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『Bejeweled HD』配信記念! 超人気パズルゲーム『Bejeweled』生みの親に突撃インタビュー

2012-07-20 15:13 投稿

●PopCapが教える、売れるゲームの作り方は必見!

ブロックを3つ揃えて消していく、マッチ3パズルというゲームジャンルを世界的な地位にまで押し上げたタイトル『Bejeweled』シリーズ。そんな『Bejeweled』を開発したメーカー、PopCapは『Plants vs Zombies』や『Peggle』といった名作も輩出している、海外では超メジャーな企業である。日本ではまだあまり耳にしない名かもしれないが、作るゲームにハズれなしという、恐ろしいまでの実績を持った会社なのだ。そんな有名メーカーの代表が、来日しているという噂を聞きつけたので、飛び込みでインタビューをしてきたぞ。開発秘話から売れるゲームの作り方まで、たくさん話を聞けたので、ゲームファンはもちろんクリエイターも必見だ!

Bejeweled Blitz

 

Plants vs. Zombies

 

Peggle

 

チーフゲームデザイナー
ジェイソン カパルカ
PopCap 創業者の一人でビジュエルドの開発者でもある。
ビジュエルド フランチャイズ ディレクター
ジョルダーノ コンテスタビーレ
PopCap のフラッグシップフランチャイズであるBejeweledを統括する。

 

――まず最初に『Bejeweled』が生まれたきっかけについて教えてください。

ジェイソン ものすごく古いタイトルですが、『Colors Game』というブラウザゲームがあったんです。これは、正方形を動かして色を揃え、消していくというもので、グラフィックもサウンドもスゴく安っぽいものだったんですが、このシステムはおもしろいんじゃないかと思い、そこからインスピレーションを受けて『Bejeweled』の開発が始まりました。でも、ただ色のブロックを動かして消すだけでは目立たないと思ったんです。そこで最初に思いついたのはフルーツなのですが、フルーツをブロックの代わりにしても、使える色が限られてくるから、ゲームとしておもしろくならないかもしれない。そこで、宝石を採用したわけです。もし我々がそこに気づかなかったら、『Bejeweled』じゃなくて『Befruit』になってたかもしれませんね(笑)。ちなみに、最初はちがうタイトル名でブラウザゲームとしてリリースしていたのですが、これがかなりの人気になったので、商業ベースとしてちゃんと作り直そうとしてやったのが、今ある『Bejeweled』です。そこから、モバイルだったりソーシャルだったりにも展開して、最近ではiOS版の『Bejeweled Blitz』も成功を収めました。日本向けの実験的なタイトルとして『ビジュエルド伝説』というものも出てきましたし、これからもっと新しいものをという企画検討もされています。

――なるほど。ちなみに『Bejeweled』の“Be”にはどういう意味が込められているんですか?

ジェイソン そんなに深い意味はないんです(笑)。英語では、すごく大事なもの、希少価値が高いものを表現するときに頭に”be”を付けるんです。ただそれだけですよ。

――『Bejeweled Blitz』のダウンロード数はいくらくらいなんでしょうか?

ジェイソン まず最初に、『Bejeweled』全シリーズ累計では、この10年間で5億人が作品をプレイしています。『Bejeweled Blitz』に関してだと、iOSでは1000万ダウンロード、Facebookでは2000万人が遊んでいますね。毎日、この瞬間も300万人が遊んでいるゲームとなっています。

――そんなスゴイ数字を聞くと鳥肌が立ちますね!

ジェイソン 『Bejeweled Blitz』は、ものすごく人気があるゲームで、FacebookでもつねにTOP10をキープしていますし、iOSのランキングでも、ほぼTOP10をキープしているような感じです。でもじつは『Bejeweled Blitz』は、リリースされてからもう3年も経っているんですよね。すごく長い間みなさんに愛されているゲームなんだと実感しています。

ジョルダーノ シリーズ自体は12年前からあって、初めのうちはプレイヤーの6割くらいが女性、年齢層は35~60歳に人気だったんです。それが、ほかのプレイヤーと競争できるというシステムを採用した『Bejeweled Blitz』になると、男女比が半々くらいになり、年齢層も18~65歳とかなり幅広くなりました。若い人にも気に入ってもらえているみたいで、とても嬉しいです。

――話は変わりますが、PopCapという社名の由来をお教えください。

ジェイソン じつは、最初は“セクシーアクションクール”という社名だったんです(笑)。まぁ、それは社内のジョークで、自分たちのことをそう呼んでいたっていうだけだったんですけど。というのも、そもそもぼくたちが社会に大きく出ることはないと、最初は思ってたんですよ。デベロッパーとして、企業間取引を想定していたので。でも、よくよく考えてみると、会社のホームページを立ち上げたり、なんだかんだ言って自分たちも社会に出ていかなくちゃならないってことに気づいて。そうなるとこの社名はよろしくないなと(笑)。別のものにしようと考えたとき、前提としてあったのが「短くて覚えやすく、世の中的にも受け入れやすく、ドメインが取れるもの」というコンセプトです。そこにプラスして、“Pop”というワードも使いたいなというのもありました。ポップミュージックが好きだし、響きもいいし。それで、“Pop”というワードを使った7文字くらいのドメインで、どれくらいの空きがあるかを調べたら、すでにほとんど使われていたんですよね(笑)。 結局空いてたのが、“PopFrog”と“PopCap”。それなら“PopCap”がいいんじゃないかと。覚えやすいし語呂もいいし。

――積極的に決めたのではなく、消去法だったんですね。驚きです。

ジェイソン 私たちの中に、ビジネスが得意な人が誰もいなかったので、ガツガツやっていこうという感じではなかったんですよ。インターネットがブワーッと普及していく時代に創業していればよかったのかもしれないんですけど、そのころに僕らはビジネスのノウハウを持っていなかったので。そんな感じで「インターネットビジネスはもうだめだよ」っていう時代(2000年)に立ち上げたので、名前に関してもこういう感じになったんですよね。

――パソコン版に『Bejeweled 3』という人気作がありますが、それをiOSでもリリースする予定はありますか? また、新作の予定があったら教えてください。

ジェイソン すばらしいタイミングでの質問をありがとうございます。じつはアメリカではすでにiOS向けに『Bejeweled』というアプリがリリースされていまして、じつはこの中身は『Bejeweled 3』なんですね。で、なんでタイトルに「3」を付けなかったのかというと、ジェイソンが「Appleも新しいiPadをリリースするときにiPad 3って名前を付けなかったから、僕たちもそれでいこう」と言ったからなんです(笑)。 それと、iOSのマーケットっていうのは、新しいモデルをバージョンアップとして提供していくことができるというマーケットなんです。なので、バージョンアップをしてモデルが変わるごとに、ナンバリングをしていくのは、あまり好ましくないかなと思ったんです。実際にリリースされているものは『Bejeweled 3』なんですけれどね。日本でも、これを近々リリースしようかな(※)と検討しているところです。

※インタビューは2012年7月12日に行いました。

ジョルダーノ (iPhoneを取り出し)こちらが、その『Bejeweled』(日本版タイトル『Bejeweled HD』)です。5つのゲームモードが搭載されていて、近日中にゲームモードをひとつ追加します。いくつかのモードを、簡単に説明すると……。まず、このクラシックモードは、ほかのプレイヤーとの競争も、時間制限もない、昔からある『Bejeweled』を楽しめるゲームモードです。でも、クラシックバージョンとはいえ、ゲームで負けるのが嫌だったら、ゼンモードというのをオススメします。これは永遠に遊べるモードですね。そして、これはバタフライモード。ジェムの形をした蝶々を助けるのが目的で、蝶がジェムの天辺にまで登ってきてしまうと、クモにつかまってしまうんです。でも、蝶は少しずつクモに近づいていってしまうので、蝶の下にあるジェムを消したり、蝶そのものを消してあげたりして助けてあげるという具合です。このゲームはブリッツみたいに制限時間が設けられているんですが、人と競走するわけではなく、自分でスコアを伸ばしていくというものですね。あと、これにはタイムボーナスというのがあって、タイムボーナスが付加されたジェムを消すと、タイムバンクに時間が加算されるんです。そして最後に、バンクに溜まった時間を一気に使って、さらにスコアを稼ぐことができるんですよ。今あるモードの中で、一番人気のモードです。最後は、ダイヤモンドマイン。これは、宝物を探して、どんどん岩の地層を掘っていくというモードですね。地層は、隣接するジェムを消すことで掘れます。

ジェイソン ちなみに、これらのモードを搭載した新作『Bejeweled HD』は、日本でも間もなくリリース(※)しようと調整中です。iPad専用アプリですね。Retinaディスプレイに最適化してあって、UIもiPad用に作り直したので“HD”とつけて、iPad専用にしてあります。アメリカではリリース済みのiPhone用を、日本でも配信しようと検討はしていますが、まずはiPadをと考えまして。今までのiPadの中でももっとも美しいiPadですし、僕たちもこのゲームをすごく気に入っているので、日本のみんなにも楽しんでいただければと思っています。

※配信中です。

 【Bejeweled HD】
メーカー:PopCap
価格:350円[税込]
対応機種:iPad 互換iOS 3.2 以降が必要

 

――GREEから『ビジュエルド伝説』というアプリをリリースしていますが、このタイトルに求めているものはなんでしょうか?

ジョルダーノ  『ビジュエルド伝説』は、東京にあるオフィスが手掛けているゲームです。もともとは、タイトーさんと協力して作った『ポップタワー』というゲームがGREEのプラットフォームから出ていたのですが、なかなか軌道に乗らなかったんですよ。それがようやく成功に近づいてきたこともあり、その経験を活かしつつ、さらに『Bejeweled』の新しい方向性を模索するために、日本で『ビジュエルド伝説』というものをリリースしました。ただ、『ビジュエルド伝説』は、いまの段階ではまだまだ修正する必要のあるタイトルだと考えています。これはポップキャップのやり方のひとつなんですけど、モバイルのゲームやソーシャルのゲームは、まずリリースする。そして、ユーザーさんに楽しんでもらいながら、フィードバックをはじめとしたデータを集めて、データを分析するんです。そこから、運営をしつつ数週間~数か月かけてどんどんアップデートや改良を重ねて、いいものにしていくということをしています。『ビジュエルド伝説』は、まだそのステップですね。直すべきところはたくさんあるし、追加すべきものもあるし。また、日本で展開するにあたって翻訳というのはスゴク大事なんですけど、今回試したかったのは「ビジュエルドのよさ」を活かしたまま、広く日本に受け入れてもらえるには、どうしたらいいのかというのを考えて作っているので、引き続き期待を持っていてください。

 【ビジュエルド伝説】
メーカー:PopCap
価格:無料(アイテム課金あり)
対応機種: iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、およびiPad に対応。iOS 4.0 以降が必要

 

――PopCapは、多くの人気タイトルをリリースしながらも、残念ながら日本では知名度があまり高くありません。そんな日本に対してどのように展開していく予定ですか?

ジョルダーノ 2002年にリリースされて話題になった『ズーキーパー』っていうゲームがあるじゃないですか? あれは僕が知る限りでは「初めて日本のゲームメーカーがアメリカのゲーム(『Bejeweled』)をまねた」ものなんじゃないかなと思っています。日本で『ズーキーパー』というのが流行っていたということも、アメリカのゲームをコピーしているというのも、知ったのは、流行ってから数年経ったあとだったんですけどね。そのため、日本では『Bejeweled』というと「あのズーキーパーみたいなやつね」というリアクションがあって、すごくビックリしました。やっぱり、国が違うと状況も違うんだと実感しましたね。なので、日本はもちろん、その国に合わせた展開は必要だと思っています。国ごとの状況に合わせるというのは、そんなに簡単なことではありませんが……。時間はかかるけれど、自分たちがいいゲームを作り続けて、場合によっては翻訳もしたり、的確に運用ができればPopCapも日本で有名になれると信じています。

ジョルダーノ PopCapが日本でビジネスを始めたのは5年くらい前。その頃は日本にオフィスもなかったので、ジーモードとか、携帯電話のゲームを作る会社と仕事をしていたんです。でも、2009年に東京にオフィスを作って、タイトーさんとパートナーシップを組んで、それが成功を収めて。それは僕らにとってすごく大きな進歩だと思っていますし、これからも日本のみなさんにもっとポップキャップを知ってもらえるよう努力をしていきます。日本というマーケットはPopCapにとっても重要なマーケットでありながらも、僕ら海外のメーカーにとっては、すごく入りにくいマーケットでもあるんです。なので、引き続き努力していきます

――クリエイター目線で、いま注目しているアプリや最近よく遊んでいるアプリがあったら教えてください

ジョルダーノ 好きなアプリはコロコロ変わるけど、今は『Ski Safari』というのが気に入ってますね。あとは、『Tiny Wings』のバージョン2.0が今日(7月12日)リリースされたので遊んでます。どちらのゲームも、指一本で遊べて、それも操作は指を押して離すだけという、スマートフォンに向いたシステム、優秀なものだと思います。

ジェイソン 僕は『Flow Free』ですね。同じ色の丸を線同士が交差しないように結ぶんでいくというシンプルなゲームなんですけど、これが今のお気に入りですね。簡単にそうに見えるけど、すごく頭を使うんですよ。

――では最後に、スマートフォンのゲームで成功するための秘訣を教えてください。

ジェイソン まず、すごく短い時間で遊べるゲームであることが大前提だと思います。スマートフォンのゲームで、1時間以上連続して遊ぶ人なんてあんまりいませんよね? 駅だったりバスの中だったり、ほんの数分の間で遊べるゲームというのが大切です。世界的に有名なFPSやRPGを、そのままiPhoneに持ってきて成功しているものって、じつはないんですよ。コンシューマとは入力の方法が違うので、人気があったからといって、その操作性のよさまでもが、そのままiPhoneに当てはまるわけでもありませんし。一方、iPhoneで流行っているゲームは、シンプルであり、なおかつ入力の方法が最適化されていて、とってもカジュアルなんです。また、スマートフォンのゲームでもっとも大事なのは、バージョンアップをどんどんしていくこと。たとえば『Bejeweled HD』では、最初は3つのゲームモードしかありませんでしたが、いまではバージョンアップを繰り返して、5つのゲームモードを搭載しています。さらに、モードを追加する準備もできています。『Bejeweled Blitz』も、数週間おきに新しいバージョンアップをして、新しいゲームモードや新しい遊び方を提供していく予定です。お客さんは、つねに新しいものを求めていますから、それに応えるのが大事です。

――なるほど。たしかにアップデートがあったアプリは触る機会も増えますからね。納得です。今日はありがとうございました。

Bejeweled HD

メーカー
PopCap
配信日
配信中
価格
350円[税込]
対応機種
iPad 互換iOS 3.2 以降が必要

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