カプコン『ロックマンX DiVE』が9月27日13時をもってサービス終了
2023-06-07 17:41
2020-10-26 12:00 投稿
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ロックマンX DiVE
2020年10月26日にリリースされるカプコンのスマートフォン向け新作アプリ『ロックマンX DiVE』。本作は『ロックマンX』シリーズのキャラクターを操作して、数々のステージをソロや協力プレイなどでクリアーしていく本格横スクロールアクションゲームだ。
そんな本作だが、どんな流れで開発されることになったのか? また、当時の『ロックマンX』の面白さを余すところなく再現した横スクロールアクションはどのような思いで実現されたのか? そういった気になる点や本作の要素について、本作に深く関わっている橋本賢一氏(文中:橋本)にインタビューを実施した。
――まず初めに、橋本氏の『ロックマンX DiVE』における立場についてお聞かせ願いますか?
橋本:今回、『ロックマンX DiVE』日本版のプロデューサーを担当させてもらっています。現在運営中のアジア版を開発・運営しているグループ会社、カプコン台湾と常にやりとりをしています。おもに日本版リリースのために必要なコンテンツの拡充や各種不具合に関する対応など、運営の安定化を目指すにあたってのヒアリングを行っていました。
――ということは、『ロックマンX DiVE』のプロジェクト立ち上げや開発はカプコン台湾がメインだったと?
橋本:もともとの企画はカプコン台湾のほうで立ちあがり、日本のカプコンで承認を経て、2018年3月ごろからプロジェクトが動き出したという感じです。ただ、カプコン台湾がすべてを担っているというわけではなくて、エックスやゼロといったキャラクターのイラストや3Dモデルは日本と連携し制作しています。たとえば、オリジナルキャラクターのリコは水野(カプコンのデザイナー・水野佳祐氏)が新規で描き下しています。また、それ以外のキャラクターの2Dイラスト・3Dモデルに関しても水野がすべて監修を行っています。ですので、本作のキャラクターはどれも“The・水野絵”といってもいいと思います。
――キャラクター面以外で日本のカプコンが開発に関わった部分って何かございますか?
橋本:IPに関わる監修や品質管理です。品質管理は大阪のチームがしっかりチェックしています。
――そもそもの話なのですが『ロックマンX DiVE』という作品はどういうきっかけで誕生することになったのでしょうか?
橋本:そもそもの話に遡ると、カプコン台湾に所属しているプロデューサーやディレクター陣が『ロックマンX』シリーズが大好きでして、彼らが『ロックマンX』を題材にしたガッツリアクションの新作をスマートフォン向けに作りたいと企画したところにありますね。彼らは『ロックマンX』シリーズを知らない人々にも面白さを知ってもらいたいという熱い思いを持っていたので、スタートすることになったという感じです。
――『ロックマンX』といえばアクションですからね。それを何とかスマートフォンで出したかったと。
橋本:そうなんですよ、特長である『ロックマンX』のアクションをしっかりスマートフォン上で再現したいという部分は新しい試みだと思います。
――『ロックマンX DiVE』は“if”の世界で物語が展開するということになっていますが、こういう世界設定にしたのは何故でしょうか?
橋本:カプコン台湾の企画立案チームが立てた最初のコンセプトの中に「『ロックマンX』でこういうことができたらいいなぁという要素をすべて実現しよう」というものがありまして、たとえば、エックス・ゼロ・アクセル以外のキャラクターをプレイアブルとして使えるようにしたり、PVPや協力プレイといった元々の『ロックマンX』シリーズには無い要素だったりを実現するためですね。
――よりフレキシブルに対応するための設定ということですね。ということは『ロックマンX』シリーズ以外の歴代『ロックマン』のキャラクターも登場する可能性を秘めていると。
橋本:可能性はもちろんあります。「可能性は無限大」だと開発チームは言っていました(笑)。
――ほかのシリーズのボスキャラクター出演とかも可能性としてはあるのでしょうか?
橋本:可能性としては……あるかもしれません。現に期間限定イベントのステージでは“コブン”がボスとして登場していますしね。歴代の『ロックマン』シリーズはボスを倒すと特殊武器が入手できましたが、そのあたりは本作では“BOSSチップ”や“ダイヴトリガー”という形で落とし込んでいます。
――“BOSSチップ”は武器の強化アイテムのひとつという解釈になるのでしょうか?
橋本:そうですね、武器の種類がいくつか登場するのですが、各武器種に応じた“BOSSチップ”を装着して、戦闘を有利にするといった形になります。
――本作は運営タイトルということで、課金周りについても質問させていただきます。本作のキャラクターや武器はガチャで入手する形になるのでしょうか?
橋本:ダイヴカプセル(ガチャ)だけではないですが、ダイヴカプセルからも入手できます。通常はキャラクターや武器の“断片”というものを一定数集めることで、断片を集めたキャラクターなどが使えるようになりますが、ダイヴカプセルだとその断片集めをスキップしてキャラクターなどを即座に獲得することができるという形になっています。また、キャラクターや武器にはそれぞれランクという要素があって、ランクアップを行うことで新たなスキルを取得するなどの恩恵が発生します。高レアリティのキャラクターはランクアップまでの断片使用数が多く設定されているので、まずは低いランクのキャラクターをしっかりランクアップして遊ぶほうが安定した立ち回りができるのかなと思います。もちろん、序盤はストーリーモードを進めるだけで何人かのキャラクターを入手することができます。
――本作は本格的な横スクロールアクションゲームという部分が肝になっていると思いますが、スマートフォンで『ロックマンX』のアクションを再現するというのは大変だったのでしょうか?
橋本:そうですね、さきにお伝えさせていただきましたが、本作は『ロックマンX』のアクションという部分に拘ってスマートフォン向けゲームを開発しようというのが発端なので、『ロックマンX』でできるアクションは何も削り落としたくなかったと聞いています。たとえば、「壁蹴りとかは無くしてもいいんじゃないか?」っていう議論はあったそうですが、これらもしっかり組み込まないと『ロックマンX』らしさは出せないなと。ですから、すべてのアクションを入れています。ダッシュジャンプも指をスライドするだけでできますし、かなりスムーズに操作できます。スマートフォンでここまでしっかり横スクロールアクションが楽しめるのは本作ならではのウリの1つですね。
――本作はゲームパッドにも対応していますよね。
橋本:Bluetoothで繋げられるゲームパッドに対応している端末をお持ちの方はゲームパッドでプレイできますよ。iOS端末であればDUALSHOCK 4でもプレイできますね。
――ガッツリ腰を据えて遊びたい時、ゲームパッドに対応しているという事実はありがたいと感じました。
橋本:ありがとうございます。ビジュアルパッドで遊ぶ時も配置やサイズをコンフィグで自由に設定できますので、押しやすい配置を見つけて楽しんでもらえればと思います。あと、ゲームパッドで遊ぶ人向けにビジュアルパッドの透過度を0~100に設定できるようにしています。プレイヤーごとに遊びやすいスタイルを追求してもらえたらと思います。
――本作を実際に触らせてもらいましたが、思っていた以上に要素が多いなぁと感じました。キャラクターの入手やランクアップ、武器の強化、アーマー関連、BOSSチップなどなど。やり込むとすごいことになりそうですね。
橋本:ですね、要素はメチャクチャ多いです。ダイヴカプセルのところでお話させていただきましたが、キャラクターのランクアップ要素やスキルの強化にはじまり、武器のレベルアップやランクアップ、レベルとは別の概念で攻撃・ライフ・会心・命中などを強化できるチューンナップ、武器ごとに着けられるBOSSチップの装着。さらには協力プレイでドロップするアーマーの強化、さきほどのBOSSチップのレベルアップ&ランクアップと軽く口頭で説明させていただいただけでもかなりの強化・育成要素があるのを感じてもらえるかと思います。キャラクターの強化面でいうと、スキン変更でもステータスが上昇しますので、入手機会があれば逃さずゲットしてほしいですね。
――強化した武器はメイン、サブの2種類をステージに持っていく形になると。
橋本:はい、メインとサブの2種類持っていけます。本作では武器に弾数が設定されていて、これが0になるとクールタイムが終わるまで攻撃できなくなります。その場合は武器切り替えボタンを押し、サブに切り替えて対応していただく……といった流れです。武器にもいろいろな種類があるので、使い分けが楽しめるようにはなっています。また、序盤で育成した武器の数値は総戦力に補正として加算されますので「使わない武器を育成しちゃった」というような無駄にはならない仕様になっています。加えて、レベルが一定値まで上がった場合に開放されるサブアームを活用すれば、育てた武器のステータスを数%さらに上乗せすることができます。ですので、手に入れた武器はどんどん強化していただきたいですね。
――話を聞いているだけでも本作の要素が本当に多いことがうかがえますが、まだありますか?
橋本:1ステージにつき1回しか使えない必殺技のようなものがあります。本作ではダイヴトリガーと言っているのですが、こちらは武器ごとにひとつずつ装着させることができて、メインとサブの概念があるので最大2種類のダイヴトリガーをセットできます。最初はエレクトリックスパークという範囲技が使えますが、それのレベルを上げると新しいダイヴトリガーが使えるようになっていきます。中にはステージの中で1度だけ体力が回復できる『ロックマンX』シリーズではお馴染みのサブタンクなども用意されています。これを繰り替えしていくことで、さまざまなダイヴトリガーが選択できるようになるので、ステージ攻略にあわせて1回限りの切り札を使い分けてもらえればと思います。
――なるほどです。モードの話もより深く聞かせていただきます。まずは協力プレイについてお聞かせください。
橋本:本作の協力プレイはストーリーとは別の専用ステージをプレイヤー2名で協力して遊ぶ機能となっています。レベル20で遊べるようになり、その後レベルが5上昇するごとに新たなステージが出現します。こちらは、さきの育成要素にあったアーマーの獲得ならびにアーマーの強化素材入手が目的となっています。1日2回のちょっとした時間に遊んでこれらを入手し、被ダメージの軽減に役立ててもらえればと思います。
――続いてPvPについて、こちらはガチ目の要素になる感じですかね?
橋本:ですね。本作のPvPはリアルタイムマッチングを採用していまして、1vs1ではキャラクターのレベルが統一されるようにしています。ただ、スキルの解放段階までは統一されないので、たくさん解放しておけばその分幅が広がって有利になるといった感じです。あとはプレイヤースキルですかね、立ち回りは勝敗を左右すると思いますよ。本作の対戦には先行プレイで遊んでいただいた練習モードに加え、ランキング戦が1ヵ月単位で定期的に開催されます。こちらはランクに応じた目玉報酬がもらえますので対戦に有利な武器の研究や使用するキャラクターとの相性など、いろいろ作戦を練ったうえで臨んでもらえたらと思います。なお、アジア版とは別サーバーを使用していますのでのグローバルマッチングはしないです。
――すみわけはちゃんとされていると。ちなみに既にサービスされているアジア版の評判ってお聞きしてもいいですか?
橋本:キャラクターバランスはPvP絡みでいろいろ話題には上がっています。アジア版を遊ばれているプレイヤーはPvPへの熱意がすごいので。
――PvPでそれだけ話題になるということはキャラクターのバランスも慎重になっていると。
橋本:ですね、ご意見を多数いただいているので、そういった声を参考にバランス調整をして日本版のリリースに臨んでいるといった具合です。
――ソロ用ゲームにこんなモードでも遊べますよっていうおまけレベルの導入ではなく、ガッツリ楽しめるPvPになっているわけですね。
橋本:ひとつのモードとしてしっかり遊べるものになっています。
――イベントモードなども用意されていたかと思いますが、そちらについても少しお聞かせいただいてもよろしいですか?
橋本:イベントモードには、ダイヴトリガーの素材を集められるモード(1日2回)や季節限定のイベントなどが実施されます。イベント内容が取得ポイントで報酬が決まるタイプだったりする場合は回数制限が設けられます。こちらは、ユーザー間の強さのバランスが崩れないようにするための仕様ですね。あとは、期間限定ですがレイドバトル要素も用意されています。総ダメージ量の多さでプレイヤーごとの順位が決定し、報酬がもらえる形です。ボスに有利な装備や組み合わせを見つけて、大ダメージを狙っていただければと思います。
――モードの紹介ありがとうございました。そういえば聞きそびれていたのですが、プレイヤーのレベル21まではいくらやられても大丈夫なんですか?
橋本:レベル21まではコンティニューがアイテム消費無しの無限ですのでどれだけやられても大丈夫です(笑)。さきに紹介した育成要素をスルーしてステージ進めていくと、ある程度から敵の1発が非常に重くなっていき、高確率でやられてしまうと思います。ですので、レベル21までの無料無限コンティニューはプレイヤーの皆さんに本作に慣れてもらうといいますか、少しずつ要素を覚えていってもらうという目的が含まれています。ですので、まずはレベル21までガッツリ遊んでいただければ幸いです。
――上記以外に歴代シリーズには無い本作ならではの要素とかって何かございますか?
橋本:電車での移動中など、空き時間でサクッと素材や経験値を集められるようスキップ要素も導入しています。スキップダイブプログラムという専用アイテムとスタミナを消費することで最大10回まで一度にスキップしてクリアーすることができるので、空き時間にサクッとレベル上げしたいプレイヤーにはオススメです。ただ、最初からスキップできるわけではなく、一度自分でステージごとに設定されている星獲得条件をすべてクリアーしたステージでスキップできるようになります。なお、ストーリーモードのステージはアイテム無しでスキップダイヴできますよ。
――既にアジア版が運営されている本作ですが、日本版のローンチタイミングでどの要素がどの程度まで遊べるのでしょうか?
橋本:こちらにつきましては、ローンチ時点でアジア版の最新コンテンツまで遊べるようになっています。ですので、運営的には同じタイムラインで進んでいきます。ローンチ後にはハロウィンイベントも控えていますので、イベントに参戦できるようにレベルを上げていただきたいです。
――いろいろと貴重なお話ありがとうございました。最後に一言メッセージをいただければと思います。
橋本:スマートフォンでここまでの横スクロールアクションは無いと思いますので、当時『ロックマンX』をプレイしていた世代の方には手に取っていただき、そこで『ロックマンX』がどこまでスマートフォンに落とし込めているかという点を確認してもらいたいですね。まさに「『ロックマンX』だ!」と感想をいただける操作感になっていると思いますので、開発チームのこだわりを体感してください。あとは、『ロックマン』シリーズを知らないという若い世代のプレイヤーにもぜひ触っていただきたいです。その中で、サクサク遊べる横スクロールアクションというものを体感してもらい、「『ロックマンX』って面白い」と感じてもらいたいです。『ロックマンX』の横スクロールアクションを落とし込み、スマートフォン用ゲームとしての成長要素も入れてという形で開発してきたので、多くの方に楽しんでもらえればと思います。
対応機種 | iOS/Android |
---|---|
価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
メーカー | カプコン |
---|---|
公式サイト | https://mobile.capcom.com/rxd/ |
公式Twitter | https://twitter.com/RX_DiVE |
配信日 | 配信終了 |
コピーライト | (C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED. |
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