【個人開発ゲームを斬る】そこにあるゴールに辿り着けない摩訶不思議迷路ゲーム『CUBIC MAZES』

2017-04-03 13:52 投稿

立体迷路

今回ご紹介する『CUBIC MAZES』は、ざっくり言ってしまうと“迷路ゲーム”です。スタートからゴールを目指すだけの、なんてことはないシンプルなアレ。

なぜそんなモノをファミ通Appで紹介するのかと言いますと、簡単にはゴールに辿り着けないからなのです。

image1_1▲キューブ君(仮)をimage1_2▲ゴールへ導く

まずはチュートリアル

まずはチュートリアル。

手前の緑色のキャラクターが主人公。名前は不明なので“キューブ君”と勝手に命名。

画面を指でなぞるとその方向にキューブ君が移動するので、ブロックでできた道を進み、ゴールの“赤い旗”を目指しましょう。

image2_1▲ゴールが…見えない……image2_2▲グリンと回転

チュートリアルをもうひとつ。

ゴールの赤い旗が見えない状況からスタート。そんなときは、“2本指”で画面をニュルン。すると道がグリンと動き、赤い旗がコンニチハ。

迷路が平面じゃなく、立体。

それが『CUBIC MAZES』のウリなのです。

そんなわけで実戦スタート

image3_1▲テクテク歩くとimage3_2▲画面が回転

そんなわけで実戦スタート。

ブロックの道をテクテク歩き、“坂道”や“階段”などを利用し、キューブ君が画面の奥に行ったり、逆さま状態になって頭に血が上りそうな体勢になると、道がグルンとオートで回転し、見やすい状況を保ってくれます。

image4_1▲迷路ごときにimage4_2▲いい大人が苦戦

「立体になったとはいえ、所詮は迷路だろ。子どもの遊びだ」そんな声が聞こえてきそうですが、これがなかなか難しいんです。

「そこにゴールが見えてるじゃん!」と、テクテク歩いて「残念行き止まりでした」のオンパレード。開発者の罠にまんまとハマってしまった感を味わいながら、イライラMAX。

でもチャレンジしちゃう。

なぜなら、そこにゴールが見えているのだから。

ヒントを用意

image5_1▲もうマジ無理image5_2▲光の射すほうへ

「もうワケがわからん」と、スマホを投げてしまいそうな私のために、ヒントが用意されております。動画広告を見ると、「とりあえずここを目指しなさい」的な“神の光”が。

おかげでクリアーできたんですが、何かむしゃくしゃするので、開発された“oridio”さんにいろいろ聞いて見ることにしました。

Q1.久しぶりのアプリリリースとのことですが、それが『CUBIC MAZES』になった経緯というか、キッカケを教えてください。

昨年中頃からUnity(ゲームエンジン)や3Dの勉強をし始めまして、とにかくまずは何か1本出してみたいなと思い、簡単にできそうなジャンルを探していました。
そのとき、むかしあったような“おもちゃのボールの3D迷路”が目に止まって、あんな感じで立体を生かして、側面も迷路になったらおもしろそうだなと思ったのがきっかけです。

Q2.過去の作品から、“棒人間”や“ドット絵”のイメージが強いのですが、今回は3Dということもあり、雰囲気がガラッと変わっております。キャラのデザインもご自身で作られたのですか?

image6_1▲累計150万DL突破の『壁蹴りジャンプ』image6_2▲累計150万DL突破の『ハンマーズクエスト』

前にいっしょに作っていたデザイナーが独立したので、前のようなテイストのデザインが難しくなりました。
これからは自分でデザインしていくか、ほかのデザイナーさんと組んでいくことになると思います。
今回、キャラクターデザインは『おじぽっくる』などで有名な“Appliss”さんにお願いさせていただきました。
いままでも『おじぽっくる』などとってもかわいいキャラクターをデザインされていたので、今回のイメージには合うんじゃないかと思いました!

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▲すんごいDLされてる『おじぽっくる』シリーズ

Q3.ヒットメーカーどうしの“金の匂い”がプンプンするいいタッグですね! デザインのやり取りってどういう感じで進んだんでしょうか?

ゲームのイメージや設定、イメージに近い既存キャラをいくつかピックアップして世界観を共有しました。
そこからいくつかキャラ候補を作っていただいて、ブラッシュアップしていく感じでした。
通常ですと、直接会ったり、ボイスチャットなどでも打ち合わせをしたりしますが、今回はメッセージのやりとりだけで完結してとてもスムーズでした。

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▲初稿のイメージ

Q4.ところでこの迷路はどうやって作ってるんですか? 何かオリジナルのツールを別途開発して作ってるのか、地道にコツコツひとつずつ手作りなんですか?

Unityのツール系のアセット『ProBuilder』を購入して制作しました。
立方体をビヨーンと伸ばせたりするのでそれを組み合わせてステージを作っていく感じです。
最初はステージを紙の上で設計しようと思っていたのですが、どうにも平面的な作りになりがちだったので、いきなりUnity上で3Dで作る方法に切り替えたらなんとか形になりました。
パーツを配置し終わったら、実際にプレイして調整していき、完成に近づけていきます。

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▲実際の制作画面

Q5.アプリ作りはUnity最強ですね! そういえばApple様にフィーチャーされてストアの目立つところに掲載されていましたが、これはやはりそこを狙って作った感じですか? たまたまですか?

はい、今回はフィーチャーを狙って作りました。
私はデザイナーではなくプログラマーなので、素人が作ったようなデザインになりがちなんです。
なのでフィーチャーされた作品をひたすら研究しつつ、垢抜け感を意識してブラッシュアップしていきました。
このような3Dのテイストやボタンの曇りガラスのような表現も、アセットで売っていて簡単に表現出来るので“Unity様様”なところはありますが(笑)。
ただ、戦略的には成功しましたが、どうしても3Dの色合が他社のアプリ『Monument Valley』を連想させてしまうため、デザイン的には良よくなかったなと思ってます。
ここは課題なので改善して少しでもオリジナリティを出していけたらと思っています。

幻想世界の視覚トリック『Monument Valley』おもしろすぎて一気にクリアーしてしまった

Q6.やっぱりUnityは最強なんですね! 久々のアプリリリースは、ちょっとした緊張などありましたか?

緊張しましたね、前と比べるとトレンドが大きく変わってきて、デザインのクオリティも高くないと見向きもされないようになってきました。
ここで自分だけでも戦えるのかな、という不安はずっと持っています。

Q7.いざリリースしてみて手応えはいかがでしょうか? 海外も含め何かおもしろい反応などはありましたか?

やはり初めてフィーチャーされたことが大きいですね!
このアプリは定番系に近い内容なので、じっくり育てていけたらと思います。

Q8.最後に何かひと言、よろしくお願いします。

Unity製のアプリを出せたので、ここからがスタートだと思っています。
いままで出したアプリをベースにしたものや、3Dを生かしたアイデアも貯まっているのでまた楽しめるアプリが出せるんじゃないかと思います! お楽しみに!

行き当たりバッタリで、とにかくゴールを目指す人。ゴールから逆算して、きっちりルートを見つけてからスタートする人。速攻ヒントを見ちゃう人。

このゲームであなたのお友だちや家族の意外な性格が見えてくるかもしれません。

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■あぷまがどっとねっと
(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


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CUBIC MAZES

メーカー
oridio
配信日
配信中
価格
無料(一部有料アイテムあり)
対応機種
iPhone、iPod touch、iPad、iOS 7.0 以上 / Android 4.0 以上

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