XFLAGへのパブリッシャー変更でどう変わる!?『コトダマン』中村たいらPと菅野匡信PMに直撃インタビュー!

2019-09-05 17:00 投稿

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共闘ことばRPG コトダマン

セガの『コトダマン』はXFLAGでどう変わる?

セガゲームスより配信中の『共闘ことばRPG コトダマン』(以下『コトダマン』)が『モンスターストライク』(以下『モンスト』)を開発・運営しているXFLAGへパブリッシャーが変更されることが、2019年8月9日に発表された。10月末を目処にXFLAGへ移籍するということで、これから『コトダマン』はどう変わっていくのか? 『コトダマン』プロデューサーの中村たいら氏と、XFLAGの『コトダマン』プロジェクトマネージャーの菅野匡信氏に話を伺った。

 
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▲『コトダマン』プロデューサーの中村たいら氏(写真左)と、XFLAGの『コトダマン』プロジェクトマネージャーの菅野匡信氏(写真右)。

『コトダマン』は運営移管ではなく移籍

--まずは改めて『コトダマン』のXFLAGへの移籍の経緯をお聞かせください

菅野:もちろんいろいろなことがあってのことなのですが、あえて言うならお互い自然に巡り合ったという感じですかね(笑)。

中村:そうですね。運命かな、と思います(笑)。

菅野:もともとXFLAGとしてもコミュニケーションという部分をいちばん大事にしているのですが、言葉ってコミュニケーションにおいて大事な武器じゃないですか。ですので、言葉を使ったゲーム『コトダマン』には以前から気になる存在でした。

中村:「『コトダマン』をよりもっと大きくしていきたい!」という同じ思いがあった、ということですよね。本当にいま、楽しく仲よくやっているんですよ、僕ら。

--移籍との発表ですが、運営移管との違いはどのような部分でしょうか?

中村:運営移管というのは引き継ぎはしますが、移管先が運営を行います。今回はセガの『コトダマン』チームにXFLAGさんのチームが加わる形なので、“移籍”という言葉を使いました。

--それは開発スタッフも運営スタッフも両方ですか?

菅野:そういうことですね。

中村:今はセガの『コトダマン』チームがベースですが、XFLAGさんから、さまざまな知見を持った方が加わってくれています。ゆくゆくは、元がどうとかは関係なく、より強化された『コトダマン』チームになっていくと思います。最初は元々の『コトダマン』チームのみんなも「どうなるんだろう?」って不安があったと思うんですよね。でも、もう2ヵ月くらい経っていますが、すごくいい環境で仕事をしています。

--菅野さんはコトダマンPMということですが、これはプロジェクトマネージャーということでしょうか?

菅野:2、3ヵ月くらい前から、いっしょに仕事をしていくうえで、いろいろとやらせてもらっています。こちらのオフィスへ移動するための受け入れ態勢とか、XFLAG側のスタッフが加わるための話し合いですとか。要するに何でも屋なんですが、そう言うわけにもいかないのでプロジェクトマネージャーということで(笑)。

中村:XFLAGさんのオフィスで開発体制を整えられるように、いろいろと動いてもらっていて、すごく手厚く迎え入れてもらえている感じですね。のびのびやらせてもらっています(笑)。

 
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--過去に例のない大型移籍という印象ですが、ユーザーからの反応はいかがでしょうか? また、反応をどう受け止めていますか?

中村:生放送やプロデューサーレターでもお伝えしているのですが、まず今までの『コトダマン』チームの決めたことがこれからもベースになります。そこにXFLAGさんの得意な部分やその知見が加わっていくという形です。なので、今までの『コトダマン』の良さがXFLAGさんによって曲げられるということは絶対にないとハッキリ言っておきたいです。

--『コトダマン』ファンには気にせず遊んでほしいということですね。

中村:本当に何も変わらないんですよ。どちらかというと、チームの人数は増えていますし、プロモーションも大々的にやっていく予定ですし、マイナスは一切ないんですよね。とはいえ、いくら言葉を並べても不安な方は不安だと思うので、そういう方はこれからを見ていていただきたいですね。それでも「“セガの”『コトダマン』がいいんだ!」というユーザーさんにも“XFLAGの”『コトダマン』を愛してもらえるように努力していくしかないと思っています。

マルチプレイの仕様変更で狙うこれからの『コトダマン』

--移籍にあわせて、マルチプレイに手を入れることになった経緯をお聞かせください

中村:もともとマルチの改修は検討していたのですが、XFLAGさんから、マルチが活性化したときの爆発力について意見をいただいて、そこが強くなれば『コトダマン』はもっとイケると後押しされたというのが大きいですね。よりマルチを活性化させるために変更へと舵を切りました。

--マルチプレイを強化していくと聞きますと、ソロでは遊べなくなるような印象もありますが、どうなんでしょうか?

中村:マルチができないから楽しめないというようには絶対しません。現在はシングルプレイを愛して楽しんでくれているユーザーさんが多いんですが、そこは絶対に裏切らないようにしたいと思っています。

--ソロで遊べる人もいるし、多少弱い人でも強い人がフォローしてクリアーできるようなゲームバランスという感じでしょうか?

中村:そうですね。ただ、もうちょっとマルチでわいわい楽しんでほしいな、という思いはあります。XFLAGさんのノウハウを活かせる部分だと思っていますし、マルチプレイを広げるチャンスにはしたいです。マルチのプレイ感が圧倒的に楽になるように仕様も変更されます。

 
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--1ターンに全員で文字を出し合う仕様から、1ターンごとひとりでプレイする仕様に変更になりますね。

中村:現行の仕様と変更後の仕様なんですが、どちらも一長一短あるので、そもそもサービス開始前に悩んでいた部分でもあったんですよね。最終的には“みんなで言葉を作る”というコンセプトを最大化するために、1ターンにみんなで文字を出し合う仕様にしたんですが、みんなが同じ熱意や気持ちを持って遊ぶなら、その時の絶対的な楽しさは上だと思います。ただ、ほかの人のデッキも確認しなきゃいけないので、プレイヤーの負荷が大きいんですよね。

--配信が開始されてからも、少し考えることがあったということでしょうか?

中村:実際に配信から1年以上経って、ユーザーの意見を見ていてもマルチプレイが重いという印象がありました。また、XFLAGさんのなかでも今回の移籍をきっかけに『コトダマン』をプレイしてくれてハマっている人が多いんですが、そういう方々を見ていてもマルチプレイのハードルの高さや、負荷は感じました。

--4人のデッキで言葉を作るのが難しい?

中村:『コトダマン』って手札が多ければ多いほど有利と思う人がいるかと思うんですが、じつは逆なんですよね。すごく時間をかけて何通りも試せるなら多くてもいいんですが、基本的には選択肢があればあるほどまとまらないんですよね。

--確かにそうですね。

中村:ある程度は頭の中で文字を当てはめて考えているので、4文字のほうが負荷の軽さは圧倒的です。あとは、生放送のナメカタチャレンジ(『コトダマン』のAP・ナメカタ氏が高難易度の降臨に挑む企画)での視聴者とのやりとりを見ていて、仕様を変えてもいけると判断しましたね。盤面と4枚の手札をみんなで共有して、考えてわいわい言い合えるというのは、今までよりも盛り上がると考えています。

--わいわい言い合えるということですが、“これ出せるよ”や“これ出せば”といったアドバイス機能はどうなるのでしょうか?

中村:そのターンのプレイヤーの画面を見ているので“これ出せるよ”はなくなりますが、“これ出せば”というアドバイスはできます。ちょっとどのタイミングになるかはわからないんですが、アドバイスなどの機能も活性化するように強化できればと思っています。

--現行の仕様は、あまりコトダマンが育っていない弱いユーザーでも、ほかの育っているコトダマンの“すごわざ”を成立させれば役立てる、という部分もあったかと思います。こういったメリットがなくなる点は?

中村:現行は弱い人が毎ターン4分の1影響していて、そこを強い人がフォローする形でした。逆に、ひとりのミスでそのターンが台無しになってしまうことがあって、下手をすると毎ターン言葉が成立しないこともあり得るんですよね。変更後は弱い人が4ターンに1回を担当することになるので、強い人のターンはしっかりプレイできますし、新たにリーダーレンタル機能もありますので、弱い人のターンのフォローもできます。

 
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--マルチプレイは「ほかの人に迷惑をかけたくない」というプレッシャーもあると思うのですが。

中村:そこも毎ターンじわじわとプレッシャーを感じるか、4ターンに1回感じるかのどちらがいいかだと思います。現行の仕様ですと、上手い人が上手くできたはずのところを壊してしまうという部分がどうしてもあります。これが変更後ですと、極端な話、すごく強い人がいればその人のターンでクリアーできることもありえるわけです。

--生放送でもそうでしたね。自分が凄く頑張ればクリアーしてあげられる、というのはキャラの入手や育成のモチベーションにもなりそうですね。

中村:そうなんです。現行の仕様って4人で言葉を作るので、その人のスーパープレイ的なものを見せづらかったんですよね。今回の仕様ですと、ひとりで完結するので、じつは自分が考えつかなかった言葉やプレイが見られるようになるんですよ。

--リーダーレンタル機能はどういった仕様なのでしょうか?

中村:そのターンのプレイヤー以外のプレイヤーのリーダーからランダムで1体使えるというものです。

--使ったら補充はされない?

中村:そうです。今までは強いコトダマンが1体だけいても、それほどメリットがなかったんですが、リーダーに設定しておけば活躍の機会が多くなります。ふたりのマルチプレイなら、相手のリーダーが必ず使えるようになります。

--それは便利そうですね。マルチでの弱い人視点というか、XFLAGさんの新規ユーザー目線が大きく影響しているのでしょうか?

中村:そうですね。XFLAGさんから入ってくるメンバーが全員新規ユーザーというわけではないんですが、すごく参考になる意見を頂いています。

菅野:初期離脱点などの改善案は『コトダマン』チームといっしょに、壁にペタペタと付箋を貼って資料にまとめてと、いろいろやっています。ユーザーのゼロ日目から、どういう体験をしてどういう離脱ポイントがあって、どういう改善が必要かというものですね。

 
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中村:マルチもそうなんですが、いろいろな部分の改善を進めていますね。

菅野:今まで『コトダマン』チームの手が回りきっていなかった部分だと思うんですが、おもに初期ユーザーがゲームをより早く理解して楽しめるように、というところです。これを元々の『コトダマン』チームとXFLAGで一丸となってやっていけているのがうれしいですよね。

--菅野さん的には新しいマルチの仕様はどうですか?

菅野:ターンごとに緊張が切り替わって、自分の手番に集中していればいいので、新しいほうが遊びやすくなっていると思います。たいらさんもお話ししていましたが、現行の仕様、ほかのプレイヤーが何を持っているか見ながら遊ぶのは少し疲れるかなと感じています。僕たちはサラダとか食べながら気軽にマルチプレイできる温度感がいいよねって思っていて、毎ターン4分の1緊張が回ってくるとそうはいっていられないじゃないですか。

中村:毎ターン手番がくるから目が離せなくて、忙しいのがありますよね。

菅野:変更後の仕様はソロとあまり変わらないプレイ感もありますので、現行のソロを愛してくれているユーザーさんにも楽しんでいただけるんじゃないかなと思っています。

中村:もちろん今はこれがベストだと思って実装に踏み切っていますが、これが完成形だとは思っていません。『コトダマン』はいろいろなユーザーの意見を取り入れて作ってきていますので、プレイしてみていろいろなご意見をいただければと思います。

--マルチの仕様というよりもマッチングに関してなんですが、ブラックリストなどの採用はありますか?

中村:うーん、そこはあんまり考えてないですよね?

菅野:そうですね。僕らとしてはコミュニケーションを提供したいというのがあるので、対面でのマルチを重視したいなという思いがあります。対面マルチをするともっともっと楽しくなるよ、という価値提供をしたいので、ブラックリストなどの機能は優先順位が少し下がると考えています。

中村:僕も『モンスターギア』のころから持っている思想として、対面マルチがいちばん楽しいというのがあります。もちろん、今まで楽しんでくれているソロを阻害するようなものであってはならないです。マルチがすごく楽しくなるように、外側のシーンに向けてプロモーションしていければと思います。

--集まって盛り上がっていけるという部分を強化していくということでしょうか?

中村:リアルイベントなどの、よりユーザーに楽しんでもらえて還元できるものがあると思いますので、対面マルチをフックに最大化したいというのが共通のテーマです。

菅野:そうですね。

--もうすでにリアルイベントなども視野に入っているのでしょうか?

中村:XFLAGさんはすでにXFLAG PARKをやっていますので、もし次の機会があれば、チームとしてはそこで『コトダマン』が大きなひとつの柱となれるように頑張りたいね、とは言っています。

--今後といえばXFLAGさんになることでビッグタイトルとのコラボを期待しているユーザーも多くいると思いますが?

菅野:まだ何も申し上げられませんが(笑)、僕たちがお付き合いのあるところや、みなさんが喜んでいただける、驚いていただけるところなど、いろいろと準備や検討をしています。

 
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--XFLAGさんというと、あとはショップでしょうか。グッズ展開などはどうでしょう?

菅野:こちらも現段階ではまだ計画中ですが、最大限楽しんでいただけるようなアイデアを考えています。

--コトダマンシールはかなり人気でしたし、楽しみにしているユーザーも多いと思います。では最後に『コトダマン』を楽しんでいるユーザーにひとことお願いします」。

中村:自分が信じて作ってきた大事な『コトダマン』を、XFLAGさんがすごく高く評価してくれて「これからいっしょに大きくしていこう」と言ってくれているのが凄くうれしいんですよね。『コトダマン』が大きくなるということが、ユーザーをより楽しませられることだと思っています。チームも士気高く頑張っていますので、今後にご期待ください。

菅野:いままでの『コトダマン』の価値を感じているからこそ、いっしょに頑張ろうということになっているので、これまでの価値を大きく変えてしまうようなことはしません。これまでの価値を活かしたうえで、より楽しくなるにはどうしたらいいかを考えています。今まで楽しんでいた人をないがしろにするようなことはしませんので、ご安心ください。より多くの人に『コトダマン』を楽しんでもらえるようにたいらさん、チームの皆さんたちと二人三脚で作っていきますので、今後にぜひご期待ください。

--ありがとうございました。

共闘ことばRPG コトダマン

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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ジャンルRPG
メーカーMIXI
公式サイトhttps://kotodaman.jp/
配信日配信中
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