【Androidおすすめアプリ】王道ストーリーを突き進むファンタジーRPG『幻想クロニクル』

2011-10-11 23:45 投稿

●奪われた家族を取り戻すため……少年は強さを求める!

『幻想クロニクル』は、ファミコン時代から数多の家庭用ゲームを生み出してきた老舗ケムコからリリースされたRPG。剣と魔法のいわゆるファンタジー世界を舞台に、斜め見下ろし型2Dのダンジョンを旅し、戦闘システムもコマンド選択タイプという、非常にオーソドックスな作りの作品となっている。

 

主人公は、辺境のセルカ村に住む少年ライト。国境を越えた大規模自警団とも言える”ホロスオーバー”への入隊が決まり、もっと腕を磨いて世話になった村の人々を守りたいと願っている、けなげな新米戦士だ。

 

ホロスオーバーに入隊したてのライトは、簡単な任務からコツコツと実績を積み重ねて少しずつ経験を積み、強くなっていくのだが、ある日、巷で噂の”漆黒の悪魔”らしき人物が、ライトのいないセルカ村に現れて村人たちを惨殺。身寄りをなくしたライトの家族とも言うべき、長老オーマと義妹のフィナを連れ去ってしまう。

 

肝心なときに大事な人を守れなかったと、くじけそうになるライトだが、兄貴分とも言える青年アルベルトの励ましもあって、ふたりを取り戻すことを決意。誰にも負けない強さと、漆黒の悪魔の行方を求めて、さまざまな場所へと赴くことになる。

 

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▲両親を亡くしたものの、やさしい現在の家族とともに、それなりに幸せに暮らしていた主人公ライトだったが……。

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▲村を、みんなを守れなかった自分を責めるライト。それでも、心配してくれる人の激励を胸に再び立ち上がる!

●正統派にして王道だからこそ味わえるカタルシス

 

本作は、あえて言うと「ひと昔前のRPGにおけるお約束の集大成」とも言うべきストーリー展開を持つ作品だ。

複雑な生い立ちを持ちながらも、やさしく正義感の強い性格に育った主人公。

前騒乱の英雄であった老魔術師が保護者で、血の繋がらない義妹が慕ってくれるという環境。

いろいろあったものの、現在は余所者だった主人公を暖かく受け入れてくれる村人たち。

光の英雄の血を引くイケメンで頼りになる兄貴分に尊敬とコンプレックスを抱きつつ、憧れの部隊に入り鍛錬に励む日々。

そして──唐突に訪れる平和な日常の終焉。

 

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▲なぜか行方不明の義妹とそっくりな顔をした、いかにもワケありのヒロイン。ここまでくると清々しい!

約束だ。王道中の王道だ。

さらに言うなら、その後の物語も、スーパーファミコン時代からRPGをプレイし続けている私の予想を覆すような展開は、ほぼ皆無だった。

「では、本作はプレイするに値しないのか?」と聞かれば、答えはNOだ。

主人公の抱く哀しみや焦燥、あるいは喜びなどが、非常にわかりやすく切実に伝わってくる点で、むしろ優れていると言えるだろう。それは、描写の丁寧さもさることながら、突飛な物語展開にプレイヤーが振り回されていないからこそ、それだけ登場人物の心の内に目を向ける余裕が生まれるのだと思う。

意外性ではなくわかりやすさ。一時の興奮よりも、じわじわとくる共感。

そういったものを求めてプレイする人にとっては、心震わせるストーリーだと言えるのではないだろうか?

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▲こまっしゃくれた子供に懐かれるのも主人公の条件? とは言え、彼女も幼いなりに重い事情を抱えているのだが。

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▲もちろん、この風評もいろいろな意味で後々の展開の伏線となる。

■基本操作

本作の特徴として、街や村、ダンジョンのあいだに位置する、いわゆる”フィールド”が存在しないことが挙げられる。

具体的には、その地方のマップが一枚絵で提示され、その上に、現段階で行ける町村が青い点、ダンジョンが赤い点で示されるのだ。主人公たちは、行きたいポイントを選択すれば、即座にそこへと行ける仕組みになっているのだ。

 

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▲主人公の故郷のセルカ村やホロスオーバーの本部があるホロスの町がある地方はこんな感じ。別の地方へは、マップ端のダンジョンを経て行くことになる。

▲ちなみに町の中も同様で、目的の施設を直接タップすれば、そのままそこへ入れる。

建物の中やダンジョンは、前述のように斜め見下ろし型2D画面となる。画面左下のバーチャルスティックで前後左右にライトたちを動かすほか、行きたい場所を直接タップすることで、そこに向かわせることも可能だ。町の施設の中で、道具屋、宿屋などについては、ごく一般的なRPGと同様。工房は武器屋兼鍛冶屋といった役割だ。また、ライトはホロスオーバーの隊員なので、”ギルド”に行けば、クエスト(任務)を請け負うことができる。

 

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▲工房では、武具の売買のほかに、所持した武器・防具を鍛えて強化することができる。その際、錬成書を入手していれば、より強力な武具に変化させることも可能。

▲クエストの内容は、特定のアイテムの収集や、特定のモンスターの討伐など。難しい任務ほど、報酬の内容も魅力的だ。

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▲ダンジョン内でキラキラしている場所を調べることで、素材を入手できる。素材は複数回採取可能で、ダンジョンを出れば復活するのだ。

 

ダンジョン内では、ランダムエンカウントで敵と遭遇し、戦闘になる。戦闘に突入すると、味方は3名まで戦闘に参加できるほか、それぞれに守護獣と呼ばれる不思議な存在が1体ずつ付けられる。守護獣は、資格のある者にしか見えない超常的な存在で、さまざまな特性を持つが、重要なのは戦闘時に付けたキャラクターのダメージを一定度合いで肩代わりしてくれるという点。また、普通のキャラクター同様に戦闘にも参加するので、実質6人パーティーで戦っている状態となる。戦闘自体はターン制のコマンド選択型で、敵味方ともコマンドを選んだところで、ランダム(ただし素早さ補整あり)でそのコマンドを実行する形になる。

 

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▲本作では、守護獣にも武器や防具を装備させることが可能。装備した武具によって、守護獣のステータスや特技が変化するのもポイントだ。

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▲守護獣はオートで戦うため、直接行動を指示できないが、”作戦”のコマンドで、おおまかな傾向を決めることは可能。

【幻想クロニクル】
メーカー:ケムコ
配信日:配信中
価格:630円[税込]
対応機種:Android 1.6 以上

(c)2011 KEMCO

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