【新作】『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』配信開始&期間限定セール中!すぎやまこういち氏や植松伸夫氏らのコメントも
2017-10-19 13:03
2017-10-10 12:00 投稿
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半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!
2017年9月21日から24日に開催された東京ゲームショウ2017。国内最大級のゲームイベントで盛り上がる中、スクウェア・エニックスより10月に配信予定のスマホタイトル『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』とセガのコラボが発表された。そして、本コラボに関わる3人のゲームクリエイターの豪華対談が実現! ゲーム業界での思い出、そして未来の話に花が咲いたこの対談をお届けしよう。
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――まずは、お三方が集まっての対談が実現した経緯を教えてください。
時田 TGSの生放送で発表したのですが、10月に配信予定のスマホタイトル『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』でセガさんとコラボさせていただくことになりまして。セガさんからDr.エッグマン(『ソニック』シリーズ)、カーバンクル(『ぷよぷよ』シリーズ)、レンタヒーロー(『レンタヒーロー』より)が登場します。その流れで、飯塚さんと細山田さんと対談したいね! というのがおおまかな経緯ですね。
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細山田 視聴者のみなさんが誰もレンタヒーローを知らないという(笑)
飯塚 20年以上前のゲームだからね。
――みなさん面識はおありだったのですか?
時田 細山田さんとは日本ゲーム大賞のアマチュア部門などの運営でごいっしょさせていただいているので。コラボの相談も最初に細山田さんにしました。もともと、エッグマンつながりで、ずっとエッグマンとDr.エッグマンを戦わせたかったんですよね(笑)。で、『ソニック』シリーズとなれば飯塚さんです。わざわざアメリカからお越しいただいて。
――まさか……飯塚さんはこのために帰国?
飯塚 そうです。これに合わせてアメリカから緊急帰国しました(笑)
一同 爆笑
(※本当はTGSに出展されたシリーズ最新作『ソニックフォース』のPRのためです)
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――しかし、エッグマンつながりは盲点でした(笑)。言われてみれば確かに。
時田 レンタヒーローも、せっかくですし僕のほうから「ヒーローつながりでレンタヒーローも是非!」ということで実現させていただいて。長年の夢もかないましたし、ありがたいことです。
――となると、時田さんと飯塚さんは初対面ですか?
時田 そうです。初めてお会いするのにこの格好という……。
細山田 ひとりだけエッグマンのコスプレはズルいです(笑)
飯塚 ソニックの着ぐるみ持ってくればよかったね。
細山田 誰なのかわからなくなっちゃいますよ!(笑)
――お互いの印象もお聞きしたいです。
飯塚 僕はファミコン世代で、出るゲームを端から遊んでいくくらいのゲーム少年でしたが、時田さんはその頃すでにゲーム業界で働いていたというのが驚きです。大先輩すぎてなんと言ったらいいか(笑)
時田 当時はアルバイトですけどね(笑)。パソコンもそのとき初めて触ったくらいで。アーケードゲームを目コピ耳コピでPCに移植する作業をしていました。
飯塚 僕も高校生のころにFM-7(※1)でゲーム制作のお手伝いをしていました。そのときはグラフィックを担当していて、CRT(※2)を凝視してドットを打っていましたね。色がにじんで出るので、それを利用して中間色を表現する。ほかのゲームで綺麗な中間色を見つけると「どうドットを打ってるんだろう?」なんて研究したり。
※1 1982年に富士通より発売された8ビットパソコン。
※2 CRTディスプレイ。いわゆるブラウン管モニターで、当時のドット絵は色のにじみで独特の風合いがあった。
時田 当時はそういう時代でしたよね。人数も極少数で。ふたりくらいで企画、グラフィック、プログラムをして持って行くと、経理の子がSEと音楽をつけてくれるとか。
細山田 スゴイ時代ですね(笑)
時田 そういうところでアルバイトをしていて、そのままゲーム業界に入った人も当時は多かったと思います。
――時田さんはまさにそのパターンになると思うのですが、デビュー作というと何になるのでしょう?
時田 MSXの『フェアリー』というアクションパズルゲームですね。妖精が旅から帰ってくると家が害虫にやられていて、1面はクモをあみだクジで倒すとか、2面はネズミをスリッパで倒すとか、そんなゲームです(笑)
飯塚・細山田 ぜんぜん知らない……(笑)
時田 80年代前半の話ですからね。
――飯塚さんは最初に手掛けたのはどの作品ですか?
飯塚 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』です。僕がセガに入ったのが1992年、メガドライブのころですね。入社して1年もたたないころに「『ソニック3』やるか?」と言われて。セガの看板タイトルですし「光栄です! ぜひやらせてください」と答えたら「じゃ仕事場アメリカだから」と(笑)。それが1回目の赴任ですね。そこで中(裕司)さんにもまれて育てていただきました。
――いきなり海外勤務だったんですね(笑)。細山田さんもソニックチームにいらっしゃいましたよね?
細山田 はい。僕は入社はだいぶあとで2002年、飯塚は当時はアメリカにいましたが、後の上司ですね。中さんにもまれたのは同じです(笑)。僕が最初に作ったのが『ジャイアントエッグ』というタマゴを転がすゲームなのですが、参考にするために卵の出てくるゲームをいろいろ遊びました。もちろん『半熟英雄』もプレイしましたよ。
――ここにもつながる部分が!
細山田 ですので、このおふたりと対談なんて本当は恐れ多いんですよ(笑)
――時田さんのセガに対する、飯塚さん細山田さんのスクウェア・エニックスに対するイメージはどうでしょうか?
時田 そうですね、セガさんはエンジニアが強くて、尖ったことをする印象がありますね。これも古い話になりますが、僕がスクウェアに入ったときは坂口(博信)さんが『スペースハリアー』のパク……『スペハリ』にそっくりな『飛び出せ大作戦』とか、『ハイウェイスター』という『アウトラン』にそっくりなゲームを作っていたんです。誤解のないように言っておきますが、当時の上司からの指令ですよ?(笑)。結局、坂口さんがそれに嫌気がさして作ったのが『ファイナルファンタジー』(以下、『FF』)ですから。
――唐突にスゴイ話が出てきましたね(笑)
時田 時代ですよね。上司が「セガの売れているアーケードゲームを“参考にしろ”」と。それだけエポックでセンセーショナルなものが多かったんですよ、セガさんのアーケード作品は。それから、ファミコンはアーケードのおもしろい作品が家で遊べるのがひとつのウリだったということもあります。
飯塚 アーケードのゲームが好きなだけ遊べる、というのは興奮した記憶がありますね。
――飯塚さんはいかがですか?
飯塚 まだ両社がひとつになるまえの話になってしまいますが、僕は『ドラゴンクエスト』(以下、『DQ』)がすごく好きで、エニックスはあこがれの会社でしたね。雰囲気が好みなんですよね、『DQ』の。で、『FF』のスクウェアはそのライバルという感じ。なので僕は『DQ』派か『FF』派かといわれたら『DQ』派です(笑)
――長く『FF』にも携わってきた時田さんをまえに堂々の『DQ』派宣言が出ましたが?(笑)
時田 いやいや(笑)。僕たちも『DQ』はほんとうにおもしろいな、これを超えるものを作りたいな、という気持ちでやっていたんですから。コンシューマーハードのRPGの原点ですよね。
――せっかくなので、細山田さんはどちら派ですか?
細山田 僕は『トバル』(※3)派です! いや、もちろん『DQ』も『FF』も好きなんですけど(笑)
※3 『トバルNo.1』。1996年8月2日にスクウェアより発売されたプレイステーション用3D格闘ゲーム。
時田 『トバル』もいい作品でしたよね。独特の雰囲気のある。
――今回の対談ですが、時田さんから「90年代あたりからのゲーム業界の話で盛り上がれたら」というテーマをひとついただいています。となると、当時のハードを軸にお話しいただくとわかりやすいかなと思います。というわけでまずは1990年。この年にスーパーファミコンが発売されました。
時田 僕はグラフィックを作ることも多かったので、スーパーファミコンで色数がすごく増えたのが嬉しかったですね。ファミコンは色数が少なくていつも四苦八苦していましたから。まあ、それが楽しい面でもあったんですが。
飯塚 僕たちは引き続きメガドライブの時代ですね。メガドライブは16色4パレットあったので、グラフィックの面では「スーパーファミコンに負けるな」という気持ちで作っていました。ただ、拡大縮小機能がすごく羨ましかった(笑)
――当時、スーパーファミコンのウリとして拡大縮小機能はすごくアピールしていましたよね。
飯塚 『ソニック3』のときにプログラマーだった中(裕司)さんは、スプライトを駆使して画面が拡大縮小しているようにみえる工夫などしていましたね。もう無理やり(笑)。当時はセガはプラットフォーマーでもあったので、スーパーファミコンでタイトルを出そうとはならないわけで、ハードの弱みをソフトでカバーしようと必死でした。
――そうしてスーパーファミコンが大流行するなか、1994年にこれまた歴史に名を刻むハード、プレイステーションとセガサターンが発売されます。まずはセガサターンについてお話をお聞きしましょうか。
飯塚 セガサターンはかなり高性能なハードで、アーケードの3Dゲームが動くというのが売りでした。『バーチャファイター』や『セガラリー』といったタイトルですね。ただ、我々コンシューマーゲームの開発チームは、メガドライブからのスペックアップが大きすぎて、すぐには追従できていませんでしたね。なかなかよいタイトルを出せなかった。当然、しばらくはアーケードタイトルがリードするハードでした。
時田 2Dから3Dとなると、やることも覚えることもかなり増えますからね。
飯塚 全部いちから覚えるような状態で、すごく苦労していましたね。加えて、自分たちは「どんなゲームを出せばいいのか?」という状態でもありました。
――当時はまだアーケードゲームのほうが技術的に進んでいた時代ですか?
飯塚・細山田 それはもう圧倒的に(笑)
飯塚 セガの社内でもアーケードはエリートチームで、コンシュマーチームはそれを眩しく見ているみたいな(笑)。もちろん「いつか俺たちだって!」という気持ちは持っていましたが、そういう時代です。その後、遅れて『パンツァードラグーン』や『NiGHTS(ナイツ)』といったタイトルをリリースして、ようやく軌道に乗った感じです。
――なるほど。やはり外からはわからないさまざまな苦労があるんですね。では、プレイステーションのほうは時田さんにお聞きしましょう。
時田 やはり、『FF』が『VII』からプレイステーションになったのが大きなトピックですね。かかるコストもスタッフの数もこれまでとは比較にならない規模になって。「本当に大丈夫か?」と不安になった記憶があります(笑)。プレイステーションというハードの話ですと、CDロムになったことでデータが幾らでも入っちゃう。CDロム○枚組ってあったじゃないですか。
細山田 ありましたね、3枚組、4枚組とか。
時田 こうなるともうアレもコレも入れたいやりたいで終わらないんですよね……(笑)。ファミコンの色数の話もそうですが、制限のなかでやりくりするのが苦しくもあり楽しかったのですが、制限が一気に取り払われちゃった感覚。ここは頭を切り換えないといけなかったですね。
飯塚 昔はカートリッジサイズで容量があったので作ってからあふれたら取り返しつかなかったんです。なので、最初にスペックをしっかり決める。グラフィックで言えば方眼用紙にきっちり何セルかわかるように書いてちゃんと容量に収まるかどうかを確認する。わかりやすい例で言うと敵キャラの色変えなんかはそういう事情から生まれたものですね。
時田 ゲーム開発は技術やハードの進歩にその時その時で合わせていくことが必要ですが、このときは大変でしたね(笑)。
――大きな転換期だったんですね。ではつぎに、プレイステーションからプレイステーション2へは少しあいだが開くのですか、この間1998年にドリームキャストが発売されます。
飯塚 正直、セガサターンはもう少し引っ張れたと思うんですけどね。ソフト開発の現場から言うと、やっとセガサターンでの開発に慣れてきたのに、という気持ちもありました(笑)。ただ、会社としてはプレイステーション2よりさきに出そう、という事情があったんだと思います。
――ドリームキャストといえばオンライン周りが最大の特徴でしょうか。
飯塚 モデムが標準装備でしたからね。標準装備かオプションかは社内でもかなり議論されていました。最終的には標準装備であることに意味があるということになりましたね。
細山田 メールアドレスをドリームキャストで初めてゲットしたという人もけっこう多いみたいです。ただまあ、どう考えても早すぎましたよね。電話回線で「ピー、ヒャラヒャラ」の時代ですよ?(笑)
――いろいろ衝撃的でしたよね(笑)。『ソウルキャリバー』のグラフィックがアーケード版より綺麗だったり。
飯塚 あれはスゴかったですよね。ナムコさんが頑張ってくださったんだと思います。
――時田さんはこのあたりの時期は印象的なことはありますか?
時田 先ほどもお話ししましたが、ゲーム開発にかかるコストが大きくなった結果、堅いIP、ナンバリングタイトルが増えていき、逆に新規タイトルは立ち上げにくい状況。そういう面ではジレンマの時代でしたね。思い返せば、いまに続く、ゲーム開発プロジェクトの巨大化が始まった時期でした。
――せっかくお集まりいただいたので、昨今のゲーム開発の話、具体的には一気に普及したスマートフォンというハードを中心にいろいろとお聞きしたいです。
飯塚 まずやはり手軽ですよね。それから、運営型のタイトルが多いので好きになったタイトルをずっと遊べるというものスマホゲームのすごくいい部分だと思います。反対に、たとえば『FFXV』をクリアーして「楽しかったなあ、次回作楽しみだなあ」という感覚になれないのは少し寂しいですね。
細山田 開発の面でいうと、お客様のことや遊びやすさを考えると、通信制限やダウンロード容量の制限というものがまだあるので、まさに時田さんがおっしゃっていた制限がある中での工夫というこれまでの経験が活きることも多いです。快適にプレイできるように、データを軽くすることも大事ですから。
時田 タイトル数が多いので選択肢がたくさんあるのもいいと思います。ただ、作る側からするとライバルが多い(笑)。これまでもゲームはほかの娯楽との時間の取り合いという面がありましたが、いまはスマホのなかだけでもゲーム、ゲーム以外のアプリ、コンテンツと時間を取り合っている状態ですね。開発コストもコンシューマーゲーム並になってきていて、大変な時期に差し掛かっている印象はあります。
――主流となっている基本無料でアイテム等に課金するというビジネスモデルについてはいかがですか?
時田 すこしまえの最盛期と比べると難しい部分も多いですね。いまはビジネスモデルも流行り物も同じようなものを作るスピードがすごく早くなって、同時に飽きるのも早くなっていますし。
細山田 継続して課金しながらプレイするとなると、そんなにたくさんのタイトルに同時に手を出しにくいということもありますね。
飯塚 『ソニック』シリーズも何タイトルか出していますが、ダウンロード数で成功しているといえるのは『ソニックダッシュ』くらいでしょうか。ただこれも、ちゃんとした収益という意味では他のタイトルには及びませんが。
細山田 ダウンロード数はものすごいんですけどね。セガの他タイトルでは絶対追いつけないくらい。
飯塚 そもそも課金する構成になってなかったんですよね。すごく遊んでもらっているんですけど、収入はわずかで……(笑)
――セガらしいというかなんというか……(笑)
飯塚 当時はいまほど課金するという形態が盛んではなかったんですよね。そのあたりは手探りというか。
時田 確かに、僕たちも最初はダウンロードアイテム販売の延長のようなやり方をしていましたね。
飯塚 ソフトは売るもの、という感覚が残ってたんでしょうね。最初は無料で配信って衝撃的でしたし。
――運営型タイトルの基本無料を前提としての開発は、計画が立てにくいのではないかというイメージもあります。
時田 それはありますね。収益を上げるプランだけでなく、ゲーム的にもエンディングがないというのがなかなか難しい(笑)。売り切りのゲームであれば、アクションゲームならボスでひと区切り、RPGなら最後にラスボスが待ち構えている。これを起点にプレイ体験の起伏をつけていくのですが、運営型は単発のイベントが多くなりがちで全体の流れというのが俯瞰してみると平坦になってしまうことが多い。
――きちんとクリアして終わる、という体験が好きなゲームファンも少なからず居ると思うのですが、現在運営型が多いスマホゲームで今後売り切りのものが増えていく可能性はあるでしょうか?
飯塚 個人的には増えていってほしいですね。もちろん、我々がゲームファンが納得する提案を形として出していかないといけないですが。ただ、土壌はできつつあるのかなと思います。音楽業界もすこしまえまで、CDは買うけどデジタルの楽曲データにお金払うのはバカらしいという風潮がありました。でも、いまの若い子たちはiTunesやGuooglePlayで楽曲を購入するのが普通の感覚になっていますよね?
時田 作り手側が選択肢を増やす努力は必要ですね。基本無料でプレイできて、時々で課金するスタイル。売り切りで、クリアしたらじゃあほかのもやってみようかなというスタイル。どちらも充実しているのが理想ですよね。売り切りの価格帯は映画のロードショー料金くらいで。
細山田 最近、ゲーム業界内でそういう話はよく聞きますね。売り切りの良質なタイトルを1800円くらいの価格帯で提供して、ゲームファンの認知度を高めていきたいという。
飯塚 今回の『半熟英雄』はそれと似たような形ですよね?
時田 そうですね。追加要素ありのリメイクで落とし切り。ただ、やり込みたい人向けにアイテム課金も用意していて、ややハイブリッドな形での提供になっています。これがひとつ受け入れていただければ、また次の提案もできると思います。
――個人的にずっと感じていて、皆さんのお話を聞いていて改めて思ったのですが、スマホゲームはコンシューマーゲームが長い時間をかけて通ってきたのと同じ道を高速で走っているように見えます。
飯塚 まったく同じことを感じていました。同時に、一周したというか、昔のものが新鮮な感覚で受け入れられるフェーズに入った感じもしていますね。スマホの話ではないのですが、8月にメガドライブの『ソニック』シリーズをモチーフにした『ソニックマニア』というタイトルをリリースしたのですが、これの海外、おもにアメリカでの反響がなかなかおもしろいんです。『ソニックマニア』はメガドライブを知る世代の人向けに作ったタイトルで、リリース前からそのことも公言していました。ところが、リリース後に購入層をリサーチしたところ、35%くらいがメガドライブを知るはずもない低年齢層だったんです(笑)。
――アメリカの人は世代を超えて『ソニック』で2回熱狂することに(笑)
飯塚 『ソニックマニア』開発中に全年齢を対象に調査したところ、低年齢層は3Dのゲームがちょっと難しいと感じていることと、2Dのゲームってやっぱり純粋に楽しいという意見。それから2Dの横スクロールアクションを完全に新しいものとして捉えている人もいたり。昔を知らない人たちが「これいいよね」というターンに入ってきている。
時田 音楽で言ったら、フォーク、ロック、シンセサイザー、DTMと流行りが移って、一周してやっぱりフォークやバンドがかっこいいターンみたいな(笑)。
細山田 『ぷよぷよ』も若い子からは「あー、あの『ツムツム』みたいなゲーム!」って言われたりしますしね(笑)。ゲーム業界も歴史を重ねてきて、そういうサイクルに入ったんですかね。
――お話を聞くと、ゲームコンセプト的にはスマホ版『半熟英雄』と『ソニックマニア』は似ていますね。
時田 そうですね。若干解像度が上がったり要素を追加してはいますが、企画としては当時のままのルックスにしたいというものです。なので開発中、スタッフには「いかにやらないか」ということをくり返し言っていました。「いまだったらもっとこうできるのに」ということも多いのですが、それだと違うゲームになってしまうんですよね。
飯塚 そうなんです! 我々もまさにそのキーワードを『ソニックマニア』の開発中によく使っていました。ポリゴンで作っちゃえば簡単ですけれどあえてやらない、というような。雰囲気やプレイフィールにも関わってくることですからね。
時田 最新の技術でいろいろできるところを引き算する。それが楽しい部分でもありましたね。もちろんこういう企画だからそういう形でやるんだよということは前もってハッキリさせておきますけど。当時のことはもちろん、タイトルそのものも知らない人が多い若いスタッフにも、いい経験になったと思います。
――これまでとは違うプレイスタイルの提案、トレンドの回帰による新しい体験もそうですが、スマホゲームはまだまだ発展する余地がありそうですね。
細山田 そうですね。そういった流れを我々がしっかり形にしてゲームファンにお届けしていけば、スマホの特徴を活かしたゲームももっと出てくると思いますし、さらに活性化していくと思います。
飯塚 可能性は無限にあると思いますね。
細山田 また、ブランドを作るというのはやっぱり大変でコツコツ時間を掛けて積み上げていくことが必要になります。そういう意味でもこれからのハードですよね。
時田 売り切りのものを作るにしても、クリアまで40時間、50時間だと重いという人も多い。もう少し短い時間で濃い体験を提供することもしていきたいですね。
――では最後に、ゲームファンへのメッセージを最新作のPRも含めてお願します。
飯塚 はい。8月16日にリリースした『ソニックマニア』、11月9日にはシリーズ最新作『ソニックフォース』が発売になります。2Dが好きな方にも3Dが好な方にも満足して頂けるラインナップを揃えていますので、『ソニック』シリーズをぜひ応援していただければと思います。
『ソニックマニア』公式HP
細山田 運営中の『ぷよぷよ!!クエスト』(iOS/Android)は先日大型アップデートを行いまして、★7や農園、とっくんボード、ギルドタワー、とことんの塔など多数の新要素を追加しました。ぜひ遊んでいただければと思います。すでに遊んでいただいている方は、まだ言えないこともありますが、この先もけっこう変わる部分があるので、楽しみにしていただければと。それから、3DS版『ぷよぷよクロニクル』や『ぷよぷよテトリス』は7機種で好評発売中です! ほとんどのハードで『ぷよぷよ』を遊べますのでぜひ!
『ぷよクエ』大注目の大型アップデート直前!気になることを『ぷよぷよ』シリーズ総合プロデューサーの細山田氏に聞いてみた |
『ぷよぷよ!!クエスト』(iOS)
『ぷよぷよ!!クエスト』(Android)
時田 セガさんとがっつりコラボしました『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』は10月19日配信です。ファミ通さんともエグモンを公募したり、いろいろとやっています。当時のファンの方も、気になった方もぜひダウンロードしてみていただければと。本日はありがとうございました。
『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』公式HP
飯塚・細山田 ありがとうございました。
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配信は10月!スマホアプリ『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』8体の公募エグモンが大発表!【TGS2017】 |
対応機種 | iOS/Android |
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価格 | 2200円[税込] |
ジャンル | リアルタイムストラテジー |
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メーカー | スクウェア・エニックス |
公式サイト | http://www.jp.square-enix.com/hanjuku_hero/ |
公式Twitter | https://twitter.com/hanjuku_hero |
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