『ゴッドイーター オンライン』開発者インタビュー!シリーズキャラやバトル、神機はどうなる?【TGS 2016】

2016-09-17 17:00 投稿

話題のタイトルの詳細が明らかになる!

2016年9月15日から9月18日まで、千葉・幕張メッセにて開催される、東京 ゲームショウ2016。一般公開の初日にあたる17日、バンダイナムコエンターテインメントブースにて、『GOD EATER(ゴッドイーター)』シリーズの最新作『GOD EATER ONLINE(ゴッドイーター オンライン)』(以下、『GEO』)の実機映像をお披露目。

『ゴッドイーター オンライン』PV

今回の発表に合わせる形で、事前にシリーズの総合プロデューサーである富澤氏、総合ディレクターの吉村氏に加え、本作のプロデューサーの門田氏、ディレクターの長谷川氏にインタビューを実施。その模様をお届けする。

※本インタビューは、週刊ファミ通2016年9月29日号(2016年9月15日発売)に掲載された内容の完全版です。

 
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左から
バンダイナムコスタジオ
『GOD EATER』シリーズ総合ディレクター 吉村 広氏 (文中は吉村

バンダイナムコエンターテインメント
『GOD EATER』シリーズ総合プロデューサー 富澤祐介氏(文中は富澤

バンダイナムコエンターテインメント
『GEO』プロデューサー 門田研照氏(文中は門田

アソビモ
『GEO』ディレクター 長谷川広大氏(文中は長谷川

ストレートなゲームタイトルは、コンセプトを明確に伝えるため

02

──オンライン、それもただのオンラインではなくMMOという、意表を突く展開となった『GEO』ですが、まずは概要をシリーズのプロデューサーである富澤さんからお話いただけますか。

富澤 いままで家庭用ゲームとして展開してきた『ゴッドイーター』を、スマートフォンという初めてのプラットフォーム、そしてMMOというゲームジャンルを採用し、まったく新規の企画としてご提供するのが『GEO』です。この新たな試みをユーザーの皆様にわかりやすくお伝えしたいと思い、あえてストレートに『ゴッドイーター オンライン』というタイトルにしました。

──今回、富澤さんは総合プロデューサーという立場なのですね。

富澤 はい。本作の詳細については、プロデューサーの門田とアソビモの長谷川さんからお話させていただきます。

──今回、『GEO』のプロデューサーを務める門田さんですが、シリーズのファンの方ならご存知の方もいるのでは?(笑)

富澤 そうですね。彼はかつて『ゴッドイーター』シリーズの宣伝を担当していまして、イベントや番組配信などに“コクーンモンデン”という名前で出演したりしていました。

門田 その名前はやめてください(苦笑)。

──過去に記事になっていますけど(笑)。

富澤 門田は家庭用のプロジェクトからはしばらく離れていたのですが、『GEO』の開発の準備段階から積極的に動いてくれまして、今回晴れてプロデューサーとして協力してもらおうと。

吉村 期待しています(笑)。

──では、本作の制作の経緯を、門田さんからお話ください。

門田 あるきっかけでお会いし、そこから意気投合し、制作のご相談をしました。スマートフォンで手軽に基本無料で遊べる『ゴッドイーター』があれば、シリーズで育んできた重厚な世界観とMMOジャンルを掛け合わせることで、より多くの方々に触れていただける機会を設けられるのではないか思ったのです。

長谷川 私たちはスマートフォン向けのMMO開発に関して技術と経験があります。この強みを活かし、著名なIP(知的財産)である『ゴッドイーター』のスマートフォン向けタイトルを作らせていただくことになりました。

──MMO討伐アクションとは、どのようなゲーム性になるのでしょうか?

門田 神機を使ってアラガミを倒すという、シリーズ伝統の流れはそのままに、広大なフィールド上で強敵が出現したら、まわりのプレイヤーと、その場でパーティーを組んでともに立ち向かうといった、MMOならではの展開も楽しめます。

富澤 オンライン上で多くのプレイヤーがいっしょに遊ぶという構想自体は、以前から私たちにもありました。しかし、MMOタイトルを運営するノウハウは、いままで家庭用ゲームに特化して開発をしてきた私たちのチームにはないということもあり、なかなか踏み切れずにいたのです。今回、アソビモさんとの出会いによって、『GEO』のこれまでのシリーズとは異なるプレイスタイルやプレイサイクルに大きな可能性を感じています。

──ジャンルが変わって、新たなプレイヤーの流入もありそうですよね。

吉村 『ゴッドイーター』を楽しんでいただいている方にとっては、MMOという、人との関わりを重視するジャンルの中で、どういった討伐アクションができるのかという興味を持ってもらえるのではないか、と思います。一方でアソビモさんのタイトルを楽しんでおられる方からすれば、『ゴッドイーター』の爽快なアクションをMMOでどう体験できるのかという興味を持っていただけるのかな、と。双方のファンの方に期待してもらえるとうれしいですね。

長谷川 遊びかたの軸としては、従来のシリーズ作品にも見られた、ストーリーの進行、複数人での共闘だけではなく、大規模な討伐作戦を始め、みんなで協力してミッションを達成するという、大人数でのプレイを意識した要素も多く盛り込んでいます。

──大人数で遊んでも、『ゴッドイーター』の特徴であるハイスピードなアクションは担保されているのでしょうか?

長谷川 はい。オリジナルの『ゴッドイーター』のアクションを土台に、スマートフォン向けにアレンジしています。敵の懐に入って攻撃した後、ステップで離脱といった基本的な立ち回りはもちろん、コンボ捕喰などもできます。これまでの作品を遊んできた方でも違和感なく入り込めるように調整を進めております。

100人で共闘も!? 遊びかたは自由

──ひとつのフィールドには何人くらい入ることができるのでしょうか?

長谷川 現在は100人くらいを目標に開発しています。それにともなって、大人数で戦うことを想定したアラガミも登場させる予定です。

──たとえば50人で戦うようなアラガミも?

長谷川 可能性で言えば十分ありえます。

門田 少なくとも、ひとりでは苦戦を強いられると思うので、ユーザーさんどうしで一致団結して戦っていただきたいですね。

富澤 これまでの『ゴッドイーター』ではゲームバランス上“作ってはいけない”ようなアラガミでも、MMO空間には最大100人まで入れて、かつ救援が呼べるならアリなんじゃないかと。支部全体で挑む大討伐作戦みたいなイメージですね。

 
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▲超弩級アラガミ、クベーラ。全長80メートルという圧倒的な存在だ。

──ロビーのような場所はあるのでしょうか?

門田 ゴッドイーターの安息の地として、ヒマラヤ支部がロビーの役割を果たします。ヒマラヤ支部では神機を鍛えたり、アイテムの補充といったことが行えるのですが、そこにはたくさんのゴッドイーターたちが集っていて、コミュニケーションを取ることもできます。掲示板でパーティーのメンバー募集も可能です。

 
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▲新たな拠点となるヒマラヤ支部。

──ゲームの流れとしては、そこでミッションを受けてフィールドへ行くという形でしょうか?

長谷川 いえ、MMO空間でのプレイスタイルは各々の自由です。神機の強化に必要な素材を求めてアラガミを倒したり、レベル上げをしたり、そのあたりはまさにMMOです。

──レベルの概念があるのですね。

門田 アラガミを撃破後に捕喰すると経験値が入り、一定値に達するとレベルが上がって“スキルポイント”を入手できます。それを各パラメーターに割り振れば、自身の好きなように鍛えられます。パラメーター次第でアイテムが多く使えるようになるなど、攻撃力防御力以外のさまざまな行動にも影響します。

──プレイヤーの強さとしては、神機の強化とプレイヤーのレベルとでどちらの影響が大きいのでしょうか?

長谷川 神機の強化が直接の強さに結びつきます。レベルは、先ほどのスキルポイントで特殊な能力を修得するなど、プレイヤーの個性を伸ばす要素と言えます。

門田 装備に依存しない新しいパラメーター軸です。武器を持ち替えたりしてもすぐに戦えるように考えています。

──では、超弩級アラガミの登場などは、突発イベントのような感じでしょうか?

門田 超弩級については現在検討中ですがそのフィールドにいる全員の目標として、いきなり強敵が現れたりします。ほかにも、イベントにて“全員でこの敵を何匹倒せ”などの目標が与えられることもあります。

──ストーリーはどのようにして楽しむのでしょうか?

長谷川 MMO空間でのプレイと、ストーリーミッションはそれぞれ独立しています。MMO空間に関しては無制限で遊べますが、ストーリーミッションは“行動力”を消費して遊ぶ形になります。ストーリーミッションをプレイしたら、行動力が回復するまでMMO空間でプレイするというサイクルを考えています。

門田 ストーリーミッションのもうひとつの役割として、『ゴッドイーター』もMMO系のタイトルもプレイしたことがないという方に、ストーリーを追いながら『ゴッドイーター』の討伐アクションを覚えていただこうという狙いもあります。

──舞台は、『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』から数年後とのことですが、シリーズ内での位置づけについては?

門田 時間軸を共有していますので、正史の一部です。パラレルワールドではありません。

吉村 世界観や物語、キャラクターデザインは、私や板倉、小林といったいままでの『ゴッドイーター』シリーズのスタッフで監修・構築させていただいています。

門田 今回はヒマラヤ支部という新たな舞台なので、登場するキャラクターも一新されています。

──過去のシリーズからキャラクターが参戦したりは……?

門田 もちろん考えています。従来のキャラクターが大好きというファンの方もたくさんいらっしゃいますし、今回プレイヤーが所属することになるクレイドル部隊とのつながりなど………あってしかるべきと考えています。

吉村 キャラクターを大切にしているシリーズなので、世界観を共有していることを活かして、ストーリーの中で自然に登場してくれるといいですね。異次元からいきなりパッと湧いたみたいな感じは、やや強引に見えるので。

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──1回のプレイ時間はどれくらいを想定しているのでしょうか?

門田 ストーリーミッションは、移動中でも楽しめるような10分前後を想定しています。MMO空間でのプレイに関しては、基本的に出入り自由なのでたっぷり時間を取って仲間とチャットしながら強敵を求めて長時間遊んだり、空き時間にサクッとプレイするなど、好きに遊べます。

──本作のプレイヤーどうしの関わりはどういった感じになりますか?

長谷川 MMOの空間で遊ぶこと、パーティーを組んで戦うこと、ひとりでチュートリアルやストーリーミッションに挑む、この3つが本作の柱です。MMO空間ではリアルタイムでアラガミが出現しますので、偶発性の戦闘が発生しやすく、危機を感じたプレイヤーが救援要請を出し、それを受諾した人が知り合って、その後もいっしょに遊ぶなど、コミュニケーション要素に力を入れています。ストーリーミッションはシングルプレイになりますが、ヒマラヤ支部のキャラクターがNPCとして参加します。

吉村 リアルタイムで起こるイベントは、MMOのタイトルからすればふつうのことかもしれませんが、『ゴッドイーター』ではかなり新鮮です。ミッションを与えられるのではなく、自分で目的を見つけ出して自由に動き、その過程でアラガミに襲われることもある。そうしたシチュエーションでの他者との出会いは、すごくドラマチックだと思います。

富澤 いままでの『ゴッドイーター』でも通信プレイで共闘はできましたが、それには必ず特定のミッションがあって、ルールに沿ってこなすという感じでした。今回は、そのミッションに相当する内容は救援要請を出したプレイヤーの状況によってリアルタイムで変化しますし、参加する人数も多いです。マッチングした人どうしで戦うというのは、MMOならではですね。

──パーティーを組むことによる具体的なメリットについて教えていただけますか。

門田 プレイヤーはそれぞれリーダースキル(というものを持っていて、パーティーのリーダーになったとき、そのスキルの効果が全員に共有されます。

──パーティーを組むことで初めて効果を発揮する特殊なスキルということですね。

門田 はい。各自ソロでバラバラに戦ってもいいのですが、同じ目的であればパーティを組んだほうが有利になります。また、パーティーという枠組み以外に、ギルドのようなコミュニティも考えています。気の合う仲間どうしでチームを作り、その中で得られる共闘感を提供したいなと。

──ギルド専用のコンテンツがあったり?

門田 拠点防衛戦などを検討しています。

──その拠点とは、自分たちの拠点ということでしょうか?

門田 はい。ギルドメンバーで領地を共有し、ともに発展させていくようなものを考えています。

長谷川 ギルド向けのコンテンツは、対戦よりも協力に重きを置いています。ギルドの敷地内が戦場になるかもしれないので、防衛施設を建てたり。

──気になる操作方法について教えてください。

門田 画面上のバーチャルコントローラで操作することになります。

──“インパルスエッジ”といった、神機ごとの特殊なアクションは行えますか?

門田 もちろんできます。

長谷川 特殊アクションやオリジナル版で同時押ししていたアクションは専用のボタンに集約されており、シンプルな形に仕上がっています。ちなみに、ボタンの数はすべての神機で共通にしています。

門田 たとえばショートブレードだったら、空中からのコンボやステップが可能など、既存のプレイヤーが想定するような連係はだいたいできるように調整しています。

長谷川 従来のアクションに加えて、本作には“アビスファクター”という新要素も盛り込んでいます。“ブラッドアーツ”のようなド派手な必殺技や、取得することでステータスなどが上昇するパッシブスキルなど、プレイヤーの個性を出すことができるものを考えています。

──神機のカテゴリーは何種類でしょうか?

門田 サービス開始でどの神機を入れるかは調整中ですが、シリーズで登場したすべての神機の実装を目指しています。銃身についても同様です。

──リリース時期はいつごろなのでしょうか?

門田 現時点では未定です。ただ、なるべく早めにお届けできるように開発奮闘中です。続報をお待ちください!

『GOD EATER』シリーズ 家庭用新作 開発始動PV

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ゴッドイーター オンライン

ジャンル
MMO討伐アクション
メーカー
バンダイナムコエンターテインメント
配信日
未定
価格
基本無料(アイテム課金制)
対応機種
iOS、Android

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