大躍進を見せる『ドルフロ』日本配信の経緯や手応えをプロデューサーに直撃インタビュー!

2018-09-03 12:00 投稿

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ドールズフロントライン

『ドルフロ』大躍進の秘訣を探る

日本での配信前からTwitterのフォロワー数は30万人を超え、話題作として2018年8月1日に配信された『ドールズフロントライン』(ドルフロ)。

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本作は、実在する銃を擬人化したキャラクターたちを操り戦う戦略シミュレーションで、緻密に練り込まれた世界観が魅力の作品となっている。Pay to Win、いわゆる“課金=強さ”にならない仕様で、戦略性の高いバトルが楽しめる点も見逃せない。

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配信後は、App Storeのトップセールスランキングで16位にランクインするほどの人気を見せている本作。

今回のインタビューでは、『ドルフロ』のプロデューサーであり、開発会社サンボーンのCEOである黄翀氏(文中:羽中)とサンボーンジャパンの副社長、焦扶揺氏(文中:)に日本配信の経緯や配信後の手応えについて詳しく伺ってきた。

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▲『ドルフロ』プロデューサーの黄翀氏(左)とサンボーンジャパン副社長の焦扶揺氏(右)

銃やアニメ好きが集まった“雲母組”だから作れた『ドルフロ』

――まずは、羽中さんの自己紹介を少しだけお願いできますか?

羽中 『ドールズフロントライン』のプロデューサーをしている羽中です。もともと僕は日本文化やアニメ、ゲームなどがすごく好きで、大学生時代の2008年に、同じ志を持つ仲間を集めて“雲母組”という同人サークルを立ち上げました。それが『ドルフロ』の始まりです。

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▲『ドルフロ』起動時に出てくる“MICA TEAM”こそ、羽中氏が立ち上げた“雲母組”のことである。

――日本文化やアニメが好きだったことが“雲母組”が始まるきっかけだったのですね。

羽中 はい。それで“雲母組”では、自分たちが好きだった“銃”に関連する同人イラスト集や、銃に重きを置いた世界観のインディーゲームを制作しました。そのとき、制作したゲームが『ドルフロ』の世界観と繋がっています。

――それが処女作となる『面包房少女(パン屋少女)』ということですね。

焦 そうですね。『面包房少女(パン屋少女)』の世界観は『ドルフロ』のあとの世界の設定です。ジャンルにするとシミュレーションゲームかな?

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▲面包房少女(パン屋少女)』のゲーム画面。

――『面包房少女(パン屋少女)』を筆頭に、同人時代から銃に関連するものを制作していたからこそ『ドルフロ』が誕生したというわけですね。

羽中 そうですね。『面包房少女(パン屋少女)』を出したときは、ちょうど中国でアプリゲームが盛り上がっていた時期だったんです。それに乗る形で、既存のアプリゲームにはない独特なものを制作して売り出していこうと考えていました。

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焦 それがだいたい2015年くらいのことですね。

――ちなみに焦さんも“雲母組”のメンバーなのですか?

焦 そうですよ。じつは“雲母組”というのは『ドルフロ』開発チームの名前になっていて、うちに所属するすべての開発者が“雲母組”です。もし、これからPlayStation 4などのゲームを制作するとしたら、新しい“組”を作ることになるようなイメージですね。

――“雲母組”の皆さんは銃や兵器類が昔から好きだったとのことですが、そのきっかけはありますか?

羽中 みんな、気付いたら銃や軍事、兵器関連が好きになっていましたね、男のロマンじゃないですか(笑) 昔からよくFPS(ファースト・パーソン・シューティング)などを遊んでいたこともあり、必然的に“銃”がテーマのゲームを作っていた感じです。それに、戦車や戦艦関連のゲームはすでにあったので、そっちはあまり作りたくない、という思いもありましたね。

焦 実際、『ドルフロ』は銃の擬人化ゲーとよく言われますが、擬人化の要素は少し入っているだけです。ちゃんとストーリーを読めば、単なる擬人化ではないとわかってもらえるはずです。

『ドルフロ』製作時から予定していた日本展開

――続いて、『ドルフロ』を日本でリリースしようと思った経緯を教えていただけますか?

羽中 日本を含めた世界中で配信する予定でしたが、私たちがもともと日本文化が好きだったということもあり、開発当初から日本市場が重要であると考えていました。そのため、ほかの国のバージョンとは違い、日本版は開発会社に委託せず自社で運営しているのですが、さらに丁寧に制作したいと思った結果、こだわりすぎて時間がかかってしまいましたね。

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――開発段階から日本展開を考えていたと。ほかの国の『ドルフロ』は自社で運営はしていない、というのは初耳でした。

焦 日本版だけでなく、アメリカ版なども自社ですが、子会社は作っていません。韓国などは別の会社に任せて運営しています。日本版だけ“サンボーンジャパン”という子会社を作ってリリースしました

――子会社を作るほど日本版には力を入れていたということですね。 これは日本のユーザーは喜ぶと思います!

焦 ありがとうございます。そういえば、以前カスタマーサポートに対してTwitterのコメントで「海外のメーカーなのに日本語うまい」というコメントが来ていたのですが、実際は日本人が全部返信しているので、そこまでおかしなお返事にはならないと思います(笑)

――中国でいかに『ドルフロ』が盛り上がっているのか知らない読者も多いと思います。簡単に中国での『ドルフロ』の盛り上がり具合をお聞かせいただけないでしょうか。

焦 『ドルフロ』は、中国、韓国、台湾、北米、オーストラリアなどで現在リリースしています。そして、ついに日本でも。世界累計でまもなく1000万DLを達成しそうです。中国では2年ほど配信していますが、アクティブユーザーは減らずに増加の一方です。生放送の同時接続者数は平均50万人以上、夏イベの情報を発表した生放送では同時接続者数100万人以上を達成しました。

――生放送で同時接続100万人! 日本では滅多に見られない数字ですね。

焦 まあ、そもそも中国の人口が多いので(笑) あとは、韓国版を2017年6月31日にリリースして、Google Playでトップセールス2位、AppStoreでは1位になりました。

羽中 台湾のアプリストア、Google Playでは何度も1位を取っていますね。日本サーバーでも、もっともっとユーザーの皆さんにゲームを楽んでいただけるように頑張ります。

日本で好調なスタートを切った『ドルフロ』

――配信されて約2週間、各種ランキングを見てもかなり好調な滑り出しですが、手応えとしてはいかがですか?

 おかげさまで、忙しくさせていただいてます(笑) ランキングは正確に把握できておりませんが、App Storeのトップセールスランキングでは最高16位くらいだったかと。ただ、まだ大きなイベントを開催していないので、そのときはさらに上の順位を狙えるように頑張ります。

――配信前から期待値も高かったですからね。配信後の日本ユーザーの反響はいかがでしたか?

羽中 そうですね。本社が中国になるので、私はネットでしか確認できていないのですが、Twitterや掲示板などに日本ユーザーがたくさん書き込んでくれているのがとてもうれしいです。あとはカスタマーサポートを通してですが、ユーザーの皆さんから直接貴重な意見をたくさんいただいております。最近はそんなに多くないですけど、多いときで一日で500~600件来ていましたね(笑) この意見を収集して、さらにゲームを発展、改善できるように努めていきます。

――500件!? すごい量ですね。 何か特徴的な意見などはありましたか?

羽中 一定数ですが、「オフラインイベントを早く開催してほしい」という意見も出ていて、うれしい限りですね。

――おお、オフラインイベントですか! すでに準備は進められているのですか?

 9月に開催されるTGS(東京ゲームショウ2018)に参加する予定です。ファンの皆さんが楽しめるイベントをたくさん開催予定ですのでぜひ、参加してください。もちろんオンラインイベントにも力を入れますのでご安心ください。

ローカライズに力を入れた日本版 中国版に追いつく…?

――紆余曲折を経て配信された日本版ですが、とくに力を入れたポイントを教えてください!

羽中 日本のユーザーは細かいところまで見ているので、いかに魅力を損なわずに日本のユーザーの皆さんに最大限に楽しんでもらえるかを念頭にローカライズしました。『ドルフロ』のストーリーは長いため、うまく呑み込んでもらえるよう、いろいろな翻訳の方式で検証し、現在の形に落ち着いた感じです。

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――なるほど、ストーリーも本当に素敵です。日本語も何の違和感もなく読めます!

羽中 ありがとうございます。ローカライズにすごく苦労したのですが、いざリリースしてみたら、ユーザーの皆さんに「違和感なくストーリーが読める」と言っていただけて、苦労したかいがあったなと思いました。ただ、まだゲーム内に不具合や翻訳が上手くできていない箇所があるので、そこは時間をかけて修正していきます。

――ちなみに、中国版と日本版で2年間の時間差がありますが、これは埋まっていく予定でしょうか?

羽中 各国でいろいろなバージョンがあって、日本版は2年遅れてのスタートとなっていますが最終的には中国版に進行度が追いつけるように調整します。プレイヤーの皆さんの動向を見ながら、無理をせずに追いついていこうかと。

――中国版に追いつくのですね!それはうれしいです!

焦 そのうち追いつく予定です。中国版と1年の時差があった韓国版は2~3か月前に中国版に追いつきました。

羽中 まだ隠している新しいシステムもあります。中国にはあるけど日本にはまだない機能など、今後開催していくイベントで順次投入していくのでお待ちいただければと思います。

――日本独自のイベントや展開などがあれば、答えられる範囲で教えていただけないでしょうか。

羽中 日本版の特有の要素についてですが、ほかの国のサーバーなどでも先行実装した“キャラ”や“モノ”がありますので、同様に日本でも先行して新キャラなどを出していく予定です。ただ、ほかの国のプレイヤーにも楽しんでいただきたいので、のちにほかの国でも実装していきます。

――たとえば、“一〇〇式”とかですか?

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羽中 そうですね。とりあえず100式は日本だけの先行実装キャラです。今後も日本先行で新キャラなどを追加していきますのでご期待ください!

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――ありがとうございます! 本日はインタビューありがとうございました!

ドールズフロントライン

対応機種iOS/Android
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ジャンルシミュレーションRPG
メーカーSUNBORN JAPAN
公式サイトhttp://gf.sunborngame.com/
配信日配信中
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