【角満の『ウマ娘』日記 第35回】あのレースの向こうに……! サイレンススズカ編、その7!

2021-04-30 18:51 投稿

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ウマ娘 プリティーダービー

◆スズカの前に……!

いよいよクライマックスを迎える“サイレンススズカ物語”の続きを書く前に……!

サポートガチャにまたもや、とてつもなくシブいウマ娘が入ってしまいましたね……!!

……そう!!

1

まさかのヤエノムテキきたぁぁぁあああ!!!www

いやホント、毎度毎度『ウマ娘』制作陣の審美眼(?)には頭が下がる……。

ヤエノムテキって、俺が競馬に超ハマりする直前の皐月賞馬で、同期にはあのオグリキャップやスーパークリーク、サッカーボーイなんかがいた世代なんだよな。

ハマる直前だったので俺はそれほどヤエノムテキには思い入れがないんだけど、“マルゼンスキー最強説”を唱えていたナゾの業界誌時代の先輩に、

“ヤエノムテキがいかにスゴイか”

という話を酒の席で藤波辰爾のコブラツイスト並みにシツコク聞かされたので、強く印象にだけは残っている。

ヤエノムテキという馬はじつに気まぐれで、展開さえハマれば歴戦の名馬すらねじ伏せる激走をするけど、基本的には勝ちきれない「非常にじれったい馬」だったそうだ。でも、

「90年の天皇賞秋に代表される“ハマったときの勝ちっぷり”がたまらなくて、けっきょく引退まで応援し続けちゃったんですよ大塚クン^^」

先輩は芋焼酎で赤くなった顔をほころばせながら、いつまでもヤエノムテキの自慢話をしていた。そして俺も、そんな名馬の逸話を思い入れたっぷりに聞かされるひとときが大好きであった。

……って、シミジミとした思い出話はいくら書いても終わらないので、このへんでやめておくwww そのうちサポートガチャでヤエノムテキを引いたら、そのときに続きを書こうと思うわ。

◆天皇賞秋へ

そう、いまはサイレンススズカ物語の途中なのだ。

伝説の毎日王冠で、史実をトレースするようにエルコンドルパサー、グラスワンダーという怪物2頭を叩きのめした我らがサイレンススズカ。

ここまで……リアルなサイレンススズカと、ほとんど同じレールの上を歩いていると言わざるを得ない。

だ、大丈夫なのかコレ……?

まさかこのあとも……歴史をなぞるような展開になったりしないよね!!?

こみ上げてくる、とてつもない不安と悲しみ。

そしてそれを後押しするように、サイレンススズカと同室のウマ娘・スペシャルウィークが、じつに不穏な発言をぶつけてきたではないか……!

2

え……!! ままま、まさか脚を故障して……!!

憧れの先輩を襲う禍々しい気配を察知し、スペシャルウィークは、

「レースは棄権しましょう!」

と進言する。俺は「なるほど!!!」と、強く頷いた。

「そうだ!! 天皇賞秋は回避すればいいんだ!!! あの不幸な事故そのものをポーンと飛び越えて、本来だったら出走していたはずの98年のジャパンカップや有馬記念に出たらいいじゃんよ!!!><」

このときすでに、現実とゲーム世界の出来事がゴチャゴチャになっていたと思う^^;

でも……やっぱり考えてしまうんだよ。

もしも、サイレンススズカにあの事故がなかったら--。

とか、

もしも、98年の天皇賞秋には出走せず、ジャパンカップに向かっていたら--。

とかね……。

そんな、ありもしないif話にいまだ逃避してしまうほど、98年の天皇賞秋でサイレンススズカを襲った悲劇は破滅的だった。

俺はこのときも、後楽園の場外馬券売り場で競馬仲間ふたりとともにレースを観戦していた。

1番人気のサイレンススズカの単勝オッズは、衝撃の1.2倍。前走の毎日王冠で見せた光の矢のような快走に、日本中の競馬ファンが、

「エルコンドルパサーやグラスワンダーすらぶっちぎったいまのサイレンススズカが、負けるわけがない!!」

と確信していた証左だと思う。

馬券的には1ミクロンもおいしくなかったが、俺はこのときもサイレンススズカの単勝を1000円だけ買っていた。

数分後に、これが1200円になる。

儲けはジュース2本分にも届かないけど、GI2勝目の記念にこの馬券は取っておこう、と考えていたんだよな。

でも……!!

サイレンススズカは、帰ってこなかった。

東京競馬場の第3コーナーまで、追走する他馬に10馬身以上も差をつけての閃光の大逃げ。それまでのレースの中でも最高のスピードを以て、とてつもないタイムでゴール板を駆け抜けてくれると思っていたのに……。

競馬オヤジでパンパンに膨れた場外馬券売り場のあちこちから、悲鳴が上がっていた。俺とその仲間は、

「え…………?」

と言ったきり言葉を失って、ただただ茫然とその場に立ちすくむことしかできずにいた。

サイレンススズカは、競争中止。左前脚粉砕骨折により、予後不良……。

「うわあああああああああ!!!!!」

まわりのおっさんたちが上げた悲鳴にハモるように、俺たち3人も絶叫した。場外馬券売り場でボロボロに泣いたの、後にも先にもこのときだけだと思うわ。

このときの風景が、ウマ娘のサイレンススズカとスペシャルウィークのやり取りを見ていて鮮明に思い出されてしまったよ。

あんなツラいこと、ゲームの中でとは言え二度と経験したくないので、天皇賞秋は回避してほしい。

しかし、サイレンススズカは言うのだ。

3
4
5

あああ……>< やっぱり走るんだ、このレースを……><

正直、

6

↑できることならここで回避しちまいたかったわ(苦笑)。でも、我がサイレンススズカの決意はあまりにも堅い。

7
8

そうか……。

ならば、もう何も言うまい。

ここまで来たら悔いのない走りをしてもらって……お願いだから、競馬オヤジたちが願ってやまない“天皇賞秋が終わったあとのサイレンススズカ”の物語を見せてほしい!! ゲームってことはわかっちゃいるけど、そんなifの世界を見てみたいじゃん!!!

そしてついに、運命のレースが始まる--。

9

次回、サイレンススズカ編、完結かな!!

続く!

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大塚角満

大塚角満(おおつか・かどまん)…… 著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズな ど。

ウマ娘 プリティーダービー

対応機種iOS/Android/ブラウザ
価格無料(アプリ内課金あり)
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メーカーサイゲームス
公式サイトhttps://umamusume.jp/
公式Twitterhttps://twitter.com/uma_musu
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