【新作情報】男のロマン“変形”キター! タワーオフェンス『Anomaly2』でワクワクが止まらない

2013-12-02 19:03 投稿
恐ろしい時代になったものだ。
『Anomaly 2』をプレイして、つくづくそう思った。
アプリの価格は500円。真っ先に、ちょっと高いな、と思ってしまった。
おかしい。
昔々、ゲームは1万円前後であった。それを嬉々として購入していたのに、いまやマクドナルドのバリューセット並みの金額ですら高いと思ってしまう。慣れというのは恐ろしい。これまでの規範も、既成概念も、固定観念も、すべて破壊してしまう。タダより高いものはないはずなのに。
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ゲームを開始すると、まずはオープニングムービーが当然のように流れる。構成も展開も質感も迫力も尺も大作ゲームさながらである。
おかしい。
これは潤沢な資金のもとに、札びらでほっぺたをひっぱたいてあちこちから有能なスタッフを引き抜きまくる、鼻の長い大会社のみの専売特許ではなかったのか。正直、これを500円でやられたらたまったものではないというデベロッパーの嘆きが聞こえてきそうだ。
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ゲーム自体は、乱暴にいえば『レミングス』と『フロントミッション』を合わせた感じのリアルタイムストラテジー。例えが古いかもしれない。要するに勝手に進んでいく近未来の兵器をごちゃごちゃいじって、群がる敵を倒しつつゴールに向かうというものだ。わかりづらいかもしれない。要するにリアリティーのある世界観を持つリアルタイムストラテジーを、シンプルな操作で楽しめるということだ。よくわからないかもしれない。要するにプレイすればすぐにわかるということだ。
実際、操作は進行方向の決定、4つのアビリティーの使用、ユニットの変形、購入、売却、アップグレード、配置換えのみ。にも関わらず、とにかく忙しいな、と思った。
おかしい。
リアルタイムストラテジーはそもそも忙しいゲームだ。戦略を練るのはプレイ以前のステップであって、実際はショートカットを駆使していかに素早く、正確に操作することができるかが重要になるジャンルである。とはいえ、これはアプリゲームだ。片手にタブレットを持ちながら片手でタップしつつプレイできるはずだ。プレイしながら飲み物を飲むことも尻を掻くことも鼻をほじることも楽にできるはずだ。しかし、どうにもそんな余裕がない。しまいには、タブレットを机に置いて両手でプレイするはめになってしまった。
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難易度設定はCASUAL、NORMAL、HARDCORE、NIGHTMAREの4段階。もっとも簡単なCASUALですらかなりの歯ごたえがある。NIGHTMAREなどはまさに悪夢である。
おかしい。
アプリゲームってのは、もっとお気軽に楽しめるもんではなかったのか。まさかステージ開始後10秒の時点を突破できず、延々数時間、試行錯誤をくり返すはめになるとは思ってもみなかった。実際、数多の海外のリアルタイムストラテジーをプレイしてきた手前、自信満々にNIGHTMAREで始めたものの、あまりのきつさに序盤でHARDCOREに下げてしまった。さらに、中盤でNORMALに下げてしまった。終盤にCASUALに下げたのは内緒だ。
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当然のようにマルチプレイにも対応している。ところがこれがまたとんでもないことになっている。ストーリーモードのように、ユニットで編成してタワーを破壊していくだけでなく、タワー側となってタワーを配置し、攻めてくるユニットを破壊することもできるのである。
つまり、タワーディフェンス、タワーオフェンス両方が楽しめるのである。が、はっきりいって両者は別ゲームである。つまり、ふたつの作品が同梱されているレベルである。
おかしい。
ボリュームがありすぎる。しかも、その完成度が高すぎる。こういう場合、課金で追加するのではないのか。サービスがよすぎるのではないか。裏があるのではないか。さんざん楽しませておいて、あとからコワモテが出てきて金品を要求されるのではないか。500円という金額には、通常なら後に課金させる分も含んでいたということなのか。それならこの金額は完全に納得がいく。
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操作に関わる要素は、個別に文章による解説はもちろん、動画までついたチュートリアルがあるため、英語がわからなくてもプレイするうえでの支障はほぼない。が、ストーリーはとにかく英語漬け。各ステージのプロローグこそ英語の文章も併記されるが、ステージ内の進行はスーパーなしの英語会話のみ。しかも早口なうえ、無線のやりとりというエフェクトがあるため、若干聞き取りづらい。ある程度、英語がわからないと、内容に関してはお手上げだろう。
これに関してはおかしくない。
海外のゲームはこういうもんだ。展開がわからないのが残念ならば、必死に英語を勉強すればよろしい。さもなくばローカライズを心待ちにすればよろしい。ようやく腑に落ちる部分に出会った。ちょっとほっとした。
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ストーリーにおける合点はさておき、プレイ中、とにかく随所で違和感を感じ続けた。それがなぜか考えてみるに、答えは簡単だった。
この作品はお気軽に楽しむというよりは、わずか500円という昨今のゲーム業界の流れに乗りつつも、驚異的なクオリティーを保ち、かつ、がっちり腰を据えて取り組むタイプのゲームなのである。古きよき時代の、本格派リアルタイムストラテジーなのである。すべてをしゃぶりつくすつもりで本気で挑めば、相当な時間楽しむことができる。楽しみ続けることができる。5分で食えるチーズバーガーセットと同額で、5年くらい遊び続けることもできる。
つまり、随所でおかしいと感じたのは、500円のゲームなんだから、まあこの程度だろうと高をくくっていたところに、とんでもない質と量の作品を突きつけられたため、脳が軽くパニックを起こしたためであろう。正直、なめていたということだ。本当にごめんなさいと謝罪しなければならない。そのくらい、この作品のクオリティーは高く、底なしの没入度を備えている。
恐ろしい時代になったものだ。
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