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日本のゲームメーカーが中国市場で成功するには? “中国ゲーム市場解体新書”【TGS2017】

2017-09-27 18:00 投稿

中国のモバイルゲーム市場の現状は?

2017年9月21日、東京ゲームショウのkong zhongブースにて、日本から中国モバイルゲーム市場に展開するにあたって直面する問題や可能性をテーマに、“中国ゲーム市場解体新書”と題したパネルディスカッションが開催された。

モバイルゲームの運営とマーケティングを行っているKLab China・CEOの桜田洋行氏。日本、中国、韓国、香港、台湾の人気タイトルのランキング推移などのデータ収集やレポートをデペロッパーへ提供しているスパイスマート・代表取締役CEOの張青淳氏。パブリッシングやライセンシングを行っているトライエクゼ・代表取締役CEO兼プロデューサーの久田幸司氏。中国市場をよく知る3人が登壇した。

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▲桜田洋行氏(写真左)、張青淳氏(写真中央)、久田幸司氏(写真右)。

最初のテーマは、2016年から2017年の中国モバイルゲーム市場の特徴と変化。近年の中国市場について。

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桜田氏は「これまでMMORPGが中心だったが、2次元ゲームが伸びてきた」として、ゲームのファンが細分化されてきて、2次元が好きな10代20代の課金層が増えてきたのが原因ではないかと語った。

同じく張氏も「ランキングの顔ぶれがほとんど入れ替わった」とコメント。VIP機能などゲーム内課金まわりの作りや、運営の仕方なども変わってきたという。

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パブリッシングに関しては「TencentとNetEaseの2強で、ランキングの30タイトルのうち10タイトルはTencentとNetEase」と張氏が語るように、中国のマーケットは非常に伸びてはいるが、Tencent、NetEase、その他という状態で、超大手に集中してきているということだ。Tencentは昔から強かったが、MOBAタイプのゲームが一世を風靡しており、ピーク時は1日に日本円にして6億、7億を稼いだという。

中国は日本とは人口が10倍以上違い、スマホユーザーも7億人いると言われていて、物量がものを言う世界になってきているようだ。「ただ、これからは細分化されて、ある特定のファン層に強いパブリッシャーが伸びてくるのではないか」と桜田氏はコメントした。

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また、Google Playがない中国ではAndroidプラットフォームが乱立している。しかしこれも2017年には集中してきていて、Mobile Hardcore Alliance、TapTap、bilibiliの3つが注目されているプラットフォームだと言う。

中国進出のハードルとプラットフォームの変異

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中国では国策で海外のサービスがほとんど使えなく、中国企業が作ったサービスがほとんどとなっている。また、中国国内でモバイルゲームを配信するには会社単位とゲーム単位のライセンスが両方必要なうえ、海外のタイトルは申請を出しても順番待ちで、半年から1年は必要になると言われている。
このようなハードルから日本企業の単独進出は難しく、中国パブリッシャーと組んで行うことが無難なようだ。

そして話題はプラットフォームについて。さきほどの話題にも出たbilibili、TapTap、Mobile Hardcore Allianceの注目プラットフォームを詳しく見ていくことに。

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日本でいう『ニコニコ』の中国版といえるbilibili。中国では“二次元”という言葉のイメージが日本とは異なり、若く個性がありオシャレな“つぎの次元”のユーザーとなっているそうで、その“二次元ユーザー”が多く集まるコミュニティがbilibiliだという。

1位になったキャラクターは確実にヒットすると言われているキャラクターの人気投票“Bilibili Moe”や、人気アニソンのコンサートの“Bilibili Macro Link”、二次元ユーザーの遊園地を謳い文句にした“Bilibili World 2017”など、コアユーザーが楽しめるさまざまなイベントを展開。「日本の歌手が日本語のまま歌って、会場全員が日本語でハモるくらいの熱量が“Bilibili World 2017”にある」という。

二次元ファンは3億人、その中の課金層と言われるコアなファンは3千万人いると言われている。「日本のゲームやアニメに寄ったユーザーがこれだけいるのだから、そこだけ攻めても十分ではないか」と張氏は語った。

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一方、最近注目というユーザーレビューサイトの“TapTap”。プラットフォームが多い中国では広告や信用できない情報があるため、細かなユーザーのレビューが支持を得ていて、多くの人がこのサイトを見ているという。

また、中国のAndroidプラットフォームの収益の分配率は、プラットフォーム側が非常に大きく、安いところで4~5割、最大で8割になっているなか、“TapTap”はゼロ割というところが非常に大きな点という。
「日本でもダウンロードできるので、ぜひレビュースコアなどを見てほしい」と張氏はかなり“TapTap”を推していた。

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最後はXIAOMI、HUAWEI、OPPOを中心とする中国携帯メーカーのアライアンスのMobile Hardcore Alliance。こちらは各メーカーの端末にプレインストールできるのが大きな特徴。

安く高品質な中国製アンドロイド端末の売上が伸びている現状で、あまりゲームをプレイしない女性などに向けたカジュアルなゲームに向いているということだ。

日本企業に中国モバイルゲーム進出のチャンスはあるのか?

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現在でも日中共同制作のアニメが進んでいるなか、ゲームで日中同時に使えるものとして久田氏はボイスとイラストを提示。
吹き替えを使うとクレームがくるほどで、日本でのボイス、イラストをそのまま中国で出してほしいというのが中国のファンの要望のようだ。

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日中の違いとしては、IP別タイトル本数に若干の違いはあるのもの、ジャンルなどの傾向はあまり違いがないようだ。「中国でもNonIPを推奨しているので、これからはIPが若干減ってNonIPが増えていくのではないか」と久田氏。
ただし、ビジュアルに関しては中国では3Dで作られているものが多く、速くヌルヌル動くということが重要視されているということだ。

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今までは日本のIPを中国企業が買い取って、ゲーム市場でマネタイズすることで完結していたが、これからは中国でもオリジナルのものを作り出していくようになってきている。企画、コンセプトやイラスト、ボイスなど長所を活かして、長い期間いっしょに作っていくということが重要になってくるのではないか、という見解に。
久田氏は「中国だけではなく、アジア各国も視野に入れてマルチに展開していくべきだと思う」と締めくくった。

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