ネクソンのスマホ向けアクション『HIT』グローバル展開後の検証データを公開!コアユーザーに好まれているキャラなどが明らかに【NDC17】

2017-04-29 08:00 投稿

グローバル版『HIT』の興味深いデータが多数

2017年4月25日から27日までされた、ネクソングループ主催のゲーム開発者向けカンファレンス“Nexon Developers Conference 17”(以下、NDC17)。

27日に行われたネクソンのスマホアプリ『HIT』に関連したセッションをリポート。

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1iネクソングループ主催によるゲーム開発者向けの大規模カンファレンス“Nexon Developers Conference 17”が開幕【NDC17】
ネクソングループが主催する最大規模のゲーム開発者向けカンファレンス“Nexon Developers Conference 17”(略称、NDC17)が、2017年4月25日より韓国・ネクソンコリアにて開催された。

“モバイルゲーム『HIT』のグローバル展開における事後検証”と題されたこのセッションでは、各国のプレイヤーの嗜好など、世界で配信されてからのさまざまなデータを公開。また、韓国で先行配信し、すでに大ヒットを収めた本作を、どのようにして世界でも成長させたのか。グローバル展開における準備過程なども紹介された。

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▲登壇したキム・ドングン氏は、NAT Gamesにて、『HIT』グローバルバージョンの企画チームのリーダーを担当。これまで、ネクソンにて『CLOSERS』の企画チームリーダー、NCSOFTでは『タワー オブ アイオン』のプロジェクトに参加。リードプランナーとしてゲームのグローバルサービスに携わったプロジェクトは、『HIT』を含む3タイトル。

地域によってけっこう違う?各国のプレイヤーの嗜好を分析

2015年に韓国で先行して配信された『HIT』は、2016年7月7日に日本と中国を除く140ヵ国でグローバル配信が開始。サーバーはアジア、ヨーロッパ、北米の3エリアに設置されている。

セッションでは、それぞれのサーバーで人気のキャラクターや売上の多い国などの興味深いデータが公開された。(日本での配信は2016年12月8日。本セッションで登場する“アジア”の内容に日本は含まれていない。)

キャラクターがもっとも多く作成されている国

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キャラクターが作成された数=プレイヤーの多さというわけではないが、おおよそのプレイ人口の規模が計れる。各サーバーでもっともキャラクター作成数の多かった国は以下の通り。

・アジア⇒タイ
・ヨーロッパ⇒デンマーク
・北米⇒アメリカ

ゲーム内売上の高い国

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それぞれのサーバーで課金率の高い国は以下の通り。キャラクターの多く作られた国が必ずしも課金率が高いとは限らないことがわかる。

・アジア⇒台湾
・ヨーロッパ⇒フランス(※ほぼ同率にドイツ)
・北米⇒アメリカ

プレイヤーにもっとも好まれているキャラは?

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ルーカスアニカキキヒューゴレナ

本作には5人のキャラクターが登場。プレイヤーはこの中からキャラクターを選んでゲームをプレイする。各エリアのサーバーで多く使われているキャラのランキングも公開された。(レナはアップデートで追加されたキャラクターなので、このランキングでは低めになっている)

▼アジア(人気順にルーカス、ヒューゴ、アニカ、キキ、レナ

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▼ヨーロッパ(人気順にヒューゴ、ルーカス、アニカ、キキ、レナ

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▼北米(人気順にヒューゴ、ルーカス、アニカ、キキ、レナ

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ヨーロッパと北米がまったく同じで、総合的に男性キャラクターの人気が高い。日本では人気の高いキキも世界ではこの順位に。これについてキム・ドングン氏は「ゲームアイコンにもなっているキキの人気が予想以上に低い印象だった」とコメント。

コアユーザーが好んで使用しているキャラクターは?

各地域のサーバーの高レベル帯ユーザーが好んで使用しているキャラクターを計測。1位はどの地域も新キャラクターのレナという結果に。レナが性能的に優秀な部分があったり、嗜好的にもグローバルで好まれるキャラクターだったなど、さまざまな理由がこのような結果を出したのだろう。

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人気のアバター装備は?

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『HIT』にはキャラクターの外見をユニークなものに変更する“アバター装備”が用意されている。これまでに5シリーズのアバター装備が配信されたが、いちばん人気はハロウィンだったという。この結果に『ハロウィンがいちばんだったのは意外だったが、これは韓国より北米などのほうがハロウィン文化が根付いている影響だろう』と分析。

ファンタジーな本作の世界観と大きく異なるSF系のアバター装備も「韓国で振るわなかったので当初はまったく期待していなかったが、結果としてハロウィンシリーズのつぎに売上が高かった」と意外な結果に驚いたことを明かした。

そのほかキム・ドングン氏は各地域のユーザーのプレイスタイルにも言及。『HIT』は月に2~3回のアップデートを行っているが、アジア圏ではアップデートを実施すると即座に売上が上がるのに対して、ヨーロッパ・北米ではアップデート後の反応が少ないかったという。

ヨーロッパ・北米圏での頻繁なアップデートにはプレイヤーに“疲れ”を感じさせてしまうということで、そのニーズに応えてアップデートペースを遅くすると、今度はアジア圏からでは「アップデートが遅い」と不満が出てくる状態に。各地域によるコンテンツ消費の速度の違いなどグローバル展開独特な運営の難しさがあるようだ。

グローバル版制作時の問題点と解決策

韓国版の後に開発されたグローバル版は世界140ヵ国の地域に対応。そのためソフト内には11ヵ国の言語が収録されている。ここで問題になるのが、言語による文字量の違いだ。当然だがアイテムひとつをとっても言語それぞれで必要な文字数が異なる。

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これについては

・テキストの行送りの自動調整化
・文字の大きさの自動調整化
・上記で対応しきれなかったものは翻訳自体の調整

という3つの方法で解決したという。

続いては時差に関する部分。グローバル版は140ヵ国を対象にサービスしているので時差の問題が発生する。レイドイベントやお知らせなど時間が関係する要素については、各サーバーに設定された開始時間をソフト側でGMT(グリニッジ標準時間)に変換し時差の計算ができるように設計。

このようなさまざまな問題を解決し、『HIT』は世界規模でプレイされるゲームへと成長。キム・ドングン氏は「2017年はよりグローバルな嗜好に見合わったコンテンツやイベントを開発していきたい」とグローバル展開の展望を述べてセッションは終了した。

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HIT(ヒット) ~Heroes of Incredible Tales~

ジャンル
アクション
メーカー
ネクソン
配信日
配信中
価格
基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS/Android

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