【緊急連載!】『三国志乱舞』武将イラストを描く“凄腕絵師”インタビュー!直筆イラスト入りサイン色紙もプレゼント

2019-03-08 17:00 投稿

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三国志乱舞

『三国志乱舞』の絵師“日田慶治”氏を直撃!

『三国志乱舞』、そして電撃発表された完全新作プロジェクトを全7回に渡ってお届けしていく連載企画“平成最後の乱舞祭”。

第4回目では、『三国志乱舞』、そして完全新作プロジェクトでも武将のイラストを手がける絵師“日田慶治”氏にインタビュー。絵師さんがどのような工程を経てイラストを作り、何を重要視して作品を描くのか、自身が手がける作品への想いを伺った。

なお、本作最後の姫選挙となる”姫選挙FINAL”も投票受付中。1位になった武将は、新プロジェクトで無料配布されることが決定するので、まだ投票していない人は投票してみよう。投票受付期限は3月12日(火)まで!本記事ラストで姫選挙の中間発表!暫定1位は!?

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日田慶治氏

hida_keiji曹操

日田慶治氏。フリーランスイラストレーター。愛媛出身。大阪大学大学院 理学研究科に進学し岡山へ。大学時代に出版社へ作品を持ち込みつつ、イラストレーターとしての活動を本格化。『三国志乱舞』ほか、家庭用ゲーム、アプリ、小説の扉絵、イベントキャラクターなど、さまざまなジャンルのイラスト・デザインを手がける。3年前に上京し、拠点を東京へ。

絵を好きになったきっかけは保育園の先生

――幼少期のころから絵を描くことが好きだったのでしょうか?

日田:そうですね、物心ついたころから絵を描き続けています。保育園のころは似顔絵イラストを持っていくと先生が喜んでくれたので、毎日日課のように、描いては保育園にもっていってました。

――では、人に喜んでもらえる、というのが絵を好きになるきっかけに?

日田:どちらかといえばそうかもしれないです。はじめは喜んでもらえることが嬉しくて描いていました。

――幼少期ですと、マンガに登場するキャラクターなどをまねて描くこともあったのでは?

日田:もの凄く描いてましたよ。勝手にストーリーを考えて、誰かと誰かを戦わせて、新キャラを生み出して描いたりだとか。

――物語まで想像して描くというのは想像力豊かですね。

日田:イラストの出来はもう落書きみたいなものでしたけど、それは幼少の自分からしてみればマンガの一コマ感覚で。しかも描きながらその内容をしゃべってたみたいなんです、気づいてなかったですけど(笑)。「バシバシ!」「ドカドカ!」とか、ずっと口ずさみながら描いてたみたいです。親まわりからは「どうしたんだろう?」と怪訝な目で見られていたそうです。

――美術の成績はどうだったんですか?

日田:ずっと好きでイラスト描き続けていたので成績はよかったです。まぁ、言い直すと美術しかって感じでしたが(笑)。

――すごいですね、僕は美術の評価が低くて……(笑)。当然、部活動は美術部?

日田:部活動は中学校から水泳部に所属していました。運動部に入っていればモテるだろうというモテたい一心でした。

――水泳の成果はでましたか?

日田:それほどでもなかったですね(笑)。

――(笑)。そうすると、絵に関して誰かに習うということはなかったのでしょうか?

日田:デッサンなど絵の描き方を誰かから学んだことはないですね。ただ、好きな絵描きの方とコンタクトを取り話を聞いたり、画集や制作動画などを見たりということはありました。最近だと、動画を送っていただいたこともあります。

――ではずっと独学だったと。イラストレーターを目指すきっかけとなった“絵師”さんはいらっしゃったのですか?

日田:誰かをピンポイントでというのは答え難いのですが、目指すきっかけ自体は多かったんです。子供のころからゲームのイラストがすごく好きで、『ストリートファイター』でしたらあきまんさんや西村キヌさん、『ドラゴンクエスト』でしたら鳥山明さん、『ファイナルファンタジー』でしたら天野喜孝さん、『ロマンシング サガ』でしたら小林智美さん……、この方!と絞ることは難しいです。

――大御所の方ばかり! 実際、作品作りに影響を受けた方も?

日田:デザイン面ですと小林智美さんのデザインはかなり影響を受けているようにも自分で感じています。

――なるほど。実際に職業としてイラストレーターを目指したきっかけはあったのですか?

日田:もともと物心ついたころから絵を描くことが好きだったので、常々絵を描いて暮らしていきたいなぁと思っていました。大学は理数系の分野に進んだのですが、二足のわらじでいけないかと、大学に通いつつ持ち込みを行っていました。

――では大学時代にイラストレーター1本に絞るきっかけが?

日田:きっかけと言うより分岐点ですかね。25歳ごろに両立するのは中々難しいと感じ始めたときに、ずっと好きだったイラストで頑張っていきたいと思いました。

持ち込みからのいきなりフリーランス!

――経歴を拝見したのですが、大学を卒業されたあとはいきなりフリーランスに?

日田:はい。数学を専攻していたのですが、いきなり数学をやめて明日からイラスト……というわけではなく、数学も少しだけ大学に通いながらやりつつ、出版社へ作品を持ち込んでいました。姉もマンガを出版社に持ち込みしていたので、親しみやすかったこともあり、持ち込みの数をこなしていくうちに、たまたまイラストのお仕事をいただけて、そこから徐々にいただけるようになりました。約3年をかけてイラスト一本にシフトしていった感じです。

――公式サイトですと武将系のイラストが多く作品として掲載されていましたが、もともと歴史や『三国志』が好きだったのですか?

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※日田慶治公式サイトより

日田:いえ、そういうことはまったくなかったですね。そもそも大学が理数系でしたので、歴史よりも宇宙や物理が好きで、『三国志』も全く知らない状態でした。ただ、昔からゲームのキャラクターという視点では好きでした。戦うおっさんとか戦う戦士って無茶苦茶憧れるというか、描いていてもおもしろくて、ずっと描いていたら少しずつそういったお仕事を頂けるようになりました。

――描くにあたって、その人物の背景を調べたりも?

日田:します。その人物についてとくかく調べます。大河ドラマなどでも、ある武将に関する一節、一文をこういう形で解釈するのかと参考になったり、調べた内容をベースによりおもしろいほうにイメージを膨らませていくきます。

―ずっとキャラクターを描くことのが好きだったのですか?

日田:そうですね。風景画を描いてと言われても、風景だけでなく、そこに人物も描き足したくなります。その人物がいることで一枚の絵として成り立つもの。そんなストーリーを含んだ絵を描くのが好きです。

――バックボーンが見えてくるものってことですね。イラストを描き続ける中で、ご自身でスキルアップを実感するタイミングはあるのでしょうか?

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※『三国志乱舞』呂布イラスト

日田:いくつかありますね。このあたり(上のイラスト)なんてまさに過渡期だったように感じています。エフェクトを大きくドカーンとのせて勢いを重視していますよね。それがよしという感じでした。ここから筆のタッチなどで絵やデザインを楽しんでもらえればなって形にシフトした時期です。この後にいくつか描かせてもらって、そちらはより顕著な形で表れていると思います。

――この変化は意識的でしょうか?

日田:意識的ですね。暗い部分は潰していて、光が当たっている部分に影が落ちる。そうした三次元的な立体を想像できる、実在感がある絵といいますか。そういう絵が好きで、表現としても目指していました。その中でも影だけが一色でつぶれているのではなくて、明るいと感じられる部分は影も色調が変わっていたり、より色々な色を使いたいと思ったことがきっかけでした。あとは描くことがとにかく好きなので、見た方にも「絵を描きたい」と感じてもらえることを目指していました。はっきりパッキリしたテイストのイラストは描くというよりは作るという感覚でした。

――それは技術的な面も含めタッチが変わったということですか?

日田:そうですね。ペインター時代があって、その頃はこのタッチに近くて、筆跡が残ったり、そこからフォトショップへと変わって、絵のテイストが変化し、より求められている絵・楽しんでもらう絵を考えているうちにタッチも変化していきました。そして今は、より絵を描いていることが伝わる、ストロークの見える表現をしています。

イラストで重要視するのはキャラクター性

――タッチに変化が生まれる中で、イラストとして重要視する部分は変わらなかったのですか?

日田:そこは変わっていません。ちょっと抽象的かもしれませんが、やはりキャラクター性ですね。そのキャラクターのバックボーンをはじめ、どういった点がそのキャラクターを表しているのか? そういう部分で表情や衣装、体格などを考慮して、キャラクターが一番魅力的に見える部分はどこなのかを意識しています。

たとえば、今回(完全新作プロジェクト)描かせていただいた曹操なんですが、

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▲日田さんが持ち歩いているスケッチブック。その中には……

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▲手描きのラフが!

これはラフよりもさらに荒い検討段階のものなのですが、“若いころの曹操”というテーマでしたので、腕を振り上げているイメージや、腕を下ろして若いイメージの曹操を……みたいなやつですね。かなりイキっているようなイメージを作りたくて試行錯誤しました。検討段階ではとにかく思いつくがままにかきつらねて、一番よさそうなものを1枚をチョイスして、より深めていくという工程ですね。

――塗りで意識している点ってありますか?

日田:塗りはその構造といいますか、衣装の構造が一番映えるライティングを目指しています。

――油絵調のテイストにも見えますよね。

日田:それは下地になっている色といいますか、デジタルだとベタ塗りになって単調な色になりやすいので、下の色、上の色と分けています。違う色相の色が重なるとおもしろい色になったりするんですよね。あとは見た人に人が実際に手を動かして描いていると思ってもらえるような工夫をしています。

――ですよね、手描き風というか。

日田:なので丸い絵を描くときは、選択範囲で指定してバシっと描くというよりは、下書きみたいな段階では指定しますが、そのあとはなるべくフリーハンドで丸を描く。そうしたことで味を出しています。

関羽

※『三国志乱舞』関羽イラスト

――ラフ絵完成までの期間はどれくらいなのでしょうか?

日田:だいたい、通常は半日から2日間です。ただ、ストーリー性とか奥深い絵を描こうとすると、長い場合は3ヵ月ぐらい有してしまうこともあります。

ひとりでは完結しない作品作り

――『三国志乱舞』ではスムーズに?

日田:順調でないこともありました。いま新作プロジェクトのイラストも描かせていただいていますが、最初はラフのためのラフを描いてしまいました。

――ラフのためのラフですか?

日田:普段は完成をイメージしてラフを用意しているのに、この時はラフを確認いただくためだけに、表面上は同じでも中身のないラフを描いてしまいました。同じ柄、同じ粗さのものであっても、キャラクター性の見えないものを何度も提出していたんです。この点はスクエニの担当者さんにも指摘され、まさにその通りだなと印象に残っています。

曹操ポーズラフ案1

▲最初に日田さんが提出した完全新作プロジェクトに登場する曹操のラフとポーズ案。

曹操ポーズラフ案2

▲日田さんとスクエニ側で検討を重ねてブラッシュアップされたラフとポーズ案。

――苦労したぶん、完成したときの嬉しさも大きいですよね。

日田:そういったやりとりも経て、最終的にできたラフがこれです。

曹操ポーズラフ案3

日田:これは多大なご協力をいただいてようやく生まれたラフで、ひとりではとても完結できません。このラフが完成したとき担当者さんに喜んでもらえて「ありがとうございます!」と仰っていただきました。最初に確認して頂く方は最初にイラストを目にする人でもあり、その人に楽しんでもらいたいという思いで、描いているので、嬉しかったです。あとは、今回はキャラクターが3Dになるので、どうしたらうまく3Dに落とし込めるかも考えました。

――3D! 完全新作プロジェクトのキャラクターは3Dなんですね。まさかのタイミングで新情報が飛び出しましたね。

曹操衣装案1
曹操衣装案2

▲完全新作プロジェクトに登場する曹操の衣装案。

――ラフを複数パターン用意するのはよくあることなのですか?

日田:めったにないですね。仕様書をいただいて、イメージを膨らませて、ひとつのラフを見てもらって、それを手直ししていくというやり方が多いです。ひとつキャラクターのコンセプトが決まってしまえば、構図やポーズの変更はしやすいですから。首の角度を変更したり、手の形をパーからグーに変更するのは比較的やりやすいのですが、全体コンセプトに対する指摘があると苦戦します。キャラクター性が垣間見られない、面白みが出てない、先が見えないなどの意見をいただくと難しいなぁと感じますね。

―ちなみに、今回そこまでご苦労された要因はなんだったのでしょうか?

日田:個人的には若いころの曹操ということで、イメージの段階でストーリーや年齢を考えていくうちに変に意識してしまい、キャラクター性を決めるのにわからなくなった部分があったんです。でも、実際にスクエニの担当者さんとお話をさせてもらって考えがまとまり、ストーリーやバックボーンがドンドン膨らんで、すごくいいラフができたと思っています。

――担当者さんからフィードバックのコメントをいただいて、「ん?(違和感)」と感じることもあるのでしょうか?

日田:もちろんあります。その場合は必ず相談させてもらっています。自由に描かせていただいて言うのも何なのですが、ひとりで作り上げているわけではないので、共同作業といいますか、どうしてだろうと理解がおよばなかったときは、その状態のままでは先を描けないので相談させていただいてますね。

――密なやり取りがいいものを生み出すと。

日田:僕はどちらかと言えば密にやり取りをしたいタイプではありますね。よく話を聞いてアイディアも取り入れて。今日のような相手と顔を突き合せた場で話しながら描きたいというのが本音です(笑)

――表情はどうやって付けていくのでしょうか?

日田:キャラクターが何をしているのか、どういったストーリーを描いているのか、という部分をイメージして作っています。

張飛

※『三国志乱舞』張飛イラスト

日田:これは自分の武器のはずなのに、武器なんていらぬわ!って感じで。表情はしかめっ面よりもワハハハと笑いながら戦っている感じを作れれば、表情と行動がマッチする。伝わりやすい気がするんですよね。

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※完全新作プロジェクトの曹操ラフイラスト

日田:こちらもどちらかといえば表情も、目もまっすぐ見つめている。これは若いけれども自信にあふれている、カリスマ性なども湧き出ているような感じで、どちらかと言えば20歳の成人式でワイワイやっている子たちの中にカリスマが混ざっているような。目も黒目が大きいと落ち着きすぎるかなと思ったので、下側と上側にスペースを入れてやや見開き気味に……そういったキャラクター性を意識して描くと楽しいです。

イラストレーターを10年続けて変わったこと、やりたいこと

――10年間イラストレーターを続けてきて、ご自身の中で変化した部分はありますか?

日田:10年お仕事させてもらって、昔見えていなかったことが、見えてくるようになったことだと思います。昔は求められている絵と自分が描きたい絵が、2種類にわかれていたんです。その中で共通部分を見つけて、そこでお仕事をさせていただいていました。求められた絵から自分の描きたい絵へと寄せていくか、自分の描きたい絵から求められている絵に寄せていくかのどちらかだったんです。それがいまは求められている領域の上で遊ぶ、ベン図のような2次元的発想ではなく積み上げていくというイメージで作っている感覚で、仕事ってこういうことなのかなって感じています。僕ひとりで作っているわけではなく、僕だけの力で描けるかと言えばそんなことはありません。(曹操の)ラフはご指摘いただいたからこそできた1枚ですし、ひとりだったらこのラフに届かなかったので、積み上げていくことをより意識してできるようになったという部分が成長したところだと思います。もちろんやり方は多々あるのでこうしたほうがいいとは言えませんが、そういう積み上げというものが、よりよい作品を生み出すことに繋がると思います。

――これからイラストレーターとしてやってみたいことはありますか?

日田:あります。実はYouTuber……というよりもインスタグラマーかな……になりたいですね。仕事では難しいと思いますが、制作過程をどこかで公開したいと思っています。いまは個人製作をアップできる環境があるので、油彩などの制作過程をドンドン公開していきたいです。できたものだけではなく、油彩ならこういう手の動かし方、筆使いで描いているよとか、描く過程も楽しんでいただけるのではないかなと思っているので、制作過程も発信していきたいですね。

――ゲーム実況じゃないですけど、生配信みたいなことですよね。

日田:

そういうことですね。ライブは緊張しちゃうと思うので、収録したものの公開と言う形になるとは思いますが。手段はどうあれ、僕が絵を描いているところを何かしらの方法で見てもらい、楽しんでもらいたいなと思ってます。

――映像で作品作りを見られる日を楽しみにしています。ありがとうございました!

“日田慶治”氏イラスト&サイン色紙を1名にプレゼント!

今回のインタビューに当たって、日田さんにその場で曹操のイラストとサインを色紙に描いていただいたぞ! その特別な1枚を抽選で1名様にプレゼント。『三国志乱舞』完全新作プロジェクトに関するご意見・ご質問、必要事項を記入のうえ、どしどし応募してほしい。

 
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三国志乱舞

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ジャンルシミュレーションRPG
メーカースクウェア・エニックス
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