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とんでもないことになりました
2025年1月21日の夜のこと――。
我が同盟“[ MKMK ]黙々と楽しむ会”の切り込み隊長であり、逆鱗日和Nowのさいたま狩猟会(仮)のメンバーとしてもおなじみのセラ君から、
「大塚さん!! たいへんっす!!」
で始まるメッセージが届いた。
果たしてこれは……どっちについての急報なのだろうか?? 続く文言、
「見つけましたよ!! ヤツを!!」
を見ても、エバストなのかモンハンなのか判別がつかない。……いやもしかしたらどちらでもなく、
「見沼の田んぼにイノシシが出ましたよ!!」
なんていう、さいたまローカルな話題かもしれん。
「うーむ……! 地元のイノシシ情報だったらどうしよう……!」
そんなことを考えながらメッセージを読み進めると、核心部に↓こんな記述が……!!
「見てください!! こいつです!!」
そして貼られていたスクショに、急報の答えがあったのである。見れば……それはッッ!!!
「あッッッ!!!!」
思わず、悲鳴が飛び出る。そのあまりの音量に、俺の膝の上で惰眠をむさぼっていた飼いネコが、仰天してどこかへ行ってしまった。
いやしかし!! この、無数の人々が殺到している中心にいるのは……!!!
スズメバチの女王蜂……もしくはベニズワイガニピラミッドのメス……もしくはヴァンサバ系の死に際……!!!
「こ、これは……まさか!!!」
語彙が消失した俺に、セラ君がもう1枚のスクショとともに説明を施した。
「はい……! “紅き救済の女神”が出たんです!! そこにいま、あらゆる同盟が殺到しているんですよ!!!」
やっぱり……紅き救済の女神だったか!!!
紅き救済の女神とは、1月18日のメンテナンス終了後に、
■「紅き救済の女神」が出現
「紅き救済の女神」がゾーンIIの禁域を含むいずれかの座標に出現します。紅き救済の女神は、最終ゲート解放後の一定の期間に1体のみしか出現しない特別な集結魔獣で、通常の集結魔獣よりもはるかに強力です。討伐にもっとも貢献した同盟は、女神の救済により一時的にゾーンIIIに入場する権利を獲得できます。
↑このように説明されていた集結魔獣だ。通常の冒涜の女神とは異なる個体で、“一定の期間に1体のみしか出現しない”という条件から、もしも現れた暁には年末年始の浅草並みにヤバいことになるんだろうなぁ……と当初から予想されていたのである。
「あ……! 見つけた人たちが、続々とまわりに拠点を移してきてますよ……!!」
実況するセラ君の文字も、どこか震えているように見えた(気のせい)。確かに、つぎに貼られたスクショでは……!
うっは……!! もう、紅き救済の女神がどこにいるのかもよくわからねえ……!!
こうなったら……俺も自分で確かめたい!!
「よ、よし!! 俺も見に行ってくる!!」
セラ君にメッセージを返すや、同盟チャットにも貼られていた紅き救済の女神の座標をタップすると……!!
そこにはッ!!!
いままで見たことのないような阿鼻叫喚の地獄絵図が展開していたではないかぁぁぁぁああああ!!!
殺到~~~~~ん……ww
な、なんだこりゃ……!! 昭和の時代の福袋売り場かよ……!! ていうか、ひとつのワールドにこんなに多くの人が住んでいたんだな……w もっと人口密度は低いと思っていたわ……。
しかも、冗談抜きで1秒ごとに、密集する人の数が増えていって……!!!
ああああああ……!!! なんかもう……見ているだけで、こっちの血まで滾ってきてしまうじゃねえか!!!
「うおおおおお!!! こ、これ、俺たちも参戦するべきなんじゃないの!!?」
突発的な興奮状態に陥った俺は、さいたま狩猟会(仮)のセラ君とアポちゃんにつぎのようなメッセージを送った。
「行ってみようぜ!! このお祭り、乗らない手はない!!」
ふたりは、すぐさま呼応した。
「集結、貼りますか!!」とセラ君。
「行ってみたいです!!」とアポちゃん。
こうして急遽、“紅き救済の女神見学ツアー”が招集されることになったんだけど……!?
続く。
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