【新作】あなたが残したい遺言とは？　ひとりぼっちの機械が遺言を集める『あめのふるほし』

人間の“ゆいごん”と機械だけの世界

『ひとりぼっち惑星』や『からっぽのいえ』などを配信するところにょり氏の最新作『あめふるほし』。

本作は、現実世界で雨が降っているときのしか起動できないというユニークな仕掛けがある。

内容自体は、これまでのところにょり氏の作品の世界観を継承しており、機械が人間たちの残した”ゆいごん”を集めるという内容。その遺言に何を感じるかはプレイヤーに委ねられている。

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また前作ではなかったメッセージの送信機能も復活。あなたも『あめのふるほし』の登場人物のひとりとなり、“ゆいごん”を残すことになる。

雨の日にだけ起動する機械を見守ろう

本作では、前述した通り雨の日にだけアプリを起動できるというシステムになっている。

ゲーム上で位置情報を許可することで、あなたのいまいる場所の天気を読み込んで判断するようだ。

晴れている日や位置情報を許可しないと、画面はスモッグで覆われなにもできない。

雨の日に改めて、画面をのぞいてみると、画面が晴れ渡り、さまざまながらくたが塊となった機械が歩き出す。

このゲームでは、基本的には、アプリを開いて放置しているだけ。

ゆっくり一歩一歩踏み出す機械を見守ろう。

儚げなBGMと降りしきる雨の中、この機械は何を目指して歩いているのだろうか。

遺言から読み取るだれかの軌跡

これまでの作品は、ロボット同士が争っている描写が多かったが、今作では穏やかな時間が流れている。

しばらくすると、壊れた機械と出会うことができ、そこには、“ゆいごん”が残されている。

この遺言を読むことがこの作品のひとつめの楽しみかただ。

これまでの作品と同様に、この世界には“人間”はいないようだが、人間の意識だけが残されている。

遺言を読み進めていくと、この世界では、人間の“いしき”を抽出し機械に埋め込むことができたということがわかる。

今回は、この世界に何が起こっているのかを探すのではなく、機械に残された遺言から人間の感情や思い出を読み取るということが目的となりそうだ。

ひとつの機械からいくつもの遺言を発見でき、その中からひとつを選んで保存をすることもできる。

遺言の中からは、“いみんせん　けいかく”という情報も得られる。

『ひとりぼっち惑星』では、ほとんどの“にんげん”は、巨大な宇宙船に乗って地球を脱出したことが語られており、この“いみんせんけいかく”がこのことを表しているとしたら、この作品も、やはり、これまでのすべての作品とつながっていることになりそうだ。

自分自身の遺言を誰かに残せる

ずっと歩き続けていると、機械に異変が！

動きが鈍くなり、ついには崩れ落ちてしまった。

そう、今度はあなた自身が遺言を残す番になるのだ。

この世界の人物になりきってもいいし、現実世界の自分と照らし合わせてみてもいい。見知らぬ誰かを元気づけてもいいし、悲しみを共有してもいいかもしれない。（しかし相手に届くことを考えて文章を考えよう）

あなたが、もし遺言を書くことになったとしたら。

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