自分でもスマホゲーム実況を投稿できる ドワンゴの“niconico”とファミ通Appの共同プロジェクトが、2014年7月1日からスタート。ファミ通Appがおススメする『パズル&ドラゴンズ』や『モンスターストライク』といった人気タイトルの攻略まとめページ内に、ニコニコ動画に投稿された実況動画などが表示されるようになった。 今回はそんな実況動画を自分でも投稿できるようになる方法を伝授。最小限の知識で“スマホゲーム実況動画”を作るための方法を紹介していくので、ぜひこの機会に動画を見るだけではなく、自分でも投稿してみてはいかがだろうか。 準備するものと投稿までの流れ 今回説明するのは入門編ということで、用意するものは以下の通り。 ・WindowsのPC ・iPhone画面をPCに映すソフト ・ 映したiPhone画面を録画するソフト ・録画した動画のサイズを整えるソフト 以上のソフトを使って動画の録画から投稿までの方法を紹介していく。 紹介する動画投稿の流れは4ステップ。 1.iPhoneの画面をPC上に表示する ↓ 2.表示したゲーム画面を録画 ↓ 3.録画した動画を投稿できる形に変換 ↓ 4.『ニコニコ動画』に投稿 たったの4ステップでゲーム実況動画を投稿できるので、1ステップずつ進めてみよう。 1.iPhoneの画面をPC上に表示する まずは、iPhoneの画面をPC上に表示するところからはじめよう。『AirServer』というソフトか、『Reflector』というソフトのどちらかを利用する方法がある。どちらのソフトも有料だが無料期間があるので、自分のPC環境で動かすことができるかどうか試してみるのをオススメする。 今回は、無料期間が7日間と長い上に、デスクトップに表示した際のラグが比較的少ない『Airserver』を利用した方法を紹介。 『AirServer』を使う前の準備 “AirPlay”の機能を使って、『AirServer』でiOS端末の映像や音声をPCに出力するためには、以下の環境を用意する必要がある。 ・ iPhone 4S以降、iPad 2以降、iPad mini、iPod touch (第5世代)のいずれかのiOS端末。 ・OSが“Windows XP,Vista,7,8”のいずれかのPC。Macでも可。 ・iOS端末とPCが同一のWi-Fiネットワーク上にある 。(iPhoneが無線LANでPCと同じネットワークにつながっている状態。) ・PCにiTunesがインストールされている。 ・メールアドレス 以上の準備が整ったら、実際に『AirServer』を使ってみよう。 『AirServer』でiPhoneの画面をPC上に表示 まず、公式サイトのダウンロードページにアクセスする。 たくさんボタンが並んでいるが、今回は無料の試用版“FREE”の“DOWNLOAD”ボタンをクリックしてソフトウェアをダウンロードする。 フォームに名前とメールアドレスを入力して、“Register for Trial”ボタンをクリックする。 登録したメールアドレス宛てにメールが届くので、メールに記載されているURLをクリック。 表示されたサイトで“DOWNLOAD NOW”ボタンをクリック。MacかWindowsのどちらか、自分が使っているPCを選択する。Windowsの場合は64bitか32bitかどちらかを選んでダウンロードしよう。Windowsメニューの“コンピュータ”を右クリックしてプロパティを表示すればOSを確認できる。 ダウンロードした“AirServer-x.x.x.msi”(xにはバージョン名が入る)をダブルクリックしてインストールする。 ▲“Next”をクリック。 インストールされる内容のリストが表示されるので、“Next”をクリックする。 使用に関する確認事項が表示される。“I accept the terms in the License Agreement”にチェックを入れて同意する。その後、“Next”をクリックする。 インストールの途中で“Choose to Activate AirServer or try it out.”と聞かれるので、ここでは“Do not activate AirServer now.”を選択する。 インストール完了後、『AirServer』を起動するとアクティベートコードの入力画面が表示されるので、メールアドレスに届いたURLをクリックした先で表示されるコードを入力して“Activate”をクリックする。 “Click Finish to complete activating AirServer”と表示されるので、“完了”ボタンをクリックする。 Windowsの警告が表示された場合は、“アクセスを許可する”をクリック。ファイアーウォールのメッセージが表示された場合は、“I have already configured...”を選択する。 いざスマホの画面をPCへ まず、PC上で、『Airserver』を起動する。 次に、iPhone側で画面下から上へスワイプし、コントロールセンターを呼び出して、“AirPlay”をタップする。 “AirPlay”をタップすると、受信可能なデバイスの一覧が表示される。『AirServer』をインストールしたPC名をタップして、ミラーリングのスライドを緑(オン)にする。 PC上でiPhoneの画面が表示される。 “AirPlay”が表示されない場合は ・iOS端末がWi-Fiに接続されているかどうか確認 ・iOS端末とPCが同じネットワーク上かどうか確認 ・iOSを再起動 ・『AirServer』が起動しているかどうか確認 などの確認を行ってみよう。 ※ミラーリングの際に注意すべきこと メールや電話の着信などで個人情報が映り込んでしまうことを避けるために、設定画面から“おやすみモード”に設定しておこう。着信が表示されないようにすることができる。 ▲“設定”から“おやすみモード”をタップ。 ▲画面下の方の“通知なし”の項目で、“常にする”をタップ。これでロック時以外にも通知が来なくなる。 ▲最後に、“今すぐオン/オフ”で“おやすみモード”をオンに。オンになった状態だと、画面の上部に月のマークが表示されるようになる。 2.PCに表示したゲーム画面を録画 『AirServer』本体には録画機能が付いていないので、録画用のソフトウェアを利用して画面を録画する必要がある。ここでは、無料で利用することができる『Bandicam』を利用する方法を紹介していこう。 『Bandicam』というソフトウェアは、PCのデスクトップを録画することができる。つまり、『AirServer』でPC上に表示しているスマホのゲーム画面を録画することができるのだ。『Bandicam』には無料版と有料版があるが、違いは以下の通り。 【無料版】録画した動画に『GOMPlayer』のロゴが表示される。最大で録画できる時間は10分。 【有料版】録画した動画にロゴは表示されない。最大で録画できる時間も無制限。 まずは無料版を使って動画の撮影に慣れてきたら、有料版を購入してみるのもアリ。 『Bandicam』をインストール 公式サイトで“今すぐダウンロード”をクリックして無料版をダウンロードする。 “BDCAMSETUP_JPN.EXE”を起動し、画面の指示にしたがってインストールを進めていく。 『Bandicam』を使った録画の手順 まず、『AirServer』を使ってスマホの画面をPC画面に表示させ、その状態で『Bandicam』を起動する。録画する画面を設定するために、一度『AirServer』でPC上に表示させているスマホの画面を左クリックする。これでスマホの画面が録画の対象となる。 初期状態だと画面の左上にFPSの数値が表示されてしまうので、“フレームレート”のタブをクリックして移動し、“フレームレート表示”のチェックボックスを外す。 準備完了。“開始”ボタンをクリックすると録画が開始される。撮影を停止したい時は■ボタンをクリック。無料版では最長10分間のみ録画できるので、動画を10分以内に収めよう。もちろん、別々に録画して、動画を編集する段階でつなげることもできるが、それはまた次回。 3.動画を投稿できる形に変換 動画を撮影したままの状態では、動画のファイルのサイズが大きすぎて投稿できない。そのまま投稿してしまうと、画質や音質が劣化してしまうこともある。参考までに『ニコニコ動画』に投稿する際のファイルの形式や、推奨される設定は以下の通りだ。 対応形式 avi, mpg, wmvなどの形式(映像圧縮形式は MPEG1、MPEG2、MPEG4、WMV、DIVXなどに対応 )はファイルサイズ 100MB まで。FLV形式の場合、ビットレート等の制限は下記推奨形式に準ずる。可変フレームレート、NULLフレームを含む動画には対応していない。可変ビットレートの場合、正常に処理されない可能性がある。 ※配信用の形式に変換するため、画質や音質が変化する。 推奨形式 mp4形式。一般会員はファイルサイズ 40MB まで、最大ビットレート 600Kbps、解像度HD(1280x720)まで。プレミアム会員はファイルサイズ 100MB まで、最大ビットレート・解像度制限なし。 動画再生プレイヤーの解像度 通常モード:640x360 大画面モード:854x480(FWVGA) ※形式の記載は確実なエンコード結果を保証するものではない。 ※アップロードされた動画は消失または削除される可能性があり、その責任を管理者が負う事はない。 ※ニックネームはビデオ公開者として表示される。 いきなり細かい設定を考えるのは難しいため、今回は『つんでれんこ』を使用した方法を紹介する。 『つんでれんこ』でエンコード 公式サイトのダウンロードページにて、最新版をダウンロードする。 ダウンロードしたファイルを解凍。解凍したファイルが入っているフォルダの“【ここに動画をD&D】”と表示されているファイルに、投稿したい動画をドラッグ&ドロップ(左クリックしたまま上に乗せて、指を離す)する。 初回起動時は自動でインストーラが立ち上がるので、指示通りにインストールを進める。ツンデレ娘風の指示が出るので非常に分かりやすいはず。“y/n”と表示された場合は、yならキーボードのyを、nならキーボードのnを入力してEnterキーを押す。 すべてのインストールが完了すると、動画のエンコードが始まる。今回はとりあえず“1:すこし”設定を使っておまかせでエンコードを行おう。 ニコニコ動画用なのか、YouTube用なのか、『niconico』のプレミアム会員かそうでないかといった質問に答えると、動画のエンコードが始まる。 エンコードが終わると、Enterを押すように促される。Enterを押すと、自動で動画再生画面に移るので、そこで動画を確認しよう。再生される画面とほぼ同じ表示で動画が再生される。 4.いよいよ動画を投稿 それでは、ついに待ちに待った動画の投稿に移ろう。『ニコニコ動画』に動画を投稿するには、会員に登録する必要がある。詳しいことは会員登録ページで確認できる。会員には一般会員と有料会員の二種類があり、一般会員でも動画の投稿は可能。ただし、有料会員の方が投稿できるファイルのサイズの上限が大きいので、画質や音質にこだわる場合は有料会員になっておこう。有料会員の料金は月額540円(税込)。 会員登録が完了したら、マイページにログイン。ページの右上部分から“投稿動画”の画面へ移動しよう。 投稿動画画面から、“動画を投稿する”をクリック。動画投稿画面へ移動する。 動画投稿画面では、“ファイル指定”のエリアで投稿するファイルを選択。通知設定を好みでチェックして、“本ページ記載内容及び利用規約に同意し動画を投稿”をクリックすると、動画のアップロードが始まる。 この後の画面で、動画のタイトルや説明部分の設定や、動画のサムネイル(動画紹介画像)設定、ダウンロードを可能にするかどうかなどの細かな設定が終わると、無事動画の投稿が完了となる。混雑している時間では、動画の投稿に時間がかかる場合もあるので、根気強く待とう。