【個人開発ゲームを斬る】『マヂヤミ彼女』本年度最高の謎解きゲーム

2013-09-16 08:30 投稿

と思うオジサンハフツウジャナイカナ

“謎解き脱出ゲーム”は相変わらず人気です。
ほとんどの場合、
“とりあえず閉じ込められた! さあ脱出だ!”的な感じに始まり、
“脱出成功! えらい!”で終わります。
ストーリー的なモノは、あってないようなものです。でもストーリーがあって主人公に感情移入したほうが、謎解き脱出したときの達成感が違うよね!

ということで今回は、ストーリー部分にもこだわった作品をご紹介!

▲猟奇的なタイトル▲できればイヤホンで!


このゲームは“音”がとても重要な役割を担っています。
ですので静かな場所、雰囲気を楽しむためにも落ち着いた環境でのプレイをオススメします。

▲お互いの手を繋げてハート♪▲元カノのソンザイがキニナリマス

“カノジョ目線”でお話が進みます。
大好きなカレシとラブラブでチョーハッピー♪

でもひとつだけ気になることが。

どうもカレシは“元カノ=前のカノジョ”と連絡を取り続けているみたい。
“単なる幼なじみ”
とカレシは言うけど、どうしても気になる……。
ドキドキラブラブの温泉旅行のときでも、元カノと連絡を取るカレ。
そんな様子にもうワタシタエラレナイの……。

▲ガマンのゲンカイ▲オサエキレナイ

“カレへのギワク”がバクハツ。
カレが温泉入っているあいだにケータイを触り、元カノとの“いまの関係”を調べることにしました。

コレは、やったらアカン!
誰も幸せにならへんで!

 

 

 

▲スマホな画面▲いまどきメールはやらないの

ここからが謎解き本編。
カレのスマホにインストールされているアプリをイロイロ起動し、元カノの情報を探しましょう。
おじさん世代だとメール/メッセージアプリが怪しいんですが、そこには元カノの名前はなし。

▲ロックが!▲怪しい!!

いまどきはアレです。スタンプを送り合ったりできる大人気SNSアプリ。
そう“LIME”。
さっそく起動すると、セキュリティロックが!
本体にはロックかけてないのに、LIMEにはロックかけてるのね!
とっても怪しいわ!
ムキー!!
このパスワードを調べるために、ほかのアプリで情報を探します。

▲メモアプリにヒントが▲セキュリティホール

メモアプリに“パスワード”→“LIME”の文字が……。

パスワードは“誕生日”なのね。
うふふ。
カレったらもう、ドジなんだから!
こんなの書いてたらダメじゃない♪

……。
カレの誕生日っていつだっけ?

▲カレの誕生日は元カノといっしょ……▲元カノの誕生日……

 

 

 

その後、写真アプリやカレンダーアプリを起動し、カレの誕生日をゲット!
LIMEに4桁のパスワード入力!
エラー!
ムキー!!
ワタシヲホンキニサセタワネ……

▲カメラアプリ▲音楽もちゃんと聴ける

さらなるヒントを求めていろいろなアプリを起動。
どのアプリもちゃんと作り込まれていまして、実際に音楽が聴けたりします。

いろいろなアプリを起動するたびに、疑惑と嫉妬と罪悪感などで傷つき壊れていくカノジョの声が画面上に“通知”されるのでぜひ見てあげてください。

 

 

 

▲念願のLIME画面▲パンドラの箱

なんだかんだと調べ、ついにロック解除に成功!
スベテヲシリツクシテヤル!!

 

 

 

 

 

 

▲……

 

▲破られた元カノの写真▲さすがにヤリすぎだろ?

風呂から帰ってきた俺は、勝手に俺のケータイを触っていたカノジョとケンカ。
どうも“元カノ=前のカノジョ”との関係をまだ疑っているようだ。
“単なる幼なじみ”って言っているのに。
いくら怒ったからといって、元カノの写真を破り捨てて帰るとはヒドイ。
電話ではラチがあかないので、会って直接話するしかないな。

というわけで、ここからは“カレ目線”でのパートが始まります。
カノジョのもとへ急ぎましょう。

▲脱出中にも▲カノジョからのLIMEが

なんと部屋のドアが開かない!?
さあ脱出だ!
画面スワイプして部屋を移動し、怪しいところをタップで調べましょう。

▲困ったときのGuguru先生▲悩みと言えば知恵袋

謎解きに行き詰まったらヒントを確認することができます。
ヒント部分も非常に凝っておりまして、“持っているケータイで情報を検索”といった画面もちゃんと作り込まれております。
個人的には、“それっぽい広告”がツボです。

 

 

 

▲…!!

部屋を無事脱出し、カノジョのもとへ向かうとそこには……

こういうラストはiPhoneアプリ史上初めてではないでしょうか。
あまりに衝撃的だったので、開発を担当した“beArk”さんにお話を伺ってみました。

Q1.『マヂヤミ彼女』ってもしかして実話ですか!?
A1.実話をもとにしているのですが、その実話を聞いたときにアプリにできたらおもしろいなと思ったのがキッカケです。
どうやったら10代、20代の人たちに響くのかという点だけをひたすら考えて進めていったら、最終的にこのような形になりました。
内容としては10代、20代向けなのですが、アプリ全体のコンセプトは、大人の人たちにアプリの持つ可能性を感じてもらえるように制作しました。

Q2.ストーリーや脱出のアイデアは、どんなときに思い付いたのでしょうか? 何か参考にした書籍やアプリなどはありますか?

A2.文章の表現方法で参考になったのは“携帯小説”ですね。いま人気のある携帯小説をたくさん読みました。
脱出ゲームについては、ストアに並んでいるものはひと通りクリアーしました。
脱出パートは、評判がよくて有名な“58works”さんの『DOOORSシリーズ』や“appliss”さんの『CUBIC ROOMシリーズ』をとくに参考にさせていただきました。

Q3.開発期間はどれぐらいですか? 苦労した点は?

A3.大体ですが、企画とリサーチで半月、制作で1ヵ月ぐらいですね。
いちばん苦労したのは、リサーチですかね。
10代、20代の人たちに“リアル”だと思ってほしかったので、かなりていねいにリサーチを行いました。

Q4.ここはぜひ見てほしい! という点は?

A4..ストーリーや背景自体をゲームに登場するスマホの中に詰め込んでいるので、ちゃんと読んでもらいたいですね!
読まないと関係性とか人間性がまったくわからないようになっていて、病んだ彼女がメッセージをひたすら連投してくるだけのゲームに映っちゃいますので……。

Q5.リリース後の反響を教えてください!

A5.10代、20代の若い世代の人たちにかなり楽しんでもらえてるようでとても嬉しいです。
Twitterで『マヂヤミ彼女』と検索していただければわかりますが、遊んでくれた人たちが友だちに勧めてくれているようで、とてもありがたいです。
ランキングが上がっていくにつれて、少しずつ大人たちにもこのアプリが示した可能性に気付いてもらえるようになりました!

Q6.Androidへの展開は!? 新作のご予定は!?

A6.Androidはリリース予定ですが、攻略などが出回ってしまっているので、Androidユーザーにも楽しんでもらえるように少し修正する予定です。
新作アプリの予定については、海外も視野に入れた脱出ゲームを近いうちにリリースできればいいなと思っています。

Q7.最後にひと言お願いします!

A7.アプリとは関係ないですが、iPhoneケースなどのプロダクトも企画中だったりします。
今後は、さまざまな分野でいろいろな可能性を示していけるようにがんばりますので、よろしくお願いします!

 

アプリの“本来の目的”という意味ではネタバレしてしまったほうがいいのかもしれません。
でも、そこを含めての謎解きだと思うんで、今回はあえて触れずに記事にしてみました。
このアプリに隠された、本当の『マヂヤミ彼女』の姿をぜひご自身の目でお確かめください!

■あぷまがどっとねっと
(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


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マヂヤミ彼女

メーカー
MIOYAMAZAKI, beArk
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iOS / Android

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