ネクソン主催による韓国最大級のゲーム開発者の祭典が開幕(NDC16)

2016-04-26 23:30 投稿

Diversity(多様性)をテーマに100以上のセッションが

2016年4月26日~28日の期間、ネクソンの連結子会社であるネクソンコリアが韓国でゲーム開発者向けカンファレンス”Nexon Developers Conference 16″(以下、NDC16)を開催。

今年で開催10周年を迎えたNDCは、世界中から集ったゲーム開発者たちが、ゲーム開発に関するノウハウや経験を共有することを目的に行われているカンファレンス。近年では来場者数約20000人、講演数100を誇るなど、韓国最大規模のゲーム開発者の祭典となっている。

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開催初日は、ネクソン代表取締役社長のオーウェン・マホニー氏が”NDC16 ウェルカムスピーチ”に登壇。ネクソンとゲームのこれまでを簡単に振り返りながら、集まったゲーム開発者やメディアに向けて挨拶をした。

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ネクソンコリア副社長が語る多様性

オーウェン社長に続いて登壇したのは、ネクソンコリア副社長のジョン・サンウォン氏。ゲーム市場の現状や成功事例、さらには自身の業界での経験をもとに最新のゲーム市場を解説した。

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「韓国でモバイル事業をしている人たちとさまざまな話をしている」と切り出したジョン氏。モバイルゲーム開発者はいま”何をするべきか悩んでいる”とし、彼らに対して自身の話が何かの役に立てばと、この講演に臨んだという。

じつはジョン氏、分子生物学を専攻した経歴を持っており、本講演でも生物学的な観点で話を進めた。

ひとつの個体が単独で分裂して、くり返し新しい個体となる”無性生殖”と、雄と雌のようなふたつの個体や細胞を混ぜることで新しい個体を生み”有性生殖”。これをゲームに置き換え、人気ジャンルをくり返し作っていく方法と、異なる要素を組み合せて新しいジャンルを作る方法があるとジョン氏は言う。

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さらに、強いものが生き延びるのではなく変化に適応できたものが生き残る”適者生存”を例に、「昔、恐竜は完全に環境に適していたが、隕石など外部からの変化に適応できずに絶滅した」とジョン氏。

逆にかつて60年代に”絶滅する”と言われていたバナナは、種はないがそれなら根っこから育てて木に成長させるという方法でいまも普及している。それらの例もゲームに置き換えたジョン氏は、「ゲーム開発はひとつのことにすべて集中させてしまうと、ダメになったときに代案がなくなる」と語り、「変わっていくゲーム市場の環境の中でひとつのことに集中するか、多様性になるか、私たちは選択に迫られている」と続けた。

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変化に対応するには多様性にならなければならない。ジョン氏はその方法のひとつとして「いろいろとプロトタイプを考えること」を挙げた。一例として、10の坂を上ってみたとする。しかし、「それ以外にも坂はあるんじゃないか」と思うことだ。さまざまなトライアルをしてチャレンジする姿勢が、ゲーム開発には必要だとジョン氏は語り、「結局、我々が何をすべきかというと、答えを探すことになる。ユーザーが求めていることを考え、市場にまだ出ていないもので興味が持てるものを探し、挑戦する。皆さんがいまやっている仕事を信じてやってほしい」と講演に参加した開発者たちにメッセージを送った。

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