『コトダマン』プロデューサー&ディレクターインタビュー。“二刀流”での地固めを続けた2024年、7周年でのさらなる進化を目指す2025年

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『コトダマン』プロデューサー&ディレクターインタビュー。“二刀流”での地固めを続けた2024年、7周年でのさらなる進化を目指す2025年
MIXIの『共闘ことばRPG コトダマン』(以下、『コトダマン』)が2025年4月に7周年を迎える。

4.5周年のタイミングで実施された体制変更以来、10周年を目標として長期的な運営を見据えて改修を続けてきた
『コトダマン』。2024年にもさまざまなコラボやオフラインイベントで盛り上がりを見せる一方で、初心者向け施策の増加など、より遊びやすくなる進化を続けてきた。

現体制がスタートしてから10周年までの折り返しを迎える2025年、
『コトダマン』はどのような動きを見せるのか。今回はプロデューサーの大槻一彦氏(文中:大槻)、ディレクターの望月貴矢氏(文中:望月)ら2名にインタビューを実施したので、その内容をお届けしていこう。
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▲大槻一彦氏(左)と望月貴矢氏(右)。
※本稿は『コトダマン』の提供でお送りしています
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2024年を振り返って


――この2024年を振り返ってみて、一言で表すとどんな「ことば」になりますか?

望月
今年は初心者コトダマー向けにゲームを遊びやすくするアップデートや基盤改修に注力して、地固めを行ってきた一年でした。

一方で夏のイベントを“ゴッドインジャパン”から“夏ダ祭”に変えたり、“チョーベリーGODパーティー”を開催したりと、既存の枠にとらわれないチャレンジもありました。異業種コラボもそのひとつです。

これを考えると、
私にとっての2024年の“ことば”は「二刀流」といったところですかね。

大槻
従来の機能改修と新しいチャレンジの「二刀流」ですね。

ほかの一言で言うと「大変」っていうのも出てきますけど、これは言っちゃダメなので(笑)。
私の2024年の“ことば”は「充実」で!
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――今年やってきた施策について、いちばん記憶に残っているものを教えて下さい。
望月
今年の上期は“初心者が遊びやすい環境にする”こと、そして“ことば遊びの体験拡張”の2軸のもとに走ってきたのですが、今年の終わりとなるいまとなっても、この1年の記憶となるとそのふたつが強いですね。

初心者向けの部分でも“ましろツアー”やデッキ適性判定機能、イベント専用画面を実装しました。「初心者はここから遊ぼう!」という誘導を強化するために作ったのですが、これが非常に好評で嬉しく思っています。

またことば遊びの面だと7文字を作る“コトバースト”の反響が大きく、実装後は7文字を狙う人がハッキリと数字に出るくらいには増えたので、これもまた嬉しいですね

――たしかに、私も7文字の言葉を作る意識をするようになりましたね。これまでにも偶然作れることはありましたが、7文字の言葉を作るモチベーションができたことで、ことばづくりの遊びがすごく楽しくなりました。

大槻
私はゲームには達成感が大事だと考えています。高い壁に挑戦して乗り越えたときの「すごいじゃん!」という体験ですね。これがすごく大事だと思っていて、6年以上続くゲームでそこをもう一度掘り起こせたのは、私たちにとっても成功体験ですし、いい反応をいただけていてすごく嬉しいです。

――“チョーベリーGODパーティー”を取材した際、参加者が挑むミッションとして“コトバーストを作る”がありましたが、これをあっさり達成しているチームがあったのが驚きでした。ユーザー側も7文字の言葉づくりに慣れてきているのでしょうか。

望月
よく作る言葉の引き出しは増えていると感じています。狙って作ったものは覚えている方も多いでしょうし。

大槻
7文字作りを通じて、新しいことばを発見し続けるいわゆる“開放勢”の方々のすごさをいろんな人に知ってほしいですね。本当にいっぱい開放しているので。その勢いで俳句もバンバン作っていってほしいです(笑)。

――先ほど、コトバースト実装後に7文字を狙う人が増えたというお話がありました。これは実際にデータとして表れたということでしょうか。

大槻
データ分析担当からも「明確に変化があった」と、共有がありましたね。

望月
コトバーストは4月に実装されたのですが、実装直前の3月と比較すると7文字の"ことば"が作られる頻度は約3倍にまで増えていますね。4月は周年イベントの影響で言葉を作る回数が全体的に増えているということもあると思いますが、それを踏まえても大きく伸びています。
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――今年実装した機能や新たに行った施策の中で、とくに感触がよかったものを教えて下さい。

望月
“ましろツアー”ですかね。クロニクルモードや“軸の試練”にも触れていくことで、『コトダマン』の基本的な遊びかたがわかるようにした、初心者をフォローするための施策です。

レジェンドキャラが報酬になったのが初めてでそこの反響も大きく、発表したときの公開生放送では会場から大きな声が挙がりました。

――“軸の試練”は『コトダマン』を初めてやる人が「“い軸”ってこういうことか」と理解を深めやすくなるいいコンテンツですよね。新しく日本語の構造を発見しているような気持ちよささえあります。

望月
『コトダマン』では4文字を作っていくことがひとつの正解になっているゲームですが、それをうまくこなしていくには軸の概念が大事になってくるんですよね。

以前、ロード画面に流れるヒントに軸について表示するよう調整したのですが、やはり文字でヒントを見るだけだと初心者の方にとっては難しい部分もあります。それならば実際に軸を意識して遊んで体験してもらうのがいちばん理解が進むだろう、ということでこの機能を追加しました。
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大槻
“い軸”や“う軸”は辞書には載ってない、私たちコトダマーだけに通じる考え方であり、コトダマーにしか通じないワードなんですよね。それを公式が発信すべきかという議論もありましたが、こうして遊びやすくなる発見があって良かったと思います。

望月
軸を理解できたタイミングって、明らかにプレイングスキルが向上したと感じられるので、それもプラスに働いていると思います。この達成感もまたゲームから得られる楽しい瞬間だと思うので、ひとりでも多くのプレイヤーに、「軸を理解する」という達成感を味わっていただきたいという思いがありました。

大槻
軸を理解すると“楽しい”から“気持ちいい”に切り替わる部分があって、新しい境地にいけるんです。

――個人的には“満福ロード”の追加がうれしかったです。とくに各属性や種族の敵へのダメージがUPするという特典が魅力的でした。これまで満福を作るモチベーションが次のクエストに向けた準備に限られていたのですが、満福を達成することそのものに意味が出たのはすごく大きかったです。

大槻
我々のゲームは満福のキャラを増やしていくことが基本的な遊びかたになっています。コトバーストによってことばづくりのおもしろさという原点回帰ができたように、満福ロードは“満福を作るために遊ぶ”という部分にもう一度フォーカスしたかったという狙いがあります。

望月
少し前までは「ゲーム内で目標が持ちにくい」と意見をいただく事もありました。そこでその真意を分析してみたところ「満福を作るモチベーションを持っていただけていない」ということが分かり、そこの補強として実装した形です。

しかしこうして実際に実装してみたものが、ちゃんと期待通りモチベーションになっていると聞けたのはうれしいですね!

――このほか思い出に残っているものがあれば教えて下さい。

望月
さきほど名前だけ出しましたが、デッキの適正判定機能の実装も思い出に残っています。『コトダマン』は軸のほかにも状態異常やギミックなど、いろんな要素を考えてパズルのようにデッキを組み上げていく必要があります。

適正判定機能が実装される前の
『コトダマン』では、とりあえずクエストに挑んでみて、そこで得た情報や経験をもとにデッキを調整するという動きが基本的な流れとしてあったかと思います。しかしこれは面倒ですし、初心者には不親切でハードルを高くする要因になっていたので、クエストに挑む前に視覚的にわかるようにしたかったんです。

当初は初心者向けとしての機能として考えていたのですが、実装したいまとなっては自分も使っていますし、だいぶ遊びやすくなったと思います。

――では、この1年で苦労した思い出はありますか?

大槻
苦労という言葉でまず思い出すのが、僕のせいで開発チームのみんなが苦労したのが“ましろツアー”ですね(笑)。強いこだわりを持っていたので「もっと工夫の余地があるはずだ!」とだいぶ作り直してもらいました……。

望月
ライトに挑みやすくする変更や視覚的なわかりやすさ、見せかたなど、けっこう作り直しましたね。

大槻
ちょっとの発言でみんなが大変になっちゃったので、反省しております(笑)。大変だったけれど、こうして「よかった!」と言っていただけているので、救われています。
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――いろいろなことが実装された2024年でしたが、改めて今年はどのような目標で開発・運営をされていたのかお聞かせください。

望月
冒頭で挙げてしまいましたが、“ことば遊びを拡張する”と“初心者コトダマーがより遊びやすくする”の2軸で走ってきました。

――2024年が終わるいま、目標に対する達成度を自己評価するとどのようになりますか?

望月
ことばづくりの体験拡張はアプリ内外含めて一定の達成はできたかなと思っています。ただ言葉は新しい流行語が増えたりと流動的な部分があると思うので、引き続き拡張していきたいと思います。

初心者施策に関しても、遊びやすくするための仕組みを年間を通して多数追加してきたので、かなり前進が出来たと考えています。一方でまだまだ初心者の方に遊びやすくするための伸びしろはあると思っています。遊べるコンテンツも増えているので、そちらに対しての導入についても引き続き調整をしていきたいですね。

また、長く遊んでいただいているコトダマーがお楽しみいただける体験についても、今後下期や7周年に向けて模索していきたいと思っています。

大槻
「全力でやり切れたか?」と自問をすると「120%やり切った!」と言える自負はあるのですが、それで思った通りに成果が出たかとなると、100点満点で60~70点。残り30~40点もしっかりと埋められるよう反省すべき点は反省して、さらにご満足いただけるよう取り組みます!

――私は適正判定機能も"ましろツアー"にも大満足をしていて、遊びやすさの変化については100点だったと個人的に思っているので、思ったより自己評価が低くて驚いています(笑)。

望月
ありがとうございます! ですが「作り手として、もうちょっと上を目指したい」というのも素直な感想なんです。

大槻
全力は出せたけど、まだゴールにはたどり着いていないという感覚ですね。最近になってやっと、ユーザーのみなさんがSNSなどで「おもしろい」と発信してくれたり、周りの人に紹介してくれているシーンを見るようになったのですが、もっと「めっちゃ楽しい! みんなやろうぜ!」という想いが素直に湧き出てくるようなゲームにしていきたいですね。

ちょっと建前のようになってしまうのですが、MIXIという会社は“「心もつながる」場と機会の創造。”というのをミッションに掲げ、僕たちも実際そうしたいと思って仕事に取り組んでいます。なのでやはり、僕たちは
『コトダマン』がコミュニケーションツールになるところにまでたどり着きたいんです。
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――大きな目標ですね。応援しています! そのほか今年目標にしていたことで、達成できたことがあれば教えて下さい。

望月
ことばづくりの体験がアプリ内にとどまらなかったことですね。『コトダマン』のチームでは「ことばを考えて日常を楽しく」というビジョンを掲げているのですが、今年は異業種コラボをさせていただきまして、こうした動きは今年特有の達成できたことだと思います。

大槻
渋谷に懐語をテーマとした屋外広告を展開したのですが、「ここってあのときこうだったよね」、「こんな単語使ってたよね」というのをゲーム外の人にも楽しんでもらえたのも、ひとつのいい例ですね。

望月
それと6周年記念オフラインイベント「コトダマーうぇるかむ祭2024」では『コトダマン』カードゲームの試遊会もありましたし、ダイソーさんで“共闘ことばRPG コトダマン ことばシールブック”も販売しました。

大槻
じつはダイソーさんの商品を通じて、『コトダマン』はひっそりと海外進出も果たしました(笑)。ダイソーさんは海外にも1000店舗近くあるので、それであのシールブックにはアルファベットも入れているというわけです。

望月
コトポータルの運用も今年からスタートですね。

大槻
コトポータルで俳句を募集した際、300~500個を超えて集まったときはビックリしましたね。ひとつひとつの句が本当によくできていて、背景にいろいろな思いがあることも伝わってきて、感動しちゃいましたね。とくにヨサリの句とか。

望月
ヨサリというのは今年の5月に最終章を迎えた『天地に託せし願い』のラスボス的なキャラなのですが、彼女が持つ「夜さり」ということばを俳句にも絡めていただいたんですよね。

大槻
教養とコトダマンへの登場時期との合わせ技が本当に凄いなと思いました。
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大槻
今回こういうトライで感じたのは、みんな"ことば作り"が好きなんだな、ということです。お題をもとに何か考えましょう、というと誰でも楽しく参加できる。言葉の魅力みたいなものですよね。

ことば作りに対する愛情、情熱をゲームの内外どちらでも再確認できたのは、今年最高の収穫だったかもしれません。

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基盤改修の進捗は?


――アプリの基盤改修の話は以前から出ていましたが、現在の進捗はいかがでしょうか? 進んでいるとは思うのですが、なかなかプレイヤーでは実感しづらいところでして。

望月
現在では2チームに別れて改修作業を進行しています。インフラやツールなどの基盤をアップデートするチームと、『コトダマン』のゲーム本体の実装を改善するチームですね。

おっしゃる通りユーザーからは見えにくいところですが、インフラやツール面のアップデートは順調に進行できています。

大槻
最近のコラボでは、ガチャの演出にコラボ特有の演出が出ることも増えたと思うのですが、あれはじつは改修の成果です。これまでも特別な演出を出せていたのですが、開発しやすい環境が整えられたことで、これまで以上の高頻度で特殊演出を実装できるようになっています。

望月
コラボ限定アイテムの実装頻度が上がっているのもそうですね。開発のコストが減少して新しいものを実装しやすくなったんです。なので、今後もさまざまな機能をお届けしていけると思うので、楽しみにしていてください。
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――あまり気付けていないだけで、すでに多くの恩恵は表れているんですね!

望月
地道にではありますが、着実に進行しています!

大槻
これからはスキル開発もしやすくなってきますし、要件が緩和されるのでやれることは増えています!

――新しい機能、楽しみにしています! しかし基盤改修はどこをゴールにするかが難しそうですね。やり始めたらキリがなさそうというか(笑)。現時点で決めているゴールというのはあるのでしょうか?

大槻
現状だと、内部の仕組みが複雑&煩雑すぎてゲーム内のイベントやキャンペーンを充実させたいと考えても、実施するのがすごく難しくなっています。ここがいちばんのボトルネックになっているので、ここをしっかりと直しきるまでが一旦のゴールになるかと思います。これさえ達成できれば、より柔軟に遊びを企画できるようになるので、楽しみにしていてください。

――ゴールを100%とすると、現状の進捗度はどの程度でしょうか。

大槻
「これを改善しないと10年以上の長期運営を目指す時に支障が出る」という必要最低限の箇所だけを見れば、7割ほど改修は完了しています。なので、今後運営ができなくなったり、行き詰まって新しいものが何も出せなくなることの懸念はもうほとんど払拭できている状態です。

しかしそれとは別に面白さのために、プラスアルファでやりたい部分はまだまだありまして。みなさんにユーザーサプライズをお届けし、楽しんでいただくための土台作りという点を見れば、まだまだ達成率は1~2割といったところでしょうか。

とにかく10周年を超える運営を目指すうえで死活問題になりそうな箇所の改修には目処が立ち始めたので、ここからは
『コトダマン』をより楽しんでもらうための改修にリソースを割いていこうと思っています。

オフラインイベントの今後


――“チョーベリーGODパーティー”を開催してみて、ユーザーからの反響はいかがでしたか?

望月
ありがたいことに毎回参加された方の満足度が非常に高く、アンケート回答では90%以上の高い満足度評価をいただいています。

一方で地方も含めてより多くの方に楽しんでいただくことには課題を感じております。今後はより多くのコトダマーを盛り上げられる、新しいイベント方式を取れないか模索している最中です。

現状、オフラインイベントに参加いただいている人数の規模感は数百人ほどですが、コトダマンはもっと多くの方々に楽しんでいただいているゲームですから、今以上に規模感を拡大したいという目標があります!

大槻
現状はオフラインイベントの満足度は100%近くて、毎回満足度が高すぎてびっくりしています。

ただもっと多くの人にそれを届けないと、オフラインイベントにいかなかった人は何も知らないまま終わっちゃいますよね。そこを拡大して、いろんな人に届けるにはどうしたらいいか練っているところです。

――地方というワードがありましたが、地方巡業タイプのイベントなども検討されていますか?

大槻
どう実現するかは慎重に検討中です。メインメンバーはスタジオにいて地方とつなぐような、配信とオフイベのハイブリッドのようなイベントがあってもおもしろいかもしれませんね。

ただイベントについては、運営スタッフたちがスキマ時間をうまく作って、それでなんとか実施まで動いているというのが現状です。拡張しようにも、単純に人手が足りないという状況ですね。

もちろん、そこを外部のイベント業者さんにやってもらうこともできると思います。しかしそれでは「イベントをみんなに届けたい!」という想いで時間を捻出しながら作っているスタッフたちの手弁当のものとは、同じ温度感のイベントにはなりません。

この満足度の高さは、スタッフたちの熱量があってこそだと思っているので、闇雲にスケールを拡大するのではなく、現状お楽しみいただいている皆様に加えて、今後参加いただく皆様にとっても満足度の高いイベントになるようにしっかり考えていきます。

スタッフの力を今後も借りつつ、もっとたくさんの人に楽しんでもらうやりかたを模索しています。
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コトダマンのつくりかた


――今年登場したコトダマンは、ライトユーザーから見てもわかりやすく強いものが多かったと思います。2024年に目玉になったコトダマンたちは、実際にそうした開発コンセプトで動いて作られていたのでしょうか?

望月
とくにそういったコンセプトではなかったのですが、「結果そうなった」という感じですね(笑)。しかし個人的にはまだ"わかりやすさ"は足りていないと思っています。なので7周年以降はそこをわかりやすく強くしていきたいですね。

現状だと一部のコトダマンに、わかりやすい強さを感じていただけていると思うのですが、一方で「降臨コトダマンなど、遊んでいく事で獲得できるコトダマンたちの強さはわかりやすいか?」と聞かれたら、そうではないと思います。なので今後は遊んでいく事で獲得できるコトダマンの性能もわかりやすくお届けできるような形を整えていきたいですね。

――ちなみに「今年のコトダマンはこういうコンセプトで作ろう」というような制作の指針はあるのでしょうか?

望月
具体的に統一されたコンセプトはないですね。ただ昔と違って、最近のコトダマンはキャラクターの性能と世界観がより強く結び付くようになっています。

これは基盤改修のようにチームの動き方にも改修を加えた結果ですね。世界観を管理するチーム、レベルデザインのチームといった各班が連携しやすい現場になったので、その影響が顕著に出始めているんです。

――そういった変化も起きていたんですね!

大槻
これまでは完全分業制というわけではないのですが、各班で局所的な最適化を求めるような形になっていたので、ラインに乗せて作業が進行していくといった色が強かったのですが、現在では全体的に最適になるように各セクションが垣根を超えて動けるようになったので、その影響が出ている感じですね。

望月
やはりキャラクター性と性能が一致したほうが、使っていて納得感も強いですし、使っていて楽しいですよね。

――過去のインタビューでコトダマンの作りかたを伺ったときは、レベルデザイン担当者が文字や性能を作って、それをもとに世界観チーム側で世界観を作って、そしてデザインチームがデザインを作るという流れがあるとお聞きしました。世界観にあった性能のコトダマンを作る場合は、作り方の順序が変わってくるのでしょうか?

望月
流れといいますか、その順序でコトダマンが作られているのは変わりません。またレベルデザインのチームが少し先に動き出すのは変わらないのですが、現在は制作開始のタイミングが早くなったことで、各班がいっしょに走れる区間が長くなったような感じになっているんです。

――陸上競技で例えると、バトンを渡していくことには変わらないけど、並走して渡せるゾーンが広くなった、みたいなイメージでしょうか?

大槻
そうですね、以前はバトンの受け渡しできる区間がほとんどなかったのでバトンを落としたらおしまいでした(笑)。なので、バトンを落とさない事に意識を大きく割く必要がありました。いまはバトンを渡し切る前に、並走しながら互いに認識のすり合わせを行う余裕があります。

――そんな現在の開発環境で、コトダマンを作るうえでもっとも強く意識している箇所はどういった点になるのでしょうか?

大槻
コアなプレイヤーなら、新しいコトダマンの性能を見てすぐに「こう使えばいいのか」「あのクエストに連れていけそうだ」とわかると思います。しかし僕のようなライトなプレイヤーはそうはいきません。そんな僕にでも「あのコトダマンが欲しい!」と思える、使い方に困らないようなコトダマンが生まれるようにしたいですね。

この「ライト層の人が使っても強い」というコンセプトはグランドコトダマンを実装したときから意識しているポイントです。目玉でもありますし、誰が使ってもうれしいものに仕上げるよう気を配っています。

望月
私は、入手したときの満足度を多角的に見ています。コアゲーマーとしてうれしい部分と、ライト層が見てもわかりやすく強い部分を備えるように意識を払っているといった感じでしょうか。

大槻
その両立は難しいと思いますが、非常に重要なことですよね。

たとえば望月はめちゃくちゃプレイヤースキルが高いコアプレイヤーですが、ライト層の僕からしてみると、望月たちコアプレイヤー同士の会話は意味がわからないこともあるんです。同じゲームを遊んでいるはずなのに、プレイヤースキルが違うだけで話が理解できなくなるというのは、あまり健全ではありません。

なのでこうしたギャップをしっかり埋めて、誰が見てもちゃんと強さがわかるし、上級者はもちろん初心者でも使ってみたくなるようにコツコツ調整をしてコトダマンを生み出しています。

2025年の『コトダマン』


――2025年の7周年に向けて、目標や抱負をお聞かせください。

望月
来年もコラボとオリジナルの両軸で力を入れていきたいと思っています。コラボで開始したユーザーが『コトダマン』のオリジナル要素も楽しんで、次のコラボも遊んでいただけるように引き続きチャレンジしていきたいですね。

オリジナルの方も、初心者コトダマーが遊びやすくなる工夫はより力を入れていきます。また長く遊んでくれている人が、一層熱量を持ってお楽しみいただける要素も提供していきたいと思います。

大槻
毎月IPコラボをやっていく流れは崩しませんが、オリジナルをもっと皆さんに見てもらえるように、ちょっとずつ変えていこうと思っています。

オリジナルキャラやストーリーの評価はとても上がってきているんですよ。そこにもっと自信を持って発信していこうと思います。

――2025年になってからまず訪れる大きなニュースはどのようなものになりますか。

望月
まずは12月31日の生放送を絶対に見ていただきたいです。日付としては2024年末ですが、そこは年末年始のつながりということで。

<生放送の視聴はこちら!チャンネル登録をしてお待ちください!>
https://www.youtube.com/live/2HZM-uEPhd0
大槻
去年は年末年始の盛り上がりを一度立て直そうということでゼロからのスタートにしたのですが、今年は去年を超えようという意気込みで取り組んできたので、いい企画になっています。望月は保守的なので、基本的にハードルは上げたがらないのですが、この年末生放送は今年いちばんの自信があると豪語していました(笑)。

望月
ご期待ください!
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――2025年は7周年ということもあり、遊び心あるコトダマンでは「ラッキー7の7周年!」とおもしろいことをやってくれそうな気配を勝手に感じています。7周年に向けてのロードマップの中で、ユーザーにとくに注目してほしい箇所がありましたらお教えください。

望月
年始から7周年までは少し間が空くので、1月、2月、3月と7周年準備イベントを用意しています。その間もコラボはありますが、オリジナルの施策にもご注目いただきたいです。

大槻
あとは秋に血眼になって作っていたものが1~2月にお披露目できると思うので、そこも楽しんでほしいですね。

望月
過去のコラボで特別なシステムとして用意されていたような、体験を拡張するようなものが入ってきます。

大槻
この記事が出るころには情報が出ていると思いますが、大人気タイトルである2作品とのコラボもありますね。

一方とはゲームとの初コラボがコトダマンになるので、ぜひご期待していただき、楽しんでください

――最後に、ユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。

望月
ずっとお伝えをしてきた通り、10周年に向けた基盤改修やアップデートは着実に進行していきます。

未来に向けた基盤改修への注力などにより、2024年はお客様からは見えづらい進歩の仕方もあったと思うのですが、2025年は実感いただきやすい“進化”の年にしていこうと思っています。

大槻
7周年は“進化”の年として、覚悟を決めていろんな変化をしていくつもりです。お楽しみに!
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