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VRメディアが注目した東京ゲームショウ2016の見所とは?モバイルVRの未来も語られた講演会をリポート

2016-10-04 11:27 投稿

東京ゲームショウ2016とIFA2016のVRを登壇者が解説!

2016年9月23日、VR専門のインキュベーションプログラム“TOKYO VR MEETUP”(以下、TVM)の第9回が、デジタルハリウッド大学で行われた。

プログラムは2部構成で行われ、“東京ゲームショウ2016まとめ”、“IFAから見るモバイルVRの未来”といったふたつのトークセッションが開かれた。

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TGS2016でVRメディアが注目したポイントは?

このセッションでは、PANORA VIRTUAL REALITY JAPAN(以下、PANORA)の広田 稔氏、MoguraVRの久保田 瞬氏、そしてファミ通Appの小宮元年ら3名のVRメディア関係者が登壇。

東京ゲームショウ2016会場内のVR関連ブース及びVRコンテンツの中で、3名がとくに気になったポイントを各人3つずつ発表した。

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▲PANORA 広田 稔氏
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▲(写真左から)ファミ通App編集部の小宮元年、MoguraVRの久保田 瞬氏

TGSで最も注目されていた”VRゲーム”を語る

トップバッターである小宮元年は、ゲームメディアらしく”VRゲーム”のネタを中心に紹介を行った。

■長く遊べるVRゲーム”を多数有するPS VR

小宮がまず最初に挙げたのは、プレイステーション VR(以下、PS VR)に関して。TGS2016で複数のPS VRタイトルを体験してみて、「VRゲームだと比較的プレイ時間が短いコンテンツが多いですが、PS VRのタイトルは長時間遊べるものが多いように感じた」のだという。

その一例として小宮が紹介したのが、『V!勇者のくせになまいきだR』、『RIGS Mechanized Combat League』(以下、『RIGS』)、『Farpoint(仮)』の3タイトル。それぞれタワーディフェンス、対戦アクション、FPSというジャンルなこともあり、ゲームの基本を変えずとも、難度変更やステージ追加アップデートが入るだけで比較的長く楽しめるように感じたようだ。

とくに『RIGS』については、「マルチ対戦もできるらしいので、マシンやステージ追加のアップデートがなくてもずっと遊べそう」とひと言。これに対し久保田氏も「PS VRは家庭用向けに開発されたデバイスなので、ひとつのタイトルを長く遊べる工夫が施されたものが多いのかもしれませんね」と見解を示した。

▼PS VR関連タイトルの記事はこちら
【動画あり】専用コントローラによるVR FPSに驚愕!PS VR『Farpoint(仮)』をプレイ!【TGS 2016】

【動画あり】シリーズファンも納得のデキ!PS VR『V!勇者のくせになまいきだR』は驚くほど面白い!!【TGS2016】

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■FOVEの『Judgement』で感じたVR×ADVの高い親和性

続いて、FOVEの視線追跡型ヘッドマウントディスプレイ専用ゲーム『Judgement』もピックアップ。本作は、テロリストに捕縛されたプレイヤーが、自身の視線移動のみで脱出を試みるゲームである。

小宮は本作について「インタラクティブ性の高いアドベンチャーゲームという印象でした。プレイ中にアイコンなども表示されないので、疑似体験としてのクオリティも非常に高い」と感心。

また視線移動だけでゲームの展開がガラリと変化する形式がゆえに、「今後恋愛シミュレーションゲームに導入されたらおもしろそう」と、本格的なアドベンチャーゲームと連動する未来に期待を寄せた。

▼FOVEの『Judgement』に関する記事はこちら
【動画あり】ヤンキーにも睨まれたことないのに! FOVEの『Judgment』が斬新だけど怖すぎる【TGS 2016】

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■直近のVRムーブメントはアミューズメント施設が牽引しそう!?

最後は身体を使ったライド型VRシミュレーターを展示したFUTURETOWNのブースを紹介。大型筐体でのダイナミックなゲーム体験が興味深かったという。

まだまだ価格や環境面で導入までの敷居の高さが気がかりなVRデバイス。小宮はその点を引き合いに出したうえで「直近はアミューズメント施設を中心にVRが流行るのでは」と持論を展開。数十万円の高価な機材を買うよりも、出先で数百円払うだけでリッチなVR体験ができる方が、”なんとなくVRを体験てみしたい層”の需要に合っているとした。

▼FUTURETOWNに関する記事はこちら
【動画あり】乗り物型VRゲームが楽しすぎ!FUTURETOWNブースへ行ってきた【TGS 2016】

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話題のVRメディア”Mogura VR”編集長が選ぶユニークなVRゲームたち

Mogura VRの編集長である久保田氏は、冒頭に「他のイベントに比べ、TGS2016ではいちばん現実に近いと感じるVRが多かった」とコメント。そんな久保田氏が今回選んだゲームは、VRコンテンツの中でもにマイナーなジャンルである。

■音や振動を全身で感じているようなバーチャルリアリティー

久保田氏はまず、発表されたばかりの『Rez Infinite』の新ステージ”Area X”について言及。

そもそもの『Rez Infinite』は、ワイヤーフレームで描かれた電脳世界を進み、ウイルスを破壊していく共感覚シューティングゲーム。シンプルな画面作りでありながら、高い没入感を経験することができる作品だ。

今回話題に挙がった『Rez Infinite』内の新ステージArea Xでは、いままでにない未知の世界を味わうことができるのだという。

久保田氏は、「音楽やコントローラーの振動など、映像以外の要素がとても心地よく作用して、異世界へダイブした感覚が強かった」とコメント。さらに「HMDをはずしたときに、何も言葉が出てこなかったです。ここまで”異世界から現実へ帰ってきた感覚”の強い作品ははじめて」と、その高いポテンシャルに舌を巻いていた。

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■2Dでしか見ることのできなかった世界がVRに!

久保田氏が次に挙げたゲームは、近未来風の『Rez Infinite』とはまた路線の違う『Mare』というゲーム。

本作は、2001年に発売されたプレイステーション2向けゲーム『ICO』に影響を受けて制作されたらしく、古代都市のような世界で展開されるファンタジックな世界観が特徴。

作中でのプレイヤーの役割は、上空にいる鳥となり、三人称視点で登場キャラクターの少女をゴールへと導くこと。道中には多数のギミックがあり、その仕掛けを回避しながら少女を誘導する必要がある。久保田氏は本作の美しい世界観に心奪われたようで、「どこか懐かしい感覚も味わえる美しい世界観でした」と感心していた。

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■目の開閉を利用! 斬新かつシンプルなゲームシステム

最後に久保田氏がピックアップしたのは、FOVEブースにあった『レインボール』というゲーム。視線追跡型HMDであるFOVE対応タイトルならではのポイントとして、”瞼の開閉”がゲームプレイに導入されているタイトルだ。

『レインボール』は、黄色いボールを土台である黒いボールの上に乗せて、ゴールまで運ぶというカジュアルゲーム。黒いボールは自身が目を閉じた瞬間にしか発生せず、目を開けると消えてしまうという。

久保田氏は本作について「FOVEらしい目の開閉を利用したユニークなゲームだった」と感心を持ち、TGS2016でのFOVEブースの人気ぶりについてもコメントした。

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PANORA編集長が注目したのはゲームではなく出展者ブース!?

最後の発表は本セッションのモデレーターでもあるPANORAの広田氏。広田氏はVR以外にも、バーチャルリアリティーの感覚をさらに強めてくれるブース作りに、着眼点を置いていた。

■まさに本物の本丸、男でもときめく美しさ!

広田氏は、DMMブースにある『刀剣乱舞-ONLINE-』のVRデモを紹介。

もともと『刀剣乱舞-ONLINE-』が女性に人気の作品ということもあり、多くのメディアでは刀剣男子”三日月宗近”と出会える部分にフォーカスして紹介がされていた。ところが、広田氏が気になったポイントは、コンテンツそのもの以上に”建屋の作り”についてだという。

作中に登場する”本丸”をイメージして作られたというこちらのブース。広田氏は「イグサの香りや畳の手触りがとてもよかったです。嗅覚や触覚も刺激されることで、自分本丸にいるという感覚をいっそう強めてくれるブースでした」とかなり満足した様子。

また広田氏は、「男にも関わらず、いの一番に行きましたから!」と、男性からも人気の高いコンテンツであることをアピールした。

[関連記事]

『刀剣乱舞-ONLINE-』こんな間近で三日月宗近と……夢体験のVRリポート 【TGS 2016】

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■リアルでもゲームでも楽しめるVR! スタッフたちのダンスも進化!?

「グリーンバックを用いて、VRと実写を合成した映像がモニター出力されていた」と言って紹介したのは、HTCブースの『Hop Step Sing!』。ゲームで楽しめることはもちろんのこと、「スタッフさんたちの盛り上げ方もすごい!」と広田氏。

本作は、3人のアイドルグループが目の前で歌い、踊ってくれるというまさにライブ感覚を味わえる応援上映型VRコンテンツ。

会場では、本作を体験している来場者の後ろでスタッフがペンライトを持ち、いっしょに盛り上げてくれたのだとか。「スタッフさんのペンライトの振り方が日々進化していったらしいです(笑)」と会場で入手した裏話も披露した。

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■まさにギタリスト感覚! 周囲が見えなくなるほどやり込んでしまう!? 

最後に広田氏が選んだのは、ALLENWAREブースに展示された音楽ゲーム『RockBand VR』。ゲームをプレイする際は、Oculus Touchが取り付けられた専用のギター型コントローラを使用する本作。VR空間上に出てくるノーツに合わせてボタンを押すことで、プロのギタリストになったかのような感覚を体験できるのだという。

「気持ちが昂ぶってくると、俺最高! って感じになります!」とまさに『RockBand VR』の虜になった広田氏。プレイ中は後ろにいる人の視線は無視してゲームをやり続けた、とかなり気に入ったようだ。

ゲームそのものもやり込み要素の強いゲームなようで、「リアルな音楽ゲームを楽しみたいギターマニア、ドラムマニアにはたまらない一作」と本作の魅力を伝えた。

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▲「VR ZONEの『マックスボルテージ』といっしょに遊べたら絶対楽しい!」と広田氏。

IFAから見るモバイルVRの未来

ふたつ目のセッションでは、ケータイジャーナリストである石野純也氏が、ドイツで開催された”IFA2016″の会場で気になったデバイスやコンテンツを紹介してくれた。

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IFA2016とは、ドイツのベルリンにて9月2日~7日に開催された世界最大級の家電展示会。家電商品だけでなく、話題のスマートフォンも展示されていた。

また、例年このイベント内で、ソニーモバイルの人気スマートフォンシリーズ”Xperia”の新機種が発表されることでも有名である。(今年のIFAでは”Xperia XZ”と”Xperia X Compact”が発表されている)

VRまわりでの雑感を聞かれた石野氏は「思ったよりVRは出ていなかった」とポツリ。家電製品の展示会ということもあり、VRデバイスの出展そのものはあったが、それほど量は多くなかったようだ。

そんな中で、石野氏が会場で見つけたVRデバイス、VR関連ブースが紹介されていった。

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クアルコム“Snapdragon VR820”

石野氏は、「Snapdragon VR820には、クアルコムが開発した最新プロセッサ“Snapdragon 820”が搭載されており、単体でも動作するVRヘッドマウントディスプレイになっています」と“Snapdragon VR820”の機能について紹介。

Snapdragon 820はクアルコムがモバイル端末向けに開発した最新プロセッサのこと。今ではさまざまな端末メーカーへの採用が決まっているという。

そしてクアルコムは、主にスマートフォンの内臓チップを開発している会社である。だが、このようなディファレンスを作ることで、他のメーカーからの採用を狙っているのではないかと石野氏は考察している。

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アルカテル“Vision”

アルカテルとはフランスを本拠地とするな中国通信メーカー。同社はVRにもかなり力を入れており、IFA2016ではスタンドアローンタイプのHMD”Vision”が出展されていた。

本機は、サムスンが開発したスマートフォン“Galaxy S6”にも採用されているチップが内臓されており、一体型ながらGear VRに匹敵するスペックが備わっているのだという。また石野氏は「LTEにも対応しているので、単体ですぐに遊ぶことができる」と本機の性能を述べた。

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アルカテル“ldol 4s”

アルカテル“ldol 4s”について石野氏は、「製品パッケージにスマートフォンとHMDが同梱されている商品」と、ここでの注目ポイントを紹介。通常Gear VRなどのスマートフォン装着型HMDでは、HMDとスマートフォンが別売りになっている。しかし本機では、ひとつのパッケージにHMDとスマートフォンが入っている。

またidol 4sは、ディスプレイが5.5型WQHD有機ELとよりサイズが大きく、解像度も高いようだ。価格もそれほど高くないようなので、気軽にVRを楽しむことができそうだ。

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ZTE“AXON7”

ZTEは中国に本拠地を置く、通信設備および通信端末の開発会社である。

“AXON7”はGoogleが開発したVR向けのプラットフォーム“Daydream”に対応する予定であるという。石野氏は「Daydream-readyスマートフォンのスペックが発表されていないので今後どうなるかわかりませんが、もしDaydream対応でこの値段なら非常に安い」と今後注目を浴びることを考察している。

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サムスンブースのデモ

「サムスンブースには、体感型VRが展示されていた」と説明があった後に、石野氏は試遊動画を紹介した。これまで国内でも、4Dチェアなどを用いた体感型VRを出展しているサムスン。

石野氏曰く「年々過激になっている(笑)」この体感型VRでは、体験者が空中ブランコのような乗り物に座り、足元が不安定な状態で浮遊感の高いVR体験ができるのだという。このスリル満点の体験をすべく、IFA2016の会場では長蛇の列が形成されたようだ。

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ソニー“PS VR”

ソニーはPS VRを出展していたが、家電製品の見本市ゲームということもあり、子どもが楽しめるブース展開がされていたと石野氏。

また、Xperiaを用いたスマートフォン装着型VRについて石野氏がソニー関係者に質問したところ、「今のところ予定はない」と返答があったようだ。まずは作り込んだVRコンテンツを有するPS VRで展開をしていき、いずれはモバイルVRについても視野に入れていくのだろうと石野氏は考察している。

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最後に、石野氏に対して、モデレーターである広田氏から”今後のモバイル業界におけるVRとはどういう立ち位置であるのか”といった質問が投げられた。

石野氏は「キャリアもメーカーも2020年に向けて、VRが有力なコンテンツになるだろう」と解答。昨今では、KDDIによる”Linked-door”のようにコミュニケーション分野でVRが活用される動きも見られている。だが、スマートフォンのVR対応はまだまだ開発が足りず、モバイル自体に進化が必要であると考えを述べた。

VR元年といわれるとおり、昨年に比べてVRへの熱量は業界全体を通して高くなっている。

Oculus RiftやHTC ViveのようなハイエンドVRデバイスも発売され、一般にも広がりを見せつつあるが、モバイルVRに関してはまだまだな時期とも言える。しかし、今後Daydreamのオープンを機に、モバイルVRの躍進がはじまるかもしれない。

今後さらなるVR業界全体の盛り上がりに、大いなる期待を寄せたい。

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