『Ingress』闇夜の巡礼!! ミッションデイ埼玉六宿巡り02-粕壁・越ヶ谷・草加編-

2016-12-26 19:00 投稿

奥の細道は想像以上に険しかった!!

杉戸町商工観光課が主催する日光街道埼玉六宿連携スタンプラリーとコラボした、埼玉県初のミッションデイをリポートする後編。

前編から読む

 
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“奥の細道”で知られる松尾芭蕉が通った日光街道の宿場町が、埼玉県には6つあることから六宿と呼ばれ、それらをミッションデイで巡ろうというのが今回の企画だ。

前編では栗橋宿、幸手宿、杉戸宿の3つの踏破。こちら後編では残る粕壁宿、越ヶ谷宿、草加宿を巡るのだが……。

 

『Ingress』の記事まとめ 

 

12月18日13時40分
粕壁町で三ノ宮卯之助という男に触れる

某幼稚園児のマンガで知名度を一気に上げた埼玉県春日部市。しかし、今回のミッションデイに記されているのは“粕壁”、知っているものとは違うと感じる人も多いはずだ。

ときは1889年、4月1日の町村制施行によって粕壁宿が単独町制。その後、1944年4月1日に内牧村と合併して春日部町が発足。1954年7月1日には、春日部町が豊春村と武里村、北葛飾郡幸松村と豊野村、4つの村と合併。

そうしてできあがったのがここ

 
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▲1949年までは東武鉄道の春日部駅も粕壁駅と表記されていたらしい。

MDSSS粕2で巡るポータルは全部で8つ。その多くは日光街道中の陣屋や中宿、大砂や寺町など粕壁宿に関連するものを描いたペデスタルボックスだ。

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▲ペデスタルボックスが正式名称か怪しいけど、電線などを地中に移すために必要な機器がこれ。本来なら無機質な物体が歴史を語る碑のように使われているってわけ。

春日部駅から大落古利根川方面に進みながら6つのポータルをハック。7番目に訪れた“八幡神社参道”で、推定樹齢600年のご神木(ケヤキ)に出会い、その大きさに圧倒され、見あげた拍子に腰痛が悪化。痛みをこらえてその奥で8番目、ゴールのポータル“三之宮卯之助の力石”をハック。ほぼ商店街を歩くシンプル(安全)な粕壁宿のミッションを達成した。

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ミッションのお題であり最後の3択にも登場する“うのすけ”

江戸時代の文化4年生まれの彼は体が弱く、弱虫や力なしとからかわれて育つ。しかし、その悔しさをバネに相撲や、力石持ち比べで村1番の力持ちにまで成長。実際に持ち上げたとされる石が祭られているのが、“三之宮卯之助の力石”というポータルってわけだ。

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ちなみに、当日撮影した写真を見返していて気付いたのが下記のもの。ペデスタルボックスに描かれているのは、卯之助が力石持ち比べをしている様子だったのかもね。

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12月18日15時55分
越ヶ谷宿で最悪の急展開

11のポータルを巡って家康が鷹狩りの拠点としていた御殿の跡地を横目に地域の総鎮守、久伊豆神社を目指すMDSSS越2。開始することには日も傾き、肌寒さもガマンの限界を迎えようとしていた。

 
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この日は越ヶ谷駅に近かったポータル“八幡神社”からスタート。“天嶽寺の道祖神”“寺橋由来の碑”などをハックしながら元荒川沿いを進み、日が落ちきる前に達成しようと足早に移動を始めたのが……

 
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天嶽寺の前に立ったそのとき、16時40分をちょっと過ぎたタイミングで、あしたづのスマホが音を立てて突然シャットダウン。どうにも最近調子が悪かったのだが、まさかミッションの途中で再起できない状態に陥るとは運が悪い。

 
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▲これはミッション対象にもなっていた元荒川橋のオブジェ。夕日をバックにした美しい光景だけど、この状況では物悲しくも感じてしまう。

しかし、災難はこれで終わらず。当ミッション最後に訪れたポータル“市神社”で出題された問題に1時間ほど苦しめられてしまったのだ。

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“このミッションの目的地であり、越ヶ谷の総鎮守とされる神社の名前は?”という右の画面。最終的に判明したのは番号を入力する3択だったということ、そして問題のしたに番号が表示されていたらしいのだけど、スクロールバーすらないのでそれを確認することもできない

ルート上にあった神社の名前を入力するも不正解。煮詰まってしまい、関連のありそうなワードをネットで検索、片っ端から入力しているあいだに17時40分を過ぎていた。

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▲けつきょくのところ3番がなんなのかわからぬままミッション達成。寒さと疲労からフラフラのあしたづと、どうにも納得できない状況にイライラする深津は、六宿最後の地、草加を目指すことになった。

12月18日18時20分
真っ暗闇の中で挑む孤独な草加宿

スマホのシャットダウンから復旧できず、精神的にも参ってしまったあしたづは体力の限界。草加駅に残して深津単独で最後のミッション踏破を開始した。

 
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はい、実際にチャレンジした人、東武線に乗り慣れているひとなら、この致命的ミスにお気付くことだろう。

MDSSS草2の説明をよく見てほしい、“千本松原を歩いてみましょう”と書いてある。つまりこれ、草加駅の隣りにある“松原団地駅”が最寄りだったのだ。
そうとも気付かず、最初のポータル“Jinzaemon’s weir”まで約900メートルも歩き、ゴールのポータル“草加松原 水環(Water Ring)”まで、わずかな街頭しかない暗闇の中をひとりで巡ることになってしまった。

 
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▲“草加松原に芭蕉の足跡を追う”と題されたミッションなのに、こんなに暗くては何も楽しめない。
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▲ドナルド・キーンとは、アメリカ合衆国出身の日本文学者であり、日本文学と日本文化研究の第1人者。そして、碑に刻まれている水原秋桜子とは文字通り日本の俳人であり医学博士。このふたりはこんな説明ではまとめきれない偉大なる人物なのだけど、この暗さでは撮影も叶わない。もはや、ポータルに登録されている写真でスポットを感じるしかなくなっていた。
 
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▲1994年に完成した草加のシンボルのひとつでもある太鼓形歩道橋。

草加駅で待っているあしたづは大丈夫だろうか、疲れ切って倒れてたりしないかと心配になるも、連絡手段を絶たれてしまっているのでどうにもならない。
駆け足でMDSSS草2を19時過ぎに踏破、“草加松原 水環(Water Ring)”の姿は暗くてちゃんとは確認できなかったけど、そこはポータルの写真で脳内補完だ!!

 
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▲この後、ここからわずか数分で松原団地駅に到着。隣り駅で待機する魂の抜けきったあしたづと合流して、今回の六宿ノーマルミッション全行程を完了した。

朝8時半に自宅を出て帰宅するまで約14時間。杉戸町での撮影会と昼食、電車の移動以外ずっと歩き続けた今回の埼玉六宿ミッションデイ。もっと効率よく達成できたエージェントはたくさんいるだろうけど、深津とあしたづにとって災難の連続だったこの体験は一生忘れられない思い出です。

ちなみに今回ゲットした各宿のメダル、当日の移動距離と歩いた歩数はこんな感じでした。

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▲右の画像はApple watchを使って計測したもの。ウエアラブル端末を併用してチャレンジすると、運動量や消費カロリーもチェックできるのでオススメだ。

これまでのミッションデイは特定の地域を対象に開催されてきた。おそらく、今回ほど大規模なものは少なくとも国内では覚えがない。
それゆえ事前のプランは大幅に狂い、思いがけない緊急事態も重なり、あしたづのミッションデイだけじゃなく、スタンプラリーも未完に終わってしまった。

ミッションはいつでも再開できるけど、スタンプラリーには12月28日までと期限が決まっているので、どうにかそれまでに両方合わせてリトライしたいところだ。

 
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▲杉戸町商工観光課の皆さん、そしてミッションデイ埼玉六宿の開催に関わったすべてのかたへ。スタンプラリーに合わせての企画楽しかったですよ!! 

前編から読む

『Ingress』5都市縦断の謎解き“ミッションライブ”で見せたエージェントたちの本気

P.N.深津庵(撮影協力:あしたづひむ)
※深津庵のTwitterはこちら

Ingress(イングレス)

ジャンル
オンライン位置情報ゲーム
メーカー
Niantic, Inc.
配信日
配信中
価格
無料(ゲーム内課金あり)
対応機種
iOS/Android

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