【個人開発ゲームを斬る】人気開発者hap氏の新作『冷蔵庫のプリン食べられた』は格闘ゲームの予定だった!?

2017-08-18 15:23 投稿

今度のhap劇場は何が待ち受けているのか

“hap”という名の個人アプリ開発者をご存知でしょうか? 名前を聞いたことがなくても『ママにゲーム隠された』や『こんなフリーキックは嫌だ』というタイトルはご存知かもしれません。

そうです、アレです。“青色のアプリ”を作る方です。そんなhapさんが新作をリリースされたそうなので、いろいろ聞いてみました。

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▲左、異色の脱出ゲーム『ママにゲーム隠された』 右、シュールなフリーキック『こんなフリーキックは嫌だ』。

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食べ物の恨みは恐ろしい……異色の脱出ゲームがここに

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▲お姉ちゃんのプリンが!!! 「犯人は僕です」。

インタビューの前に軽く新作『冷蔵庫のプリン食べられた』(以下『プリン』)をご紹介。
赤色のワンピースがお似合いのお姉さんが、ルンルン気分で冷蔵庫を開けると、「ない、ない、プリンがなーい」
それもそのはず、黄色い服着た弟君が、昨日食べちゃったから。
怒ったお姉ちゃんと、逃げる弟。
心情的には”お姉ちゃん派”なのですが、ゲームの主役は弟君。
各ステージで身を隠し、追ってくるお姉ちゃんをやり過ごしましょう。

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▲隠れるところはないかな? お姉ちゃん、ちょろい(笑)。

操作は簡単。
隠れられそうなところをタップして移動。
その後、お姉ちゃんがやってきて、気づかれなければステージクリアー。
今回は”カーテンの裏”に隠れてみました。
下から足が見えているのですが、お姉ちゃんは気づかず。
お姉ちゃん、意外におっちょこちょい。

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▲本棚の下段にいいスペースが……! さすがにバレた。

つぎのステージ。
本棚がございまして、収納されている本をバッサバッサと取り出し、空いたスペースにIN。
お姉ちゃんのこと、舐めすぎてました。
さすがにココは見つかり、ミッション失敗。
別の手を考えましょう。

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▲新聞ゲット! 新聞とソファーと言えば…。

アイテムを利用するステージもございます。
手に入れたのは”新聞紙”。
目の前には大きなソファー。
ならばやることはひとつ。
ちょっと”背伸びしたい年ごろ”ですから。ハイ。

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▲水たまりと斧と言えばアノ物語? 未来から来ちゃった!

一般的なゲームは、ステージを進めていくと徐々に難しくなっていくものですが、”hap製品”は頭がおかしくなっていきます。
もちろん”いい意味”で。
部屋の中に”水たまり”ができたり、机の中から”メガネ少年”が飛び出してきたり。
“浮世離れ”した世界観を楽しみながら、うまく隠れられる場所を探しましょう。

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▲おじいちゃん、ご乱心。 ママだっています!

前作『ママにゲーム隠された』同様、『プリン』も”失敗”が楽しいんです。
これをこうしちゃうと多分失敗なんだろうな。
でも、どんなリアクションするんだろ。
ああ、やっぱりミスだった。
そんな“押すなよ! 絶対押すなよ!”がとても楽しい不思議な脱出ゲーム。

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▲“思わず唸るステージ19”……そして感動のラスト。

不思議でおかしな世界観だけではなく、中にはムムムと思わずそのアイデアに唸ってしまうものも。
とくにステージ19の”○○な部屋”は、秀逸。
仕事柄たくさんのアプリを遊んでいますが、久々に”やられた”と、激しい衝撃を受けました。

そして最終ステージ。
さんざん笑わせて、最後に感動を持ってくるのがhapワールドのいやらしいところ。
もちろん”いい意味”で。

本当は、もっともっと語りたいことはあるのですが、ゲームの性質上、記事が長くなればなるほどネタバレがひどくなるので、開発者インタビューへ移らせていただきます。

Q1.『プリン』は最初、”格闘ゲーム”の予定だとツイッターで拝見したのですが、本当なのでしょうか? どういった流れでいまのゲームシステムに落ち着いたのでしょうか?

A1.本当ですよ~! “本当”と書いて”マジ”ですよ~!

前回安易に続編『ママにゲーム隠された2』を出してしまったので、今回は新しいジャンルに挑戦しようと思い”格闘ゲーム”に白羽の矢を立てて作り始めていたのですが、なかなか思ったように作れず”格闘ゲームと格闘する”毎日でした。

それでランナーズハイというか、”かいはーつハイ”というか、そもそも“格闘技とはなんぞや”って思い始めちゃいましてね。
実際に格闘技を習おうと体験レッスンを受けたのですが、なかなかハードなトレーニングでつぎの日ものすごい筋肉痛になってベッドから起き上がれなかったんですよ。
そのときに、これ以上格闘ゲームの開発を続けるのは困難だと判断し、そのままベッドの中で今回のゲームシステムを思いつきました。
まさに”渡りに船”ですね。

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▲幻の格闘ゲーム。
 
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▲輪ゴムでペッチン。

Q2.なんででしょうか、なぜかイラッとします。少しお話に出ましたが『ママにゲーム隠された』は続編もヒットし、並みの開発者ならパート3,パート4を無難に作ると思うのですが、今後続編は出る予定ないんでしょうか?

A2.元々続編『2』を作る予定はなかったのですが、続編を希望されている多くのユーザーさまの声がエネルギーとなり、ついつい手が勝手に動いてリリースしておりました。
今後もそういった声(エネルギー)が多ければ手が勝手に動きそうですが、もう30ステージもネタが思いつかないんですよぉー!  すでに60ステージ以上作ってるんですよぉー!  全部ひとりで考えてるんですよぉー!
っという訳で、いいネタ思い付いたら続編作りまーす!

Q3.ステージ19が個人的には腹立つぐらい衝撃を受けたのですが、あれはご自身でも会心のアイデアでしょうか? ちなみに好きなステージはありますか?

A3.受けましたかあの衝撃を!
18とか19ステージみたいなゲームの枠を飛び越えたものが好きで、そういったステージ増やしたかったんですけどね。
なかなか自分の技量では表現しきれず、意味が解らなかった人が多かったみたいです…。涙

twitterでアンケート取ったら大半が意味不明の結果に!?

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Q4.褒めたことを若干後悔しております。ちなみに“プリン”に関わらず、ステージを作ってる時に、自分で思わず笑ってしまうことってあるんでしょうか?

A4.無ですね…。無の極致でひたすら作ってますので。

Q5.そしてラスト。笑いあり涙ありの”hap劇場”らしい終わりかたで感動しました。『ママにゲーム隠された』は、ラストを決めていたとお伺いしたのですが、これもあらかじめラストを決めてから作った感じですか?

A5.“鶏が先か、卵が先か”
“ゲームが先か、ラストが先か”
因果性のジレンマですね。(キリッ)

Q6.ふーん。で、リリース後の手応えはいかがでしょうか? 何かおもしろい反応はありましたか?

A6.ツイッターで”エゴサーチ”してたら、“手の込んだ手抜きゲーム”って書かれてて、しっくり来ました。

Q7.まさに”言い得て妙”ですね。何かボツになったアイデアとか、イラストがあればいただければ幸いでございます。

A7.ボツネタは『黒子』『変わり身の術』『死んだふり』などありましたが、ステージとしていまいちだったので泣く泣くボツに…。でもハップはボツネタもtwitterで再利用してまーす!

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Q8.あまり続編は作らないhapさんですが、『プリン』の続編はありですか?

A8.ついつい、いい終わりかたをしてしまったので、続編は無さそうですね。でもまたみんなの声でついつい手が動いちゃうかもー☆

Q9.最後に何か一言よろしくお願いいたします。

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(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


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冷蔵庫のプリン食べられた - 脱出ゲーム

メーカー
hap Inc.
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iOS/Android

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