保護中

『デスティニーチャイルド』のSHIFT UPとLevel Infiniteによる強力タッグが実現！ 2022年9月15日から9月18日にかけて開催されている“東京ゲームショウ2022”（以下、“TGS2022”）。 本イベントでは、Level Infiniteがブースを出展し、同社よりリリースされる作品の展示が実施されている。 中でも2022年内にリリース予定のスマホ向けゲーム『勝利の女神：NIKKE』（以下、『NIKKE』）は、“TGS2022”の開催時点で事前登録数が100万を突破している話題作。 会場ではブース内でのフォトスポット展示などに加えてゲームの試遊も実施され、来場者の行列が後を絶たなかった。 そこで“TGS2022”開催中に、開発会社SHIFT UPのキム・ヒョンテ氏、Level Infiniteで『NIKKE』のディレクターを務めるヨ・ヒョンソク氏（文中、ヒョンテ、ヒョンソク）にインタビューを実施。 ▲キム・ヒョンテ氏（写真左）、ヨ・ヒョンソク氏（写真右）。 日本では『マグナカルタ』のアートディレクター、メインイラストレーション、メインキャラクターモデリングを手掛けたことで有名なヒョンテ氏。 そんなヒョンテ氏がSHIFT UPを通して制作したスマホ向けゲーム『デスティニーチャイルド』の経験も踏まえた話を聞くことができたので、本記事でお届けしていこう。 硬派かつ可憐な世界観と独自のゲームシステム ──まずは『NIKKE』のコンセプトをお聞かせください。 ヒョンテ 美少女ガンシューティングゲームというジャンルを軸にした、物語、キャラクター間の交流、アドベンチャーゲームのような冒険など、2Dゲームのあらゆる要素を詰めた総合ギフトセット、あるいは2Dゲームを極めたテーマパークと表現したいですね。 本作はポストアポカリプスの世界観を持っており、正体不明の機械生命体“ラプチャー”に奪われた地上を奪還していく物語が描かれていきます。 ゲーム性の面では、2Dゲームではめずらしいガンシューティングアクションゲームであることが強みです。とくに、キャラクターとビジュアルに関しては、非常に高い水準に到達できたと考えています。 ──本作の公式サイトには“背中で見せる”というフレーズがあります。そうした“背中で見せる”ための画作りは、どのような着想から生まれたのでしょうか？ ヒョンテ 4年前に開催された1億ウォンの賞金をかけた社内ゲームコンテストにおいて、1位となった作品のコンセプトが『NIKKE』につながるものでした。 画作り自体は、当時の受賞作と『NIKKE』でそこまで共通していません。同じガンシューティングではあるものの、キャラクターのポーズは『NIKKE』のような形式ではありませんでした。 しかし従来のTPSゲームにおける遮蔽物に隠れる姿勢（カバーリング）や射撃を行う姿を、2Dゲームの画面内で見せることができれば非常に魅力的な作品になるだろうと考えるようになりました。 そこで、射撃中の後ろ姿と前に向かって撃つ立ち絵を組み合わせてアニメーションを加えたところ、目を引く画面になっていたので、そこから自然と“背中で見せる”というキャッチコピーにつながっていきました。 ──本作の“NIKKE”という言葉に込められた意味についてもお聞かせください。 ヒョンテ まず『勝利の女神：NIKKE』というタイトルはストーリーと密接な関係にあります。本作で“ラプチャー”に追い詰められた人類はその脅威に対抗するべく、最終決戦兵器として“NIKKE”を作り出しました。 ゲームのアイデンティティを伝えるには、その“NIKKE”をタイトルに付けることがもっとも相応しいだろうと考え、作品名が決まりました。 単語自体は、現実のギリシャ神話における女神・ニケが名前の由来となっています。神話上の“ニケ”が勝利の女神とされていることも、本作の世界観とマッチしていますから。 なお、地下に逃げ込んだ人類にとって“NIKKE”が勝利をもたらす女神のような存在である一方、人間よりも地位が低い物として扱われることもあるので、一概に女神とは言い切れないような側面もあるので、そういったドラマ性も感じ取っていただけるとうれしいです。 ──本作では、背後からの視点によるガンシューティングゲームという、スマホゲームの中でめずらしい形式が取られていますが、他作品と異なる新しい挑戦は、ほかにもあるのでしょうか？ ヒョンテ ゲームプレイに関係するすべての要素が挑戦と言えるでしょう。これまでの2Dゲームにおける戦闘は、キャラクターの立ち絵がSD化されたり、3D化されることによって表現されてきました。 しかし、『NIKKE』の場合は、立ち絵と同じ等身大のキャラクターがそのまま戦闘に入って後ろ姿を見せたり、正面の容姿を見せることになったので、それ自体が非常に難しいチャレンジでした。 イラストの制作における効率性を考えたときに難しい要素が多い中で、ガンシューティングゲームとしてのアイデンティティも担保しなければいけないので、ビジュアルとゲーム性の両立そのものも、ひとつの挑戦だったと思います。 ヒョンソク 個人的にもっとも難しく、もっとも成功したチャレンジを選ぶとすれば、戦闘画面だと思います。2DキャラクターでTPSの戦闘を作るときに悩んだのは、空間における立体感を表現することでした。 本作におけるキャラクターは2Dなのですが、戦闘中に“NIKKE”が持つ銃は実質的に3Dとなっています。 ほかにも、背景のスクロールができることも挑戦のひとつでした。さらにオブジェクトが壊れて散らばる表現や、地形の高さが影響を及ぼす仕組みも新たなチャレンジでした。 二次創作のガイドラインは後日発表予定 ──リリース時に実装されるプレイアブルキャラクターの総数は、計何体となるのでしょうか？ ヒョンソク これまでに開催したグローバルCBTでは、50体までのキャラクターが登場しています。一方、リリースに向けて予定しているキャラクター数は、62体となっています。 ──日本では二次創作を受け入れる、あるいは応援するためにガイドラインを設ける作品もあります。本作では、ファンの二次創作を支援するような施策は予定されていますか？ ヒョンテ 私個人の意見としては『デスティニーチャイルド』のときから「企業レベルの展開でなければ、二次創作を応援したい」と思っています。まだそういった方面の意思決定はなされていませんが、『NIKKE』でも、そういった方針を取れるように進められるといいと思っています。 二次創作に関する詳細な情報は、今後発表する機会があると思いますので、作品のリリースと併せてお待ちいただければ幸いです。 ──リリース後に追加実装したいと考えているコンテンツはありますか？ ヒョンソク リリース時には、シングルプレイ中心の迎撃戦、マルチプレイによる共同作戦という2種類のボス戦を実装した状態でのご提供になりますが、リリース後にはギルド単位でのボス戦も追加したいと考えています。 しかしギルド単位でのボス戦に挑むとなると、みんなで時間を合わせる必要が出てきたりと、プレイヤーの負担になるケースもあります。なので本作では、そのようなプレイヤー側の負担が生まれないようにリアルタイム戦闘を採用しない形での実装となる予定です。 もちろん、ギルドメンバーどうしで作戦や戦略を話し合う必要はあるかもしれませんが、先程お話ししたような意図があるため、ギルド戦でも基本的にはシングルプレイとなります。 またボスもリリース後に追加していく予定です。そのうえで、メインストーリー、イベント、キャラクターコスチュームなども追加していきます。 ──本作が持つ独自の要素はいくつもありますが、とくにプレイヤーに注目してほしい要素があればお聞かせください。 ヒョンテ 多すぎて選べません（笑）。 ヒョンソク 強いて言うなら“NIKKE”に注目してほしいです（笑）。 ヒョンテ さらに細かく言うとすれば、キャラクターの総合的な魅力に注目してほしいですね。 キャラクターと絆を深めることもできますし、バトル中の姿も魅力的なので、“NIKKE”たちから目を離さないようにしてもらいたいです。 ──本作ではメカニックデザインの鋭さと“NIKKE”の美しさが対照的ですが、“NIKKE”が美少女としてデザインされたのには、どのような経緯があるのでしょうか。 ヒョンソク ユーザーはプレイを始めた後に、機械的でシャープなかっこよさに溢れたボスとの戦いや世界観を体験することになります。 しかし実際にプレイする切っ掛けとなる要素としても、美少女のデザインが重要だと考え、ふたつのデザインを本作の中で両立させることになりました。 ──本作では“背中で見せる”というキャッチコピー通り、美少女の背中への熱量を強く感じさせるデザインが取り入れられています。そういった身体の一部を強調する作風がビジュアルのメインとなった理由についてもお聞かせください。 ヒョンテ 人間は正面からの姿だけではなく、当然ながら誰しもが後ろ姿も持っています。 なので本作以外のさまざまなゲームに目を向けてみても、プレイ中に操作キャラクターの後ろ姿が映り続けるゲームは非常に多くありますし、ゲーム中にキャラクターの後ろ姿を画面内に映すことはゲームにおいて当然で自然なことだと思います。 しかし、2Dゲームにおいては後ろ姿を描き切る作品が少ない状況だったので、私たちがキャラクターの後ろ姿をしっかりと描写した作品を作ろうということになりました。 ──日本で実施されたCBTへの反響はいかがでしたか？ ヒョンソク CBTの反響は非常によく、アンケートでもありがたいお言葉をたくさんいただきました。ゲームの改善につながるご意見も多くいただいたので、よりよい作品をリリースできるように努力していきます。 ──アンケートに寄せられた反応の中で、もっとも好評を受けた部分についてお聞かせください。 ヒョンソク もっとも高く評価していただいたのは、キャラクターを含むゲームの全般的なビジュアルでした。そして、ストーリーについてもビジュアルと並ぶほどのご好評をいただいております。 ──ストーリーのプロットは、どこまで制作されているのでしょうか？ すでにエンディングまでのプロットは完成しているのでしょうか？ ヒョンソク 運営型のゲームということもあり、現状エンディングを用意する予定はありません。ストーリーはアップデートで追加していくのですが、ストーリー上の節目における区切りはプロットとして用意しています。 ──ストーリーの追加ペースに関してはいかがでしょうか？ ヒョンソク メインストーリーは、3ヵ月ごとにアップデートを実施していく予定です。イベントやキャラクターに関係するストーリーは、より追加のスパンが短くなると思います。 ──最後に読者へ向けたメッセージをお願いします。 ヒョンテ これまで『デスティニーチャイルド』で培った2Dゲームに関するノウハウをすべて集約して『NIKKE』に注ぎました。その中でゲーム性とビジュアルの両面において満足していただけるようにこだわって作っています。 そして、Level Infiniteという強力なパートナーと組んだことによって、皆さんに長くプレイしていただけるようなゲームとなれるように、運営の面でも工夫を重ねていきますので、ぜひ『NIKKE』という密度の濃いゲームを一度はプレイしていただけるとうれしいです。 ヒョンソク “TGS2022”を通じて皆さんに私たちの話をお届けできることを光栄に思っています。『NIKKE』が皆さんの期待を裏切らないゲームとなるように努力していきますのでよろしくお願いいたします。

対応機種	iOS／Android
価格	無料（アプリ内課金あり）

ジャンル	FPS/TPS
メーカー	Level Infinite
公式サイト	nikke-jp.com
公式Twitter	https://twitter.com/NIKKE_japan
配信日	配信中
コピーライト	(C)PROXIMA BETA PTE. LTD. (C)SHIFT UP CORP.