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【注目アプリレビュー】これは秀逸なハリガネムシゲー!ゾワゾワするパズル『Blek』

2014-02-20 12:03 投稿

ハリガネムシ meets アプリゲー

読者の皆様は“ハリガネムシ”という寄生虫をご存知だろうか。おもに昆虫に寄生しては、宿主の体内で好き勝手やるというなんともおぞましいヤツで、寄生された昆虫の姿や行動がトラウマ級にアレなことでも知られている。

このハリガネムシ、基本的には水中に生息しているものの、地表に出てもすぐに死ぬことはない。陸上に出て乾燥したハリガネムシは、その名が示すように“針金”のような棒状となり、再び水中へ戻る機会を淡々とうかがうのだ。そして、いざ水中に戻ると水を得た魚のように盛んに活動を始める。このときの「うひょー、水だぜえ!」と大はしゃぎするハリガネムシの姿がこれまたトラウマ級にアレで、フニャフニャと蠢くその姿は一度観れば脳裏にこびりついて離れないこと必至。幸いなことに人間には寄生しないらしいので、不安になってお尻をムズムズさせる必要はないだろう。

【本当に閲覧注意】ハリガネムシの動画

さて、なぜアプリのレビュー記事で、冒頭からこんな嫌がらせのような話をしたのかというと、今回紹介する『Blek』というパズルゲームが、なんともハリガネムシ度数の高いルックスだったからである。

ハリガネムシ(的な線)の動きをプログラミング!

『Blek』がどういったゲームであるかを言葉で説明するのは意外と難しい。愚直に説明すれば“画面をなぞってジェスチャーを作成し、それを利用してターゲットを消す”といった具合になる。なんとも意味不明だし、どこらへんがハリガネムシなのかも説明はできていない。それでは、例を挙げて説明してみよう。

初代プレイステーションに『カルネジハート』というタイトルがあった。ロボットの行動を予めプログラミングして戦うシミュレーションゲームで、戦闘中に起こるさまざまな可能性を検討してロボットの行動をプログラムするという“ザ・理系”な内容に、文系の筆者は頭を沸騰させつつも熱中した記憶がある。『Blek』はその『カルネジハート』のロボットを“ハリガネムシ”に置き換え、さらにプログラミングの部分を“指の動き”で代用したイメージだ。

……噛み砕いて説明したつもりが、むしろ話を混乱させた気もするので、ここは素直にゲームの紹介ムービーをお見せすることにしよう。

いかがだろうか。筆者のつたない文章に垂れ込めていた濃い霧が、パアッと晴れたことかと思う。そして、指のジェスチャーに沿って動く黒い線のハリガネムシ感にゾワゾワとしたに違いない。筆者などは、ステージクリアーを目指すのもそこそこに(というか、ステージ36が難しくてクリアーできない)、いかに気持ち悪いハリガネムシの動きを再現できるかにハマってしまったほどだ。

ちなみに、最高に気持ち悪いハリガネムシの動きを再現するのであれば、ダイナミックな動きの中に細かい動きを織り交ぜたジェスチャーがオススメ。上下に大きく指を動かした後、画面中央あたりで「クシャクシャクシャ!」と指を乱舞させて離すと、なんともゾワゾワする線の動きができあがるのだ。さっきからやたらと擬音の多い文章で申し訳ない。

▲ハ、ハリガネムシだ~!

それにしても、本作の秀逸なハリガネムシ感には、ただただ圧倒されてしまう。そこで筆者は、開発者はかなりのハリガネムシフリークに違いないと考え、公式サイトをのぞいてみたのだが……そこで意外な事実が判明した。

開発の背景には日本の伝統文化

『Blek』を開発したのはオーストリアの首都ウィーンに社をかまえるkunabi brotherというデベロッパー。設立は2013年で、『Blek』は彼らのデビュー作となっている。社名に“brother”とあることからも分かる通り兄弟が運営しており、ゲームデザインを担当したDavorはミュージシャンとしても活動した経歴を持ち、レーベルから楽曲リリースをしたこともあるそうだ。一方のDenisは作家として、複数の短編小説を発表している。ともすればインタラクティブアートにも見える『Blek』のゲームデザインには、兄弟のそういったアーティスティックな側面も大いに関係しているのだろう。

▲点と線だけで表現されている『Blek』のビジュアル。ミスした時に流れる人の囁きをサンプリングしたようなSEも、少し気持ち悪いが印象的。

そして『Blek』誕生の経緯だが、公式サイトの内容曰く、同作が誕生した背景にはDavorがハマっていた日本の伝統文化が深く関わっているんだとか。その伝統文化とは“書道”と“俳句”。確かに、スルスルと滑るように動く『Blek』の黒い線は、書道における筆の進みを彷彿とさせる。また、線と点と控えめなSEだけで表現されている、本作の削ぎ落とされたデザインには、俳句の洗練性が現れているように思えなくもない。

なんてことだ、筆者が熱弁していたハリガネムシは『Blek』とまったく関係なかった。

だがしかし、世の中には“当初狙っていた方向性とは違う形で話題になり、結果的にその路線でヒットしたモノ”が数多くある。広く知られているところで言えば、コカ・コーラがそうだ。あれは元々、胃薬として作られたものだったが、飲みやすさなどを追求して炭酸を入れたりアレコレしているうちに、世界を代表する清涼飲料水になった。そういう意味では『Blek』が、今後ハリガネムシゲーの代表格になる可能性もゼロではない。

しかし、そもそもハリガネムシゲーってなんだ? という自問が浮かんできたので、このレビューはココらへんで終わることにする。ほとんどゲーム内容に触れていない気もするが、実に独特な楽しみのあるパズルゲームなので大変オススメです。あと、誰かステージ36の攻略法を教えて!

▲ハ、ハリガネムシだ~!(2回目)

(キモ次郎)

Blek

メーカー
Denis Mikan
配信日
配信中
価格
300円[税込]
対応機種
iOS 6.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み。

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