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意外と知らないアプリ広告の裏側へと迫る! 第4回ヒットゲームズラボをリポート

2014-03-03 17:35 投稿

カジュアル系アプリのマネタイズ講座

2014年2月26日、モバイルゲーム開発支援プラットフォーム“fello”を提供するユニコン主催によるゲームセミナー“Hit Games Lab.(ヒットゲームズラボ)vol.4”が西新宿で開講された。これまでも取り上げてきた本セミナーのコンセプトとは、“ゲームアプリの最新情報や、開発・運営・集客で役立つ情報を共有する”ための勉強会。ヒットアプリのプロデューサーやディレクター、マーケッターなど、各分野のトップランナーたちが登壇し、そのノウハウをシェアすることはもちろん、互いに交流を深める場となっている。

今回で第4回となったセミナー受講者が集まった特設会場には、サイバーゲートの横山圭史氏、寺島情報企画の小室喬志氏といったメンバーが登壇者として集結。それぞれの視点から“カジュアル系アプリにおけるマネタイズ(無料サービスから収益をあげる方法のこと)”について、興味深い講演内容を展開させていた。なかでもファミ通Appの読者が興味を引くであろう、テクノード鎌田寛昭氏の講演内容について詳しく取り上げてみたい。

セミナー講師(登壇順)
株式会社サイバーゲート 横山圭史氏
株式会社テクノード 鎌田寛昭氏
株式会社寺島情報企画 小室喬志氏
株式会社ユニコン 船木大郎氏

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広告収益あっての無料ゲーム

株式会社テクノードで代表取締役を務める鎌田氏は、“ミニゲームの広告選び2014年版”と題されたセミナーを講演。ちなみにテクノードとは、“テクノロジー(technology)を右脳(uno)でDo!”と社訓にある通り、2010年AppStore無料ゲームランキングで1位を獲得した『Touch the Numbers』など、数多くのカジュアル系アプリを開発してきた制作会社である。そういった意味では、“カジュアル系アプリのマネタイズ”というテーマに精通している人物といっても過言ではない。

ちなみに今回のテーマとなったアプリのマネタイズとは、端的に言えば“インターネット広告を用いた収益事業”のこと。ファミ通Appの読者であれば、一度は経験したことがあるだろう「ゲーム中に表示される広告表示が邪魔なんだけど……」と感じるアレのことだ。

▲インターネットとモバイルの特性を生かしたゲーム制作に注力している株式会社テクノード。おもにスマートフォン向けのアプリを制作しており、自身も精力的な活動を続けている鎌田氏。

正直ユーザーにとっては、煩わしいと感じ易いアプリ広告ではあるが……いわゆる無料アプリをユーザーが楽しめるのも広告収入があればこそ。では、具体的にどれくらいの収益を得られているかといえば、“人気のあまり配信を停止した”『Flappy Bird』で1日当たり約5万ドル(日本円換算で約500万円)とも言われている。

このようなヒットアプリを開発できれば、「大手メーカーが参入してきた現状でも、まだまだ個人開発のアプリが食い込んでいける余地はある」と鎌田氏。実際スマートフォンの普及によって広告で得られる収益は年々増加しており、鎌田氏によれば「ライバルも増えましたが、一発当てた時のインパクトは昔から比べて上がった」とのこと。

とはいえ、競争相手が増えたスマートフォン市場の現状においては、ヒットアプリをねらって制作できないのも事実。そういったなかにあって、鎌田氏は「人件費の削減はもちろん、収益を上げるための工夫が必要不可欠」とリスクヘッジの重要性をくり返し語った。

▲“あまりに高い中毒性”を理由として、制作者自身がストア配信を停止してしまった大ヒットアプリ『Flappy Bird』。日本国内でのヒットも予想していたアプリだけに……残念な結果だ。

そのひとつとして挙げられたのが、“媒体側の収益を最大化させるための広告プラットフォームSSP(Supply-Side Platform)”の導入。おおまかに言えば、“複数ある広告配信ネットワークからいちばん収益の高いモノを選択する”システムのことで、「アプリに合わせた広告配信によって、低コストで収益効率を高められる」とは鎌田氏。その利便性の高さも相まって、デベロッパーのあいだで注目を集めている。

そしてもうひとつが、“コンテンツの一部として広告媒体を取り入れる”といった手法。すでに一般的となったバナー広告と違い、レスポンスに合わせて表示されるタイプだと……どうしてもユーザーから敬遠されがち。実際問題として広告の出しかた次第で、ストアのレビュー評価がガタ落ちになる実例も少なくない。鎌田氏によれば、「ユーザーに嫌悪感を持たれないことが前提であり、そこに意味を持たせられることが理想的」。つまり無料ゲームで収益を上げるには、アプリの実働率を下げない工夫こそが重要とも言えるワケだ。

▲『あいつ、勇者やめるって』に導入されているCM広告は、うまくコンテンツに取り入れた一例。“ヒント”をもらう対価にアイコン広告が表示され、ユーザーにも有益な形となっている。

そんな無料ゲームにおけるアプリ広告事情ではあるものの、「今年に入ってさらなる変化が訪れようとしている」と語る鎌田氏。すでに海外アプリの一部で運用が始まっている“動画広告”を知っている読者も多いと思うが、日本国内でもインターネット広告代理店のオプトがデジタルコンテンツ配信プラットフォームを提供するスキルアップ・ビデオテクノロジーズを買収。さらに先日、インモビがインタラクティブ動画広告プラットフォームを発表するなど、動画広告事業が拡大している。

まだまだ、これからの分野と言えるかも知れないが、加速度的な普及と拡大が見込まれているのは事実。いわゆるテレビCMのような“観ているだけでおもしろい”さまざまな動画広告が、「インターネットサイトはもちろん、スマホの無料ゲームへと導入される日も遠くはない」と鎌田氏は講演を締めくくった。

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