『ドラクエタクト』2年間の振り返りと、新機能“リアルタイム対戦”や“真”ナンバリングイベントについて千葉プロデューサーに直撃!【2周年記念インタビュー】

2022-07-14 12:00 投稿

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ドラゴンクエストタクト

リアルタイム対戦、“真”ナンバリングイベント……3年目も盛りだくさん!

スクウェア・エニックスから配信中の『ドラゴンクエストタクト』(文中、『ドラクエタクト』)。

2020年7月16日に配信された本作が、2022年7月16日で2周年を迎える。本記事では、本作プロデューサーである千葉直人氏へのインタビューを実施。

1周年1.5周年の際に行ったインタビューの振り返りや、3年目へ向けて考えていること、今回実装されるリアルタイム対戦や新たなナンバリングイベントについてお伺いした。

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▲株式会社スクウェア・エニックス
第二開発事業本部 ディビジョン5 プロデューサー 千葉 直人
『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』の運営プロデューサーを務め、
2020年7月から配信中の『ドラゴンクエストタクト』でプロデューサーを担当。

この2年を振り返って

――1周年の際にもインタビューをさせていただきましたが、最初の1年と比べて、この1年間はいかがでしたか?

千葉直人氏(以下、千葉) 1年目は勢いで色々なことをやってきましたが、2年目は、1年目に積み上げてきたものの上に何を乗せるかをしっかりイメージして運営してきました。特に大きなものは、ギルド機能、ギルド大会ですね。また、コラボレーションにも力をいれました。昨年秋に、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』とのコラボレーション、2022年に入ってからはゴールデンウィークに『ドラゴンクエストX オンライン(以下、DQXオンライン)』と相互コラボレーションを行いました。

相互ということで、『DQXオンライン』にもスラクトとモナンが登場したり、オリジナルアイテムを作っていただいたり、お互いでコラボレーションできたのはよかったですね。『DQXオンライン』の生放送にも呼んでいただきました。

 
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――モナンといえば、エイプリルフールでモナンの声もつきましたね

千葉 そうですね。あれは『DQXオンライン』との相互コラボレーションの時に、『DQXオンライン』のキャラクターには声がついていますので、あちら側でモナンに声をつけるという話がきっかけでした。『ドラクエタクト』は、ゲーム内でのボイス実装は難しいのですが、エイプリルフールネタの動画の中であればボイスををつけてもいいんじゃない? ということで、実験的につけてみました。思いのほか良い反応をいただけてよかったです。

――またいつかボイス付きモナンが出てくることもありますでしょうか?

千葉 実は近々予定があるので、そちらもぜひ楽しみにしていてください。

――千葉さんには1.5周年の際にもインタビューをさせていただきましたが、そこからこの半年で印象的だったことはありますか?

千葉 実験的なことを1つやっておりまして、5月の“ドラゴンクエストの日”の特殊なSPスカウト(以下、スカウト)です。通常、スカウトはジェムを消費してから結果が分かるものですが、それを逆にして、結果が分かった後で、ジェムでキャラクターを仲間にするかしないか決めるスカウトをやりました。

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――プレイヤーからの反応はいかがでしたか?

千葉 どんな反応がでるのか少し不安もありましたが、蓋を開けてみたら、プレイヤーの反応はとてもよかったです。そもそもお得なスカウトだったというのもあるのですが、「優しい」と言ってくれている方もいましたし、「結果が良いと仲間にするしかないよね(笑)」みたいなコメントもありましたね。

――『ドラクエタクト』ではシルバーウィークでも“全部銀だったらS1個プレゼント”をやっていましたよね。

千葉 『ドラクエタクト』では、スカウトに限らず変わったことをやろうというのは、常に意識しています。イベントも大枠で見ると同じ流れですが、毎回少しずつ違う遊びを入れていこうと、開発とも相談して進めています。

――1.5周年の際は2年目は常設コンテンツや基本機能の改修をテーマに開発を進めていくというお話をされていましたが、そのあたりの成果はいかがだったでしょうか?

千葉 ギルド機能とギルド大会を実装しましたが、これらに関しては本当に手応えを感じています。ギルド機能はプレイヤー同士がコミュニケーションを取るだけでなく、他のプレイヤーがどういった遊び方をしているか分かるので、刺激を受けてプレイに変化が生まれるきっかけになったと思います。

――そこにギルド大会が加わって、よりギルドも重要になりましたね。

千葉 これまでの闘技場は個人戦だったので、ゴールドトロフィーを獲得する要素はあったものの、“絶対に負けられない戦い”みたいな雰囲気ではなかったのですが、ギルド大会になってからは仲間といっしょに勝利を目指すことで、緊張感のあるバトルを演出できたと思います。前回のインタビューで闘技場のブラッシュアップに言及しましたが、それはこれを想定してお話ししておりました。また、ギルド大会を実装したことで、キャラクターの活躍の場という面でも良い効果が得られていると思います。

――今まであまり評価されなかったキャラクターもギルド大会で注目されるようになりました。

千葉 ギルド大会は、攻撃パーティ&防衛パーティに分けて設定する形なので、キャラクターの新しい需要にもつながりました。防衛パーティではこのキャラクターが強い、みたいな会話が生まれているので『ドラクエタクト』全体にとってもよかったと思います。

一方でまだできていない改修もありますので、順次進めていきたいです。直近でいうと、過去のイベントを遊べる“追憶”に関しては、2周年のタイミングでスタミナ消費を軽減します。最近始めたプレイヤーからも「スタミナが足りなくて追憶に手が回らない」という声がありまして、過去イベントにも“虹色のオーブ”などのいいアイテムが結構あるので、ぜひこれを機に獲得していただきたいですね。

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2周年以降のイベントについて

――いよいよナンバリングもひと回りしました。1.5周年のインタビューの際にもお伺いしましたが、2 周年以降のナンバリングイベントはどんな形になるのでしょうか?

千葉 まだ登場していないキャラクターを加えて、真・○○という形で2周目のナンバリングイベントを展開していきます。1周目はナンバリングの懐かしさを感じていただくために、原作の世界観を『タクト』風にアレンジしたイベントを実施してきましたが、2周目は、懐かしさや世界観だけでなく、”遊び”の部分にも少しこだわって作っていきたいと考えています。

――具体的にどのナンバリングイベントになりますか?

千葉 つぎのナンバリングイベントは“真・ドラゴンクエストIIIイベント(以下、真・DQIIIイベント)”です。前回のイベントでは登場しなかった“カンダタ”や“ラーミア”などが新登場します。また、大規模戦という新しいコンテンツが追加されます。

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――大規模戦とはどのようなものでしょうか?

千葉 これまでは通常5体でしたが、味方キャラクターが3体増え、最大8体による大規模バトルが遊べるようになります。味方キャラクターが増えることで、プレイヤーの選択肢が増えるのですが、その分敵キャラクターは強くなっているので、増えた選択肢を有効に使う立ち回りが必要になります。

また、自分のプレイ結果がスコア換算される、いわゆるスコアアタックの要素もあります。早いターンでクリアするとか、増援をすべて撃破してクリアするとスコアが加算され、最終的なスコアを他のプレイヤーと競うスコアランキングが実装されます。

――8キャラクターもいると考えることも多いので、やり込み甲斐がありそうですね。

千葉 そうなんですよ。スコアアタックのことも考えると色々と考える必要があります。どういう立ち回りで行動したらいいのかとか、初期配置をどうするのがいいのかとか、場合によっては行動順も。もちろん、これまで通りオートでカジュアルに遊べる要素も残していますので、これはより高みを目指したいプレイヤー向けのコンテンツでもありますね。

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――“真・DQIIIイベント”で新たに実装されるキャラクターについてもおうかがいできますか?

千葉 先ほどお話しした“カンダタ”や“ラーミア”が新たに登場しますが、何と言っても1番の注目は、スカウトに登場する“勇者”ですね。『ドラクエタクト』の系統でいうと英雄系になります。

特徴としては、スキルパネルという要素が用意されていて、勇者は登場したタイミングからとくぎや特性などを追加したり強化したりできる、他のキャラクターにはない育成が用意されています。

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スキルパネル

画像は開発中のものです。

――『DQ』シリーズの勇者といえば、やはり喋らないことが特徴でもありますが、そこがストーリーでどう描かれるのかも気になります。

千葉 そこは堀井さんとも相談して、やはり直接的に喋るのは違うな、ということになったので「勇者があらわれた」みたいな地の文で表現することにしました。

また、勇者の名前も悩みまして、こちらも堀井さんと相談して、“ロトの勇者”という名前に決まりました。

――プレイヤーからの要望も多かった勇者の実装、楽しみです。勇者の他には?

千葉 このタイミングではまだ言えないのですが、前半のスカウトは勇者で、後半のスカウトもありますので、そちらも楽しみにしていてください。といっても、タクト情報局の動画やイベントをプレイしたら予想できると思いますが(笑)。

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待ちに待ったリアルタイム対戦

――いよいよリアルタイム対人戦も実装されますね。具体的にはどんな形になりますでしょうか?

千葉 リアルタイムで他のプレイヤーとマッチングしバトルをするのですが、これまでのバトルとの違いは、ターンごとに時間制限があります。時間内に相手のパーティを見て、対策や戦略を決めてキャラクターを動かす必要があります。先行の1キャラクター目のみ30秒で、以降は両プレイヤー15秒ずつの時間制限でキャラを動かし、バトルが進行していきます。

――15秒で決めなくてはならないとなると、判断力が問われそうです。

千葉 将棋の早指しみたいな感覚ですかね。自分の行動がくるまでに、この先どんな展開になるのか想定しておいたり、次の自分の行動の候補を考えておくのが大切です。また、キャラクターの情報をゆっくり見ていると時間がなくなってしまうので、とくぎや耐性などの知識も重要になります。

なお、時間切れになった場合はAI行動となり、攻撃や回復などを行ってくれます。何もせず待機してしまうことはないのでご安心ください。

対戦可能時間と15秒ルール画面SS_コピーライトあり

▲実際に筆者も開発中の端末でプレイさせていただいた。15秒は思ったよりも長く感じられたものの、やはり素早い判断が求められるため、キャラの特性を知っている必要がありそうだ。

――マッチングはどのような形で行われるのでしょうか。

千葉 ブロンズ、シルバー、ゴールドなど階級が分かれていまして、自分と近しい階級のプレイヤーと優先的にマッチングする形です。

また、リアルタイム対戦ではマッチングできる時間が決まっており、朝と昼と夜のそれぞれ決められた時間の中でマッチングする形になります。朝7時~9時、昼12時~14時、夜19時~23時。夜だけ4時間ですね。

――リアルタイム対戦の構想自体はいつからあったのでしょうか。

千葉 1周年の少し後ぐらいからですかね。そもそも今の『ドラクエタクト』に、リアルタイム通信の仕組みが入れられるのかという検証からスタートしました。

――発表から実装までの期間が長かったリアルタイム対戦ですが、やはり開発には苦労されましたか?

千葉 プレイの土台の仕組みは闘技場があったのですが、リアルタイムの通信周りはゼロからの開発で苦労しました。検証が終わって、ようやくなんとなくの形で触れるようになったのが年初だったと思います。

それから対人戦はゲームバランスが肝になるので、チーム内で定期的に対戦会を開いて、バランス周りのチェックを行いました。盛り上がりすぎて結構遅くまで対戦、なんてこともありました(笑)。いよいよお届けできますので、ぜひ遊んでいただきたいです。

今後について

――2.5周年~3周年に向けて、どんなことをテーマに開発していきますか?

千葉 ギルド、ギルド大会、リアルタイム対戦と、大きめのコンテンツや機能がひと通り入ったので、次はソロコンテンツの開発をテーマに、とくに周回の部分を強化していきたいと考えています。もちろん、今あるギルド大会やリアルタイム対戦もよりよくしていきたいと思っていますので、そちらも並行してできればと思っています。

――リアルタイム対戦は特に、プレイヤーから様々な要望が出そうですね。

千葉 2周年に間に合うように、まずランクマッチを実装しましたが、自分で部屋を立てて気軽に友達と対戦できるルームマッチ機能についても、今後のアップデートで実装を予定しています。あとはリアルタイム対戦の実装で、よりパーティ編成の悩みが出てくると思うので、ソート機能の改修はやりたいと思っています。また、“そうび錬金”にももう少し手を加えられないかと考えています。

――先程追憶でのスタミナ消費の軽減が挙げられましたが、他にスタミナ周りで、何か施策を予定していますか。

千葉 実は、最近のイベントではいつもよりスタミナを多く配るように調整しています。ただ、雑にスタミナを配るのではなく、ゲームを遊ぶことでスタミナ草やスタミナ草ジュースをプレイヤーが適切な量を手に入れられて、その分ゴールドや素材を集めに行ける、という流れを意識しています。また、リアルタイム対戦が入り、プレイ環境も少し変わると思いますので、それに合わせてなんらか調整を検討していくかもしれません。

――2周年のキャンペーンもありますよね。

千葉 まずは第1弾として、毎日10連引ける、最大100連無料のキャンペーンを用意しています 。また、2周年では、第1弾、第2弾と分けてキャンペーンを用意しており、第2弾のほうでは最大1万ジェムのログインボーナスがあります。詳しくは、公式サイト公式Twitterをチェックしてみてください。

メルマガ用_2周年キャンペーン

――最後に、プレイヤーの皆さまに向けてメッセージをお願いします。

千葉 『ドラクエタクト』が2周年を迎えられたこと、ありがとうございます。1周年のときに「プレイヤーといっしょにゲームを成長させていきたい」という話をしたのですが、この1年で私が感じたのが、ゲームだけでなくプレイヤーもものすごく成長していることでした。

ギルド大会が入り、いままでの闘技場の遊び方から大きく変わっていることもあってか、「AIの挙動がこうだからこういう行動をする」「このとくぎはこの位置から打つのがいい」「このキャラクターでパーティを組むとシナジーがある」といった会話が活発に展開されていて、『ドラクエタクト』が成長できただけでなく、プレイヤーも成長しているなと感じられて、すごく嬉しく思っています。

3年目は、『ドラクエタクト』の面白さのベースを大切にしながら、周回ややりこみ要素を伸ばしていきたいと思っています。また、リアルタイム対戦が加わったことで、新たな楽しみ方が生まれるのではないかと期待しています。2周年で様々な変化が起こりますので、プレイヤーの皆さまの反応を見ながら、つぎの開発の一手を考えていきたいと思います。

――ありがとうございました。

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千葉Pスクショ

▲恒例の、千葉Pの最近のプレイの状況を確認。総合戦闘力1,561,772。ゴールドトロフィーは27個。コレクタースラクトイベントを鬼周回するようなプレイスタイル。「呪われし盾は最後まで粘ったが、更新できず……」とのこと。

ドラゴンクエストタクト

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
メーカースクウェア・エニックス
公式サイトhttps://www.dragonquest.jp/tact/
公式Twitterhttps://twitter.com/DQ_TACT/
配信日配信中
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