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【逆鱗日和ワールド】第13回:勇者の名はエリック(2)

2018-02-16 21:03 投稿

頼れるリーダーと思ったら

ようやく書ける、前回の続きです。

ゾラ・マグダラオスを見て思い出すのは、やはり、ラオシャンロンやジエン・モーラン、ダラ・アマデュラと言った、“超ド級”の冠付きで呼ばれる巨大モンスターたちだ。物理法則を無視するかのように膨れた巨躯をものともせず、ズンガズンガと、あるいはグルグルぐねぐねと躍動させて、人類の脅威となったモンスターたち……。その姿は勇壮にして雄大、そしてどこか物悲しくもあって、ハンターたちは畏怖の念を抱きながら刃(やいば)の切っ先を向けたのである。

そんな、超ド級モンスターの一角として登場したのが、ゾラ・マグダラオスだ。その大きさはラオシャンロンやジエン・モーランの比ではなく、“モンハン史上最大”と言い切ってしまっていいレベル。世界を支えるユグドラシルがごとく、その背にはマグマ噴き出す活火山(なのかな?)すら備えて、新大陸に向けて闊歩している……。

今回、KさんCさん、正体不明のエリック(見知らぬ外国人ハンター)の4人は、このゾラ・マグダラオスを捕獲すべく“大峡谷”にやってきたのである。

「来ちゃったーーー!! でも……何をやっていいかわからーーーん!!」

ボイスチャットで、Cさんがわめいた。ちなみにボイチャでつながっているのは俺、Kさん、Cさんの3人で、エリックは文字によるコミュニケーションのみである。

「αωεθημδζξβ!!」

エリックが何やら、英語の長文を発した。しかし俺とKさん、頭の中で咄嗟の英作文ができず、海外の道端で外国人に話しかけられたときの日本人よろしくお地蔵さんと化してしまった。

「…………………」と俺。

「…………………」とKさん。

Cさんだけが、これに反応してくれた。

「あ! なんか“回復する煙を出しておくから、傷ついたら使って!”って言ってる!」

エリック、“癒しの煙管”を使ってくれたようだ。どうやらかなり“気のつく”ハンターさんみたいである。

しばらく俺たちはドタバタと走り回り、大砲やらバリスタを撃ってゾラ・マグダラオスの足止めを図った。俺とKさんに関しては、やることを理解していたので自分のペースで立ち回っていたけど、ここでも「ぎゃああああ!!」とパニックを起こしたのはCさんである。

「な、なにすんの!? 何していいのかわからんよ!!」

俺とKさんが口々に、「我々のマネをすれば大丈夫!」「大砲の弾運んで!」と言うも、「どこ!? 大砲の弾って!!」と要領を得ない。さあて、これはどう伝えるかな……と考えていたとき、画面から「ピコーン! ピコーン!」と音がしたではないか。「ん?」と思ってマップを見ると、音を発しているのはエリックのカーソルである。

「え? もしかして……場所を教えてくれているのかな?」

Cさんはそう言い、エリックのカーソルのもとに走っていった。そしてすぐに、歓喜の声を上げる。

「あ!! 大砲の弾ってこれか!! エリックが無言で教えてくれたよおおお!!」

どうやらエリック、かなりの手練れのようだ。この一連のやり取りで、Cさんは完全にエリックになびいた。

「エリックぅぅぅうう!! 私はもう、エリックを新リーダーとして崇める!! 薄い大塚さんとぜんぜん違うわ!! 新リーダー・エリーーーック!!」

いきなりリストラされた俺、がっくりとうなだれる。

「デキる新入社員に、編集長の座を追われた気分だわ……」(俺)

エリックのリーダーシップは、戦いの舞台がゾラ・マグダラオスの背に移ってから一段と発揮された。彼は、

「どうやらこいつらには、英語が通じないらしい」

と判断したらしく文字チャットをやめ、行動とピコピコ合図だけで意思を伝える手段に打って出た。要するにボディーランゲージだけで意思の疎通を図ろうとしたというわけだ。

でも、これが効果てきめん。

先行して走るエリックの後を追うと、そこには必ず排熱器官があり、ピコピコ音のするほうに向かうと採掘ポイントがあった。そして、Cさんが足を踏み外して下に落下し、我々のもとからはぐれると、素早く彼女のところまで走って行き、新たな道を示してくれたのである。これにはCさんだけでなく、俺もKさんも、

「エリック!! 俺はあなたについていくよ!!」(Kさん)

「俺も!!! 真のリーダーはあなただ!!」(俺)

てな感じですっかり心酔(苦笑)。

「もう、すべて任せましたリーダーッ!!」(わしら3人)

ここまで傾倒するまで、時間はかからなかった。

そんな“エリック教”の信者となった俺たちの前に、突如として古龍、ネルギガンテが現れた。『モンハン:ワールド』が誇る、パッケージモンスターだ。

「うわー、ヤバい!! うちらじゃ太刀打ちできないっしょ!!」

Cさんが震え声を出した。俺も一瞬、(ヤバいかな……)と思ったが、我々の不安を払しょくする存在が、猛るネルギガンテの前に立ちふさがったではないか!

「うお!! 新リーダー・エリックが、ウチらを守るようにネルギガンテの前に立ったぁぁああ!!」

興奮した口調でKさんが叫んだ。エリックの姿はまさしく、絶体絶命のピンチに陥った人類の前に現れた勇者そのもので、その姿はどこか、神々しくも見えた。

「エリック……。ありがとう……」

Cさんが、泣きださんばかりの声でつぶやく。俺も、神話の世界の住人を見つめているような気分で、「エリック、キミが来てくれてよかった……」とつぶやいた。

そんなエリックに向かって、ネルギガンテが「がああああ!!!」と吠えた。どうやらヤツも、「面倒な野郎が現れたな……」と判断したらしく、ちょっと尻込みして見える。持っていた太刀を構えるエリック。なんの武器かは知らないが、とてつもない業物であることは間違いないだろう。緊張に耐えられなくなったネルギガンテが、前脚を振り下ろす。そのとき、一瞬判断が遅れたのか、エリックがネルギガンテの前脚に巻き込まれたのが見えた。

そして、その瞬間--。

ぺしゃん。

ぎゅぅぅぅううううううん!!!!

エリックの体力、残り1ミクロン。

「!!!!」とKさん。

「!!!!!!」と俺。

「!!!!!!!!!!」とCさん。

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」とエリック……w

俺たち4人は、大恐慌に陥った。

「エエエ、エリックやわらけえええ!!!」

と俺が言えば、

「新リーダー、よく見たらウチらより弱い装備やん!!! あかーーーん!!」

とCさん……。慌てふためくエリックはネルギガンテに追い回され、

「ζδαχζεξγ!!!!!???」

と叫んだのち、星になったのでありました……。

おしまい……w

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