【ひらブラ vol.16】ミドルウェアだけど質問ある?
2014-05-02 12:00 投稿
ミドルウェアだけど質問ある?
明日から本格的にゴールデンウィークですね!
…といいつつ、CRIもワタクシも、世間よりも少しはやめにGW休業に突入しております(申し訳ありません)。でも、ひらブラは「年中無休、毎週更新」がモットーなので、今日もこうして通常通りお届けしております。
今回はGW特別号!『ミドルウェアだけど質問ある?』と題して、公式facebookにお寄せ頂いた質問等にお応えするスタイルで、いつもよりカジュアルに、ちょっと「くだけた」感じでいきたいと思います。
ちなみに、質問はまだまだ募集中ですので、ぜひ!
では、はじまりはじまり~〜〜(・∀・)
あ、読みやすいように、見出しとアンカーつけときますね!
【質問】ミドルウェアって何?
【質問】CRIWAREのロゴってなんか意味あるの?
【質問】どうやったら入社できますか?
【質問】インディーゲームに使いたいです。
【質問】ロゴとか表示されてウザいんだけど?
【質問】ゲームにしか使われてないの?
【質問】夢は何ですか?
【質問】Androidをなんとかしてください!!
【質問】ミドルウェアって何?(10代/ゲーマー男性)
「中高年(ミドルエイジ)向けの衣服です」…ごめんなさい、嘘です。でも実話です。かつてCRIが、アパレルメーカーひしめく超シャレオツな表参道にオフィスを構えていたとき、同じビルのアパレル会社の方が真顔でこう尋ねてきたんですよ。
たしかに、ミドルウェアってあまり馴染みのない言葉ですよね。ボクの両親も、いまだに何度説明しても解ってくれません(涙)。
そんな方にオススメの、簡単な覚え方があります。
「●●●ウェア」って言葉でまず思い浮かぶのは、「ハードウェア」と「ソフトウェア」だと思います。前者はゲーム機とかPCとかスマホ本体とか、機械そのものを指します。後者はゲームソフトやアプリやOSのことを指します。「ミドル」ってのは「間」とか「中間」という意味なので、ミドルウェアは、ハードウェアとソフトウェアの中間で、「仲をとりもつ役割」を果たすものだと言えます。
ミドルウェアが存在する効果としては、ハードの性能を簡単にあますところなく出し切ることができたり、音質や画質を向上させたり、難しかった表現を手軽に実現したり、大容量のデータを大幅に縮めて扱いやすくしたり、そんな効果があります(CRIの場合)。ビジネス面では、開発コストや開発期間を削減したり、バグを減らしたり、品質を向上させたり演出を派手にしたり、また、対応するスマホの機種を増やしたりできます。
ひらブラの過去記事では、ミドルウェアについてもっと詳しく紹介しているので、ぜひバックナンバーもチェック!
【質問】CRIWAREのロゴってなんか意味あるの?(年齢不明/ゲーマー)
CRIのミドルウェアは「音」と「映像」に関係の深い技術なので、ロゴのイラストはTVモニターをあしらって、音をあらわすスピーカーと映像をあらわすディスプレイを表現しています。ちょっとレトロな感じなのがポイントです。
ちなみに当時、ボクがCRIのブランドマネージメントをしていたのですが、このロゴに決まるまでには、なんと112種類ものボツ案が存在します。こんど、ボツ案をこのブログで紹介しようかな(笑)。…うーん、でも、アイディアを出してくれたデザイナーさんたちに対して失礼なので、やっぱりやめておきます…。
ちなみに、このロゴが使われる前は、ADXとSofdecという、ミドルウェアの製品ロゴを表示して頂いていました。ドリームキャストやプレステ2の頃は、こちらのロゴのほうが馴染みのある方も多いかもしれません。
ロゴは違いますが、どちらも同じ技術です。CRIのミドルウェアの総称が「CRIWARE」なので、使っている技術の種類にかかわらず「CRIWARE」のロゴを表示していただくようになっています。
【質問】どうやったら入社できますか?(20代/理系大学院生)
おおっ!入社希望ですか、嬉しいですね(^_-)-☆
新卒採用でしたら、毎年、定期採用をしていますので、CRIウェブの採用ページをチェックしてみてください。募集職種は年によって変わります。インターンシップやアルバイト、中途採用については、募集を行う場合は、ウェブ上に情報が掲載されます。
とくにCRIはインターンへの取り組みには積極的なので、学校が休みになるタイミングにはインターンシップの募集が行われることが多いです。
ちなみに「CRIさんはどうやってエンジニアを採用しているんですか?」と、ときどき同業の方やお客さんに質問されることがあります。ゲーム企業ではないのでゲームそのものを開発する仕事ではありません。ゲーム向けのミドルウェア開発職の応募なので、どうやってそういう道を志望する学生と出会うのかと、不思議に思われるようです。
CRIを志望される方の動機は人それぞれですが、ゲーム好きの方はやっぱり多いです(ゲーム好きでなければならないという意味ではありません)。ミドルウェアサポートを経て、さまざまなゲーム開発と接することができるというのも魅力のようです。
以前もこのブログで書きましたが、年間導入タイトル数から計算すると、CRIはほぼ毎日どこかのゲーム会社様のマスターアップにお付き合いしていることになります。
さしずめ「毎日ゲームのマスターアップに携わりたくないですか?」って感じでしょうか。むむ、これは応募には逆効果かも!?(汗
【質問】インディーゲームに使いたいです。(20代/個人開発者)
ぜひぜひ!
じつはあんまり知られていないのですが、CRIって、インディーズに向けた取り組みも積極的にやっています。えっ?知らなかったって?
具体的には、「ADX2 LE」という無償版ミドルウェアの提供がスタートしています。LEはライトエディションの略です。いくつか商用版と違う部分はありますが、ADX2の多くの機能を無償で使うことができます。
■CRI ADX2 LE ウェブサイト(無償SDKダウンロード)
いくつかの条件はありますが、基本的に、この「LE」は無償で実際のゲームに使うことができ、もちろんAppStore等でリリースすることもできます。
インディー開発者でなくとも、プロの開発者の方でも、CRIに問い合わせをする前にちょこっとADX2がどんなものか試してみたい、という方にもオススメです。(もちろん、遠慮せずに、どんどんお気軽にお問い合わせも頂ければとは思いますがw)
ゲーム業界ではサウンドミドルウェアとしてデファクトスタンダードと言って頂けている「ADX2」ですので、学生の方も、この「LE」で実際にADX2を触っておくことで、就職先のゲーム会社で「えっ?キミ、ADX2を使えるの!?」って重宝されるかもしれませんよ!?
ボクが学生だったら、間違いなく、こんなチャンスはスルーしないですね。いやぁ、今はいい時代だなぁ(笑。
【質問】ロゴとか表示されてウザいんだけど?(30代/ゲーマー)
おっとと、手厳しいご意見。そういうご意見も真摯に受け止めます。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません…(汗。確かに、ゲームをはやく遊びたい方にとって、ミドルウェアを含め企業ロゴの表示って邪魔なこともありますよね。ボクもゲームをプレイするのが大好きなので、よく分かります(ほんとです)。
ミドルウェアってゲーム開発者にとっての共通部品なので、より多くの企業に浸透して使って頂くことで、より良い機能や高性能なものをよりリーズナブルにゲーム会社にお届けできるようになります。それが結果的に、最終的にゲームを楽しむプレイヤーの皆さんにとっての利益にも繋がります(ややこしい言葉で言うと「B2B2Cモデル」なんて言ったりします)。
そのゲームに使われている技術がどういうものなのかを表示していただくことは、ボクらのようなミドルウェア企業にとっては数少ない貴重な訴求機会になっています。
でも、それはあくまでゲーム提供側の論理なので、ビジネスのサステナビリティ(CRIのビジネスという意味だけでなく、広くゲーム業界全体のビジネスの継続性や良循環のことです)とユーザビリティのバランスを気にしながら、ロゴの表示ルール(当社では商標表示規定と呼んでいます)は、じつは以前よりも非常にフレキシブルな運用ができるように改訂されています。
具体的には、ユーザタップでスキップが出来たり、サイズや表示部分が自由であったり。最終的な実装はゲーム企業様に委ねられますが、なるべくゲームプレイヤーの方にとって負担とならないような実装が可能になるようにしています。
でも、貴重なご意見、本当にありがとうございます!
表示規定に関するご質問やご意見はけっこう多いので、どなたでもご覧頂ける場所に、規定をUPしております。もしご興味のある方は、遠慮なくどうぞ!
CRIWARE商標表示規定
http://www.cri-mw.co.jp/logo/
【質問】ゲームにしか使われてないの?(40代/会社員)
CRIのミドルウェアは、やっぱりゲームでの採用がいちばん多いですが、ここ数年、ほかにもいろんなところで使われ始めています。
ゲームといっても、スマホアプリだけでなく家庭用ゲーム機や携帯ゲーム機、ゲームセンターやショッピングセンターに置いてある業務用ゲーム機でも使われています。あ、パソコンもです。
ゲームに次いで採用例が多いのが、いわゆる7号業界と呼ばれている領域です。皆さんの馴染みのある言葉で言うと「パチンコ・パチスロ」のことです。これらの遊戯が風営法(正式名称は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」)の7号営業と規定されていることから、7号業界と呼ばれています。
さらに、スマホの新聞アプリやアルバイト求人情報アプリのなかに使われていたり、カラオケにも採用されています。ボイスレコーダー(スマホのアプリではなくて専用機のこと)や空気清浄機、ヒーターにも使われているんですよ!
ちょっと変わったところでは、大手製薬会社さんのMR(お医者さんを訪問して自社の薬の情報提供を行う人)が利用するクラウドアプリケーションもCRIが開発提供していて、実は業界シェアNo.1だったりします。
ほかにも、実はまだここには書けない事例がたくさんあるのですが、「だけじゃないCRI」(笑)にも、ぜひご期待下さい!
【質問】夢は何ですか?(不明)
ドキッ!!すごい質問が届きました(汗
別に、ボク個人の夢を聞かれているわけではなく(あたりまえだ)、CRIの夢を聞かれているのだと思います。
…となると、この質問にはうちの社長が答えるべきだとおもいますので、今回はパスということで(1パス)、次回以降、機会が有りましたらこちらでお返事いたします。
【質問】Androidをなんとかしてください!!(30代/ゲーマー)
ちょwww
何が「なんとか」なのか、おじさんチョットヨクワカラナイナ…(汗)。
でも確かに、いろいろなゲーム開発者さんへの技術サポートを通じてボクたちが肌で感じるのは、音声まわりに関してはiOSよりもAndroidのほうがちょっと(ジャンルによっては「かなり」かもしれませんが)開発難度が高いということです。
とくに、ゲームってテンポよく進んでいくものなので、音のレイテンシの問題に悩んでいる方は多いですね。この点は、過去記事「【ひらブラvol.7】スマホで「音ゲー」3つの課題(ハマるな危険!アプリ開発の落とし穴)」でも詳しく触れました。
最近、ADX2のAndroid向け「低レイテンシモード」に対する引き合いも多くなっています。どうやら困っている人が多いようですね。このへんは、CRI内部でも日々、スーパープログラマー陣が研究を進めていますので、さらに使いやすい技術をご提供できるようになっていくかと思います。
ちなみに、このAndroid用 低レイテンシサウンド再生機能は、無償版の「ADX2 LE」にも実装されています。ぜひ試してみてください。なんせ、タダですから!(笑)
…というわけで、今回の「ひらブラ」はここまで!
まだまだたくさんの質問が残っていますので、残りは次回の更新でご回答してまいります。お楽しみに。それでは次回更新でお会いしましょう!
まくとぅそーけー、なんくるないさー!(意味深)
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【バックナンバー】
※【ひらブラ vol.15】未来から来た行商人からモノを買ってみた
※【ひらブラ vol.14】ワンフリ、ガンソ、Republique!人気アプリの「音」のヒミツ
※【ひらブラ vol.13】お台場に1000人のスマゲ開発者が集結!? CRI Uniteレポート(前編)
※【ひらブラ vol.12】行動変容の春だから…「人生をゲーム化してみよう」
※【ひらブラ vol.11】長く遊べるゲームを低コストでつくるには(ナラティブなゲームってなんだろう?)
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※【ひらブラ vol.8】CarPlayはOSか?(ゲームのリッチ化とUnityについて)
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※【ひらブラ vol.3】ドラクエの起動画面のひみつ(続・Cocos2d-xとCRIWAREの話)
※【ひらブラ vol.2】 LEDで無重力をつくる話
※vol.1-4:福袋も飛行機もゲームも?ゲーム開発を支える”黒い箱”とは
※vol.1-3:福袋も飛行機もゲームも?ゲーム開発を支える”黒い箱”とは
※vol.1-2:福袋も飛行機もゲームも?ゲーム開発を支える”黒い箱”とは
※vol.1-1:福袋も飛行機もゲームも?ゲーム開発を支える”黒い箱”とは
※vol.0:創刊準備号ということでジコショーカイ
読者の方からのご意見ご感想やご質問なども大歓迎です。以下のコンタクトフォームからどうぞ。なるべく多くの方のご意見に誠意をもってお返事したいと思っております。
幅朝徳(はば とものり) 株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。GREE社やnhn社といった企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュースも行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。現在、さらなる新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当する傍ら、ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。
趣味は、映画鑑賞とドライブ、クロースアップマジック、デジスコによる野鳥撮影、コンパニオンバードの飼育、そしてもちろん、ゲーム。
CRI・ミドルウェア ウェブサイト
http://www.cri-mw.co.jp/
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