『クラクラ』と『クラロワ』がPCでもプレイ可能に!Supercell IDを使えばアカウントも引き継げる
2023-10-24 14:08
現在CMも絶賛放映中で、盛り上がりを見せるSupercellの対戦型スマホアプリ『クラッシュロワイヤル』(以下『クラロワ』)の開発チームのトップ、ジョナサン氏にゲーム開発の背景や裏話について、インタビューを実施。
ジョナサン・ダウワー(文中:ジョナサン)
『クラッシュ・ロワイヤル』開発チームでゲームリード兼、アーティストを担当。ゲームリードとしては、チーム全体の調整を行い、アーティストとしてはキャラクター・コンセプト、UIなどビジュアル全般を手掛けている。
──『クラロワ』で新カードを作るときには、どのように考えているのでしょう?
ジョナサン 新しいカードのデザインを考えることはとても難しいですね。ただ、アイデアが生まれる機会はいろいろあります。まずは、ゲームメカニクス(ゲームの心臓部におけるルール)のアイデアがあり、それに合うカードを手早く作って試行錯誤するのが通常のパターンです。一方で、キャラクターイメージが先に出てくる場合もありまして、そのいい例が“執行人ファルチェ”ですね。まずロワイヤル・ファミリーふさわしいキャラクターとして先にビジュアルのアイデアが出てきたんですが、カード効果自体は何も考えていなかったんですよ(笑)。
──イメージありきで先に作るカードもあるんですね。ちなみに、『クラッシュ・オブ・クラン』(以下、『クラクラ』)にも登場するキャラクターが多い本作ですが、カードイラストのデザインはどうやって決まるのでしょうか?
ジョナサン 多くのキャラクターはおっしゃる通り、『クラクラ』から来ていますが、『クラロワ』は“ロワイヤル(王家)”という新しい世界観があるので、より洗練されたイメージを持っています。『クラクラ』では村があって、そこに丘があります。「その向こうには何があるか?」を考えたときに出てきたのが“城”でした。カードイラストデザインはアイデアを出し、手早くコンセプトアートを描き、アーティストが3Dアートに仕上げるというプロセスで行っています。誰かひとりが決めるということはなく、チーム全体で話し合い、検討しながらやっているんですよ。また、チーム以外の人たちの意見も聞きます。彼らのフィードバックはとても大切ですね。
──ちなみに、“ファルチェ”の顔が途中で変わったのはなぜでしょう?
ジョナサン いい質問ですね!(笑) 以前のデザインだと、キャラクターの怒りが激しすぎる、邪悪すぎるのではないか?という不安感があったからです。名前からして“執行人”なので、その時点ですでに過激なんです(笑)。「彼は邪悪すぎるのではないか…」という不安で朝4時に目が覚めてしまったこともありました。
──現在のデザインのほうが、より狂気さが増しているという意見もありますが……。
ジョナサン そうですか?(笑) 最初のコンセプト・スケッチ時のアイデアは、“ベジタリアン”という想定でした。スイカを斧でパカッと割るイメージです。身体が大きく、斧を持ち、フードを被っているので、邪悪な感じですが、実際には動物や植物を愛するキャラクターというようにギャップをつけたかったのです。これなら過激すぎないと思いました!
──開発チームで人気のキャラクターはいますか?
ジョナサン ミニP.E.K.K.Aですね。彼はパンケーキなどをみんなに作ってくれるシェフです。ベビー・ドラゴンも人気があります。一方で憎まれ役になるのが、ロイヤル・ジャイアントでしたね。バランス調整をしたので、いまはそんなことはありませんが、以前は強すぎました。
──強さをみて調整を入れているわけですね。
ジョナサン そうです。カードを調整して、ゲームを常に新鮮に感じられるようにしています。カードバランスはつねに変化し続けて、特定のカードがパワフルになりすぎないよう注意をしています。
──無課金でプレイしている人に、ロイヤル・ジャイアントは人気があったのですが、一部のトッププレイヤーが多少嘆いているとの声も聞きますが……。
ジョナサン プレイヤーは、カードがバランス調整によって変わっていくことは理解していると思います。最初からバランス調整は行ってきていますからね。人気のカード、各アリーナでの人気デッキについては、つねにデータを取っており、適切なバランスになるように気をつけています。ただ、1枚の新しいカードを追加しただけで状況が大きく変化するので、今後も調整は続けていきます。
──2017年3月に実装された新要素“2on2 クランバトル”ですが、こちらの内容はどうやって思いついたのでしょうか?
ジョナサン バーでみんなでプレイすることがよくあるのですが、ある日「誰かといっしょに2対2でプレイできたらいいな」と思ったんです。翌日、プログラマーのひとりがプロトタイプを作ってくれました。プレイしてみたらとても楽しく、これならユーザーも気に入ってくれると思いました。その後、UIを作ってふたつのデバイスでプレイできるようにしました。
──クランバトルについて、ユーザーの反応はいかがですか?
ジョナサン とてもいい反応をいただいています。実装当日は、大勢のプレイヤーが同時に参加することを予想して、技術面の準備はしていたのですが、サーバーに問題が起きてしまいました。『クラロワ』史上、最大数のプレイヤーが同時に参加し、観戦した人数もこれまでの最多を記録しました。想定を超えたプレイヤーの参加は、うれしい誤算ではありました。もちろん、すぐに対応して解決したのですが。
──新要素としては、4000以上の要素(リーグ)が追加されましたが、こちらの評判はいかがでしょう?
ジョナサン 今、こちらも肯定的な意見はもらっています。壮大なプランのスタートのひとつで、リーグは今後さらにいろいろ進めていく予定です。プレイヤーにとって、何か目標になるものを設定したいと思い導入しました。
──今後のリーグの動向を楽しみにしています。『クラロワ』は現在世界でどのくらい数のプレイヤーが遊んでいるのですか?
ジョナサン 残念ながら公表は出来ませんが、何百万という人がプレイしています。世界中でプレイされていますが、特に人気が高いのはフランス、南米、とくにブラジル、そしてヨーロッパ全体ですね。
──開発チームから見た、日本の国及び日本のプレイヤーはいかがでしょう?
ジョナサン 日本のプレイヤーの印象はとてもすばらしいです! しかし、我々としては日本でさらに『クラロワ』の人気が出るようにしていきたいですね。今回チームとして日本に来ているのもそのため、日本のプレイヤーやゲームの文化をよりよく知りたいと思っています。ゲームのどの部分であれ、日本に向けてゲームを改善できることは、自分たちにとってとても重要なことです。日本のプレイヤーは非常に熱心で、ゲームから離れずについてきてくれるので、とてもありがたいです。
──ドラフトチャレンジ、クランバトルをフレバトでもできるようにしてほしいです。
ジョナサン 今後のアップデートで、どのような展開になるのか、お話することは難しいです。ですが、満足していただける…いえ、それ以上に喜んでいただけると思うものを今後予定しています!
──クランバトル、チャレンジなどモードが増えてきたんで、デッキスロットの数を増やしていただけないでしょうか?
ジョナサン こちらも先ほどと同じく、お話できないですが、満足していただけるアップデートを予定しています。
──今後も『クラロワ』の動向に期待しています。
ジョナサン 『クラロワ』は、まだ始まったばかりだと思っています。本作開発チームは小さいですが、とてもパワフルです。このゲームを愛し、みんな情熱を持って仕事をしています。なので、引き続き応援していただければと思います。
──最後に、日本の『クラロワ』プレイヤーへメッセージをお願いします。
ジョナサン ぜひ、『クラロワ』をずっとプレイし続けてください。いろいろやりたいことがありますが、まだ始まったばかりです。開発チームは、多彩な文化を持ったすべての人たちに向けて、グローバルなゲームを作ろうと努力しています。いちばん重要なのは、皆さんがいっしょにプレイしていることです。いっしょにプレイすることが、このゲームの“コアな部分”です。世界中の、日本、韓国、中国、米国、ブラジル、ヨーロッパでたくさんのプレイヤーが『クラロワ』を楽しんでくれているのは、とてもうれしいことです。プレイしてくださってありがとうございます!
対応機種 | iOS/Android |
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価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | リアルタイムストラテジー |
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メーカー | Supercell |
公式サイト | https://clashroyale.com/ja |
公式Twitter | https://twitter.com/ClashRoyaleJP |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | (c) 2016 Supercell Oy |