
ゲームを遊んで収入を得るPlay to Earnゲームとは? DEA事業戦略発表会リポート
2022-04-28 15:02 投稿
NFTゲームプラットフォームが日本でも本格始動
2022年4月27日、NFTゲーム事業を提供するシンガポール企業Digital Entertainment Asset Pte. Ltd. (以下、DEA)の事業戦略発表会が開催された。
本稿では発表会の模様と、その中で発表されたPlay to Earn(遊んで稼ぐ)ゲームプラットフォームについて紹介する。
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オープニング
発表会では最初に、Founder & CEOの吉田直人氏によるビデオメッセージが上映。
同社がシンガポールで起業した経緯や現在の市場規模について触れた後、GameFi事業を通じて日本のコンテンツやクリエイターの活躍の場を広げつつ、さらには世界中の困っている人たちを助けたいという展望を語った。
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続いて、元法務大臣で衆議院議員の山下たかし議員も登壇。マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟に参加する立場から、NFTゲームを展開するDEAへエールを送った。
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DEAの会社・事業紹介
第1部では、DEAの会社と事業に関する紹介が行われた。
DEAはシンガポールに拠点を置く、ゲームと金融を組み合わせた“GameFi”と呼ばれる分野で活躍する企業。NFTゲームのプラットフォーム“PlayMining”を運営しており、DEAPcoinという仮想通貨を発行している。
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同社の目標はGameFiを通じて“誰もが未体験のWeb3エンタメ”と、“持続可能な社会貢献”を提供すること。
このふたつの目標はそれぞれ、NFTゲームで遊びながらお金を稼ぐこともできる“Play to Earn”という概念をベースとしている。
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これに関連して、同社の提供するブラウザゲーム『JobTribes』をプレイして収益を得たユーザーからのビデオレターが上映された。
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このユーザーは『JobTribes』をプレイして得た収入で、息子にオンライン授業のためのモニターを購入できたという。
プレゼンテーションを担当したFounder & Co-CEOの⼭田耕三氏は、ゲームを通して発生する収益がエンターテインメント体験だけでなく社会貢献につながるとして、「世界を自分でも救えるんだという体験をユーザーに与えたい」と語った。
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日本での事業展開
続いての発表は、NFTゲームプラットフォーム“PlayMining”の日本での事業展開について。
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“PlayMining”は大きく分けて、DEAPCoin、NFT Marketplace、NFT ゲームという3つの要素から成り立つ。
DEAPcoinは同社が発行する仮想通貨で、“PlayMining”内での取引に利用可能。複数の暗号資産取引所に上場しており、換金も可能であるという。
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NFT MarketplaceではDEAPcoinにてNFTの購入や、ゲーム内アイテムのユーザー間取引が可能。
NFTとしてさまざまな著名クリエイターの描き下ろしイラストが販売されており、国内IPとのコラボレーションも実施されている。
こうしたNFTはただ所有するだけでなく、ゲーム内で使用することも可能。Play to Earnとも密接につながっている。
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そしてユーザーが実際に遊ぶことになるのが、NFTゲーム。本プラットフォームにはすでに複数のタイトルが存在し、すべてPlay to Earnのブラウザゲームとして展開されている。
ゲーム内でのプレイ内容によってDEAPcoinが獲得でき、NFT Marketplaceでの取引に利用したり、取引所を通じて実際のお金に換金することが可能となっているそうだ。
ゲームタイトルはさらなる拡充を予定しており、2022年内には3タイトルが追加される見通しであるとのこと。加えて2023年はさらに10タイトルを追加予定であるという。
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今後はこれらに加えて、“PlayMining VERSE”というメタバースプロジェクトを展開予定。
第1弾として、漫画家の藤原カムイ氏がデザインを手掛けた“Fujiwara Kamui Verse”のランドNFT(メタバース上の土地を1万分割し、土地区画をNFT化したもの)を2022年4月27日より発売している。
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“PlayMining”は現在は東南アジアを中心にユーザーを増やしており、6月以降には国内でも本格的にPR展開予定だそう。ナンバーワンのNFTゲームプラットフォームというポジションの確率を目指すという。
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どのように稼ぐ? Play to Earnの事例紹介
続いては実際のゲーム画面を使用し、Play to Earnを採用するゲームの事例が紹介された。
今回の解説で使用されたのは、現在サービスを展開中のカードゲーム『JobTribes』。
NFTを持っていると遊べるNFTクエストというコンテンツが用意されており、勝利すると報酬としてDEAP checkというアイテムが獲得できる。これをDEAPcoinに変換できるという仕組みだ。
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このゲームではNFTを持たないプレイヤーがNFTクエストに参加する方法として、“スカラーシップ制度”というものが用意されている。
これはNFTを所有しているプレイヤーが“スカラー”と呼ばれるほかのプレイヤーにNFTを貸し出し、ゲームのプレイを通してDEAPcoinを入手してもらい、そこで得た収益を分配するというもの。この制度は今後すべてのゲームで実装される予定であるという。
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現在はこの仕組みを利用してゲームNFTを大量に保有し、スカラーと呼ばれるプレイヤーに貸し出すことで利益を上げる“ゲームギルド”という団体がフィリピン・インドネシアを中心に多数組成されているとのこと。発表会では、この制度を利用し実際にスカラーとして収入を得た人々からのメッセージも紹介された。
DEAはこのスカラーシップ制度を新たな雇用創出の手段と捉え、ギルドの構築を推進しているとのこと。
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さらに国内では、NPO法人高卒支援会とのパートナーシップを締結。不登校や高校中退、引きこもりによって本団体の支援を受けている人々に向け、NFTを無償貸与している。
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これはPlay to Earnによって自身でお金を稼ぐ機会を提供することで、体験を通して自立を支援するという取り組み。
ゲストとして登壇したNPO法人⾼卒⽀援会理事⻑の⽵村聡志氏は、コロナ禍の影響もあり高校生の就労機会が減っている中で、Play to Earnというジャンルは魅力的なコンテンツだと語った。
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Play to Earnへの質疑応答
発表会終了後の質疑応答では、ゲームを通して収入を得られるというPlay to Earnの仕組みについて、さまざまな質問が飛び交った。ここでは、そのうちのいくつかの質疑応答内容を簡潔に紹介する。
Q. ゲームとしての面白さを追求するために、特別な開発体制やパートナーシップを整えていれば教えてほしい。
現在自社の開発ラインは持たず、すべてサードパーティー製。
NFTゲームに対しては多くのゲーム会社が興味を持っており、「よくわからないがやってみたい」という企業も多い。日本の大手メーカーに関しては、我々の6月以降の動きを見たうえで判断してくれるのではないか。この分野に関しては、現在は我々が世界でリーディング企業のポジションにいる。業界に対してさまざまなチャネルは持っているが、発表できるような提携は現段階ではない。
Q. 報酬は何時間でどの程度稼げるか、目安を教えてほしい。
『JobTribes』の場合、完全無料でも月に500円程度稼ぐことができる。
さらに稼ぐ場合、スカラーとして高額のNFTを借りることで高額の報酬を受け取ることが可能。相場が変動するため決まった数字ではないが、いちばんいいデッキを借りて1カ月プレイし、いい成績を残すと月に約60万円程度稼げる。
腕前や勤務状況によっても収入は変動するが、ひとつのアカウントで稼ぐ場合、1日のプレイ時間は40分程度となる。
Q. NFTゲームの運用をするにあたり、どうやって資金を稼いでいるのか。またブロックチェーンゲームが増えている中で、どのような点が強みになると考えているか。
売上の7割はゲームアイテムとしてのNFTの売り上げ。最近の大作と呼ばれるゲームでは3~4年の期間をかけて開発することが当たり前になっているが、他社がそうした期間をかけてゲームを展開してくるまでに一定程度、日本マーケットを確保したいと考えている。
Q.ゲーム内で配布されるDEAPcoinは無限に発行可能なのか。配布できる仕組みを教えてほしい。
DEAPcoinは300億枚を発行済みで、そのうち200億を“採掘可能資源”というかたちで仮想の地中に埋めている状態。ユーザーはゲームのプレイにより、報酬をマイニング感覚で掘り出していく。
こうした配布が可能になるのは、利益が支出を上回っているから。もっと利益を確保することも可能だが、“持続可能な雇用創出”を可能とするPlay to Earnゲームを作るため、還元する形で使用している。
おそらく既存のソーシャルゲームと比べると利益率は低いが、タイトルは1年以内にローンチするという約束のもと開発しており、予算も1億~2億程度と、通常のソーシャルゲームと比べると非常に制作コストが少ない。低いラインで採算が取れるため、そこでバランスを取っている。
Q. “持続可能性”について、どの程度の期間を考えているか。
現状ではゲームのサービス終了はまだない。NFTという資産を扱う都合上、体力とビジネスモデルが続く限り慎重に責任を持って運営を続けていく。
新たなゲームに移行する際には、必要に応じてDEAPcoinで新たなNFTを購入したり、不要になったゲーム内アイテムをユーザー間の二次売買で売却することができる。
Q. 法律上の問題を含め、日本で普及するうえでの課題などはあるか。
現在の日本国内ユーザーは1割弱。ゴールデンウィーク明け、あるいは6月に日本でのマーケティングをスタートさせ、本格的にユーザー獲得に乗り出していく。
法規制への対策については、自主規制のような形で、動きを止めることなく、プロダクトサービスベースで展開する。
国内では大きな波紋を呼ぶことになると思うが、まずは自由なスタンスでNFTゲームの在りかたを投げかけてみるつもりだ。我々が一歩目を踏み出すことで議論が現実的なものになり、参加しやすい基準を前例として作れるのではないか。
Q. 大きな波紋を呼ぶ要素とは。
『JobTribes』にて“NFTガチャ”と呼ばれるものを実装予定。ゲーム内で戦った成績に応じてNFTが獲得できるというもの。
これは日本でローンチしている既存のNFTゲームには未実装の機能。社内で慎重に検討してチャレンジすべきという判断になり、5月末には実装予定。
配布されるNFTについて、個人の場合は年間合計で20万円分以上獲得すると副業の確定申告が必要になる可能性がある。知らないあいだに納税が必要になるのを防ぐよう、アナウンスはしっかりと行っていくとのこと。
Q. どのような客層を想定しているか。
コアゲーマーはあまり狙っていない。ゲーム自体をやって来なかった人たちに、世界を広げてもらう意味で手にとってほしい。狙っていくターゲットは、かつてガラケー時代にあったモバイルゲーム市場の客層と非常に似ているかと思う。
Q. NFTは高額なものが多いが、低価格なNFTを提供する予定はあるか。
NFTはDEAPコイン建てで値段を設定している。ゲームがローンチするごとに、一般ユーザーが手に取れるものから投資運用向けのものまで、その時点の相場をもとに適正な価格で用意していく。
Q. 結果的に支出のほうが多くなる可能性もあるが、どのようにWIN-WINの関係を築けると考えているか。
このあたりは法規制や業界団体によるルールが設けられる部分だと考えているが、現状は我々自身の判断と良心に従って販売を進めていく。
支出に関しては、我々のプラットフォームで体験できるエンターテインメント体験に消費してもらったと考えている。
業界自体が射幸心を煽ることに特化してしまうと、本来遊んでほしい客層に稼ぐどころか打撃を与えることにもなりかねないので、健全に事が推移するように見守っていきたい。
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