『IdentityV 第五人格』6周年オフラインイベントが7月20日、21日幕張メッセで開催決定。ミニゲームコーナーや会場限定オフラインコンテンツ、豪華声優陣によるトークショーなどが実施
2024-07-17 11:40
2019-05-31 19:00 投稿
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Identity V 第五人格
2018年の7月に配信され、1対4の非対象のサバイバルアクションという独特のゲーム性やティムバートン風のデザインでまたたく間に国内ユーザーを魅了した『Identity V(第五人格)』。その人気はとどまることなく、各種動画配信サイトで多くのストリーマーがこぞって配信しているほか、同人イベント、さらには公式の世界大会まで開かれるほどの人気を見せている作品だ。
2019年5月某日、そんな『Identity V』の中国大陸マーケティング責任者である“コウ・ロウ”氏と海外のマーケティング全般を担当している“デミ・ヤン”氏に中国にあるネットイース本社でインタビューを実施することができた。開発秘話や日本の印象など普段はメディアに登場しないふたりの貴重なお話が伺えたので、ぜひチェックしていただきたい。
―― コウさんは『第五人格』にどのように携わっているのですか?
コウ 私は数多くのタイトルのマーケティングを担当していますが、『第五人格』はそのうちのひとつで中国大陸でのマーケティング責任者をしています。
―― 具体的に、どのようなことをされているんでしょうか?
コウ まず、最初に行ったのは、“チーム作り”です。弊社のタイトルは、ひとつのマーケティングチームが3、4個のタイトルを担当しているのですが、私はリリース前から『第五人格』にかなりポテンシャルを感じていたので、自分のチームから3、4人敏腕なメンバーを引き抜き、『第五人格』専門のプロモーションチームを作りました。つぎに行ったのがターゲットユーザー層の“プロファイリング”です。たとえばコアなユーザーはどのような人か、サブコアはどのような層か、そこを徹底的に分析します。あとは、“戦略の策定”ですが、中国大陸だとアフィリエイト広告をすごく買うんですよ。『第五人格』も最初は広告を買っていましたがすぐにすべての広告を停止して、プレイヤーからの口コミや周りのプレイヤーを巻き込んでいく、というような形で、ユーザー間でのブランディング戦略を策定しました。
―― 広告を止めてユーザーの口コミで広げていくのは、かなりリスクを負うやりかたでは?
コウ この意思決定は一見リスクが高く見えますが、実際はデータに基づいた計算です。広告からの流入や広告からダウンロードしてくれたユーザーの課金額を計測しているのですが、自然流入よりも低い傾向があるので、思い切ってユーザーの口コミに任せた結果、うまくいきました。
―― なるほど、中国での広告展開は効率が悪かったんですね。
コウ そうですね。“このアプリを友だちにオススメする意欲の高さ”を意味する“推薦値”という係数があるのですが、『第五人格』はこの係数が高かったこともこの意思決定の要因のひとつです。中国のプレイヤーのみなさんが自発的に拡散してくれたので、結果的に質の高いプレイヤーが集まってくれました。
―― その流れを組んでか、日本でも同人のイベントでみんなが意欲的にグッズを作るような雰囲気になっているのかもしれないですね。
コウ まさにその通りです。『第五人格』というタイトルの魅力のひとつはキャラクターと世界観なのですが、同時に二次創作の自由度が高くプレイヤーに愛されやすいことかなと。中国でもこういったUGC(ユーザーが作成するコンテンツの総称)は精力的に行われています。
―― そういう一連のプランニングが実を結び、現在の人気に繋がっているわけですね。
コウ デザインがそこまでグロテスクではないことも要因ですね。中国の『第五人格』のいまのプレイヤーの割合で言うと女性比が高く、また中学生などのすごく若い学生層が多いんです。
―― 日本でも中国でもわずか1年でこれだけのヒットを記録した『第五人格』ですが、ヒット作を生み出す上で、重要な要素はなんだと思いますか?
コウ 中国大陸の話ではありますが、1点目は、『デッドバイデイライト』の開発会社から早期段階でサポートをいただいたこと。これにより、開発が進んだほか『デッドバイデイライト』を愛するプレイヤーや似たようなゲーム性のタイトルのプレイヤーからも認めてもらうことができました。2点目は、広告を買うことを停止したことです。これにより広告にかけていたコストをブランディングに回すことができました。3つ目に重要なことは、各公式メディアを人格のあるひとりとして運営することです。ビリビリやウェイボ、ティックトックのオフィシャルアカウントなど、すべてに人格のある人物像を作って、プレイヤーにぶっちゃけ話をしたり、ジョークを挟んだりしながら情報発信することで、ユーザーから親しまれ、その親近感がユーザー層の拡大にも繋がっていると思います。
―― なるほど。その3つがうまく機能したわけですね。
コウ まとめてみると、ひとつ目は時間、ふたつ目は費用を抑えることができました。その結果、本当に大切な3点目の“私は誰だ”という点にリソースを割くことができました。情報の発信者が誰かを明確にしてユーザーに認識してもらうこと、これがブランディングをするうえで重要だと思います。
―― 中国でのマーケティングのお話は普段聞けないので非常に興味深いお話でした。ありがとうございます。最後に日本のユーザー向けにコメントをお願いします。
コウ これから数多くのコラボをしていきますので、ぜひご期待ください。それから、我々は日本のプレイヤーからのフィードバックを非常に重要視しています。何かありましたら、弊社のオフィシャルツイッターアカウントを通じてご連絡ください。全部見て検討させていただきます。また、COA2では惜しくも敗れてしまい残念でしたが日本代表の2チームは素晴らしい戦いを見せてくれました。COA3ではさらなる健闘を期待しています。このゲームが今後、中国と日本の若者たちの交流の橋になっていけばいいなと本当に思っています。
―― 本日はありがとうございました。
―― 本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。さっそく自己紹介をお願いします。
デミ ゲームの海外のマーケティング、パブリッシュなどの事業に携わってきているデミです。ネットイースに加入したのは約1年半くらい前。入社時にちょうど『第五人格』が海外でのパブリッシュを目指していたということで、担当させていただきました。
―― なるほど。ちなみにデミさんは、日本市場に対してはどのような関わりかたをしているのでしょうか。
デミ 全体の戦略を管理しています。たとえば日本で任せている代理店などとのやり取りは私が担当しております。もし何か問題などが発生した場合などもアドバイスをしています。海外のパブリッシングに関してはほぼ取り仕切っています。
―― 先日の世界大会(CALL OF THE ABYSS Ⅱ)は、日本でもかなり話題になりましたが、反響はいかがでしたか?
デミ 全世界的に見ても日本市場はかなり盛り上がっていて、すごくいい手応えを感じています。日本国内で配信中の同等の規模のスマホタイトルと比較しても、視聴率や再生回数はすごく高いと感じていますし、このような国際大会を行うことで、ほかの国のプレイスタイルや心境なども垣間見え、結果的に国同士の交流にもつながっていたことにも感動しました。
―― なにか印象的だったプレイなどはありますか?
デミ 今回日本代表として参加してくださった2チームのうちのひとつ“アレックスさん大好き”というチームのプレイです。前回大会のチャンピオンである中国の“GR戦隊”と対戦した際にハンターを使ってサバイバー4人をすべて倒した瞬間は鳥肌が立ちました。その際に日本のユーザーによる弾幕が爆発したように流れてきて、この大会を開催して本当によかったと思いました。
―― あれは素晴らしい瞬間でした。このような国際的な大会は、リリース前から構想としてあったのでしょうか?
デミ 当初はありませんでした。ゲームが段階的に成長していく中で企画を進めていきました。もともと『第五人格』は全世界で同時にサービスインするようなタイトルではなくて、最初は中国だけ、4、5ヵ月後に日本とアジアでリリースしました。まずは中国で、このタイトルがeスポーツとして流行るかどうかを検証し、その検証から「いける!」と判断して、世界大会の開催に至りました。これからリリースされる『アカツキランド』は、逆に日本でまずサービスインをして日本での反響を踏まえて全世界レベルで何ができるのかを検討していくような流れになります。
―― なるほど。『第五人格』の大会(CALL OF THE ABYSS)は今後も継続されていくのでしょうか?
デミ もちろん毎年COAは開催していきます。そのうえで、たとえば日本のユーザーがYoutuberさんの対抗試合が見たいということであれば、そのような試合は実現に向け調整していきたいと思います。また、日本のユーザーから今回のCOAで国同士の対抗エキシビションのような試合が見たいという要望もあったため、そのような大会も開催したいと思っています。
―― 1周年を記念して行われるイベントは、お話できる範囲でどのような内容になりますか?
デミ 福岡、札幌、大阪、東京の4会場で大規模なオフラインイベントを開催します。とくに東京でのイベントは特別で、プレイヤーが自分でミニゲームを遊んだり、グッズを買ったり、プレイヤー同士で交流したり、ゲームに関する新情報も用意しています。とあるIPとのコラボも発表しますので、ぜひご期待ください。
対応機種 | iOS/Android |
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価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | アクション |
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メーカー | NetEase Games |
公式サイト | http://www.identityv.jp/ |
公式Twitter | https://twitter.com/IdentityVJP |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | © 1997-2019 NetEase Inc. All Rights Reserved |
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