CMにシュワちゃんを起用した理由とは?日本の市場を重要視する『モバスト』のCEOインタビュー【TGS 2016】
2016-09-18 14:52 投稿
日本での『モバスト』の今後をトップに直撃!
世界的に人気を誇るスマホ向けMMORPG、『モバイルストライク』(以下、『モバスト』)。“東京ゲームショウ2016”ではブースを出展し、日本でも着実に人気を伸ばしている。
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その開発会社であるMashine ZoneのCEOで、エピックウォーの代表取締役も兼ねるガブリエル・レイドン氏にインタビュー。日本市場における『モバスト』の今後をどう考えるか、その展望を語っていただいた。
“東京ゲームショウ”初出展
――このたび“東京ゲームショウ2016”で日本初出展を果たされましたが、その狙いを教えてください。
ガブリエル・レイドン(以下、レイドン) 日本の市場は私たちにとって非常に重要です。アメリカのデベロッパーが日本の市場に入っていくのが難しいということは承知しています。成功するためには市場をもっと理解しなければいけませんし、私たちが本気であることを市場に認識してもらわなければなりません。それには、東京ゲームショウでのブース出展が、ひとつのいいきっかけだと考えました。
――“東京ゲームショウ”への参加は何回目ですか?
レイドン ショウとしては2回目ですが、ブース出展は今回が初めてです。
――実際にご覧になったご感想を教えてください。
レイドン ワクワクしました。とても楽しいです。信じられないぐらい優れたブースばかりで、それからコスプレもクール(笑)。とてもエネルギーに満ちた場だと思います。
――CM発表会では来年も出展するという点を強調されていました。その意図をお伺いできますか。
レイドン 来年はもっと日本市場に投資する計画です。これは難しいかもしれませんが、来年には日本市場でナンバーワンになりたいと考えています。そのためには懸命にがんばらなくてはなりませんし、未知のものを学習していかなければなりません。来年はたくさんの投資を行い、日本市場でさらなる成功を収めたいと思っています。
日本市場への挑戦
――海外企業が日本市場で成功するのは難しいとのお話がありましたが、詳しくお聞かせください。
レイドン これだけ巨大化した日本のゲーム市場を見ても、トップ10はすべて日本企業で、そこに我が社が食い込んでいるという状況です。これこそ(海外企業が日本で成功することが)どれだけ困難かの証拠になるでしょう。ただ、私たちはここ数年、日本市場に多大な投資を行ってきました。シュワルツェネッガーを起用したCMもそうですし、最新のCMでは日本向けに仲里依紗さんも起用しています。これはゲーム開発会社としてはユニークだと思います。カリフォルニア発のコンテンツが日本で受け入れられたことをたいへん誇りに思っています。
――日本での成功の秘訣は、TVCMを含めたプロモーション施策の成功が大きいとお考えですか?
レイドン それは大きな要素のひとつだったと思います。
――アーノルド・シュワルツェネッガー氏をCMキャラクターとして起用したのは、日本での人気も考慮したうえでの人選でしょうか?
レイドン “シュワちゃん”と、ちゃん付けで通じるようなアメリカ人は彼しかいないと思います(笑)。さらに世界中どこでも人々を熱狂的にさせるほどの有名人となると、地球上で彼だけではないでしょうか。
――アメリカと日本ではプロモーション施策を変えているとのことですが、日本でのプロモーションは研究されましたか?
レイドン 日本とアメリカはまったく異なる市場です。パートナーも違えばテレビも違う。日本向けの革新的な工夫が必要でした。列挙すると話が長くなってしまいますが、アメリカとはまったく違う、日本向けのマーケティングを数年かけて調査しました。
――それだけの調査時間を割くほど、日本市場を重要視していると。
レイドン はい、その通りです。市場調査なしで市場に進出することはできません。
――アメリカと日本のユーザーの違いは?
レイドン 日本のユーザーは、ほかのユーザーといっしょにプレイをしようという機運が高いように思います。ゲームのプレイ時間も長いです。同盟を組むためにコミュニティーの形成にじっくり時間をかけるのが日本流です。そしていったんグループが形成されると、その中に留まる傾向が強く出ています。また、やる気になったときの集中力も非常に高い。
――日本のユーザーも満足するほどゲームクオリティーは高いですが、制作には苦労されたのでは?
レイドン まず、必要なのがマーケティングで新しいユーザーを連れてくること。ただ、私たちの場合、アメリカ製のゲームにわざわざ入ってきていただかなくてはなりません。それでも入ってくるほどの期待に応えるには、当然ながらクオリティの高い作品を提供する必要があります。その期待に応えるためには、ユーザーから学ぶという姿勢が大事です。日々イベントや新要素を打ち出しながらもあらゆる側面から顧客サービスが行えるよう、24時間体制でスタッフが働いています。
――『モバスト』は世界中で展開していますが、世界中のユーザーから意見を吸収しているということでしょうか。
レイドン その通りですが、難しい問題ではないと思っています。世界中から吸い上げた意見を見ると、基本的にユーザーの求めるものは国を超えて共通しています。私たちの翻訳技術は完璧ではありませんが品質は高く、十分に対応可能です。
――現状の日本でのマーケティングに対して、ご自身ではどのように評価されていますか?
レイドン すごく競争が激しいですね。たいへん困難な市場だと思います。ただし意欲を持って立ち向かうのであれば、相応のリターンを獲得できる市場だとも思っています。
――『モバスト』は現在、どのようなユーザー層が多いですか?
レイドン 過半数は18歳から40歳までの、いわゆる中間層の男性で、女性は3割ほどです。子どものプレイは望んでいないため、子ども向けの広告は出していません。
――国によってこの傾向に変化はありますか?
レイドン おおむね世界共通です。
『モバスト』の今後は?
――今後どんなユーザーに遊んでほしいと考えていますか?
レイドン ゲーム開発会社としては、皆さんにプレイしていただきたいと思っています。これはあくまで理想であり、本当にすべての人がゲームをやってくださるとは思っていません。しかしいったんプレイしていただいた方には末永く愛していただきたいですし、よりよい経験を重ねてほしいと思っています。
――国内外を問わず、今後ほかのイベントへの出展予定は?
レイドン 現時点ではっきりしたことは申し上げられませんが、そういった計画は必ず出てくると思います。その中でも、日本市場でのマーケティングは真剣に取り組んでいますし、日本でのイベント参加は何かしら考えていきたいです。
――日本市場のトップの強力なタイトルがひしめいていますが、それらを打ち破りトップを狙っていくと。
レイドン 簡単ではないと思います。我々の本拠地はカリフォルニア州パロアルトにあるため、難しさは10倍以上になるかもしれません。ただ、日本のタイトルと私たちが提供できるものはまったく違うものです。ゲームの内容とマーケティング、このあいだで正しいバランスが取れるのであれば、私たちがこの偉大な先行者を打ち破ることは不可能ではありません。
――ユーザーにアピールしたいポイントがあればお願いいたします。
レイドン 『モバスト』は非常にユニークなゲームです。非常に集中力を要求されるオンラインゲームで、仲間とも親密な関係を築きながらプレイしなくてはなりません。万人向けではありませんが、興味を持てるならベストなゲームと言えます。お持ちのスマートフォンからプレイできるので、ぜひ1度は試してみてほしいです。
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Mobile Strike(モバイルストライク)
- ジャンル
- 戦略シミュレーションRPG
- メーカー
- Epic War, LLC
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 無料(ゲーム内課金有り)
- 対応機種
- iOS、 Android
- コピーライト
- (C) 2015 Epic War, LLC All rights reserved.
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