ジントリPVP『ウィムジカル ウォー』のPCブラウザ版がリリース決定! “ゲソてんbyGMO”で事前登録開始
2019-01-07 13:57
2018-07-04 12:00 投稿
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ウィムジカル ウォー
2018年5月、GMOインターネットより発表された新サービス“CryptoChips(クリプトチップス)”。
これはスマートフォンのゲームアプリ上において、さまざまな条件に応じた報酬として仮想通貨の配布を可能にするというシステム。
8月からは同社の『ウィムジカル ウォー』に搭載され、実際にランキング報酬としてビットコインを配布することが決定しているという。
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各界から注目の集まる“CryptoChips”だが、実際のスタートは8月以降。仮想通貨がどのようなタイミングで配布されるのか、どのような形で受け取れるのかなど、まだまだ気になることばかりというのが現状だ。
そこで今回は“CryptoChips”に関するさまざまな疑問を解消するべく、GMOインターネットのゲーム事業部部長、服部直人氏にインタビューを敢行。
“CryptoChips”が生まれた経緯や今後の展望について、詳しい話を伺った。
――“CryptoChips”というサービスは、どのような意図でスタートされたのでしょうか。
服部直人氏(以下、服部) 近年、ブロックチェーンの技術と、それをもとにした仮想通貨が世間のトレンドに上がってきています。GMOインターネットグループも仮想通貨事業に乗り出しておりまして、こうしたブロックチェーン(※1)や仮想通貨(※2)をエンターテインメントに利用できないかと模索していた、というのがスタート地点です。
※1 ブロックチェーンとは、おもに仮想通貨の取引に用いられるデータベース技術。
※2 仮想通貨とは、インターネットを通じて取引されるデジタル通貨の一種。現在1600種類を超える仮想通貨が存在する。
――仮想通貨の話題でよく聞く“ブロックチェーン”とは、そもそもどのような技術なのでしょうか。
服部 ブロックチェーンとは、ブロックという単位でデータを作成し、チェーンのように連結してネットワーク上に保存していくデータベース技術です。
従来のデータベースがサービスを扱う企業により管理されるのに対し、ブロックチェーンはネットワークに参加している全ユーザー(他者)により管理されます。
――なるほど、1ヵ所で集中管理するのではなく、世界中で分散して管理してしまうわけですね。 自社で管理しないとなると、さまざまな危険があるように思えるのですが……。
服部 ブロックチェーンはブロックを作成するコストが高く、ブロックの生成に一定の時間がかかります。
作成コストが高いということは即ち改竄するコストも高く、攻撃者はつぎのブロックが作成される一定時間以内に改竄したブロックを生成することが難しいため、一般的に改竄不可能と言われています。
また、通常サービス運営は1ヵ所での集中管理になるため、重要なサービスだと中断させないためにも、高額な費用をかけて、可用性が高く堅牢なインフラやシステムを構築したり、24時間管理をしたりしないといけません。保守費用だけでとんでもない費用がかかるシステムになります。ところがブロックチェーンの場合は、分散が基本概念にあるため、投資コストを大幅に削減することができるようになるんです。こうした理由から、ブロックチェーンがさまざまな業界でイノベーションを起こすのではないか、と言われています。
――ではこのブロックチェーンをエンターテインメントに活用する場合、どのような手法が考えられますか。
服部 ブロックチェーン技術を利用したエンタメコンテンツは、すでに存在しています。いまのところトレーディングカードのようなカテゴリのものが多いですね。
――すでに活用は始まっているのですね。
服部 ただ、いま現在のブロックチェーンには弱点もあります。それは情報の反映に時間がかかる点です。たとえば私が誰かにビットコインを送ったとして、その情報が反映されるのに約2時間程度かかります。この待ち時間を短くするために、ビットコイン以外のいろいろな仮想通貨が登場しているのですが、一般的な仮想通貨だと、速くても1~2秒はかかってしまうんです。実際にゲームをしているときって、1、2秒の待ち時間ってめちゃくちゃ長く感じますよね。単純にブロックチェーン技術を使っただけでは、ストレスが大きすぎると考えています。
――現状ではユーザビリティの問題として、ブロックチェーン技術をそのままゲームに応用するのは難しい、ということでしょうか。
服部 いえ、おもしろいアプローチですし、やってみる価値はあると思います。ただ、ユーザーの視点からは、ブロックチェーンを利用したかどうか、というのは、正直どちらでもよい話です。ブロックチェーンを利用した場合のメリット、デメリットを考え、ユーザーが求める価値を提供できれば、いいサービスになると思いますが、いくつかクリアーしなければならない問題があると考えています。
服部 そこで別のアプローチとして、独自の仮想通貨を作り、それをゲームで使用できるようにする、という方法も考えました。たとえば我々が持っているIPに『ウィザードリィ』があります。これを生かして“ウィザードリィコイン”を作り、「2年後にゲームを作って使えるようにするので、お先にどうですか」と(笑)。これは可能とはいえ、本質的にそのコインに価値があるわけではないので、ゲームがおもしろくないと意味がありませんし、最終的にお客様を騙しているような状況にもなりかねません。
――ゲームへの応用はなかなか難しそうですね。
服部 そこで改めてブロックチェーンまわりでGMOインターネットグループが何をやっているかを考えてみると、現在、ビットコインの採掘(マイニング)事業を行っています。それであれば、ここで得たビットコインを配ってしまうのがいちばん手っ取り早いし、ユーザーとしてもわかりやすいのではないかと思ったんです。
――ブロックチェーン技術の応用を考えていった結果として、ビットコインの配布に行き着いたということでしょうか。
服部 ビットコインそのものの普及の意味もあります。ビットコインは現在投機目的で所有している人が多く、通貨として利用するために持っている人って、正直ゼロに近いと思うんですよ。流通させるためには使う場所がないとダメなんですが、誰も持っていないものを決済に使えるようにしたところで意味がない。そこで、僕らが配る役になろうと思ったんです。
――金融業界からではなく、ゲーム業界からビットコインの普及を目指したアプローチを行っていくと。
服部 ビデオテープやDVDなどの歴史を見てもわかる通り、何かが普及するときの起点って、エンターテインメントを媒介するほうが早いんですよ。ビットコインをより身近なものにするためには、「ランキングで1位になったらビットコインを差し上げます」という方式が最適だと考え、“CryptoChips”のスタートを決定しました。今回は『ウィムジカル ウォー』からサービスを開始しますが、こうしたきちんと楽しめるゲームにビットコインの要素を付与しているのは、世界的に見てもかなり早いほうだと思います。
――実際に“CryptoChips”を使ってビットコインを受け取る場合、ユーザーはどのようにすればいいのでしょうか。
服部 非常に単純な話で、ユーザーはビットコインアドレスを『ウィムジカル ウォー』の中で登録するだけです。そうすれば後はシーズン終了時のランキング報酬が決定するたびに、自動的にビットコインが送られてきます。
――“ビットコインアドレス”とはどのようなものでしょうか。
服部 これはビットコインを貯めておくための口座のようなイメージです。銀行口座と違って、実店舗へ出向いたりなどの難しい手続きは必要ありません。ビットコインのウォレットアプリをダウンロードして、アドレスを作成するともうできてしまいます。ただし円に変える場合は取引所を経由する必要があり、銀行口座の開設と同様の登録手続きが必要になります。
――貯めたビットコインを使用するためには、けっきょく銀行口座と同等の手続きが必要になるのでしょうか?
服部 円やその他の通貨に交換する場合にのみ、取引所への登録が必要となります。また、最近一部の店舗でビットコイン決済システムが導入されていますが、こうした場所でビットコインのまま支払う場合には、このアドレスだけで完結可能です。取引所での両替は必要ありません。
――ではビットコインで決済可能な店舗が増えていけば、余計な手間なしに通貨としてビットコインが利用できてしまうわけですね。
服部 実際に流通が始まるのはまだまだ先の話になりますが、まずはみんなが持っている状況を作らないといけない。詳しい仕組みがよくわからないために「怖い」と感じる人も多いはずですので、このサービスを通じて徐々にそういった部分を払拭できればと思っています。
――実際仮想通貨の知識はほとんどなかったのですが、お話を聞いたかぎりでは、想像していたほど難しくはなさそうですね。
服部 もちろん『ウィムジカルウォー』が流行ってくれることも期待しているのですが、我々は、仮想通貨の未来を感じております。エンターテインメントを通じて多くの方にビットコインを配布し、環境整備を担いたいと思っています。
――実際に配布されるビットコインの量や形式はユーザーにとっても気になるところだと思うのですが、いかがでしょうか。
服部 現行のランキングシステムに、追加の報酬としてビットコインが加わります。もともと配布しているランキング報酬はそのままに、プラスαとしてプレイヤーランクに応じた量のビットコインを配布していきます。初めての試みですので、法律の専門家にも相談しながら配布していきますが、金額としてはおこづかいレベルを想定しています。
――配布開始時期はいつごろになる予定でしょうか。
服部 8月のランキングより対応予定です。
――ランキングが確定した時点でアドレスを登録していなかった場合、その際にもらえるはずだったビットコインはどうなるのでしょうか。
服部 ビットコインのアドレスが登録されていない場合は、従来のゲーム内アイテムのみ配布されます。上位狙いでプレイしている人は、早めにアドレスを作っておいたほうがいいですね。アドレスを作って知らせるのがなんとなく怖いと思っているユーザーも少なくないと思うのですが、ビットコインの取引はもともとすべてオープンになっています。これをきっかけに利用してみてほしいですね。
――年齢による利用制限はありますか。
服部 アプリ自体の対象年齢が13歳以上となっていますが、ビットコインの配布そのものには年齢制限はありません。アドレスを登録して一定の順位にランクインしたプレイヤーなら、もらえるようになっています。ただ未成年がビットコインを現金化しようとすると、親権代理人による許可が必要になるため、少したいへんかもしれません。現金化を経由せず、ビットコイン決済で使用する場合には未成年でも問題なく使用可能です。
――手に入れたビットコインを『ウィムジカルウォー』への課金に使うことは可能でしょうか。
服部 そちらはストアの審査基準に関わるため、非対応となります。
――“CryptoChips”の今後の展開についてお聞かせください。
服部 じつは、すでに第3弾のゲームまで用意されています。第1弾が『ウィムジカルウォー』で、第2弾は7月に、第3弾は8月に発表を予定しています。まずは3タイトルが揃い踏み、というかたちですね。
――どのようなゲームが対象となるのでしょうか? いまのところesports系というか、PvPのゲームが対象になりそうな印象があります。
服部 『ウィムジカルウォー』について我々はesportsという表現は使っていないんですが、そのような側面も強いゲームです。なのでわかりやすく賞金のような扱いで、ランキング報酬として渡していきたいと思っています。第2弾作品はスポーツゲームです。これもランキング報酬としての提供ですね。第3弾作品の詳細はまだお伝えすることができないのですが、どのようなゲームでも渡せるようにする方策を考えています。
――企画次第でどのようなゲームでも対応可能、ということでしょうか。
服部 もちろん法令の範囲内にはなりますが、企画次第ですね。ゲーム性によっては仮想通貨と連携しないほうがいいものもありますので必須ではありません。とはいえ、基本的にいまゲームを企画しているプランナーたちは、仮想通貨の利用を念頭に置いて企画を進めています。
――他社への提供も行っていくとのことですが、これはシステムを貸し出していくようなイメージでしょうか。
服部 貸し出す形式もそうですし、システムは我々が管理したまま、他社のアプリから接続できるようにすることも考えています。ゲーム側の実装はそんなに難しくありません。
――他社のゲームで“CryptoChips”からビットコインが受け取れる日も遠くはなさそうですね。
――今後、ビットコイン以外の仮想通貨をサービスに加える予定はあるのでしょうか。
服部 技術的に対応は可能ですが、お客様の登録状況や手間を考えるとすぐに種類を増やしていく考えはありません。まずはビットコインから、このシステムに慣れていただくことを最優先としたいと思います。
――ユーザーのリテラシーが育つのを待って進めていく、というところでしょうか。我々ユーザーにとっても、仮想通貨について学ぶいい機会になりそうです。
服部 仮想通貨に興味を持っていただけるきっかけになれば幸いです。
――最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。
服部 ユーザーの皆様には、まずは心配せずに楽しんでいただきたいですね。利用可能な店舗や換金方法などは気にせず、「もらえるんだからもらっておいてください」と(笑)。仮想通貨そのものはあくまでご褒美であって、本質的にはゲームを楽しんでいただきたいんです。ゲームを楽しむうちにいずれいいことがあるかもしれない、という気持ちで触れてみてください。
対応機種 | iOS/Android |
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価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | リアルタイムストラテジー |
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メーカー | GMO GP |
公式サイト | https://whimsicalwar.com/ja/ |
公式Twitter | https://twitter.com/whimsicalwarjp |
配信日 | 配信終了 |
コピーライト | (c) 2017-2018 GMO Internet, Inc. (c) GMO GP, Inc. |
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