【個人開発ゲームを斬る】『デラクエスト』ファミコン世代にデラ刺さる王道RPG

2015-03-31 12:39 投稿

直球ど真ん中ドット絵RPG

アプリストアにはたくさんの“RPG”があふれています。

過去の名作のセリフや設定をパロディ/オマージュしただけの作品や、酒場ではなくガチャで仲間を増やす作品などなど。それはそれで楽しいかもしれませんが、ファミコン世代の方々にはちょっとモヤモヤしたものがあるのではないでしょうか。

そんなあなたのモヤモヤを解消してくれる、直球ど真ん中ドット絵RPGをご紹介させていただきます。

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▲フィールドマップに城!
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▲コマンドパーティバトル!


『デラクエスト』は、ドット絵と8ビットサウンドがたまらない、レトロ風本格RPG。

王様や村人の依頼を解決しながら世界中を旅し、モンスターを倒してチカラをつけ、ラスボスを倒すのが目標です。

まさに王道。

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▲タイトル画面
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▲主人公には名前をつけたい!

タイトル画面と、名前入力画面。

もうこれだけで、テンション上がる人は上がりすぎて、すでにダウンロードを始めているのではないでしょうか。

画面の下から入力用のキーボードが出てくるのではなく、ボタンをひとつずつ押して、名前入力。“点々”や“丸”は、後付け。たまりません。

ちなみにデラとは、名古屋弁で「立派」「ものすごい」というようなニュアンスです。つまり、“ものすごいクエスト”。

物語はデラ王道

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▲まおうデラゴーマ!!
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▲とうちゃんの仇!!

とうちゃんとかあちゃんと平和に暮らす、主人公の男の子。そこに、魔王デラゴーマの軍団が! つまり“ものすごいゴーマ”。

家族を守る為、とうちゃんはものすごいゴーマ軍と戦い、そして帰らぬ人に……。

あれから10年。とうちゃんの仇を討つべく、主人公が冒険の旅へ! デラ王道!!

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▲方向キーで移動
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▲タップで会話

ドット絵見下ろし型のマップを方向キーで移動します。

画面をタップしたところに方向キーが現れ、移動したい方向に指を動かすとその方向に主人公が移動。気になるところまで進んで画面をタップすると、そこを調べたり、会話したり、自動で判断してくれます。ちなみに、よくあるツボやタンスを荒らすという行為はできませんので、あらかじめご了承ください。

母や村人との会話で、まずは北のお城を目指すことに。

村を出ると

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▲城見っけ!
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▲しれんのしるしを持ってこい!

村を出ると、そこに広がるのは、ノスタルジックな雰囲気漂うドット絵フィールドマップ。

“北”というキーワードを信じて、上へ上へ進むと、そこにはお城が。

城にいる王様とお話しすると、「どうくつから“しれんのしるし”を取ってきたならば、勇者と認め、旅立ちを許そう」とのこと。デラおつかい!!

フィールドを歩いていると

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▲やっぱり始めはスライム!
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▲雑魚はオートプレイ!

フィールドを歩いていると、RPGですから、当然モンスターと出くわします。

そしてバトルへ。

バトル方法は期待を裏切らない、王道ターン制。“すばやさ”が高いほうから、殴り殴られをくり返します。危なくなったら、魔法やアイテムでHPを回復。デラ王道バトル!

オートでだいたいの指示を出して相手を全滅させるまで戦うことも可能。デララクチン!

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▲宝箱発見!
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▲やだ!!

どうくつを進むと、宝箱の前に何やら人影が。

話しかけると、そいつはものすごいゴーマ軍の刺客だった! デラ王道展開!!

“しれんのしるし”を持ち帰ると

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▲認めてもらえた!
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▲お買い物タイム!

無事、“しれんのしるし”を持ち帰ると、王様が勇者と認めてくれたので、自由に冒険できることに。つぎは西にある“オーサー”を目指しましょう。

その前に、モンスターを倒したり、宝箱で手に入れたゴールドを使ってショッピング。

この時点でいちばん強い装備を揃えてつぎへ向かうのか、ちょっと我慢してつぎの町でもっといい装備を狙うのか、その人の性格が出ます。

私は、前者。

死にたくないんです。

ちなみに全滅するとセーブしたところからのやり直しとなります。

現在地付きのマップ

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▲こりゃ便利!
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▲新たな仲間が!

非常に広大なフィールドマップが用意されているんですが、王様や村人の指示した方向に進めばとりあえずオッケー。それでも迷うという方は、“現在地付きのマップ”も用意されているので、安心して父の仇を追ってください。

そして新たな街で、新たな仲間と出会い、バトルもパーティバトルへ。

この後、魔王討伐のため4つの◯◯を探すために、新たな移動手段◯◯を手に入れたりと、王道な展開がデラ用意されているのですが、デラ自粛。

ちょっとしたお楽しみ

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▲ふくびき
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▲ご当地クイズ!?

ガチガチの硬派な部分だけじゃなく、ちょっとしたお楽しみも用意されております。

ふくびきを回して、ランダムで新たな装飾品をゲットしたり、正解すると貴重な課金アイテム“ダイヤ”がもらえる仙人クイズがあったり。仙人が出すクイズは、ゲームではなく、“実在する日本の名所”に関するお題。検索すればだいたい解けますが、いろいろ悩んでみるのもおもしろいかもしれません。もし間違えても、つぎの日になれば再チャレンジできますので、ご安心を。

まだまだお伝えしたいことがデラあるんですが、ここから先は皆さんのスマホで楽しんでもらうことにしまして、開発された“榊原防犯株式会社の榊原さん”にいろいろ聞いて〆させていただきます。

Q1.アプリより“防犯株式会社”というお名前がかなり気になるので、まずは自己紹介的なものをお願いします!

はじめまして。榊原防犯の榊原と申します。
榊原防犯はひとりでやっていますし、すでに防犯のことはまったくやっていないので、ただ単に法人があるというだけです!
いまはひたすらアプリを作って生活しています。
よろしくお願いします。

Q2.謎が解けました! 『デラクエスト』を作ろうと思ったきっかけは?

いままではおもにツール系アプリを作ってました。
周りの個人開発者を見てると、ゲームな人も多いですし、自分がゲーム好きなのもあって、ここらで気合を入れてゲームを作ろうかなと。

昔からRPGが好きだったんですけど、スマホの無料RPGって“RPG”って書いてあるけど、だいたい“ソーシャルゲーム”なんですよね。
昔みたいなRPGって無料では数えるほどしかないんです。

「RPGってこういうのだよね!」っていうのを作りたかったんです。

Q3.デラかっこいいです! 制作期間はどれぐらいですか? すべておひとりで作られたのですか?

制作期間はだいたい5ヵ月くらいです。
サウンドやグラフィック面はフリー素材をかなり利用させてもらったうえで、フィールドキャラクターなどの一部のドット絵を知り合いにお願いしました。
それ以外の企画・シナリオ・プログラミングなどは私ですね。

Q4.苦労したところや、ここは見てほしいというおすすめポイントは?

プログラム自体はじつはそんなに時間がかからなかったんです。
初めの2、3週間ほどで基本的な部分はできていました。
ただ、そこから、マップを作ってイベントを作ってゲームバランス調整して……とやっていたら、気づけば5ヵ月もかかってしまいました。RPGは物量がしんどいですね。
マップは日本地図をベースにしているのですが、当初はすべての都道府県に街を用意しようかとか考えていました。
でも、それはさすがに無謀でした(笑)

ただ、すべての都道府県に“仙人”がいて、その地域にちなんだクイズを出してきます。
マップはかなり広めに作ってありますので、ご当地クイズを楽しみつつ回ってほしいですね。

Q5.クイズ仙人は各都道府県47人もいるんですね! どれぐらいのボリューム、クリアタイムを想定してますか?

クリアタイムとしては20時間くらい、
その後の“お楽しみ”も含めて30時間くらいは遊べるようにと思って作りました。
ただ、みなさんのクリアタイムを見ているともうちょっと早いかなという感じがしますね。

Q6.ところで「デラ」って名古屋の方言のデラですよね? この名前に決まった理由は?

はい、名古屋の方言のデラですね(笑)
キャラクターのデザインをしてくれた友人と喫茶店で雑談しいてる中で、なんとなく出てきた名前でそのまま決めちゃいました。
「名古屋といえば“デラ”じゃね!?」程度です。
ゲームにほとんど名古屋は関係ないですけどね。
(※開発者さんは名古屋方面にお住まい)

Q7.スマホ無料RPGには、設定や会話が有名作のオマージュやパロディが使われることが多いんですが、『デラクエスト』はそういう雰囲気はありません。そこは何かこだわりがあるんでしょうか?

そもそも見た目が“国民的RPG”に似てるので、ここからオマージュやパロディを入れると、怒られるかなと思って(笑)

あと、せっかく時間をかけて作ったので、やっぱりオリジナルの作品として見てほしかったというのはありますね。
パロディにすると、一発ネタみたいな感じになっちゃうじゃないですか。
ネタで一瞬話題になってランキングを駆け上がるんじゃなくて、長い期間ダウンロードされるようなアプリにしたかったんです。

とはいうものの、すこーしだけオマージュを入れてあったりもしますよ。

Q8.リリースした後の反響などはいかがでしょうか?

リリースした日にAppStoreがダウン(※アプリがダウンロードできない)したり、話題作『純愛ババア学園』とリリース日がかぶったり、つぎの日に『みどりのほし』という素敵なアプリがリリースされたりと、完全にリリースのタイミングをミスったなーと感じてます。
リリース直後の話題はほとんど持ってかれてしまいました。

[関連記事]
※【個人開発ゲームを斬る】『純愛ババア学園』ラブレボリューション100万歳

それでも、攻略wikiができたり、プレイ日記を書いてもらえたり、ファミ通.comのブログでも素敵なレビュー(⇒こちら)を書いてもらえたりもしたので、これからもっと盛り上がっていってほしいですね。

Q9.最後にバージョンアップや続編の予定をお願いします!

制作の過程で、構想にはあったものの、削除されてしまったイベントがいくつかあります。そのために、意味深なことを言ってるけど、まったく意味のない村人とかいるんですよね(笑)
アップデートでイベントを追加できればと思ってます。
追加のダンジョンも構想はあるので、できればやりたいけど……といったところですね。

レトロな雰囲気プンプンですが、操作方法やオートセーブ機能など、スマホで快適に遊べる設計が施されています。課金アイテムがありますが、これを使わないとクリアできないというバランスではないので、安心してお楽しみください。

そして、ゲームが気に入った方は、開発者さんが制作したLINEスタンプも、どうぞよろしくお願いいたします。

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▲ブタさんがモチーフのLINEスタンプ
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▲ゲーム内にLINEスタンプストアへの導線が!

⇒LINEスタンプはこちら

[ファミ通.com掲載のレビュー記事]
※無料RPGだけど内容は有料以上!デラクエスト★

■あぷまがどっとねっと
(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


※あぷまがへのアクセスはこちらから

デラクエスト - ドット絵レトロRPG

メーカー
Sakabou Inc.
配信日
配信中
価格
無料(課金アイテムあり)
対応機種
iPhone、iPod touch、iPad、iOS6.0以上 Android 2.3 以上

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