本作は、迫りくる無数の敵を倒しながらレベルアップしていき、スキルを強化しながら戦っていくサバイバーアクションゲームだ。
今回、配信に先駆け本作をプレイする機会を得られたので、序盤のプレイで確認できたゲーム内容や所感をまとめてお送りする。
さまざまなメダロットの力を借りて生き残れ!
本作が掲げるジャンルはサバイバーアクション。
見下ろし視点で四方八方から押し寄せる敵と戦い、レベルアップによってスキルを獲得・強化していき、無数の敵やボスと戦い生き延びるのが各ステージでの目的となる。
ジャンルとしては定着して久しいが、本作は操作するキャラクターも敵もすべて『メダロット』に登場する機体というのがひとつのポイントだ。
ステージ開始時には操作しているメダロットが持つ武器しか使えないが、敵が落とす経験値を集めることでレベルが上昇。ランダムに提示されるスキルを選んで獲得・強化できる。
スキルには攻撃スキルと補助スキルが存在し、それぞれ最大6種類まで獲得可能だ。
攻撃スキルはメダロットごとに射撃や近接攻撃、自分が向いている方向への攻撃や向きに関係なく周囲を攻撃するものなど、それぞれに特性が異なってくる。
取得済みのスキルをさらに獲得するとスキルが強化され、威力の上昇やクールタイム減少、攻撃範囲の拡大といったメリットが得られる。
攻撃スキルにはバーストという概念があり、特定の補助スキルを持った状態でスキルのレベルを最大まで強化すると、さらにもう一段階の強化が可能になる。
本作は攻撃スキルの種類が豊富なぶん、複数の攻撃スキルのバースト条件が、同じ補助スキルになっていることも多い。
同じ補助スキルでバースト条件を満たせる攻撃スキルを取るようにすれば、そのぶん自由に選べる補助スキルが増え、スキル編成の自由度が高まるのも特徴と言えるだろう。
各ステージでは一定時間ごとにボスとなる大型機体が出現。
大型機体が登場したタイミングでザコ敵は自動的に一度全滅し、高いHPを持つボスとの1対1の戦いが展開する(ボスによってはザコを召喚することもある)。
ボスのHPを早く減らすために攻撃力を上げるためのスキルを取るか、あるいは自身の耐久力を高めるスキルを選ぶか、といった取捨選択が勝敗を分ける。
ステージの最後に登場する大型機体を撃破できれば、晴れてステージクリアーとなる。
大型機体が登場するまでの時間は決まっているが、大型機体との戦闘中はタイマーが一時的に停止。
基本的にはステージ開始から5分、または8分で最終ボスとなる大型機体が登場するが、大型機体との戦い自体も含めると1度当たりのプレイ時間は10分前後といったところだ。
メダルを育てて編成強化!
本作では編成の概念があり、アルファメダルからゼータメダルまでの6つの枠にメダロットを編成してバトルに挑むことになる。
アルファメダルに設定したメダロットはリーダーとなり、バトル中に操作する機体となるほか、スタート時に使える攻撃スキルもその機体のものとなる。
各メダロットにはR、SR、UR、LR、MRのグレードが存在し、グレードが上がれば移動速度や特定の攻撃ダメージの強化など、編成することで得られるボーナスも増加する。
機体のレアリティは同一機体・同グレードのものを合成していくことで引き上げられるため、プレイを続ければガチャ運に頼らずとも上位グレードの機体で編成を組むこともできそうだ。
操作する機体のPWR(攻撃力)とARM(体力)は機体のレアリティによっても変化するが、より大きいのはアルファからゼータまでの各メダルが持つレベルだ。
メダルごとに対応した素材とコインを消費することでメダルのレベルを強化でき、これにより編成全体のPWRとARMが上昇していく。
プレイ序盤は最初のステージですら生き延びるのはむずかしく感じるが、ある程度プレイを進めて育成を進めると、大型機体が登場した瞬間に撃破することもできるようになるなど、成長による変化は実感しやすい。
もちろんステージが進めば敵も強くなっていくため、育てすぎたせいでぬるくなってしまう、といったこともない。
ステージ内でのレベルアップによる成長だけでなく、メダル育成によるゲーム全体を通しての成長を実感しやすいのは本作が持つ特徴のひとつと言える。
そのほか、ゲーム全体を通しての育成は“研究”という要素でも行える。
こちらはコインなどを消費してPWRやARMの上昇、被ダメ軽減といった強化を進められるもので、ゲームをプレイしてプレイヤーランクを上昇させることで解放可能な項目が増えていく。
育成要素自体もシンプルでわかりやすいうえに、メダルなどを強化したことで突破するのがきびしかったステージでも余裕が出る、などゲームプレイでも成長を実感しやすい。
ステージ内で獲得するスキルの組み合わせなども重要だが、操作が苦手な人でも育成の力で突破しやすくなっているのはありがたいところだ。
適度に熱中できてサブゲーとしても遊びやすい!
『メダロット』を題材とした本作だが、ベースはいわゆるサバイバーものであり、作品や機体を知らなくてもゲームは楽しめる。
コウモリ型のメダロットであるコフィンバットの群れが突進してくるなど、本ジャンルの走りとなった作品を彷彿とさせる場面もあり、ある意味でお約束どころは押さえられている。
もちろん『メダロット』ファンであれば、本作はより楽しくプレイできる。
単純にさまざまな機体を組み合わせ、操作できるのもうれしいが、各機体の攻撃スキルを見るのも楽しみのひとつと言える。
とくに、『メダロット』シリーズを代表する機体であるメタビーにはニヤリとさせられた。
多くの攻撃スキルはバーストによって攻撃範囲の大幅拡大、クールタイムがほぼ消滅といった大幅といった強化が行われ、エフェクトの色も派手になるといった変化がみられる。
しかしメタビーの場合、バースト前は敵に向かって弾を撃つ、リボルバーやサブマシンガンを思わせる攻撃なのだが、バースト後はミサイルによる攻撃も追加されるのだ。
この手のサバイバーアクションはプレイを始めるとなかなか止められず、気がつけば時間が溶けていた、という経験をした人も多いだろう。
しかし本作ではいわゆるスタミナの概念が用意されており、プレイにある程度の制限がかかるようになっている。
このおかげで無限にプレイを続けて生活が崩壊、といったことも防げるので、筆者のように自制心に自信がない人でも安心して遊べるだろう。
スタミナによる制限があるぶん、サクッと遊んでしばらく放置といった遊びかたができる本作。
遊ぶカロリーがそこまで高くないので、すでにほかのゲームを日常的にプレイしている人でも、サブゲームとして隙間時間に遊びやすい作品だ。
『メダロット』好きに触れてほしいのはもちろん、『メダロット』を知らない人も本作から機体デザインなどを通してシリーズの魅力に触れてほしい。