『Ingress』生みの親ジョン・ハンケ氏が見た東北のいま&例のイベント詳細などを聞いてきた!!
2016-05-02 14:01 投稿
拡張現実が可能とする交流のカタチ
スマートフォン向け拡張現実技術を利用したオンライン位置情報ゲーム『Ingress(イングレス)』。
本作を開発、運営するナイアンティック(以下、NIA)のCEOであるジョン・ハンケ氏が現在開催中の『Ingress』東北復興イベント“Initio Tohoku Mission”の記念イベントに参加。同イベントに参加したライターの深津庵が、東北を訪れて感じたこと、東京でフィナーレを迎えるエージェント期待の次期XMアノマリー:イージスノヴァなど、時間の許す限りあれこれ聞いてきた。
▼『Ingress』イベントリポート
『Ingress』東北復興イベント“Initio Tohoku Mission”に行ってきた!!
『Ingress』日本科学未来館で開催されている企画展GAME ONの特別イベントに行ってきた!!
人をつなぎ、人を動かす『Ingress』
──今回の東北沿岸限定のポータル申請イベント。4つのエリアを開催地に選んだ理由は?
ジョン・ハンケ氏(以下、ハンケ) まず、『Ingress』にとって東北はとても重要な土地です。その理由は、2014年の5月に開催された、宮城県石巻市で行われた“Ingress Meetup in Ishinomaki”。これが『Ingress』最初の大きなアノマリーであり、弊社のスタッフがGoogle時代から東北のサポートを手厚くやっていました。
──それをNIAが引き継いだわけですね。
ハンケ その通りです。今後も東北のサポートは続けていきます。本来『Ingress』は通常の街での市民活動を強化するためのツールです。大きな被害を受けた東北という地域でも、皆さまがゲームを使って絆を深め、つないでいく。そういったことが可能なのか、ある意味で実験的な試みだと思っています。
──約2年ぶりに東北を訪れ、復興は進んでいると感じましたか?
ハンケ 今日、午前中は福島県の相馬市に行きました。そこには新たにカフェや図書館が作られていて、それを運営しているのがなんと『Ingress』のエージェントだったんです。復興と『Ingress』が掛け算になって未来を築いているのだと知って感銘を受けました。その場所を今回、私はポータルにできたのでとてもうれしいです。
──復興といえばいま、日本では熊本でとても大きな震災があり、多くのかたが被災されています。震災によってポータルだった歴史的、知的な財産などもたくさん失いました。『Ingress』では、実在しないポータルに対して削除を行うことがありますが、私としては可能な限り残してほしいのです。いまはそこになくても、ポータルとして存在することで、また同じ場所に再建してくれる、前を見て進んでくれる。そのきっかけになると思うのですがいかがでしょうか?
ハンケ 我々もそうしたものは真摯に考え、受け止めています。これまでも世界で大きな被害にあわれた地域がありますが、現状ではポータルを残しているんです。消してしまうことのほうが、より大きなダメージを与えてしまうこともあるので、とても慎重に、なるべく残していく方向で考えています。
──実際の復興に合わせて必要なものを見極めるわけですね。
会場は湾岸系? それとも!?
──時期XMアノマリー“イージスノヴァ”。ゼウス神の盾、最強の盾とも言われるイージスの名、そして、キャッチフレーズには“シールドを打ち破れ”とあります。あえてその名前を選んだ理由、込められた意味を教えてください。
ハンケ P.A.シャポーに聞いてください(笑)。ただひとつ言えるとすれば、“盾は武器にもなる”ということです。
『Ingress』におけるストーリー上の存在。
本作に出現する謎のエネルギー“エキゾチックマター”から始まるナイアンティック計画の中心人物。
現在、生存は確認されているが所在は不明とされている。
──当初、国内開催はなしかと思われた同アノマリーでしたがフィナーレを日本、東京に選んだ理由はなんだったのですか?
ハンケ 我々はずっと東京に帰ってきたいと考えていました。2014年12月に東京で開催されたXMアノマリー“ダルサナ”は、当時世界最大のイベントとなり、たくさんのエージェントが集まってくれました。ただ、いま新たに行うには全員を収容する規模の場所を確保できなかったのです。
そんな中、日本のチームが最適の場所を押さえてくれたので、戻ってくることができました。東京はもちろん、日本全国、そして世界中から多くのエージェントが訪れ、最高のXMのアノマリーになることを目指しています。もちろん、私も当日は参加しますよ!
──現在発表されている夜景の写真から、フジテレビにも関係のあるお台場を連想したのですが?
ハンケ あはは、須賀がまだ言うな、と(笑)。
──的外れではなかったと受け止めておきますね!
ハンケ 近日発表ということで!
ジョンにも要望を伝えてみた!
──今回の復興イベントに合わせてInitio Medalが復活しました。そこでひとつ要望なのですが、以前、世界イベント“Helios”に関連して新人勧誘イベント“IngressRecruits”を開催。そこで配られたEve Medalがあります。今後、同様に新規エージェントを獲得するイベントを再開し、同メダルをいただけるチャンスを設ければ、本作の活性化にも役立つと思うのですがいかがでしょうか?
ハンケ わかりました、検討します!
『Pokémon GO』の詳しいことは聞けないなら!
今回、インタビューの場をいただけると聞いてた深津。しかし、当日どれだけの時間があるのか分からず、きっと『Ingress』のことは聞けても『Pokémon GO』に関しては難しいだろうと考えていた。
そこで思いついたのが、ハンケ氏のもっとも好きなポケモンを描いてもらおうという無茶振りだった。
当日、インタビューの最後にそれを提案したらスタッフを巻き込み大爆笑。彼は毎回、変なことを言い出すな(こちらを参照)と思われたに違いない。
そんな中、絵を見ながらでよければ描くよっと快諾してくれた!
ちなみにこのインタビューが終わったのが18時。女川駅は基本1時間に1本しか電車が来ず、しかも18時台は0本という事態。
このままでは仙台からの新幹線に間に合わない深津を心配してくれた須賀氏から、仙台駅まで車で送るよと声をかけてくれたのだ。
道中、お互いMMOで学んできた財産、好きなマンガやこれまでの生い立ち。好きなゲームや、誕生日が1日違いであるというエピソードなどなど。多くのことへの考えかたが共通していることを知り、とてもうれしくなった帰り道でした。
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら
▼『Ingress』イベントリポート
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Ingress(イングレス)
- ジャンル
- オンライン位置情報ゲーム
- メーカー
- Niantic, Inc.
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 無料(ゲーム内課金あり)
- 対応機種
- iOS/Android
- コピーライト
- (C) Niantic, Inc.
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