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『三國志』が30年以上愛される秘訣とは?コーエーテクモが大切にする”IPの創造と展開”【NDC17】

2017-04-27 09:00 投稿

数々の名作を生み出したコーエーテクモゲームスのIP戦略とは

2017年4月25日、ネクソングループが主催する最大規模のゲーム開発者向けカンファレンス“Nexon Developers Conference 17”(以下、NDC17)にて、コーエーテクモゲームスの人気タイトル『真・三國無双2 猛将伝』や『戦国無双』のメインプランナーを務め、現在は『三國志』のIPプロデューサーの越後谷和広氏によるセッション“コーエーテクモゲームスの30年以上継続するIPの創造と展開”が行われた。

本セッションでは、競争が激化するゲーム市場で30年以上続く『三國志』シリーズを生み出した、コーエーテクモゲームスならではの“IPの創造と展開”について紹介された。

▼NDC17の開幕記事はこちら

1iネクソン主催によるゲーム開発者向けの大規模カンファレンス“Nexon Developers Conference 17”が開幕【NDC17】
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▲コーエーテクモゲームス『三國志』IPプロデューサー越後谷和広氏。1990年コーエーに入社。『真・三國無双2 猛将伝』や『戦国無双』、『戦国無双 猛将伝』のメインプランナー、さらに『真・三國無双 Online』のプロデューサーも務め現職に至る。

IPの創造と展開のサイクルを回す

コーエーテクモゲームスでは、2016年から組織体系をIPを軸にしたブランド制に移行。6つのブランドを軸にIPのさらなる展開を図る戦略をとっている。

コーエーテクモゲームス6ブランドの主要IP

シブサワ・コウ
代表タイトル:『信長の野望』シリーズ、『三國志』シリーズ
ω-Force
代表タイトル:『真・三國無双』シリーズ、『討鬼伝』シリーズ
Team NINJA
代表タイトル:『DEAD OR ALIVE』シリーズ、『NINJA GAIDEN』シリーズ、『仁王』
ガスト
代表タイトル:『アトリエ』シリーズ、『よるのないくに』シリーズ、
Ruby Party
代表タイトル:『遙かなる時空の中で』シリーズ、『金色のコルダ』シリーズ
midas
スマホゲーム向け新ブランド

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▼『三國志13 with パワーアップキット』プロモーションムービー

現在のコーエーテクモゲームスの経営方針の第一の柱として掲げているのが“IPの創造と展開”。もちろん『真・三國無双』や『信長の野望』シリーズの続編も制作していくが、会社としては、新規のゲームをヒットさせることにも注力しているという。

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IPの創造とは、“ゼロベースでまったく新しい新作ゲームを作ること”。この方針によって生まれたのが『討鬼伝』と『仁王』というふたつのビッグタイトルとなっている。越後谷氏は、「IPの創造には、キャラクターだけでなく、システムやサウンドなどのリソースも含めて、すべてユニークなIPを作ることが望ましい」と、IP創造の際に意識すべきポイントを述べた。

また、IPの展開について、越後谷氏はコーエーテクモゲームスのゲーム歴史の変遷とともに紹介。『三國志』というIPを『真・三國無双』に発展させ、さらにキャラクターやゲームシステムを変えて『戦国無双』というIPを確立した事例を挙げて説明した。

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「IPの展開がIPの成立には必要不可欠」と越後谷氏は語る。プラットフォームとしての展開や、ほかのタイトルとコラボレーションすることで、IPが派生し、また新たなゲームの創造に繋がるサイクルを回していくことが、ゲーム開発にとって大切な要素のようだ。

強力なIPの創造をするための“コツ”

コーエーテクモゲームスのIPで成功した事例として、『真・三國無双』と『戦国無双』が挙げられた。越後谷氏は「これらの成功したIPに共通して言えることは、なにより“キャラクターが個性的でシステムがユニークであること”」と力強くコメント。

『真・三國無双』と『戦国無双』では、まったく違う“曹操”や“織田信長”がそれぞれのゲームでまったく別のキャラクターとして存在しており、そのような“キャラクターの個性の確立”の重要性が語られた。

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「キャラクターだけでなくシステムもユニークなものではなくてはならない」と越後谷氏は続ける。

『三國志』や『信長の野望』は戦略シミュレーションであったが、『真・三國無双』は新ジャンル“タクティカルアクション”として開発をしている。
『真・三國無双』とはまったく別であるが、爽快感は引き継ぐ”という意志のもと開発された『戦国無双』は、『真・三國無双』とはキャラクターもシステムも違うゲームにすることで、IPとしての地位を確立することに成功した。

「仮にキャラクターは別のものを作ったが、システムは『真・三國無双』と同じものにした場合、IPとして確立することはできず、スピンオフで留まっていた可能性がある」と越後谷氏は言う。
「システムもしっかり変えて、ゲーム性もユニークにすることが成功する第一条件だ」と開発者向けにメッセージを送った。

また、失敗するIP、成長できなかったIPについて「“どこまでユニークでいられるか”を追求することでヒントを得ることができるはず」とコメント。

コーエーテクモゲームスの持つ“ユニークへのこだわり”が、強力なIPをつぎつぎに打ち立てている秘訣なのかもしれない。

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最後に、来場者から「『太閤立志伝』の新作は作らないのか?」という質問に対して、『太閤立志伝4』のメインプランナーでもある越後谷氏は、「私はあのゲームの制作のたいへんさを十分理解しています。『太閤立志伝4』でさえ、約2年ほど制作に時間がかかりました。マーケットに見合うだけのコストの採算がとれれば、制作も検討するかもしれない」と、開発現場ならではの回答を残しセッションを締めくくった。

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