『Ingress』国立競技場で緊急バトル!! 軽い気持ちで呼び掛けたら想定外の結果になったBB戦リポート
2024-07-16 21:25
2019-11-06 18:14 投稿
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Ingress Prime(イングレス プライム)
2019年11月3日、ナイアンティックの位置情報ゲーム『Ingress』を使った地域探索イベント“ミッションディ”が東京23区のひとつ、江戸城の別名“千代田城”から名付けられた千代田区で開催。
本記事ではその全24ルート、約35キロの旅にフリーライターの深津庵が徒歩で挑戦。終電後の九段下から始まった12時間の探索をお届けする。
ミッションディといえば開催地域に設定された24ルートの中から規定数(最近では6ルート)をめぐる『Ingress』を介したスタンプラリーのようなイベント。
それらは開催当日の0時にライブすることが基本らしく、深夜からスタートするエージェントたちが決まって現れる。
そんな様子をSNSを通じて眺めつつ、“無茶しやがって”と思いつつも、“いつかは俺も”と密かに憧れてきた。
そうした中で開催されたのが勝手知ったる千代田を舞台にしたこのミッションディというわけだ。
前日は夜まで『ポケモンGO』のスペシャルリサーチで上野公園周辺を取材(記事はこちら)。諸事情があり1度自宅に戻って再び終電に乗車して……
今回、九段下で下車したのは設定された24ルートの1つ目がここだったということ。さらに、チェックアウト会場が24番目のゴールだったというシンプルな理由だ。
【事前に配布されたルートマップ】
1つ目の“MD2019:CHIYODA,01神保町古書店街”は、本が日焼けしないよう北向きに書店が連なる有名のスポット。靖国通りの駿河台交差点から西側に集中しているのはそれが理由だ。
某デザインの専門校に通っていた当時毎日歩いた道だが、深夜の景色はまったくの異世界。ブルーシートをかけた状態で出店が並ぶ第60回神田古本まつりの光景が、いまこの歩いている地が神保町であることを示す唯一の記号のように見えた。
正式名称は日本ハリストス正教会教団東京復活大聖堂である“02ニコライ堂”や、神田や日本橋、旧神田市場・築地魚市場など108ヵ町会の総氏神であり神田祭でも知られる“03神田明神”を訪れたのは深夜1時半過ぎ。
ニコライ堂周辺には多くの若者が、神田明神には道を塞ぐように多くの車が斜めに停車してたむろ。人気のスポットだからか深夜だというのにとても賑わっていたが、少し物騒で身構えてしまった。
深夜2時、言わずと知れた名所“04秋葉原電気街”で、営業中のクレープ屋を発見。
さすがアキバというか都会というべきか。吸い込まれるように季節ものの栗系クレープを購入し、真夜中に食べてしまったことに悔いはない。
その後、2時半過ぎから3時にかけて伝統の味を守り続ける名店が多い“05神田淡路町・須田町老舗街”と、片言の日本語で呼び込みが激しかった“06神田駅西口商店街”を、クレープの味を思い出しつつ足早に抜ける。
深夜3時ごろ、“07神田スポーツ店街”を抜けて“08錦橋”、そして昔から不可解の出来ごとが多く報告されている有名心霊スポットの首塚がある“09将門塚”へ。
スポーツ店街に並んでいたポータルでもある“平和の鐘”が、商店街設立100周年と江戸幕府400年を記念して2003年に設置されたものだとポータル情報を通じて知る。
また、神田橋の上流約400mに位置する錦橋を抜けけると気象庁が姿を現す。
この日は午後から雨の予報。
雨が降り出してからの探索は避けたい、それも終電で九段下まで出てきた1つのポイントだった。
思い出したようにお天気アプリを確認しつつ、その情報がいま目の前にある気象庁を介して発信されていると考えると何だか不思議な気分になってくる。
さて、筆者はホラーゲームや心霊系が大好きのくせに根っからの怖がり。
そんな男の目の前に例の首塚がある。
頭では近くまでいって撮影すべきと理解しているのだけど体が動かない。
唯一、入り口から撮影した写真に何も写っていませんようにと願う反面、激写していたらそれは最高の撮れ高だよなと心の葛藤。
突然の尿意が何らかの霊障でないことを信じつつ、“10東京駅丸の内駅舎”を目指すことにした。
東京駅でトイレ休憩を済ませて4時半過ぎにミッションを再開。
“11和田倉噴水公園”は名前こそ知ってはいたが、訪れたのはこの日がはじめて。ミッションのガイドとかすかな灯りだけを頼りに歩いていたそのとき、突如現れた巨大なオブジェに心拍数もバク上げ。
写真では多少明るく見えるが、肉眼では闇夜にうっすら浮かび上がる不気味な物体。「足元に注意してくださいね」と言葉をかけてくれた警備員の存在に安心感を覚えつつ、何度もシャッターを切った。
皇居外苑を探索するその名もズバリ“12皇居外苑”のルートであり、ポータルの楠木正成像周辺には“夜間歩行禁止”の看板。
皇居周辺には多くの警官や警備員が配備されいるのはもちろん、こうした看板も各所で見られる。
入ってしまうのは容易だがここはルールを守って日の出まで待機。その甲斐もあって、朝日と街頭に照らされ皇居のお堀に反射する逆さ富士のようなビル群に出会うことができた。
帝国劇場や宝塚劇場のある地域はビルの関係でGPSが不安定。“13帝国劇場と宝塚劇場”は、ポータルを思うようにハックできず、この周辺だけで30分ほどロスしてしまう。
その後、“14日比谷公園”を目指す道中で日比谷シャンテ前の広場の日比谷ゴジラスクエアに設置されている新・ゴジラ像に寄り道をする。
“シン”ではなく“新”である理由は置いといて、個人的にはこのアングルが最高にお気に入りなのだ。
さて、日比谷公園の野外音楽堂といえば、2014年に開催されたXMアノマリー“ダルサナ東京”の開会式が行われた日本のエージェントにとって聖地である。
ポータルの写真に採用されているのも当時の光景。この日は堂内への門が閉ざされ入ることはできなかったが、登録されている写真からあの日の思い出を回想することができた。
“15霞が関官庁街”と“16国会議事堂”は東京高等裁判所や法務省、警察庁や総務省など、そこを歩くだけで身が引き締まる官庁街。
どこまでカメラを向けていいのか、警備員さんたちの様子を伺いつつも、長居は無用だろうということで早々に通過したぞ。
この日は午後からの雨の予報。明け方には16時ごろからと具体的な情報が出つつも、7時の段階で見上げるそこはいちめんの曇り空。
少し肌寒くもなってきたこともあり、朝食を兼ねた休憩もそこそこにミッションを再開した。
江戸時代には江戸でいちばんの大社だった山王祭でも知られる“17日枝神社”。ここにある稲荷参道はインスタ映えすると話題の名所。8時という比較的はやい時間だったが、すでに外国人観光客たちが集まり熱心に撮影する光景が見られた。
“18国立劇場”は1966年、日本の伝統芸能の保存と振興を目的に開場したスポット。
ミッションに添えられた情報によれば、初心者や外国人を対象とした解説付きの鑑賞教室もあるらしく、これまであまり縁のなかった筆者も安心して楽しめそうだと興味がわいてきた。
皇居の西側に広がる“19紀尾井町と清水谷公園”や“20番町文人通り”近くには上智大学、武蔵野大学附属千代田高等学院など学問に関するものが多い。
残念だったのはここを含め、オリンピックに向けてか工事中のスポットが多く、対象のポータルを確認しにくかったことだ。
そうして訪れた“21千鳥ヶ淵”のルートは、以前の編集部があったエリアを抜けていくもの。
『Ingress』がリリースされるより以前、打ち合わせが終わると千鳥ヶ淵公園の外周を散歩。誰に相談していいのかわからない苛立ちを、独り言のようにつぶやきながら歩いたのをよく覚えている。
その後それを解消、大きな転機を与えてくれたのがまさにこの『Ingress』というわけ。
エージェントになってからここを訪れたのは今回がはじめて。同じ景色だけど当時とは見えかたがまったく違い、とても明るい気持ちで歩くことができた。
靖国神社を横目に富士見みらい館をハック。道なりに進んでいった先にある“22東京大神宮”は当日、七五三の真っ只中でたくさんの家族で賑わっていた。
このときすでに11時を経過。少しでも中を拝見できればと考えていたのだが、このステキな記念日を邪魔しちゃ申し訳ないので入り口の撮影だけ済まして早々に退散。
その後、“23北の丸公園”を進める過程で旧江戸城の田安門、工事中でその面影をあまり感じられなかった日本武道館を通過する。
終電で九段下に降り立ってから約12時間、ついに最後“24千代田区観光協会”をスタート位置に到着。
国立近代美術館では“窓展:窓をめぐるアートと建築の旅”が2020年2月2日まで開催されており、この日も多くの来場者が足を運んでいるようだった。
ところで、“窓展”ってなんだ!?
少しは案内板を読んで詳細を知りたかったのだが、いまここで足を止めたら歩けなくなってしまう。
まさに満身創痍とはこのことだと痛感する。
止まったらおしまい、そんな気がする。
最後の力を振り絞り、その先にある清水濠まちかど庭園を抜け、チェックアウト開場である千代田区観光協会を目指すしかない。
しかし、行動をともにしていた相棒は体力の限界を訴え脱落。千代田区が運営するレンタサイクル“ちよくる”に助けを求めて去っていった。
だがしかし、筆者は自分の足で歩き遂げたい。
そうでなければ全24ルート踏破したと胸を張っていえないのだ。
千代田観光協会にはアンバサダーに任命されたバーチャルYouTuber天神子兎音もポップで参加。さらに、館内には千代田区に関連した観光やグルメなど、探索に役立つパンフレットが勢揃い。
まずはここを訪れ、その日のプランを立ててみるのもおもしろそうだ。
1度はやってみたかった念願の全24ルート踏破をついに完遂できたのは、千代田区が慣れ親しんだ地であったこと。そして一筆書きのように連続してスムーズに進めることができたことが大きい。
途中、GPSが不安定なスポットも多くイライラもしたが、それもまた終わってしまえば都内だからこその貴重な経験だ。
さて、筆者のMD千代田はこれで終わりではない。
序盤で紹介した神田古本まつりを覗くまでがこの日のプラン。
相棒と合流した後。偶然、以前から欲しかった某名作マンガのフルカラー版の全巻セットを発見。著作権のこともあるので写真などは控えるが、発刊当時は若く、指を加えて眺めるしかなかったものを、とてもいい状態で入手することができた。
興味がある人は筆者のTwitterにアップしておくので、そちらをチェックしてほしい。
それでは次回、12月7日に開催されるMD千葉ニュータウンでお会いしましょう!!
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら
対応機種 | iOS/Android |
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価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | その他 |
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メーカー | ナイアンティック |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | (c) 2014 Niantic Inc. |
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