伊藤園は来年も続行!?『Ingress』との繋がりと2020年の歩みを担当者に聞いてきた

2020-12-24 18:15 投稿

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Ingress Prime(イングレス プライム)

想定外の事態と向き合い苦しんだ1年

Nianticが開発運営する『Ingress』のパートナーシップを結んだ2015年から始まり、いまでは『ポケモンGO』のトレーナーにとっても身近な存在になっている伊藤園は、5年のあいだに多くのキャンペーンを開催。エージェントやトレーナーの活動を支えてきた。

しかし、今年はコロナ禍の影響もあってイベントが軒並み中止。それに伴いキャンペーンの開催も困難な1年になったはずだ。

そこで2020年12月22日、自販機部販促課グループリーダーの西晃毅氏、自販機部販促課主任の和田太輔氏にビデオ通話でインタビューを実施。

エージェントが気になっているであろうパートナーシップの行方とコロナ禍で伊藤園が行ってきた対策を明かしてもらった。

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▲自販機部販促課グループリーダーの西晃毅氏(右)、自販機部販促課主任の和田太輔氏(左)。

伊藤園はパートナーシップを続けます

――最初にズバリいっちゃいますが、伊藤園さんは今後も『Ingress』のパートナーシップでいてくれるのでしょうか?

西晃毅氏(以下、西)やっぱりそこですよね、はい。すでに来年2021年の後半までは続行することが決まっています!!

――おぉ!! え、ではもう1つ、XM-Profilerが撤去されたりは!?

西 XM-Profilerも来年で6年目に突入しますが、こちらも継続して稼働することが決まっています。仙台のXM-Profilerは2度、同じフロア内で移動していますが撤去するわけではないのでご安心ください。

――それが聞けてひと安心しました。

和田太輔氏(以下、和田)XM-Profilerはシンボルマークのような存在ですよね。

西 XM-Profilerは“テセウスの船”なんです。外観は同じですがコアの部分は変わっていっている。見えない部分で言えば、お台場にある1号機にはジョン・ハンケさんのサインが内部に書かれている。仙台、大阪、京都のXM-Profilerも内部のメンテナンスをくり返しながら、今後もAGたちのシンボルマークとして稼働していきます。

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▲これが通称“飲料の出ない自販機”ことXM-Profilerだ。写真に写っているのは旧バージョンであり、現在は『Ingress Prime』仕様になっている。

関連記事:マシン内部に残されたメッセージ

コロナ禍でAGと繋がりを作るための試み

――パートナーシップとして今年はどんな1年でしたか?

西 外に出れない、出にくい状況が続いた1年でした。我々のいる自販機部販促課グループで言いますと、人の動きがなくなってしまったことで売り上げにも大きな影響が出ています。連日ニュースで取り上げられる感染者の数とそれを示すグラフがありますが、それに比例するように変動する。我々だけでなく多くの方にとって大変な1年でしたよね。

――そんな情勢の中、6月のバーチャルファーストサタデー(以下、VFS)に合わせてパスコードを配布。とても勇気づけられたことを覚えています。今後もVFSはしばらく続くと思いますがパスコードの配布などは予定されているのでしょうか?

西 これまでファーストサタデー(以下、FS)にドリンク協賛というカタチで参加。しかし、3月7日のFSを目前にコロナがいっきに拡大し、各地域のAGさんから中止するという連絡を受けました。

和田 それからあっという間に6月を迎えてしまった。そんな中、VFSを開催するというお話をいただき、“エージェントのみなさんとのつながりを作りたい”というNianticさんとの話し合いから、6月のパスコード配布に至ったという経緯があります。

――それが6月4日のツイートにつながるわけですね。

西 はい、“伊藤園自販機情報局”というTwitterアカウントでパスコードを公開。そこに700以上の“いいね”400以上のリツイートをいただきました。

和田 『Ingress』関連のツイートをするとその他のものよりも反応が多い。『ポケモンGO』と比べても、とくにリツイートしてくださる数が多いんです。

西 今後どういったカタチで貢献できるかは不明ですが、AGのみなさんが弊社を愛してくださっていること。それが励みになっていることを再確認できた瞬間でもありますね。

話題に上がっているツイート

茶殻から生まれた生まれた抗菌シール

――コロナ禍で健康への意識がこれまで以上に高まっています。そんな中、お茶類にも注目が集まっていましたよね。

西 その通りです。我々もそこに注目する1年であったと同時に、じつはコロナ以前から弊社では衛生非接触健康。この3つのキーワードに基づいた自販機の運用にも取り組んでいたんです。たとえば、6月の初めにはカテキンなど緑茶成分由来 抗菌効果がある抗菌シールを開発。自販機の購入ボタンと取り出し口に貼ることで、お客さまが少しでも安心してご利用いただける環境を作ってきました。

――それがウィルスの感染予防に効果がある?

和田 もともとは抗菌を目的にしていました。その後、インフルエンザウイルスを用いて抗ウイルス性試験を行ったところ、 ウイルス減少に効果があることが確認されたのです。

――具体的にどういった試験が行われたんですか?

和田 A型インフルエンザウイルスで抗ウイルス性試験(ISO21702に準拠)を 行い、その結果、ポリエチレンフィルムに比べ、インフルエンザウイルス感染価が99%以上減少するという結果が出たんです。

西 現在、その効果を伝えるためのステッカーを作成し、順次新しいものに貼り替えているところです。

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▲これが実際の抗菌シール。現在、全国に展開する自販機の40%くらいに適応され、今後も広めていくということ。ちなみに、西氏はこれを自身のマウスに貼って活用していた。

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▲こちらが抗菌シールが貼られていることを示す告知ステッカー。もしも近所で伊藤園の自販機を見かけたらチェックしてもらいたい。

――茶殻を使ったものはほかにも?

和田 はい、『ポケモン』とコラボしてテスト販売したマスクに入れる不織布にも活用しています。

抗菌シールに関するツイート

――えっ、その『Ingress』バージョンほしいです!

西 茶殻不織布が“お~いお茶”の緑なんですよねぇ。

――な、なるほど。不織布は内側のポケットに入れるので隠れてしまいますが、デリケートな問題ですね。

西 そうなんですよね、何かできないか考えてみます!!

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▲こちらがテスト販売された『ポケモン』のマスク。大々的な告知をしなかったが大きな反響があったと和田氏。不織布はそのまま、マスクのデザインを両陣営分用意してもらえたらうれしい!!

今後の取り組みとキャンペーン

――今年はコロナ一色といってもいい過酷な1年でした。この大変な情勢が終息したら、また『Ingress』に関連したキャンペーンは開催されるのでしょうか?

西 位置情報をからめた自販機の取り組みなんて5年前は想像もできなかった。過去を振り返れば多くの不備もありましたが、それでもAGのみなさんは我々を見捨てずにいてくれた。そうした環境と繋がりを大切に、ご期待に応えらるものを考えています。

――これまでのキャンペーンで人気のあったものを復刻するような仕掛けもあったらうれしいですね。

西 なるほど、復刻はいいですね。それであれば開発コストも抑えられますし、『ポケモン』のときみたいなTwitterを使ったキャンペーンもいいかもしれませんね。

和田 XMアノマリーやミッションディなど、AGのみなさんがどういった活動をされているのかを現場で拝見。そこから必要なグッズのヒントをいただくことも多かった。1日でもはやくこの事態が終息して、またみなさんの声を直接伺える日が来ることを願っています。

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▲和田氏の持っているものが茶殻不織布。ちなみに、XM-Profiler型の充電アダプター開発をゼロベースから行ったすごい人。アニメ版『イングレス』の目覚まし時計では検品に立ち会い、音声が出ていないものをピックアップするなど、キャンペーン企画を支える重要な人物なのだ。

 

2020年はコロナ禍の影響で『Ingress』に関連した大型イベントは完全に休止。Nianticのパートナーシップにも大きな動きがある中で、“伊藤園は大丈夫なのか”という不安を抱くようになった。

そして今回、“続行”という言葉を聞けたことは、筆者だけでなく多くのAGにとって朗報になったはずだ。

自販機部販促課グループが取り組んでいる抗菌シールが貼られている自販機をもし見かけたら、#伊藤園自販機#茶殻抗菌シールといったハッシュタグと写真を添えてツイート。西さんや和田さんにメッセージを送ってみよう!!

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▲西さん、和田さん、今後の展開に期待しています。

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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