▼前回はこちら
いい加減にせえよ
同盟の気の置けない仲間たちと、
「わーい、集結攻撃だーーー♪」
「つぎの救済の布告、がんばろーねー!♪」
……なんていう、キャッキャウフフな平和な顏が紛れもないエバストの一面ではあるし、俺はなるべくこっち側で暮らしていきたいと思っているんだけど……!!!
前回の記事でお伝えした通り、忘れたころにこのゲームはもうひとつの顔が牙をむくのである。突如として……! そして、容赦なくッ!!!
その日、いまやルーチン作業と化している宝庫の制圧に向かった俺に……!!!
PKが許されている無法地帯、禁域のまわりに陣取っていた修羅のひとりが襲い掛かってきた!!! くっそぉぉぉおおお!!! 俺からはいっさい危害なんて加えないんだから、ほっといてくれよぉぉぉおおお!!!(怒)
ということがありました。
このとき、たまたま俺が襲われているところを目撃していた同盟仲間のアポちゃんが、襲撃者のその後の様子を追っていた。それによると、この修羅は俺が禁域から出て攻撃できなくなったと知るやターゲットを変え、ただただ金属採集に来ていた無害な他プレイヤーに襲い掛かっていたという。
「レリックバトル(宝庫の制圧数によってポイントが入るイベント)が開催されているときは、とくに襲撃者には注意しないとヤバいですね……!」
とは我が同盟の切り込み隊長・セラ君の意見だが、いやはや、最近はちょっと平和ボケしていて禁域に出没する山賊たちのことを忘れていたわ……。
……なんて経験をしつつも、やっぱり宝庫を制圧してもらえる報酬はおいしいので、俺は懲りずに毎日のように禁域に出張していた。とくに最近は、
宝庫Lv3のガーディアンも余裕で倒せるようになったので、楽しくて仕方ないのである。よってこの日も、我が軍団でもっとも戦力が充実しているダリューシュ×シーピーのコンビを宝庫Lv3に派遣し、
「あとで報酬の確認だけしよう^^ それまでお仕事や^^^^」
ってんで、ニコニコ顔で原稿に没頭していったのであった。
それから、2時間--。
何本かの原稿をあげてひと息つき、「さて、コーヒーでも淹れるかな」と立ち上がったときに、
「あ、そういえば」
と、宝庫に送り出したダリューシュたちのことを思い出した。そこで、
「さあさあ、今回はどんな報酬かな~~~^^」
再び破顔してエバストを立ち上げ、バトルの報告が成されるメールを開けてみたのである。
しかしそこで、俺は妙なふたつのリポートを見たのだ。そのひとつが↓コレなんだが……!!
……ん?? な、ナニコレ……((((;゚Д゚)))) 見覚えのない“バトル報告”の中で、俺のダリューシュ部隊が……重傷19887人!! 軽傷者に至っては……91198人!?! ななな、なんじゃこりゃ!!! ガーディアンと戦ってたんじゃないの!!? これ、他のプレイヤーとバトった報告じゃねえか!!!
さらに! もう1通の報告には……!!
「バトル報告(敗北)」
だってぇぇぇええええ!?!?(驚) しかも、このリポートの衝撃は、我がダリューシュ部隊の残存数が……。
0(ゼロ)wwwwww
って、ひとり残らず狩られ尽くしてるぅぅぉおおおお!!!!
そうなのである……!
まだ前回の心の傷も癒えないうちに別の山賊に襲われ、我が軍は甚大な被害を被ってしまったのだ……。
当然、我が拠点の病院は……((((;゚Д゚))))
真っ赤っかwwww
って、笑ってる場合じゃねえよ……。完全に野戦病院じゃねえかコレ……。
後日、同盟仲間から、
「そう言えば大塚さん……また襲われていませんでした?w 病院が真っ赤に染まっていましたけど……」
と呆れられてしまったのだが……くっそ!! どうにか復讐してえよお!!ww
そこで俺は、この襲撃者をフォロー。つねにマークし、晴れて戦力が充実した折に復讐しようと目論んでいる。
そう、これもエバストなのだ……!!
こうやって、悲劇の連鎖は生まれるんだなぁ……と実感しつつ、次回に続く。
▼前回はこちら