしたり、文明を感じる装飾を付けたりしているのですが、ヴァイガルド側ではもっと自然に近い感じを意識しています。
中山 自然っぽくしつつも、「なんでそこにトゲがあるんだ?」みたいな、不思議な感じを出すようにもしていますね。どうしても、僕らは自分たちが知っている情報と照らし合わせてみるじゃないですか。そうすると、明らかにおかしすぎるものには違和感が出てくるんですよ。
――その違和感が出ない範囲で、『メギド72』の世界ならではのデザインにしていく。
中山 そうですね。僕らの認知しているところに、プラスアルファを入れていくイメージですね。
米倉 幻獣はメギドよりもデザインの幅が広いのですが、基本的に人型はNGになっています。幻獣もそこまでは発達していないというイメージですね。
――幻獣もメギドと同じように、オーダーからデザインを膨らましていくのでしょうか?
中山 そうですね。イベント用であればイベントのギミックに合わせて、ストーリー用なら物語の展開に違和感がないようなテイストにします。それ以外の突発的なものについては、わりと自由に作らせてもらっていましたね。
中山 クリス・マウスは僕がデザインしたんですけど、けっこう自由にやりましたね。幻獣のほうが比較的自由度は高いので、いただいたオーダーをもとにデザイン側から設定なども提案しました。
米倉 クリス・マウスもそうですけど、『メギド72』のネーミングセンスが好きなんですよ。NPCも、“コラコラ言うおじさん”とか、人を探しているキャラクターの名前が“サガース”だったり(笑)。ああいうのは好きですね。
――ちなみに、幻獣の名前はデザイン側でつけたりするのでしょうか?
中山 こちらからイメージを伝えることはありますけど、だいたいはオーダーの時点で決まっていますね。
――ちなみに、幻獣のデザインに仕込んでいる小ネタなどはありますか?
中山 じつは、甲殻類には似たデザインを取り込んでいたり、「こんなところに!?」というような場所に顔や手があったり、わからない程度に考えてデザインしています。見つけられたらすごいですよ(笑)。
米倉 やっぱりトライバル調は全体的に大事にしていますし、アビシニアンの額とか、フォトンの模様を入れたりしているものもありますね。
――おふたりのお気に入りの幻獣は何でしょうか?
米倉 オーブになるんですけど、ボーパルバニーがすごく好きですね。
中山 かわいいですよね。
米倉 かわいい。そしてめっちゃ強い(笑)。指名召喚チケットでボーパルバニーを取って、フォラスと組み合わせて使っています。
――あぁ、それは強い……(笑)。
米倉 デザイン的にもかわいいので、イラストでも使いやすいというか、見る機会が多いですね。あとは、霊魂ムースなんかも好きです。
――ムースはよくファンアートなどでも描かれていますね。
米倉 幻獣デザインではそのふたつが出てくることが多いですよね。あとはミミちゃんとか。
中山 キャラクターとして定着していますよね。
――そのあたりはぬいぐるみ感があっていいですよね。
米倉 ぜひグッズ化してほしいです(笑)。
――中山さんはどんな幻獣がお好きですか?
中山 僕はどちらかというと、ベインチェイサーであったり、ドゥームなんかも最近は好きですね。
――ドゥーム戦は毎回悩まされます……(笑)。
米倉 毎回性能が変わりますからね(笑)。
中山 ずっと束縛をして、あれは面白かったな。
――大幻獣は細かくデザインの指定が入るのでしょうか?
中山 基本的には大まかなオーダーはあります。異例ですが、僕がデザインを担当したオロチのときはオーダーの要素がいつもより少なく、唯一決まっていたのが、地形効果を使って弱点の属性で攻撃をすると大ダメージを与えられる、ということぐらいでした。このようなときは、こちらからデザイン観点で提案をします。
中山 大幻獣はストーリーとからんでいないぶん自由にできるんですけど、『メギド72』らしさがいちばん大事な敵でもありますね。
――ここからは、新たに登場するリジェネレイト体メギドのリリムとアガリアレプト、サキュバスについて伺っていきます。まず、それぞれのデザインコンセプトを教えてください。
米倉 サキュバス(バースト)は、ちょっとやんちゃな女王様、というイメージですね。サキュバスなので、誘惑するようなデザイン、ハートモチーフなどは積極的に取り入れています。やんちゃな、格好いい感じを出したかったので、ガムを膨らませていたり、武器もアメに見せかけてガムだったりします。
中山 サキュバス(バースト)はチャックのところが、顔になったりするんですよね。原宿、渋谷系というか、オシャンティーな感じですね。
米倉 もとのデザインもほかのメギドより尖っていたので、そのあたりも継承しています。
――なるほど。リリム(ラッシュ)やアガリアレプト(ラッシュ)はいかがでしょうか?
中山 リリム(ラッシュ)は、悪夢を見せるというところから、今回はもうちょっとダークなイメージにしよう、というところを狙っています。なので、もとのデザインよりも怖い雰囲気を少し強くしていますね。
米倉 ゼパル(カウンター)のときのダークさみたいなものをイメージしていて、魔女っぽい雰囲気にしましたね。リリム(ラッシュ)はサキュバス(バースト)とハートモチーフが共通しているんですよ。
米倉 アガリアレプト(ラッシュ)は時間操作をするメギドなので、時間のモチーフを意識しています。シルエットもシャープにして、速さを感じられるようにしていますね。
中山 今回は武器がステッキになっているんですけど、このステッキとアガリアレプト自身が、時計の分針と秒針のように見せられたらいいな、ということを考えていたりします。
――リジェネレイト体メギドをデザインするうえで、大事にしていることは何でしょうか?
中山 もともと多様なメギドがいるなかで、個性を被らせてはいけないというのはもちろんなんですけど、リジェネレイトすることでプレイヤーの皆様の印象を変えたくはないんですよね。「俺の知ってるリリムはこれじゃない!」みたいなことは必ず避けるようにしています。デザインのコンセプトを決める段階で、そういったアイデンティティの部分はいちばん大事にしています。
米倉 変えすぎてしまうと、別のキャラクターに見えてしまう可能性があるので、近いコンセプトでデザインするようにしていますね。ハーゲンティであればトレジャーハンター、ゼパルも花嫁という部分は変えずに、闇花嫁バージョンみたいなものに(笑)。それぞれに合うイメージを大事にしています。
――今回新たに登場するメギドで、とくにこだわった部分はどこでしょう?
中山 じつは、サキュバス(バースト)は決定稿とは違うデザインがあって、本当に悩みましたね。衣装の雰囲気も大きく違っていたのですが、最終的には黒を多めにしたほうがサキュバスっぽいよね、という話になりました。
米倉 色合のイメージで、メギド自身の雰囲気に合っていたり、合っていなかったりということがあって、サキュバスだったらやっぱりピンクと黒だよね、という感じでしたね。没になった案のほうは、少しだけなんですけど、バーチャルアイドル感というか、少しだけSF感があったんですよね。
――そのようにふたつのデザインで悩まれた場合、多数決などで決めるのでしょうか?
中山 その場合、両方のいいところを取っていきます。ヒールがいいよね、となればヒールを抜き出していって、いいと思った部分を組み合わせていく感じですね。デザインのコンセプト自体はブレないので、そのコンセプトに合うのが本当にこれなのか、ということを話し合って作っていきます。
米倉 あとは構図も意識していて、没案だとサキュバスの顔が正面を向いていたんですけど、それだとガムで顔が隠れてしまうので、もっと横から見せる形にしよう、という話もありました。
中山 あと、アガリアレプトなんかは、もともとのメギド体がすごく不思議な造形をしているんですよ。手や頭がそれぞれ変わった配置になっていて、それをひとつひとつ分析しながら、リジェネレイトではどうするか、ということを考えて作っていました。
米倉 アートですよね、本当に。
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――今後こんなテーマでデザインをしてみたい、というものはありますか?
米倉 個人的には、スチームパンクや童話っぽいデザインをしてみたいですね。マルコシアス(バースト)で赤ずきんモチーフをちょっと使っているんですけど、ほかにも白雪姫やヘンゼルとグレーテルなど、そういったモチーフを仕込んでいけたら、と思っています。
中山 僕は、じつは“こんなのがあったらおもしろいだろう”というデザインをすでに描いているんですよ。どこまで言えるかはわからないんですけど(笑)。まさかのヴィータ体がアレという。
米倉 あぁ、アレですね。
――気になるじゃないですか!(笑)
米倉 そこは、ストーリーの更新をお待ちください(笑)。
中山 なので、僕は新しい試みをけっこうやってきているので、とくにこれをやりたいというのはないですけど、強いて言うと獣系、獣人っぽいものとかを作りたいですね。
米倉 ……なるほど(笑)。
――また意味深な笑みですね(笑)。
米倉 あとは、個人的にはもっとおじいちゃんのメギドが欲しいですね。NPCではジルみたいなヨボヨボのキャラクターはいるんですけど、ヨボヨボに見えて脱いだらすごいムキムキとか、ギャップがあっていいなと思います。
中山 前任者から受け継いだ『メギド72』というものを、僕ら側で受け継ぎながら、消化もしていって、今後は僕らから発信していくデザインを作っていきたいですね。
――では最後に、『メギド72』を楽しんでいるプレイヤーの皆様へのメッセージをお願いします。
中山 ぜひ、デザインからいろいろと汲み取ってください(笑)。僕は本当に、『メギド72』に関わらせていただいてからゲームをプレイして、まったく知らない状態から入ったタイプの人間なんですよ。デザインは僕の好みで入りやすかったんですけど、最初は、ゲーム性を理解するまで少し時間がかかったのですが、推しのメギドができた瞬間に、「俺、行かなきゃ」ってなったんですよね。
――頑張らないと、といった感じで。
中山 そうです。プレイヤー皆様にも、これからそういった気持ちになっていただけるようにしていきたいです。デザインがゲームをプレイするきっかけになったり、プレイを始めた後もデザインでプレイヤーの皆様を楽しませられたりできるようにすることが僕らの任務だと思っているので、そういうところで頑張っていきます。
米倉 やっぱり、デザインの部分でプレイヤーの皆様の期待を越えたいという思いがすごくあるので、『メギド72』のファンでもあるんですけど、イラストレーターとして、皆様に魅力的なキャラクターを届けられるように、頑張っていきたいと思います。
今回は衣装や幻獣、そして新たなメギドやこれから挑戦してみたいデザインなど、幅広い話を伺うことができた。
今後も個性的なメギドが登場するとのことで、そのお披露目が待ち遠しいところだ。
後編から読んだという人は、メギド72全般のデザインについて語ってもらっている前編も併せてチェックしてほしい。
※記事内に使用している画像の一部は、開発中およびデザイン途中の画像となります。
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