モンスターストライク攻略まとめ
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モンスターストライクの攻略記事

【モンスト】転送壁が登場した真の理由とは?飛行アビリティの意義は?バランス調整者にズバリ聞いてみた|QEチームインタビュー【9周年企画:第8回】

2022-09-29 23:00 投稿

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モンスターストライク

キャラステータスやアビリティ設定の裏側に迫る

2022年10月で9周年を迎える『モンスト』。ファミ通Appではこれを記念し、ミクシィ協力のもと、制作の裏側を知ることができる全9回の企画記事を公開。第8回目は、ゲームのバランス調整などを手掛けるQEチームの粂原大樹(くめはら ひろき)氏(文中:粂原)へのインタビューです。

『モンスト』では新たなキャラクターが定期的に登場。その性能について考察したり既存のクエスト攻略をラクにしてくれたり、つねに話題には事欠きませんが、これらのキャラクター性能はどのように決められているのでしょうか? 担当者に詳しくお話をうかがいました。

理想は「RPGのようなパーティー編成」

──まずは、粂原様のおもな業務内容をお教えください。

粂原 私はQEチームという部署に所属しており、キャラクターやステージのバランス調整を担当しています。

──お仕事内容から察するに、最新の高難度もクリアーできるような、環境の最前線に立つ必要もあると思います。粂原様のプレイヤースキルは、実際のところどれくらいなのでしょうか?

粂原 目安としてですが、天魔の孤城は制覇していますね。

──ありがとうございます。それだけですごい説得力があります……!

粂原 我々のQEチームはバランス調整を手掛ける部署ですからね。現環境の最高難度をクリアーできないのはむしろ問題です(笑)。

──それではキャラクターの性能は、属性・種族・アビリティ・撃種など、どこから作り始めるのでしょうか?

粂原 状況次第ですね。たとえば「特定のステージで活躍させたい」というコンセプトがある場合は、そのために必要なアビリティを付けるところから始めますし、逆に友情コンボで遊ばせたいと思った時はこちらを先に決めていきます。

──なるほど。友情から決めていったキャラクターの場合、アビリティは特定のクエストを意識するのか、それとも全体のバランスを見ながらか、どちらが多いのでしょうか。

粂原 そのあたりは環境も参照する細かい作業になってきますので、キャラクターそれぞれで異なってきますね。

──ステータスについては、HPや攻撃力などが細かく設定されていますが、これは何を基準に決定されているのでしょうか?

粂原 基本はそのキャラクターが活躍するにあたって、必要な数値をだいたいのところで決めていったうえで、なるべくほかのキャラと被らない数値にするように心がけています。たとえば最終的に「数字が30125のキャラが多いな……」となってしまうのは避けたいので、意図的に被らないようにはしていますが、偶然に被ってしまっていることはあるかもしれません。

──そう言えば、ステータスの数値がゾロ目になっていたり、特徴的なキャラクターもいますよね。

粂原 メンバーの中に語呂合わせが好きな人も多いので、そうしたキャラは一定数いますね。

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▲フラッグJr.&ナーナ、ヤトセといった記念キャラクターには、周年の数字がステータスに盛り込まれている。

──ゾロ目ですと、“里見八犬伝”シリーズのキャラクターが思い浮かびます。モチーフとなった八犬士たちは、それぞれ八徳(仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌)の字が刻まれた珠を持っていますが、数字はこの順番に従っているのでしょうか。

粂原 そうなりますね。たとえば“考”の犬塚信乃に“7”、“忠”の犬山道節に“5”を盛り込んでいるのはそのためです。ちなみに“里見八犬伝”シリーズの重要人物である伏姫は、“最初の人”というイメージで“0”を意識的に取り入れています。私が担当したのは最初のシリーズだったのですが、後の担当者も意志を継いでくれたみたいです。ただ、じつはスピードは内部的にちょっと融通が利かない部分があり、意図したものにできないこともあるのですが……。

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▲ステータスにはキャラクターのバックグラウンドが反映されているものもある。考察してみるのも一興だ。

──ステータスを決める際、とくに調整が難しい部分はあるのでしょうか?

粂原 やはりゲームバランスに直結しやすい、火力アビリティとの兼ね合いは注意すべきところですね。

──キラーアビリティなどですね。

粂原 それもありますが、ほかにもダメージが伸びる要素はかなりありまして。例えば、単純にダッシュを付けただけでも火力はアップしていきます。このあたりは総合的にバランスを見ながら調整していく必要があるので、細かくかなり気を使って調整しています。

──火力面の調整でとくに苦労した事例はあるのでしょうか。

粂原 結果的には「どのキャラもよくできたな」という印象がありますが、テキーラ(獣神化・改)では苦労しましたね。テキーラ(獣神化・改)は、設計当初は渾身を付けておらず、超AGBを持っていて画面を走り回るようなキャラにしていたのですが、使ってるうちに「これはテキーラではないのではないか?」という考えが頭の中に浮かんできて、そこから今の形へとなっていきました。

──キャラクターの性能設定でもっとも難しいところは、強いて言えばどこになるのでしょうか。

粂原 アンチアビリティと撃種です。既存キャラクターとの兼合いはかなり考えますね。いずれも共通したものを作ってしまうと、既存キャラと優劣が生じる可能性があるので。

──たしかに近年のキャラクターは、全体を通して「属性・撃種・アビセットとしては2体目」のように稀少性の高いものが散見されますね。

粂原 とくに最近はトリプルないしそれ以上のアンチアビリティを持つキャラもおりますが、ダブルアンチアビリティですと性能が被るキャラクターが非常に多くなります。調整が難しい環境になってきていますね。

──それでは、とくに設計が難しかった友情やストライクショットをお教えください。

粂原 友情コンボですとグリッターボールですね。4つの壁にふれると最大火力を出せ、発動させたキャラクターが止まった位置に飛んでいく性質があります。これがやや複雑なので、開発当初は社内に説明することも難しく、「どのように強いのか」をうまくプレゼンすることが大変でした。バランス調整も難しかったのですが、結果的にはおもしろい友情コンボになったと思っています。

──ストライクショットはいかがでしょうか。

粂原 カマエル(獣神化)の“壁に反射する毎に威力が増す弾”が難しかったですね。仕様としてはもともとデーヴァダッタが初実装で、カマエル(神化)も持っていましたが、これを“XFLAG PARK”というお祭りの会場で出すとなると……というところですね。「当時でも強く、楽しく使える性能」にするにあたり、威力の設定や着弾時の範囲などを、細かく設定していくのはかなり大変でした。

──デーヴァダッタが持っていた当初は、そこまで強力なストライクショットというイメージはありませんでしたが、カマエル(獣神化)のものは「ここまでダメージが出るのか!」と驚いた記憶があります。

カマエル_SS

粂原 威力を高めたり一気にダメージが入るようにしたり……。このあたりはプログラマーさんにご協力いただいた経緯がありますね。

──2021年のプロシーンで非常に強力だった印象もありますね。『モンストスタジアム』の環境を意識した調整で、キャラクターを追加することは実際にあるのでしょうか?

粂原 それは一切ないですね。ただ『モンストスタジアム』で採用されるキャラクターは「結果的にスペックが高いキャラクターである」という認識はあります。これを目指してキャラクター性能を決めることはありませんが、自分の携わったキャラクターがプロシーンなどで活躍しているのを見るのは、じつはかなり楽しみにしています。

──性能面の調整で、とくにこだわっている点があれば教えていただけますと。

粂原 永遠の課題ではあるのですが、ひとつ明確な目標があります。『モンスト』は4体のキャラクターを編成して戦うゲームですが、私個人の理想としては、アタッカー、バッファー、デバッファー、ヒーラーがいて、それらの活躍によって最終的にボスと倒すといった、RPGのような構成を作りたいと考えています。

たとえば今年2022年に作ったルナがいますが、これはバッファーとして立ち回れるようにと意識して作った性能となっています。

こうしたキャラクターを増やして、RPGのような編成を目指したいです。ただ「現状そうであるのか?」と言われると決してそんなことはないので、引き続き目標に近づけるよう調整していきたいと思っています。

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▲ルナは2022年4月に闇属性限定ガチャ“ミッドナイト・パーティー”にて登場。バウンドチャージによるSSの回転率アップとブーストSSに加えアビリティの汎用性も高く、自身の殴り火力も優秀。アタッカー兼サポーターとして多くのクエストで活躍できる。

──目指すところは、戦士、僧侶、魔法使い、武道家のようなロール分担なんですね。少し前ですと、個人的にはキスキル・リラが回復要員としてお気に入りでした。

粂原 キスキル・リラは殴れるヒーラーのような立ち位置でしたね。「いろいろなキャラクターを組み合わせることで、このステージの攻略がラクになった」という形を目指したいので、今後も努力を重ねていきます。

──それでは、いまだから言える「このキャラクターの友情、SS、アビリティの設計は失敗だった」といったものはありますか?

粂原 失敗というのはないので、「コレ!」となにかを挙げるのは難しいのですが……。あくまでも個人的なプレイスタイルのせいで、使っていて後悔することが多いのはオニャンコポンαですね。

──どういうことでしょうか? オニャンコポンαでとくに困ったことはないと言いますか、むしろ強いという印象しかないのですが。

粂原 オニャンコポンαは、コンセプト通りの仕事はしてくれていると思いますし、ストライカーの皆さんにも高く評価して使っていただいてはおります。でも私のプレイスタイルとして、気分が盛り上がるとノリでストライクショットを使ってしまう、という傾向がありまして(笑)。

──なるほど、それで後悔することが多いと(笑)。

粂原 ええ(笑)。オニャンコポンαのストライクショットは自身のHPを99%消費し、それに応じて大ダメージを出せるものなので、強力な反面リスクも大きいです。設計として失敗したキャラクターではないのですが、作った当人が使いこなせていないせいで、プライベートでオニャンコポンαを連れていくと、コンティミュニンとミラクルミンがどんどん減っていってしまうんですよね(笑)。なので、自分のプレイスタイルを後悔することがある、というほうが正しいかもしれません。

──代償SSは使い所を見誤るとむしろピンチになりますよね。では、粂原さんが作ったキャラクターの中で、思いもよらない使われかたをしたキャラクターはいますか?

粂原 私はネオの制作にも関わっているのですが、天魔の孤城(第6の間)をネオ(ハローワールド)を主軸とした編成でクリアーしている動画を見たときにはビックリしましたね……。

──クリアーランキングでは(※インタビュー時点)8位に入っていますね。

粂原 まず、そこのランキングに入ること自体が驚きです。たしかにネオは多岐に渡って使えるキャラクターではあるものの、天魔6において活躍させたいわけではなかったので、「うれしい半分、困った半分」という面は正直あります。ただ制作者目線で言えば、手掛けたキャラクターはかわいい子どもみたいなものなので、活躍しているのを見るのはとてもうれしく思います。

──ネオの汎用性が高いとはいえ、そこは想定外だったと。

粂原 第6の間は、ネオ(ハローワールド)がとくに苦手とするギミックである重力バリアを加え、さらには貫通制限も多数配置されています。ネオ(ハローワールド)は、ストライクショットで自身の基本アビリティでは対応できないギミックを無視できる大きな武器こそ持っていますが、その際に貫通化してしまうので、天魔6ではどうやっても立ち回りにくいと思うんですよね。

──たしかに、ネオ(ハローワールド)が苦手な要素が多いステージですよね。

粂原 私自身も実際に天魔6で使ってはみたのですが、「ここは違うかな」という結論になったんですよ。なのでこの結果を見たとき、あらためて「ストライカーの皆さんは、つねにこちらの想像を超えてくる」と実感させられましたね……。

──ネオ(ハローワールド)は、天魔の孤城(第1の間)でも採用されていますね。

粂原 そちらは想定内です。天魔の孤城ですと、たとえば第3の間は、コピーを持つえびす(漁業神)とネオ(ハローワールド)でもそこそこ戦えます。私自身はこれで全ステージクリアーはできていないのですが、遊んでいて楽しいですね。“必要バトル突破数”をある程度稼ぐためには使えると思いますよ。

──ご自身でもいろいろなステージで、いろいろな編成を試されているのですね。

粂原 定期的な“ネオチェック”みたいなことはしています(笑)。

飛行アビリティ持ちの性能、じつは高めに設定されていた?

──現状では飛行が活きる機会が少ないため、マインスイーパーの下位互換というイメージが強いです。キャラステータスを制作している側にとって、飛行を設定する理由がありましたらお教えください。

粂原 飛行というアビリティがマインスイーパーより劣っていることは事実です。ただ、だからと言って飛行を持っていると不利になるという設定になっている認識はありません。「飛行を持っているからこそ、ほかの部分が盛られている」というような作りにしているので、キャラクターの最終的なポテンシャルという点では、飛行は足を引っ張るようなものではないと考えています。

──直近ですと轟絶のムラクシャが飛行を持っていましたね。

粂原 4ギミック対応なうえベースでの重力バリアキラーも持っていますし、総合的にはハイスペックです。そして何より、ムラクシャは見た目的に地雷を拾えないと思うので、飛行にしています(笑)。

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▲すでに箱を持っている(?)ことを考えると、たしかに地雷を回収する余裕はなさそう。

──ビジュアルがアビリティに反映されることもあると。

粂原 すべてではありませんが、考慮するケースはありますね。とくに飛行に限って言えば、「明らかに飛んでいない」キャラクターに飛行を持たせるのはNGです。

──妖精のほとんどが飛行アビリティを持っているのも同じ理由でしょうか。

粂原 どのキャラクターも羽が生えていますからね。“花ノ国の精”シリーズを最初に作ってから伝統になった部分ではあります。

──アビリティとは切っても切り離せないものとして、ギミックという存在があるかと思います。そして新ギミックやこれに対応できるアンチアビリティ、近年ですとアンチ転送壁が登場しますが、これらはどういった意図のもと、作られているのでしょうか。

粂原 新しい楽しみを提供する要素というのもありますが、数値のインフレを鈍化させるためでもあります。新しいギミック、アンチアビリティが登場していかない環境ですと、キャラ性能が重複してしまうケースが増えるため、新キャラクターを作るにあたって単純な性能強化が進んでいってしまいます。

そしてそういった環境になってしまうと、たとえば限定キャラクターなどで「強い魅力を持ったキャラクターを作りたい」となった場合、既存キャラクターの完全な上位互換となるキャラクターを続々と追加していくしかなくなってしまうんです。そうなると、数値のインフレは止まることなく進んでしまい、過去のキャラクターたちの存在感がなくなってしまいます。

こうした事態を避けるため、『モンスト』では数値による縦のインフレを防ぎ、横(汎用性)にも伸び代を持たせているという感じです。

──キャラクターを差別化し、魅力をアピールしていく点でも新ギミック・アビリティという要素は重要なんですね。

粂原 たとえばキャラA(マインスイーパー、アンチダメージウォール、アンチワープ)のキャラクターがいるとして、キャラB(マインスイーパー、アンチダメージウォール、アンチ転送壁)だとそれぞれ特徴が異なりますので、同等の実力のキャラクターを実装できることにもつながります。

新ギミック自体は、ストライカーの皆さんにとってちょっと抵抗があるものかもしれません。ただ、これに関しては過度のインフレを防ぐための施策という側面もあるので、縦のインフレを防ぐものとして許容いただけるとうれしいな、と思っています。

転送壁

▲2022年は、ネオを皮切りにアンチ転送壁を持つキャラクターが続々登場。直近では、天魔の孤城(第7、9の間)で対策必須のギミックとして立ちはだかったことは記憶に新しい。

──最後に、プレイヤーの皆さまに向けてメッセージをお願いいたします。

粂原 2022年に手掛けた代表的なキャラクターとしてはネオになるのですが、おかげさまでご好評の手応えを感じております。そんなおもしろいキャラクターをこれからも作っていきますので、ストライカーの皆さまも引き続きお楽しみいただければ幸いです。

──本日はありがとうございました。

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