セガからマイネットへ　サービス移管で『モンギア』はどうなるのか？久井Dと酒井Pに聞いてきた

2周年を迎えての移管

2017年5月で2周年を迎えた『モンスターギア バーサス』（以下『モンギア』）。マイネットグループへとタイトルが移管されるが、これから『モンギア』はどうなっていくのか？　セガの久井ディレクターと、マイネットの酒井プロデューサーに話を伺ってきた。

これからも『モンギア』マインドは変わらない

－－まずは『モンギア』2周年おめでとうございます。リリースからこの2年を振り返っていかがでしょうか？

久井　最初に中村Pから企画書をもらったのが2014年。あれから3年になるので、長くやってきたなというのがいまの感想ですね。
あとは、やはり『モンギア』は大会が欠かせないと思っています。過去3回実施して、ユーザーと直に触れ合えたのはいい経験でした。

－－大会参加者はアツイ方が多いですよね。

久井　個人では昨年からTwitterでユーザーとコミュニケーションをとり始めたんですが、そのなかで厳しい意見を頂きながら日々勉強しています。中村Pもそうなんですが、ユーザーとの距離が近いのが『モンギア』のいいところなのかなと思っています。
移管したあとも、ぜひ『モンギア』のマインドを続けていただけたらと思います。

－－移管に関しては3月末に発表されましたが、ユーザーからの反応はどのようなものがありましたか？

久井　ネガティブな意見が多くなるかなと思っていましたが、そこまで多くはありませんでした。ただ、いままで高頻度にアップデートしてきたのですが、それが止まってしまうんじゃないか？　という不安が見受けられました。

－－移管することで変わってしまうのでは、と？

酒井　お伝えしておきたいのは、『モンギア』は変わらないということです。ユーザーにとって長くワクワクする『モンギア』を提供してまいります。

久井　酒井さんがおっしゃっていたように、移管をしても『モンギア』のマインドは変わりません。すでに6月、7月とアップデートを予定していて、これからも高い頻度でアップデートしていきます。ユーザーに「移管したから失速した」とは言われないように頑張っているところです。

酒井　ユーザーの不安をできるかぎり払拭したいので、今後どうなるかをできるだけユーザーに伝えていきたいと思っています。ただ、先に伝えすぎると面白味がなくなってしまうので、全部はお伝えできませんが、いろいろなことを運営のプロとしてやらせていただくのがセガさんとお約束していることです。

－－すでに今後のアップデート方針を発表されていますね。

久井　まだ詰めていかなければならないのですが、これまでの資産をうまく有効活用できていなかった部分もあるので、いまいっしょに模索しているところです。

酒井　それぞれのユーザーに思い入れのあるギアがあると思っていまして、新しい活躍の場をどう提供していくかを協議中です。

久井　一例ですが、ジェネシスギアの追加で、超レジェンドギアが弱いとイメージが付いてしまいました。でも、超レジェンドは十分強い。その活躍の場を提供してアピールできればと思っています。

酒井　ジェネシスギアは強いしエフェクトもいろいろあって楽しいし、うれしい。なら、超レジェンドはどう楽しいのか、というところを考えている最中です。

久井　今後も超レジェンドは追加していきますし、それを手に入れたユーザーが損をしない、ちゃんと資産として活用できるコンテンツは作っていきたいところですね。

－－今までも多くのコンテンツが追加されていますが、苦労した点があれば教えてください。

久井　『モンギア』本来のゲーム性を崩さずに、いかに新しいコンテンツを足していくかが、苦労しているところです。『モンギア』はシンプルに3つのボタンで、敵のモーションを見てうまくガードしたり攻撃したりするところのゲーム性がおもしろいとユーザーさんに思ってもらえたのかなと思っています。

－－そこが崩れないように、と。

久井　最近追加した“妙技会”はギアの性能だけではなく、ユーザーのテクニックで競える要素です。あれも『モンギア』もともとのおもしろさを引き出すことを重視して追加しました。

－－ゲーム性を崩さす、引き立たせるんですね。

久井　メンバーには「もともとのこのゲームのおもしろさは何なのか？　というところを考えて実装していきましょう」と伝えています。たとえば、新しい武器種を入れるときも、武器には通常攻撃5回から特殊攻撃を出すのがもっとも効果が高い、というルールのもとに成り立った、どこまで連撃して特殊攻撃に切り替えるのかという判断の妙があるので、どういう武器種を追加するにしてもそこは変えない、というようなことです。

－－新武器はこれまで大砲と杖のふたつが追加されていますが、この先にも追加はありますか？

久井　すでにある武器のアップデート、遊び心地が変わるようなものは考えていますが、新武器種はどうでしょうね？

酒井　将来的に出したいですね。とはいえ、追加したことで双剣がいらなくなる、大剣がいらなくなる、ということがないように遊びを提供しなければならない。そのためにいま、引き継ぎを行っている最中です。

BHC第4回大会はいつ行われるのか？

－－最初に久井さんがおっしゃっていたように、『モンギア』には大会が欠かせませんが、もともと大会を意識して作られたタイトルではないですよね？

久井　そこまで競技性があるとは思っていなかったので、うれしい誤算だと考えています。1回目の大会で、コアユーザーの凄いプレイや高い熱量に、運営メンバーみんなが衝撃を受けて、こういうことを続けていかないといけないなと。その後は大会にテクニカルコースを取り入れるなど、競技性を高めることはやってきたつもりです。

－－すでに次回大会の開催が決定していますが、どのような大会になるのでしょうか？。

久井　コースなどは今検討しているところですので、楽しみにお待ちください。

酒井　年内には大会を行う予定です。

－－開発陣と『モンギア』の今後について協議する最高会議も行われるのでしょうか？

久井　最高会議もしていきたいですね。大会と最高会議が開発陣とユーザーとを繋ぐ大切なものなので。

－－今回のアップデートでも最高会議での要望をもとにしたものがありましたね。

久井　優勝者の方が毎回Twitterなどで集めて、まとめてくださるんですよね。ああいう場があることで開発側も刺激を受けますし、ユーザーが望んでいることがダイレクトに伝わるので、僕らも大切にしていきたし、今後も大切にしていってほしいです。

－－熱心な方たちばかりですよね。次回は誰が優勝するのかも楽しみです。

久井　エキスパートコースでは、G7、DMG、G7evo、と毎回ドラマが生まれ、その因縁のようなものも見ていて楽しめる部分でした。こうした常連ギルドが強さを見せつけるのか、世代交代が発生して新たなドラマが生まれるのか、そういう意味では4回目も新しいチームの登場が楽しみです。

酒井　よりワクワクできる大会、ということですね。

久井　今までの大会のストーリーがあって、出場してくれるチームはもちろん、多くのユーザーに楽しんでいただきたいですね。

－－ただ、かなり画面が派手になっているので、何をやっているのかわかりにくいところが……。

久井　エフェクトが派手になってきているので、コアユーザーはわかるのですが、初見では凄いことが起きているくらいしかわからない。どっちのチームが優勢なのかがわかりにくいところはありますね。これ以外にも運用上の問題は前回大会でも出てましたので、課題をクリアーして、どうスムーズに行えるかというところは引き継いでいかないといけないところです。

酒井　楽しみのところと、見やすさのところを、早めに企画して大会を行いたいですね。

－－『モンギア』といえばコラボも特徴的ですが。

久井　普通のコラボではないというところは楽しみにしていただきたいですね。

酒井　『モンギア』のコラボは本当におもしろいですよね。これは引き継いでいかなければならない、使命だと思っています。これは、センスが試されますよね（笑）。

久井　独特のノリがありますからね、『モンギア』のコラボは（笑）。

酒井　『モンギア』運営チーム全員で全力をもってセンスを磨いていきます。

－－コラボも引き継がれていくということですね。

久井　独特なノリのコラボをどんどん用意していきます（笑）

－－『モンギア』は2015年の12月に『バースト』に、1年後の2016年の12月に『バーサス』になりましたが今年は？

久井　競技会という大きな遊びを追加した『バーサス』は僕も思い入れの深いところです。基本的には、大きな変化があったときに変えてきました。

－－毎回イベントのときに発表がありましたが？

久井　我々も盛り上げを作るひとつとして名前を変えてきたので、そういう盛り上がりを作れる場があるとか、条件が揃えば……。

酒井　前向きに検討させていただくということで（笑）。

－－では、最後にユーザーのみなさんに、ひと言お願いします。

久井　くり返しになってしまいますが、2周年ありがとうございます。これから移管してマイネットさんで運営していきますが、『モンギア』はまったく変わりません。安心して遊んでいただければと思っています。

酒井　3周年、4周年と続くためにも移管を進めています。長く遊んでいただけるようにすることが我々運営のミッションなので、安心して遊べる『モンギア』が変わるわけではありませんのでご安心ください。

－－本日はありがとうございました。

この記事のタグ

• SEGA
• セガ
• モンギア