
担当:東響希
記念すべきアイマス20周年を飾る年に、残念ながら、続行は叶わず…
連載の発端となったのは、当時、全ブランドを跨いだ『アイドルマスター』シリーズ初のパズルゲーム、『アイドルマスター ポップリンクス』のリリースであった。当時、筆者の担当だった編集の方に、「これを機会に、アイマス関連のネタを取り上げるブログ記事を連載してみては?」と提案された。
『アイドルマスター ポップリンクス』アイドル達をパズルゲームでプロデュース!始めてみたらプレイアブルに担当が1人しかいない悲しみ【アイマス日記第1回】 https://t.co/lc0s8OclYj#idolmaster
— ファミ通App@アプリ新作情報 (@famitsuApp) January 22, 2021
筆者は「『アイドルマスター』だったら、1~10までなんでもござれ!」というわけではなく、また、特定のブランドに特化したり、熱心に推しているアイドルがいて「出ているライブは必ず行くし、グッズも全部買う!」というような熱心な“プロデューサー”ではない。いわゆる、コンテンツ箱推しという形で全体を俯瞰していた“プロデューサー”である。そのため、特定のキャラクターを掘り下げるような細かい考察やマニア度の高い解説よりは、こんなことがあったというようなネタを紹介する記事ができれば、というのが連載当初に考えていたことだ。あまり深すぎるネタになってしまっても、ライトな“プロデューサー”には刺さらないかもしれないし、とにかくここまで大きなコンテンツとなると、“プロデューサー”の応援の深さも千差万別である。また、ブランドのファンによっても色合いが違っているため、どちらかと言えば個人的な見解は少なめに、ポジティブに事象を捉えようと心がけたつもりではある。
そして、連載の後半を彩ってくれたのが『ヴイアライヴ』であった。元々、筆者自身がコロナ禍以降、急激に台頭してきたVTuberにハマリ始めていたところで、『アイドルマスター』が同じようなプロジェクトを立ち上げるということで、発表当初からかなり注目していた。実際に記者会見に参加し、アイドル候補生として活動がスタートしていく様子を、それぞれのチャンネルでの生配信や公式配信を見守ってきたが、これは間違いなく今後の『アイドルマスター』において重要なポジションとなるプロジェクトだと感じさせてくれた。以前、定点観測の中でも触れたことはあったが、実際にゼロからの成長をリアルタイムで体感できるコンテンツとしては、ほぼ初と言っていいだろう。
『アイドルマスター』シリーズ発のライバープロジェクト『PROJECT IM@S vα-liv(プロジェクト アイマス ヴイアライヴ)』がいよいよ始動!アイドル候補生も登壇した発表会の模様をレポート https://t.co/CHQDOgnIvv#ヴイアライヴ
— ファミ通App@アプリ新作情報 (@famitsuApp) April 15, 2023
もちろん、他のコンテンツもゼロからスタートし、コンテンツが続く中でキャスト陣のアイドルに対する理解度も深まり、またライブを重ねることでパフォーマンスのクオリティーが上がっていくという成長はある。しかし、キャラクターコンテンツである以上、展開はある程度計画されて動いているものだ。一方で、『ヴイアライヴ』で活動しているメンバーはキャラクターではなく、ライバー本人である。それぞれの過去、感情の動き、考えかたやスキルなど、設定されたものではなく、アイドル自身が持っている個性だ。そして、コンテンツとしての計画はあっても、予想通りという展開ばかりではなく、つまりは予定調和で動かない部分もあるのだ。さまざまな要素が絡み合いながら、アイドルがリアルに成長する姿を、“プロデューサー”たちが応援し見守るというライブ感が魅力である。これまでのアイマスにはなかった独自の路線を開拓し、また“876プロダクション”に再度フォーカスを当てるきっかけも作るなど、今後もさらに大きな存在となっていくはずだ。
◤◢◤所属プロダクション決定◢◤◢
— vα-liv公式📣ヴイアラ (@valiv_official) March 31, 2024
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”アイドルデビュー権”を獲得した
アイドル候補生は
ライバーアイドルとして
-876プロダクション-
所属内定
_____________◢#ヴイアラ #ヴイアラLIVE_TLS pic.twitter.com/Kw5JM4X8Sm
これだけ魅力的なコンテンツをどうやって発信していくべきか、いちライターとして記録を残そうと思ったのが定点観測だった。さすがにすべての配信を記事に起こすことは難しく、さらに記事にするにしても配信内容を一言一句、文字にしても「それなら、動画を観ればいいのでは?」となってしまう。そこである程度、印象的だった配信をピックアップし、さらに内容もポイントを抑える記事として制作する形にとどめた。個人的には、コンテンツに初めて触れる人には内容を知る紹介記事として、また既に3人を応援する“プロデューサー”には、活動内容を思い出す備忘録としての役割になればと思って続けてきた次第だ。定点観測に関して、ここで終わってしまうのは悔やまれるところで、なんとか継続できる道はないかと現在模索中である。
改めて、『アイドルマスター日記』はこれにて幕を閉じる。始めた以上、終わりは来るが、『アイドルマスター』が20周年を迎えるというタイミングでの終わりとなった。魅力的なトピックが多数待ち構えているところでの終了は非常に残念ではあるが、今後も引き続き『アイドルマスター』シリーズはチェックしていくつもりである。つたない内容も多かったとは思うが、通算356回を続けさせていただいたファミ通Appと、『アイドルマスター』ブランドに携わるすべての皆様、そして何より見守っていただいた“プロデューサー”諸兄に最大限の感謝を。本当にありがとうございました。