『ウォークラフト ランブル』名作の世界観が凝縮されたアクションストラテジーが登場!『ウォークラフト』愛が語られた制作陣インタビュー

2023-10-05 13:42 投稿

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ウォークラフトランブル

『ウォークラフト』の世界観にドップリ浸れる新作が登場!

2023年11月4日、Blizzard Entertainmentが『World of Warcraft』(以下、『ウォークラフト』)シリーズの世界を舞台にした、モバイル向け新作アクションストラテジー『ウォークラフト ランブル』(以下、『ランブル』)の正式サービスを開始する。

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このリリースに先駆けて、Blizzard Entertainmentがメディア向けにインタビューをする場を設けてくれたので、開発者2名に気になることをいろいろ聞いてみた。

今回のインタビューで回答をしてくれたのは、Senior Artistを務めるJustine Hamer氏(文中、Justine)と、Senior Game DesignerのBrendan Farrell氏(文中、Brendan)の2名。

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▲Justine Hamer氏。

本作のゲームシステムやサービス開始以降のアップデート内容などについて聞くことができたので、その内容をお届けしていくぞ。

『ウォークラフト』を知らないプレイヤーも楽しめる!

──本作の開発コンセプトを教えてください。また、どういったゲーム体験を目指して開発されたのかもお聞かせください。

Brendan 長年『ウォークラフト』シリーズの世界観に親しんできた方々のために「ポケットの中に“アゼロス”(※)を入れて持ち運べるようにする」というコンセプトで開発しました。

またそれと同時に、『ウォークラフト』のことは知らないけれどモバイルゲームが好きで、『ウォークラフト』の世界を気に入ってくれそうなモバイルゲーマーもターゲットに設定して開発をしています。

※アゼロス:全世界で1000万人が遊ぶMMORPG『World of Warcraft』の舞台となる世界。

──『ランブル』には、何体のキャラクターが登場しますか?

Justine 60体以上のキャラクターが登場します。そしてそのすべてが『ウォークラフト』の世界からの登場となります。将来的にはもっとたくさんのキャラクターが『ランブル』に参加する予定ですが、『ウォークラフト』を知らなくてもデザインやゲームプレイなどで各キャラクターを楽しめるようにも作っているので、楽しみにしていてください!

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Brendan ひとり用キャンペーンがミッションを含めてかなり大掛かりなものになっているので、『ランブル』のミニ(マップ上で実際に戦うユニット)としてはもちろん、それ以外の形でも『ウォークラフト』のキャラクターたちは登場します。

──競合となるゲームはどのような作品だと思いますか? またその競合と比較した場合の本作の独自性や魅力についてお聞かせください。

Brendan これまでに本作をプレイしてきたテストユーザーから「他に類を見ない作品だ」と言われているので、現在のマーケットには本作と比べられるようなゲームはないと思います。さまざまな経験を活かして、いろいろなひらめきを持ち寄って開発したからこそ、唯一無二のゲームができたのだと思います。

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Brendan ひとり用のキャンペーンだったり、対人戦でもルールが変わっていったり、“ヒロイックモード”が追加されたりと、いくつもの要素が詰め合わせられていることで、本作のユニークさがより際立っているのだと思います。

ぜひ、新しいゲーム体験を楽しんでください!

──ひとり用ゲームモードを完全にクリアーするまでの想定時間を教えてください。また、ひとり用ゲームモードをクリアーしてから対人戦に向かうべきかどうかもお聞かせください。

Brendan ひとり用のキャンペーンは膨大なボリュームを用意しているので、すべてをクリアーするには膨大な時間が必要になると思います。戦略的なパズル要素もあるので、うまくハマった場合は早く突破できるステージもあると思いますが、完全クリアーまでの時間はプレイヤーによって違ってくると思います。

ひとつの編制を作って突き進み、壁に当たったら編成を変える人もいるでしょうし、マップごとに緻密に戦略を変えていく人もいるでしょう。人によってプレイスタイルはそれぞれですし、それによって各ステージに費やすプレイ時間も変わってくると思うので、やはり明確に「クリアーまでの目安は◯時間」とお答えするのは難しいですね。ただ、プレイヤーが費やす時間は非常に長くなるとは思います。

それに対人戦(PvP)のコンテンツもあります。本作はキャンペーンモードの最初にチュートリアルがあり、その後にさまざまな要素を体験できるようになっていくので、対人戦とキャンペーンを同時進行で進めていくことも可能ですから、それもクリアーまでの時間が人によってブレる要因になるでしょう。

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Justine キャンペーンステージのひとつ“オニクシア”戦の前にヒロイックモードが解禁されるので、RTA(リアルタイムアタック)のごとく、最速でオニクシアにたどり着く遊びかたもあれば、ヒロイックモードが解禁されてから、そこに何十時間も費やす人もいると思います(笑)。

とにかく本作には多様な遊びかたがあるので、自分にあった流れを見付けることも楽しいと思います。

──キャラクターデザイン、世界観の設定、ステージ構成、システム設計など、本作は数々の新しい試みが含まれている作品だと思います。おふたりがそれぞれの領域の中で行った、もっともチャレンジングな施策を教えてください。また、作っていて楽しかった部分についてもお聞かせください。

Brendan 『ウォークラフト』は、多くの人々から情熱を注がれ愛され続けている作品・シリーズなので、そうした愛されている世界をモバイルという端末に圧縮して落とし込むこと自体がチャレンジングなことでした。

広大な世界にたくさんのキャラクターがいて、さまざまな要素やアビリティがある中で、長年プレイしてきた方々の愛、楽しみ、情熱を全部混ぜ合わせて『ランブル』という形に昇華させることは非常に難しい行為でした。

その中でも私が好きなのは、高難度のステージが楽しめるヒロイックキャンペーンです。まずシングルプレイのキャンペーンを突き進んでいくと、最後のミッションの前にヒロイックが解放されます。

ほかのゲームの中には、難易度を上げるために敵のダメージと体力を倍にするだけのものもあるでしょう。しかし『ランブル』のヒロイックモードは、スタッフが「各ミッションをどうすれば難しくできるか」、「どうすればもうひと捻りできるか」と手作業で綿密に調整をしていきました。

その中で個人的に好きなのは、序盤のミッションのひとつである“ゴールドトゥース”というキャラクター戦です。ヒロイックモードの場合は、雑魚のコボルトが採掘をするたびにレベルが上がるので、放っておくことができません。つまり通常モードで使った戦略がまったく使えなくなってしまうのです。

そういった要素があるので『ウォークラフト』の世界観を取り入れつつ、すべてを『ランブル』に落とし込んでいくことは、難しくも楽しい行程でした。

──モバイル端末で『ウォークラフト』の世界を表現するうえで、とくに気を使った点はありますか?

Justine モバイル端末は画面が小さく、いくら大画面の端末であってもその大きさは限られているため、視認性が重要になってきます。プレイヤーがスマホ画面を見て、何が起こっているのか一発でわかるようなデザインでなければならないんです。

『ウォークラフト』、そして『ランブル』の世界では、そこら中をニワトリが走り回ったり、炎のエレメンタルが木っ端微塵になったりとカオスな場面もあります。こうした場面であっても、ひと目で何が起こっているのかをわかるようにすることが、最大のチャレンジでした。

そのために、キャラクターのデザイン、特殊効果、プレイヤーが読むテキストなど、画面の中で起こっていることを把握しやすいように、さまざまな要素を調整しています。

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Justine 作り上げた中で個人的に気に入っているのは、タレントを持っているキャラクターのアビリティ演出ですね。そこには既存のキャラクターや既存の特殊効果をどのように変化させていき、うまく組み合わせて新しくもわかりやすい表現を作れるかという挑戦もありました。

たとえば“アングリーチキンズ”というミニキャラクターが持っている“チキンの箱”というアビリティがあります。タレントの付いていない“アングリーチキンズ”は、“チキンの箱”で7~9匹の小さいニワトリを勢いよく飛び出させるのですが、タレントが付くとニワトリが詰まった箱が置かれます。

そして箱に弾が当たった瞬間に箱が爆発してニワトリが出てくるんです。私は、そのエフェクトを任されたので「ニワトリが詰まった箱は爆発したらどうなるんだろう?」と試行錯誤をしたのですが、それがすごく楽しかったですね。

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──アップデート間隔やそのボリュームについて教えてください。

Brendan 現時点で具体的な予定は立てていません。定期的にコンテンツを追加し、プレイヤーがずっと楽しめるような作品を作っていきたいのですが、まずはローンチ後の皆さんのプレイ状況を確認してから決定しようと思っています。

どういった要素が必要なのか、どれくらいの頻度が求められているのか、そういったフィードバックを得てから今後の追加頻度などを決定したいと思っているので、ぜひフィードバックをお送ってください。

──Blizzardの作品はファンの中でのミームをゲームに採用したり、作品同士がクロスオーバーしたりと、ファンを喜ばせてくれるイースターエッグが多く実装されている印象があります。本作にもそういった仕掛けはあるのでしょうか?

Justine そこにはぜひ期待していてください。もちろん『ウォークラフト』の世界観をあまり知らない人も楽しめるように制作していますが、そこから『ウォークラフト』の世界観を知れば知るほど、より楽しめるように作っています。

たとえばフレーバーテキストもそのひとつです。私たちはフレーバーテキストの中に、開発陣がBlizzardの作品をプレイして好きだったこと、楽しかったことなど、覚えていることを全部詰め込んでいるので、知っていればより楽しめる設計になっていると思います。

Brendan 『ウォークラフト』の世界観に対するイースターエッグも数多くありますが、世界観を知らずともクスっと笑えるようなおもしろいものも入っています。

先ほど話に出てきたアングリーチキンズは、通常では9匹くらいの小さいニワトリを場に放つアビリティなので、範囲効果がないと防衛できないように思えますが、これに対して“スナックリファイス”という“スナック(軽食)”と“サクリファイス(生贄)”をかけたタレントがあります。

それを使うとアングリーチキンズがチキン料理になって、獣系のミニの食事になるんです。アングリーチキンズが、ただ小さいニワトリを場に放つだけのキャラクターになるのか、それとも獣系のミニをヒーリングするようなキャラクターになるのか、そこで戦略性が生まれてくるし、それと同時にシャレの効いた名前、効果、テキストもたくさん入っているので、そのあたりも注目していただければと思います。

 

──本作のキャラクター入手方法“G.R.I.D.(グリッド)”について、その特徴や詳細を教えていただいてもよろしいでしょうか。

Justine G.R.I.D.のもっとも特徴的なところは、何を手に入れるかが明確である点です。G.R.I.D.でキャラクターを買ったら、そのキャラクターが絶対に手に入る、ところがウリになっています。

さらにG.R.I.D.だけではなく、キャンペーンやギルドのみんなで“ウォーチェスト”をシーズンごとに手に入れたり、対人戦でランクを上げたり、さまざまな方法でキャラクターを入手できます。

つまりG.R.I.D.は「このキャラクターがほしい!」というときに使うものですが、お金は無理に使わなくてもよいことがいちばん大切なところだと思います。

──本作の中で個人的に注目してほしい部分があればお聞かせください。

Justine 私もそうですが、開発陣のだれもが『ウォークラフト』の世界を愛していて情熱を持って開発しています。ファンの皆様は本作に関しても情熱的に待ってくれていたので、開発が作っていたときの楽しみと同様に、遊ぶ楽しみを体験してほしいと思っています。

また個人的には“アークライト・サージ”のマップシステムにまつわる感想をいただけることが楽しみです。各マップや遊んだことのあるレベルに、少しカオスを追加するというか、もっと難しくなるというよりは、何を期待していいのかわからなくなる不安要素があるので、非常におもしろい仕上がりになっていると思います!

──最後に日本のプレイヤーに向けたメッセージをお願いします。

Justine ぜひ皆さんに楽しんでもらいたいです。

Brendan 本当に早く手に取ってほしいです。楽しんでよい時間を過ごしていただけるといいなと思っています。

──本日はありがとうございました。

ウォークラフトランブル

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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ジャンルリアルタイムストラテジー
メーカーBlizzard Entertainment
公式サイトhttps://warcraftrumble.blizzard.com/ja-jp/
配信日配信中
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