本作は、天使となった少女たちが神獣と呼ばれる巨大な古代遺産戦艦との戦いをくり広げるコマンドバトルRPGだ。
今回、リリースに先駆けて本作をプレイする機会が得られたので、本作の概要や所感をお届けしていく。
巨大戦艦に立ち向かう天使たち
本作の世界では、神獣と呼ばれる巨大な古代遺産戦艦が突如現れ、空からの脅威によって人類は滅亡の危機に瀕している。
そのなかで、神獣に対抗する存在となるのが、命を賭して翼を手に入れ、天使となった少女たちだ。
プレイヤーは神獣と戦う少女たちを率い、この戦いに挑むこととなる。
空をめぐる天使と神獣の戦い、その果てに待つのは希望の再生か、それとも終極か――。
というのが本作の大まかなあらましだ。今回のプレイではいわゆる会話シーン的なものはそこまで細かく入ってくるわけではなく、ストーリーよりはバトルに重きを置いた印象を受けた。
リリース後も同様の形式で展開するのか、ストーリー面へのフォーカスが強まるのかというのは気になるところだ。
ジョブと行動順がカギを握るコマンドバトル
本作のバトルはキャラクターごとに行動を選択する、いわゆるコマンドバトルだ。
各キャラは固有のスキルを持っており、これにより攻撃や味方の回復などを行う。
バトル中の行動順はつねに画面左下に表示されており、使用するスキルによってつぎに行動できるタイミングも異なってくる。
威力の低い行動を使って敵が行動する前に再度行動できるようにするか、強力なスキルで味方に行動をつなぐか、などの判断がカギを握るだろう。
また、各キャラクターにはジョブが設定されており、戦闘中はキャラごとのスキルに加え、ジョブごとの特性を活かすことが可能だ。
チュートリアルで入手できるスレイヤーのジョブであるファイターは、ターンごとにブースト球が獲得でき、これを消費することでダメージ量をアップできる。
さらに、バランスのいい通常モードと防御力が大きく下がる代わりに攻撃力や速さが上昇する捨て身モードを切り換えることもでき、ここぞというところで一気に火力を出すことも可能だ。
ファイター以外にも、ダメージを受ける、与えることで増加するゲージが最大になるとパラメータが大幅にアップするバーサーカー、使用する弾を切り換えることで攻撃の属性を変化させるスナイパー、搭乗する機体の装備を整えることで強化されるパンツァーなど、ジョブもさまざまだ。
ジョブとスキルの組み合わせによってキャラごとの性能が変わってくるため、パーティー編成も重要になってきそうだ。
今回のプレイでは、序盤こそオートに任せても問題なかったものの、メイン作戦のエピソード2、その最終ステージで早くも壁にぶつかった。
敵の火力が高く、HPもそれなりに高いので苦戦させられたが、前述したファイターの火力アップを活用することで、やられる前にやるのスタイルで何とか突破。
強敵との戦いかたでは誰を編成し、どのタイミングでジョブごとの特性を活かすかといったあたりもポイントになるだろう。
メイン作戦はステージ選択式で進んでいくのだが、強敵との戦いの前には分岐路として“弱体化作戦”なるステージも用意されている。
こちらをスルーして強敵に挑むことも可能だが、弱体化作戦をクリアーすれば強敵との戦いが楽になる、といった仕組みだ。
今回のプレイでは弱体化作戦クリアー前後でいまいち違いを実感できなかったが、正式リリースの際にはそのあたりにも調整が入っていることに期待だ。
壁となる敵が出現するまではオートに任せて手軽に進めるが、神獣のように部位破壊ができる敵との戦いではどの部位から攻めていくか、それとも敢えて部位をスルーして本体の撃破を狙うか、といったコマンドバトルらしい判断も楽しめるだろう。
前述の通り部位破壊をすれば追加の報酬も得られるので、まずは本体の撃破だけを狙い、戦力が整ってきたら部位破壊による報酬ゲットを狙うなど、くり返しの攻略でもさまざまなパターンが試せそうだ。
また、後述するが神獣に関しては撃破回数が育成にもつながってくるので、さまざまな戦いかたを試しつつ戦力強化も行えるというのはうれしいところ。
育成では好感度を上げれば女の子の本名も明らかに!
キャラの育成要素については、レベルを上げれば基本的なパラメータが、スキルを強化すれば各スキルのダメージ倍率などが、祝福レベルを上げればいわゆるパッシブスキルが強化されていく。
レベルを最大まで上げたキャラは覚醒が可能となり、覚醒を行えば各パラメータが強化されたうえにレベルが1に戻り、さらなる育成が可能となるほか、スキルの解放なども行われる。
また、レベルなどの要素に加え、神獣を一定回数撃破することでもキャラクターは成長していく。
撃破回数はキャラクターごとにカウントされるので、起用している回数が多いほど成長の機会も増えていく。
DMM GAMESのタイトルらしく、アイテムをプレゼントすることで好感度を上げる要素も存在。
こちらもパラメータアップにつながるほか、一定の好感度まで上げると秘蔵と呼ばれるアートギャラリーが解放され、そのキャラのデザイン資料などが見られるようになる。
また、本作のキャラクターはスレイヤーやキーパー、アイアンメイデンなどやや無機質な印象の名前が多いが、好感度を上げていけば少女たちの本名を知ることもできる。
また、キャラクターによってはファッション、つまり着せ替えも用意されており、こちらにも能力強化の要素がある。
ファッションについてはショップにて購入するかたちとなるようだ。
そのほか、編成時に装備させるオーパーツで能力を底上げすることもでき、オーパーツ自体にもレベルが存在する。
誰をどう鍛え、どんなバランスで編成するか、そして誰にどのオーパーツを付けるかなど、突き詰めれば考える要素は多そうだ。
先行プレイでは育成リソースが豊富に用意されていたが、実際のプレイでは育成素材収集クエストで各種アイテムを集め、天使たちやオーパーツの強化を行うことになる。
プレイを続ければ続けるほど戦力も充実し、強敵に対してどのような編成で挑むか、どの天使を優先的に鍛えるかといったRPGらしい試行錯誤や悩みどころを楽しめるはずだ。
ミニゲーム要素が妙に充実!?
ホーム画面からアクセスできる喫茶『鳩』では、手に入れたキャラクターたちがくつろぐ様子を眺めることができる。
喫茶では内装の模様替えなどもできるほか、釣りやゲームセンターでのミニゲームなど、さまざまな要素が楽しめる。
とくに、ゲーム機の画面では5種類ものゲームが用意されており、メダルプッシャーやスイカ的な何かを思わせる落ちものパズル、音ゲーにスライドパズル、ブロック崩しといったゲームをプレイできる。
ミニゲームなどではレッドコインが手に入り、こちらはプロフィール用のアイテムが手に入るレッドコインガチャに使用する。
そのほか、アイテム合成や一定時間の経過によるアイテム生成、ムチ打ちを受けることでキャラクターの能力が上昇する謎のスパルタ講座なども用意されており、バトル以外の要素も豊富に用意されている。
空中での戦いを描くバトルシーンにも力が入っている本作だが、寄り道要素となるミニゲームなどの充実ぶりは目を見張るものがある。
前述した落ちものパズルなどに興味があれば、いったんそちらを目的でプレイを始め、いつの間にか本編もしっかりプレイしていた、といった入りかたもアリだろう。
ボスは強いができることも多い
今回プレイした感覚では、メイン作戦で壁となるボスの唐突な強さには驚かされたものの、育成要素が多く、ミニゲームも豊富なので、一時的に詰まったとしても退屈はしなさそうだ。
個人的にアツかったのはメダルプッシャー。現実ではあり得ない連射速度でメダルを投入でき、メダルがザクザク落ちる快感が味わえる。
ときおり出現するオーブを落とすと発生するボーナスなどもあり、けっこう安定してメダルが稼げてしまうため、触り始めるとついつい遊び続けてしまうという意味ではある意味危険なコンテンツだ。
バトルのバランス面でやや極端な部分はある印象だが、記事内でも触れた通りジョブの組み合わせなどのパーティー編成を考える要素や、ターンごとに溜まっていくブースト玉を使ったダメージアップなど、手動で考えながら楽しめる要素はしっかり用意されている。
天使たちや神獣のビジュアルが刺さった人はもちろん、ブラウザやスマートフォンでコマンドバトルを楽しみたいという人は十分に楽しめるだろう。
また、天使だけでなく敵キャラクターの設定資料などが閲覧できるのもユニーク。本作は敵のデザインも凝ったものが多いので、敵のビジュアルが気に入った人はこのあたりも堪能できるはずだ。