日本を代表する2大キャリアが登壇
スペイン・バルセロナで現地時間2014年2月24日から27日にかけて開催中の、世界最大級のモバイル通信関連の発表会“Mobile Wolrd Congress 2014(MWC2014)”。
キーノートスピーチのゲストとして、日本からNTTドコモ 代表取締役社長 加藤薫氏とKDDI 代表取締役会長 小野寺正氏が登壇。その模様をスライドショーとともにそれぞれ振り返っていく。
NTTドコモ「スマートライフ」
▲NTTドコモ 代表取締役社長 加藤薫氏。The connected Lifestyle:Transforming Industries(つながる生活スタイル:産業の変革)が本講演のスピーチテーマ。
▲「コネクトした世界から生まれるスマートライフ」と題して、ドコモの今後のビジネスの形を提示しながら、スマートライフを通じてどのように人々の生活を変えていくかについて語られた。
▲スマートライフとは、モバイル・テクノロジーを使って人々が安全で便利で楽しい生活を送れる社会を示す。ドコモが開発、所有・運営するポータルサイトでデジタルコンテンツだけでなく、食品、ファッションなどの商品、学習、健康、旅行など日々利用できる様々なサービスを提供する。
▲dマーケットは、日本の消費者に広く受け入れられいて、現在約700万人が利用。昨年3月~12月の9ヵ月間でおよそ3億ドルの収益を上げた。
▲映像を用いて、将来のスマートライフのイメージを紹介。取引先の相手の名前を忘れてしまい、メガネについた機能で名前を思い出すといった内容であった。
▲今後、ペットは顧客としての可能性を持っていると話す加藤氏。ペットの運動レベルをモニターしたり、指定した地域から外へ出るとスマホに警告が送られ、保護することが出来るといった機能を予定している。
▲説明する際にわかりやすいように、加藤氏がペットとしてぬいぐるみの子犬を出すシーンも。会場の笑いを誘った。
▲最後に、LTEネットワークの拡大による新しいビジネスを目指していくとのこと。LTEの範囲とクオリティーの向上、世界最速150mbpsの速度を提供、4G通信の上である5G通信を開通も視野に入れている。
KDDI「NFCと“3M Strategy”」
▲KDDI 代表取締役会長 小野寺正氏。Moving Money:Rethinking Transactions(お金の動き:取引の再考察)が本講演のスピーチテーマだ。
▲「KDDIはモバイルと固定電話サービスを唯一両方提供している日本のキャリアです」と、まずは自己紹介から始める小野寺氏。
▲日本では現金取引が最大シェアを占めるが、1000円以内の買物の場合、クレジットカード以上にeマネーが利用されている。
▲JR東日本では、毎日7000万人がFelicaを使用している。毎月の総合計利用回数は1億8000万回に達しており、ここに非常に大きなビジネスチャンスがあると示している。
▲全世界でeマネーを利用できるが、異なるオペレーター間では利用できない。異なるオペレーター間で利用可能にするには、NFCが適している。そして、KDDIはNFC開発に協力して、各国のパートナーと協力してNFCアライアンスを設立した。
▲今後のKDDIのアプローチ方法のテーマが、“3M Strategy”。マルチ・ユース(利用)、マルチ・ネットワーク、マルチ・デバイスという3つのMを使った、多様なサービスをシームレスに提供するコンセプト。
▲アプローチのコアとなるのは、au ID。各ユーザーを認識して、スマホ、タブレット、PC、スマートTVといったどんなデバイスからも同じコンテンツを楽しめるようにする。ここでキャリア・ビリングも利点の1つと言える。購入したものが電話の請求書に、ひとつにまとめて送られてくる。
▲au IDの使用用途は今後益々広がっていって、ネットショップとリアルショップで利用可能になる。2014年5月にサービス開始を予定しているそうだ。