モンスターストライク攻略まとめ
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【モンスト】ストーリーのないゲームにおけるキャラクター設定の意味とは?|キャラクター企画チームインタビュー【9周年企画:第7回】

2022-09-03 09:00 投稿

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モンスターストライク

イラストの裏に広がるキャラクターの世界に迫る!

2022年10月で9周年を迎える『モンスト』。ファミ通Appではこれを記念し、ミクシィ協力のもと、ふだんふれることがない制作の裏側に迫る、全9回の企画記事を公開しています。

第7回目は、キャラクタープロデュースグループのキャラクター企画チームにお話を伺いました。

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今では6,000体を超える『モンスト』のキャラクターですが、じつはそれぞれにゲーム内では語られてないさまざまな設定が用意され、それをベースにキャラクターが作られています。

今回はこうしたキャラクター設定を作りだすキャラクター企画チームから、熊本満里奈さん、和田尚乃さん、山崎陽子さんの3人にお話をうかがいました。

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▲左から、熊本満里奈さん、和田尚乃さん、山崎陽子さん。

キャラクター企画チームの仕事とは?

――ご担当されている職務内容を教えてください。

熊本 キャラクタープロデュースグループのマネージャーをしております。キャラクター企画チームと監修チーム、ふたつのチームを取りまとめていて、キャラクターの設定や世界観の監修と、新規コンテンツにおける世界観の案出しなどを行っています。

山崎 キャラクタープロデュースグループ内で、キャラクター企画チームというのがあるのですが、そこでキャラクター制作を行っています。アイデアをまとめたり、キャラクターの設定や世界観を作成しています。

和田 私はキャラクター企画チーム内でリーダーをやらせていただいています。メンバーにキャラクターの分担を割り振ったり、出来上がったものに対するチェックやフォローを行っています。

――『モンスト』のキャラクターにはイラストやステータス、アビリティなどさまざまな要素が存在しますが、制作の際にはどこからスタートするのでしょうか?

和田 最初にリリーススケジュールが決まり、続いてコンセプトやキャラの設定が進行していきます。

キャラクターのコンセプトが最初に決まり次第、運営や企画側ともすり合わせが行われ、問題がなければ内容や外観などが決まっていきます。アビリティやキャラクター名が付けられるのは、最後になりますね。

――キャラクター制作をする上で、もっとも注意を払う箇所、もっともこだわる箇所をお聞かせください。

熊本 「『モンスト』らしいキャラクターを作りたい」という想いを念頭に置いて制作しています。

「じゃあ“『モンスト』らしさ”とは何なのか?」という話になるのですが、私たちが考える『モンスト』らしさのひとつに“ヤンチャ or バカ+コミュニケーション”というものがあり、これをひとつの軸にしています。ミクシィはもともとコミュニケーションを重視してきた会社なので、『モンスト』のキャラクターにおいてもコミュニケーションという要素を取り入れたいという想いから生まれた図式ですね。

この図式通りに作っていけば、コミュニケーション性と『モンスト』らしさに当てはまったキャラクターが作り出せるという考えです。

――“ヤンチャ”と“バカ”について、詳しく教えてください。

熊本 たとえば6,000体以上キャラクターがいる中で、織田信長をただ普通の武将として作ってもおもしろくないじゃないですか。ひと癖もふた癖もあるキャラクターになるようにちょっとひねりを加えたり、そういう部分ですね。

――キャラクター制作の楽しさや難しさについてお聞かせください。

和田 偉人などをキャラクター化する際にバックボーンを調べながらモンストナイズしていく作業は、苦労もありますがおもしろいところでもありますね。

遊び心を魅力的なキャラクターに昇華するのは難しいことですが、つねに心がけています。

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――キャラクターを1体制作するのにかかる時間をお教え下さい。

熊本 キャラクターによって大きく異なるのですが、ネオなどの“新春超・獣神祭”で実装されるキャラクターは1年前からしっかりと制作を進めています。

限定以外の毎月発表されるようなキャラクターも、3ヶ月から半年かけて制作していますね。じつは現時点でも、2023年の3月に実装されるキャラクターの制作はスタートし、並行して動いている状態です。

――そうなると、同時に何十体と動いている計算になりますね。

熊本 そうですね、スケジュールが階段状に積み重なっているイメージです。どんどん作っていくので、季節感もなくなっていきますね。

印象に残っているキャラクター

――これまでに手掛けたキャラクターと、その中でもっとも思い入れのあるキャラクター、及びその理由をお教えください。

熊本 私はチームに入ってわりと早いうちにマネージャーになってしまったので、担当した数としては100体もいかないぐらいです。その中で思い入れのあるキャラクターというと、アルセーヌですね。原案は別の方ですがサポートとして担当して、みんなで協力しながら作った特別なキャラクターです。

あとはキャラクターではないのですが、“秘海の冒険船”の世界観提案とアポストロスの設定を担当してきましたので、“秘海の冒険船”には強い想い入れがありますね。

――アルセーヌについて、とくに思い入れあるポイントなどがあれば教えてください。

熊本 アルセーヌは『モンスト』らしさを取り入れるため、怪盗ではありつつもオシャレ要素やSF要素が加わっています。心を宝石に変えて盗むというアイデアもモンストらしく強く印象に残っています。

あと、アルセーヌは実装までに髪型を20パターンぐらい出しているので、そこも印象深いポイントですね。ツインテールでもボリュームの違うものを何パターンも用意したり、グラデーションを入れてみたりと、たくさんのヘアアレンジをしました。なので、最終的な形に仕上がるまでにかかった工数も多く、大変な面もありましたが、納得のいくキャラクターになったので思い入れがあります。

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――つづいて、山崎さんの手掛けたキャラクター数と、思い入れのあるキャラクターを教えてください。

山崎 私も手掛けてきたのは100体前後で、その中で思い出があるのは、はじめて“激・獣神祭”限定キャラクターを担当した“えびす”です。おもしろいキャラクターにしたくて気合を入れて作りました!

――はじめて“激・獣神祭”を担当されたということで、緊張などはありましたか。

山崎 キャラクター作りは好きなので、いつも楽しく作業をしているのですが、初の限定キャラクターということもあり「皆様に愛されるキャラクターを作らなければ」というプレッシャーはありましたね。和田さんやまわりの方々にアドバイスをいただいたこともあって、ちゃんとおもしろいキャラクター設定を作ることができたと思っています。

「次元・時空・場所を問わず、あらゆる場所からさまざまな物品や人物を自在に釣り上げることができる釣り竿」という設定はパっと思いついたアイデアだったのですが、みんなに「面白いね」と言ってもらえたのでそこから膨らませていった形です。コンセプトは早くに決まったので、そこからはすぐでしたね。

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――和田さんは初期から担当されているそうですが、何体ほど担当されたのでしょうか。

和田 ちょっともうわからないです(笑)。『モンスト』のリリース後数ヶ月でアサインされたので、8年ぐらい担当をしています。ノンノあたりから制作をはじめて、そこから2年ほどはひとりで担当していました。

――おひとりで担当された期間も考えると、相当な数を担当されていることになりそうですね。

和田 確認だけなら4,000体程度は関わっていると思います。ただリリース当初よりも現在のほうが施策数も増えているので、年間の制作数は近年のほうが増えていると思います。

――その数の中から、思い入れのあるキャラクターというと、挙げるのが難しいとは思うのですが……いかがでしょうか?

和田 初期に手掛けたものは思い入れがありますね。たとえば私が担当したクィーンバラフライは当時、ユーザーが最初に運極にするキャラクターとして推されて盛り上がっていただけましたし、いろいろな別イラストバージョンも追加されたりしてうれしかったです。あとは悪ふざけして作ったキャラクターにも思い入れがありますね。

──悪ふざけ、というと?

和田 降臨キャラクターとして出てくる★4-5キャラを見ていただけると分かると思います。彼らを作るときは、どれだけふざけられるか頑張っていましたね。「どう悪ふざけしていくか」で会議が紛糾したこともあります(笑)。

リアルイベントによく登場する落ち武者なんて、当初予定したラインナップにはないキャラクターだったんですよ。じつは落ち武者は、設計当初はそんなに有名じゃない武将の名前が付けられていたのですが「知らない人を入れるくらいならもっとふざけたほうがいいんじゃないか」という話になり、それまでに出来ていた設定をいったん白紙に戻してから作り直しています。

「みんなが見てわかるものがいいんじゃないか」とか、「ダジャレにしたほうがいいんじゃないか」とか、落ち武者に限らず悪ふざけをするときにも、かなりこだわって作っているので、ぜひ注目してほしいです。

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『モンスト』に限らず、ゲームシーンにおいては史実とは異なる性別が割り振られることが多くあります。その一方で史実と同じ性別で登場するキャラクターもいますが、性別を決定するポイントはどこにあるのでしょうか?

和田 キャラクターの性別に関する、明確なレギュレーションはありません。テーマを考えていく中で、「このキャラは性別を変えたらより魅力的になるんじゃないか」という案が出れば性別を変えることがある、といった感じですね。「どちらにしたほうがより魅力的になるか」というポイントを見て決めている状態です。

全体の性別のバランスなども見ながら調整している部分もありますが。

――『モンスト』は、ゲーム中にキャラクター設定や背景ストーリーがほとんど登場しないゲームコンテンツとなっています。その中でキャラクター設定が持つ意味や役割について、考えをお聞かせください。

熊本 役割としては“キャラクターの深掘り”ですね。イラストしか出ないアクションゲームでなぜ設定を深く掘り下げていくかというと、やっぱりキャラクターひとりひとりに愛着を持っていただきたいというのがあります。

バックグラウンドにあるストーリーはもちろん、背景や持ち物、仕草のひとつひとつにキャラクターらしさを感じられる魅力や遊び心を込めて、イラストだけでも楽しめるようになっているので、キャラクターが生きているのを感じ取ってもらえたらうれしいですね。

──『モンスト』のキャラクター設定をプレイヤーが知ることのできる場は、現在XFLAG DICTIONARYがメインのプラットフォームとなっています。もし会社が許してくれるならばこういった形で露出していきたい、という希望はありますか。

熊本 やっぱり、ゲーム内でプロフィールや相関図をチェックできるようになると、より楽しくなるのではないかと思っています。理想を言うと、そこで掛け合いなども見てみたいですね。そういったものがあれば、キャラクターの魅力をより伝えられる要素になると思います。

――個人的に“ジュエルズ”や“モンストファイブ”シリーズの世界観が好きなんですが、どういう決着があるのか描かれていないものが多いですよね。各シリーズについて、どのようにゴールするか、ストーリーの骨子やビジョンはすでに設定されているのでしょうか。

和田 運営型ゲームという性質上、進化形態がどこまで続くかわからないので、結末自体は詳しくは決めてないものが多いですね。獣神化や獣神化・改ごとにストーリーの先が生まれてくる以上、完結しちゃうと再復活させるのが難しくなってしまうので……(笑)。

キャラクター深掘り|ソロモン編

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――続いて、キャラクターを個別に深掘りさせていただきたいと思います。まずはソロモンのキャラクター設計コンセプトをお教えください。

和田 もともと新年に出た“超・獣神祭”のキャラということもあり、王道主人公のようなキャラクターというコンセプトで考えていました。“架け橋”をキャラクターのテーマにしていて、天使と悪魔のような他種族の架け橋になる主人公を想定しています。

――先ほど『モンスト』らしさとして“ヤンチャ×バカ”という要素を加えているというお話がありましたが、ソロモンにもこれらの要素は含まれているのでしょうか。

和田 賢王と呼ばれた人物をベースにしている主人公キャラなので、バカっぽいところはあまり出していません。でも集中するとまわりが見えなくなるようなところは進化前のイラストで描いています。本に集中するあまり落としてしまった持ち物を、ふたりの相棒がフォローしてあげている場面ですね。

進化前はキャラの日常というか、キャラクターの自己紹介を描いている部分もありますね。ここでは真面目だけどミスがある主人公を、ふたりの相棒がフォローしていくというキャラクターの関係が見えるように描いています。

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――モチーフとなる史実上のソロモンは賢王としての一面のほか、堕落した王、悪霊を支配する王という側面も持っています。このように後世の宗教観や文化によって評価の変わる存在のキャラクター化を手掛ける際、どのように二律背反を処理しているのでしょうか? ソロモンを例にお教えください。

和田 『モンスト』におけるソロモンは王道ヒーローキャラとして設定していたので、そこはポジティブなメッセージをベースに持つキャラクターとして作っていきました。善と悪、天使と悪魔という相反する関連要素に関しては、そこを繋げる役割を持った人物像にすることで昇華しています。さきほどテーマとして挙げた“架け橋”は、まさにここから来ています。

これはキャラクターデザインにも組み込まれていて、天使の要素を青、悪魔の要素を赤で表現しているんですよ。それが半々に分かれながら、一部は交差していくことで、テーマとなる“架け橋”を表現しています。オッドアイもその要素ですね。

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――ソロモンを題材とした物語やキャラクターなどは数多く存在していますが、その中で参考にした資料などがありましたらお教えください。

和田 さまざまなところからかいつまんでいるので、とくにこれを参考にしているというものは挙げるのが難しいですね。それにソロモンに関しては、史実そのままを表現するのではなくモンストナイズした存在として出せるように注力して作成したので、史実と照らし合わせつつも『モンスト』独自の要素を楽しんでもらえるとうれしいです。

――『モンスト』独自の要素として加えたエッセンスについてお教えください。

和田 先ほど挙げたカラーリングは、わかりやすいオリジナル要素ですね。それからコインと武器を使って召喚するギミックもそうです。ソロモン関連では『大きな鍵』と『小さな鍵』というグリモワール(魔導書)があるのですが、これを本ではなく別のギミックで表現できないかというところから、武器を剣やフルート、フルート型の杖にしている点も独自要素となります。

キャラクター深掘り|バサラ編

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──“バサラ”という言葉を調べると、仏教の十二神将である“伐折羅大将(ばさら だいしょう)”と、文化的な風潮を表した“婆娑羅(ばさら)”というふたつの言葉が出てきます。『モンスト』のバサラはどちらをモチーフに作られたものでしょうか。

熊本 両方から着想を得て、ふたつをかけ合わせたオリジナルキャラクターとして制作しました。伐折羅大将からは剣や鬼的な要素をいただいて、婆娑羅の要素はヤンチャな見た目に反映しています。

ただそれぞれの要素に特別に重きを置いているわけではなく、全体の雰囲気や耳馴染みのよい語感への反映が主ですね。

――伐折羅大将がモチーフの一部になっていると聞くと、ほかの十二神将である11柱についても気になるところです。それらをモチーフにしたキャラクターが今後登場する可能性はありますか?

熊本 そこは秘密です(笑)。ただライバルのコクウで十二神将の1柱を使っているので、厳密には残り10体となります。

――楽しみにしています!

熊本 『モンスト』的なヤンチャな考えでいくと、もしかしたらまとめて合体ロボットになって登場するかもしれませんね(笑)。

――険しい目つきとピリピリとした空気感をまとったバサラですが、進化前の姿やPVではのんびりと釣りをしているシーンが描かれています。このギャップは意図して設計されたのでしょうか。

熊本 もともとバサラは信念をしっかり持っている熱血キャラクターなんですよ。でもさまざまな辛い過去があり、現実から目を背け、自堕落な生活を送っているのが獣神化前の段階ですね。2種類ある獣神化の姿は、もともとの自分の信念を思い出したバサラの姿になります。

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――XFLAG DICTIONARYではバサラの誕生日が10月19日となっていますが、この日に設定した理由をお聞かせください。

熊本 じつはそこはXFLAG DICTIONARY担当が考えたものなんですよ(笑)。婆娑羅の語源が梵語(サンスクリット語)である点と、キャラの属性が赤である点からレッドダイヤモンドを連想し、レッドダイヤモンドが10月19日の誕生石であるという点で設定したそうです。

XFLAG DICTIONARYで誕生日やテキストが新たに設定された場合、こちらで監修はしていますが、いまのところ特別に変更をお願いしたことはないですね。

和田 ソロモンの誕生日(7月2日)が72柱の悪魔から来ていたり、ちはやの誕生日(3月1日)が和歌の文字数である31文字から来ていたりするので、未定の状態で共有して、XFLAG DICTIONARYの担当者にキャラに合う誕生を選んでもらっています。

キャラクター深掘り|ちはや編

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――ちはやのキャラクターコンセプトをお教えください。

山崎 百人一首をテーマに、“ちはや”という名の女の子が、男装して世界を変革するというコンセプトで制作しました。

――このキャラクターについて、“ヤンチャ”な部分や“バカ”な部分はどのように反映されているのでしょうか。

山崎 ちはやの場合は、世界を変えたいというチャレンジ精神が“ヤンチャ”に当たると思っています。“バカ”の部分は、一生懸命でまっすぐなところ。男装して大会に乗り込んでいくという発想がそうですね。

――今回は100番目の限定キャラクターということで百人一首がモチーフになっているとお見受けしますが、いろいろな題材がある中でこの句を選んだ理由はなぜでしょうか。また、この歌を詠んだ在原業平ではなく、“ちはや”という存在を新たに作り上げた理由もお聞かせください。

山崎 100体目だから百人一首、というのはまさにその通りですね。その中でとくに有名な“ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは”という歌をモチーフにしたキャラクターです。キャラクターについては、もともと出発点の時点で“ちはや”という女の子を設定していたので、在原業平は想定になかったという感じですね。

それからこれは後から付けた要素ですが、神事で用いる衣装に“千早”というものがあるんですよ。獣神化2(繋ぎ手)の衣装ではこれをデザインに取り入れています。

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――百人一首をモチーフにした、戦うキャラクターというのはイメージをつけるのが難しかったかと思います。どのように戦う存在へと昇華させたのでしょうか。

山崎 百人一首で戦わないだろうとは思うのですが、そこが『モンスト』らしさかなと思ったのが始まりですね。ただ、その場で歌を詠みあって評論しあう“歌合”という文化は知っていたので、それで戦ったらおもしろいんじゃないか、というところから構想を練っていきました。

――キャラクター設定の中に出てくる“歌合バトル”とは、どのようなバトルなのでしょうか?

山崎 平安時代の歌合は和やかな空気で進んでいたと思うのですが、こちらは『フリースタイルダンジョン』のようなものです(笑)。マイクを使用して即興で歌を詠みあっていくのですが、詠んだ歌の内容が具現化するんです。それで歌がすごければすごいほど具現化する内容も豪華になっていって、それで優劣を付ける。魂を込めた歌の凄さで殴り合うようなイメージですね(笑)。

ちはやの住む世界って、平安時代のような建物もあるけど文化的には進んでいて、宙に浮かぶステージとかもあるんです。キャラクターイラストではその技術で詠んだ歌の文字がデジタルサイネージのように具現化しています。ちはやの世界ではみんなが熱狂しているスポーツ、という設定になっています。

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その他の質問

――実際にキャラクターが実装された後で見たときに「このキャラクターにこのアビリティはないだろう」というような、いわゆる“解釈違い”のような現象に遭遇したことはありますか。

和田 キャラクターと性能部分が別軸で動いているので、この時期に実装された要素が作ったキャラクターにマッチするかどうか、というのは運のようなところがありますね。ソロモンの魔法陣などはうまくタイミングがマッチして、おもしろい組み合わせになったと思います。

――ジョン万次郎など、初期のキャラクターでありながら特定の状況下では現在でも使用されるキャラクターがいます。和田さんから見てこの状況はいかがですか。

和田 まさか、ここまで息の長いキャラになるとは思わなかったです。★4-5キャラクターにはネタとして使われるキャラクターが多かったのですが、頑張ってふざけたキャラクターが今でも使われているのはちょっとうれしいですね。

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――ちはやのようにゼロから作り上げるキャラクターと、ジョン万次郎のように元となる史実があるキャラクターについて、キャラクター作りで変わってくる部分はあるのでしょうか。

和田 個人的には、あまり変わらないですね。難しさも変わらないと思います。

山崎 私もそうですね。

熊本 私は何もない方が作りやすい派ですね。史実があると、それをどうおもしろく調理するか考えちゃうんです。ただそこで史実に対して失礼なことはできないし、あまりにも解釈が違うことはこちらもやらないようにしています。史実を尊重しつつおもしろさを加える必要があるぶん、史実があるほうが難しいと思います。

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――現在実装されている中で、ストライクが獣神化・改の時点でほとんど話が完結した状態となっています。同時期に“心獣列伝”で続編的な物語が展開されていますが、ストライクの物語については完結した状態なのでしょうか。それともまたふくらませることができるのでしょうか。

和田 ストライクの話はいったん終わっていますが、また後に続く話があれば、そこは拡張して続けていくと思います。じつは体に入っている光の数など、つぎの話に継承している部分があるんですよ。話の上では繋がりを持たせてあるので、拡張性は持たせられるかと思っています。

――ストライクJr.の存在についてなかなか設定が語られていませんが、今後語られることはあるのでしょうか。

和田 一応息子世代として生まれたキャラクターで、いろいろとやっていける立場ではあるのですが……。フレンドガチャでのリリースだったりという特殊な立ち位置もあって、続けづらい状況ではあります。

一時期は母親を出す案など家族ネタもあったのですが、数的に厳しいのもあって、現状は次世代の話を展開する流れになっています。

熊本 じつは世界観をまとめた社内向けデータ“モンストバイブル”と呼ばれるものがありまして、そこではストライクの相関図やタイムラインを追うことができるようになっています。そこにまだ出していない設定もあるので、今後展開することがあれば“モンストバイブル”からネタを出していくことになると思います。

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――最後に、ユーザーの皆様に向けてメッセージをお願いします。

熊本 世界観に関してはふれていただく機会が少ない中、こうした機会をいただけてありがとうございます。9周年、10周年に向けて『モンスト』の世界観をどんどん広げていきたいと思いますので、新たに登場する『モンスト』らしいキャラクターたちをお待ちいただければと思います。

山崎 いつも『モンスト』をプレイしてくださってありがとうございます。キャラクターをリリースする際には、皆様の反応を大切に拝見させていただいています。いろいろなキャラクターを幅広く愛していただけるのはやりがいに感じますし、身も引き締まる思いです。

これからも皆様に「おもしろい」、「かわいい」、「かっこいい」と言っていただけるキャラクターを作っていきたいと思っていますので、『モンスト』をよろしくお願いいたします。

和田 いつも『モンスト』を遊んでいただき、ありがとうございます。もう9年続くタイトルですが、これからも気に入っていただけるような、何かしらフックのあるキャラクターが提供できればいいなと思っています。

これからも新しいキャラクターを作っていく中で、皆様に寄り添えるようなキャラクターを出していければ嬉しいです。これからも『モンスト』を楽しんでいただけますよう、よろしくお願いいたします。

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モンスターストライク

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ジャンルアクション
メーカーMIXI
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